2019年12月 8日 (日)

仙台戦~シーズン最終試合

2019年12月7日 サンフレッチェ広島vsベガルタ仙台 エディオンスタジアム広島

 昼なのにこの寒さは何なんだろう。ヒヤッとした空気が漂う。もはや勝っても負けても順位は変わらず何もない消化試合に等しい最終節。とはいえ4試合勝ちなしの中、今シーズンを締めくくる上でもこれを勝つのと負けるのでは年間の印象が大きく違ってくるのだった。
 得点力不足の中、シャドーに入ったのは東だった。川辺はボランチに下がりヴィエイラがトップに入る。そんなメンバー編成の中、チャンスはいきなり訪れた。中盤から裏へ放り込むボールへヴィエイラが走りこんだ。縦へドリブル。そしてDFに詰められる前に中央へ横パス。詰めた東スルー。その後ろに走りこんだ川辺がシュート。電光石火のカウンター。そしてこれ以上ないタイミング。だが決めきれなかった。シュートはバーの上に逸れてしまったのだった。
 今季を象徴するシーンだった。いいとこまでいきながら最後の最後が決まらない。特に川辺の決定力のなさは絶望的でボランチへのコンバートにはそういう意味もあったのだろう。
 ハードワークにより前から積極的にプレスを掛けていく。その効果あってマイボールにするのは速いもののその先が進まない。仙台もバイタルエリアから先はそう易々とプレーさせてくれないのだった。
 守備を固める仙台。ボールを持つサンフレッチェ。左サイドから崩すタイミングを見計らうもののなかなかそのチャンスが伺えない。ゴール前に揃った守備の壁は単純にクロスを上げても簡単に跳ね返されてしまう雰囲気がある。それ故に2人、3人とボールに関りボールを動かしていくもののどっしりと構えた守備の壁には全く影響を与えないのだった。
 動かない壁。縦も横も入り込む隙が無い。攻めるサンフレッチェに守る仙台。そういう構図は少なくとも失点に対する心配は抑えられるものの、シュートの打てない状況にもどかしさが募っていくのだった。
 シュートが打てない。そこで左右に揺さぶりを掛ける。だがやはり足りない。点を取る為の迫力がたりない。このまま続くとまたしても点を入れることなく試合が終わってしまいそうだった。
 そこでピッチに送り出されたのがレアンドロ・ペレイラだった。東との交代で前線に高さのあるヴィエイラと同居させる。そしてペレイラがシュートを放つ。枠にすら入らなかった
が、フィニッシュを放つパワーがある。切り札としての存在を魅せたのだった。
 更に中盤で稲垣から青山へ。前線のターゲット揃ったことで今度はそこへボールを供給者を入れた。勝ちのないここ4試合で試して欲しいと思ってたパターンである。ヴィエイラを狙った速いボールが入る。胸トラップで落としたヴィエイラ。するとその落下点にペレイラが跳びつく。ダイレクトでシュート。そのあまりにも唐突なプレーに急ぎ過ぎという感覚を覚えるも強烈な勢いでゴールに向かっていく。DFに当たりコースが変わると横跳びをしたGKは触ることもできずゴールに叩き込まれたのだった。
「うおおおおおおおおおっ!」
 雄たけびをあげてしまう。やっと、やっとのことでのゴールである。パスを駆使し、裏への抜け出しを狙い色々とやってきたもののどれも効果を得ず、結局頼ったのはペレイラのパワーだった。そしてゴールへ向かい姿勢。こういうものがゴールを導いたのだった。
 先制。だけど1点のみ。このところ守備の脆弱さを考えるととても頼りないスコアである。守り切ることは難しい。ならば追加点を取らなければと受け身に回ることなく攻撃の姿勢を続けていくのだった。
 ところがまたしても最後を決めきれない。柏のドリブル、もしくは左右の揺さぶりからチャンスは生み出すもののゴールを決めきれないことで仙台が前への推進力を高める。自然、
ラインは下がりゴール前で構えるようになった。攻撃と守備が明白化された試合。まるでそれは攻守入り乱れるサッカーという競技からすると特殊性を持った試合なのだった。
 こういう守備に人数が揃ってる状態の時にどれだけやられてしまったことか。そんな焦りと共にプレスも効かなくなってしまった。ヴィエイラがファールで倒してしまう。FKを与えてしまう。嫌な展開だ。とりあえずはこのセットプレーを凌ぎたい。
 少々距離のあるFKによってゴール前へボールは飛んでくる。一度はブロックしたもののセカンドボールがマテのところに。GKのいないスペースへシュート。やられたと思った瞬間ボールは枠外へと弾き飛ばされた。荒木のクリアだ。危険を察知してカバーリングに戻っていたのだった。
 やった、やった、やった。これは1点ものの重みのある守備である。完全にきまったと思っただけにこのファインプレーに気持ちは沸き立つのだった。やはり失点が続いてるということは当のDFの選手の方が分かってたようだった。
 そしてこのまま1-0で試合を締めくくる。最後の最後に勝つことができた。順位にも関係ないものの最後に勝って終われたというのは良かった。連勝をして連敗をして良かったのか悪かったのか分からないようなシーズンだった。采配に不満をもちつつも何気に城福監督も学習の跡が伺えるようになった。そしてしばらく固定化された出場メンバーの中に若い選手が名を連ねるようになっていった。それだけに希望を見出すことができたシーズンであり、もうちょっとできたのではと思うこともあるシーズンであった。でも今はとりあえず喜んでおきたい。今シーズン最後の試合、とりあえず勝って終わることはできた。

2019年12月 1日 (日)

湘南戦~失速する終盤

2019年11月30日 湘南ベルマーレvs サンフレッチェ広島 Shonan BMWスタジアム

 残すところ2節となり優勝もACL出場もない代わりに降格もないという無風地帯に落ち着いたサンフレッチェにとってモチベーションに難しさのある試合だった。だが来期を見据えてより高見に向かう足掛かりとなるものを観たい。残留争いをしてる湘南は切羽詰まってるだけに全力でぶつかってくるのは目に見えていた。
 そんな湘南に対してサンフレッチェはあくまでも後ろからパスでゲームをつくっていこうとする。それに対して猛烈な勢いでプレスを仕掛けてくる湘南。一人かわしても2人、3人と押し寄せてくる。それに耐え切れなくなったボールホルダーはボールを蹴らされてしまう。するとそのボールの先には必ず湘南の選手が待ち構えているのだった。
 嵩にかかって攻めてくる湘南。次々に後ろから上がって来る。マンツーマンのディフェンスはあっさり抜かれる。クロスを蹴られた。中央に入ったDF。が、次の瞬間ゴールの中にぶち込まれてしまったのだった。よりによってそれは荒木のオウンゴール。クリアで当てたボールは無残にゴールの中に向かったのであった。
 やってしまった。そもそも崩された時点で勝負はあったのかもしれない。だがオウンゴールはオウンゴール。0点で抑えることのできなくなった守備陣はよりによって自ら戦を与えてしまったのだった。
 早くも追わなくてはならなくなった。ここでやっと火が付いたもののハーフラインより前にボールを持って行くと湘南の守備の壁にいともたやすく跳ね返されてしまう。トップのペレイラに有効なボールが入らない。そこはがっちりマークされている。だがそれもそのはず、前節と全く同じスタメン。更にワントップを除いたメンバーはまるで替わってない。これも城福監督の悪い癖が出た。勝てなくなるとメンバーを替えないのだ。同じメンバー、同じやり方で貫こうとして相手に対策を取られるのだった。
 攻撃のキーマンである森島が裏でボールを受けるとクロス。中央のペレイラに入れるもボールの質が悪くヘディングしたボールは力なくGKへのパスにしかならないのだった。こういう場面で森島はちょっと前のように恐さを感じさせるプレーができなくなった。それはどことなく試合に出るのに悪い意味で慣れてしまったかのようだった。プレーに対して実に淡泊である。これだったら出場機会に飢えてる他の選手を出せないものだろうか。
 更にもう一人のシャドーポジションの川辺。相変わらずシュートが下手だ。打てそうな位置で貰っても打てない。やはりこの選手にシャドーは不適格なのではという気がする。実際に得点力不足の中には川辺が決定機で決めなかったという場面が結構あるのだった。
 それでもセットプレーならまだチャンスがありそうだった。森島の蹴ったボールを野上がバックヘッド。ファーに流れたボールを荒木がヘッド。やった。ドンピシャリのタイミング。が、それはゴールバーの上を飛んでいってしまった。荒木、自分のゴールに入れるのは豪快だったが敵のゴールに入れるのは決めきることができないのだった。
 さすがにこれには作戦の失敗を認めたか、城福監督は後半から中盤の稲垣に代えてドウグラス・ヴィエイラを投入して前線での人数を増やした。ボールの収まりのいいヴィエイラの影響か、途端にペースを握るようになり前線へと重心が上向く。柏が高い位置を取れることで左サイドからのクロスが入る。が、どれだけボールを入れようと中で待ち構えてる湘南DFにあっさりと跳ね返されてしまう。さらばと連携によりゴール前の壁を青山が突破。シュートのチャンス。が、これをドリブルでワンタッチ余計にしたことによりDFの脚が伸びて打てずに終わってしまった。
 ああ、どうしてあの場面でシュートを打たない。青山若い頃はもっとシュート打ってたよな。今ではミドルシュートすら打たなくなってしまった。ゴール前を固めた守備に対して他のチームは結構ミドルシュートを打ってくる。そして実際決められてしまってる。だけどサンフレッチェでは誰もそういうシュートを打たないのだった。
 それでも前線のヴィエイラはターゲットになりうる。サイドからクロスが入る。頭で合わせたヴィエイラ。だがその威力は力なく簡単に湘南に処理されてしまった。そうだった。ヴィエイラはゴール前で受けてもシュートにパンチ力がないのだった。
 時間だけが無情にも過ぎていく。もはや後ろから前線へ蹴りだすだけのパワープレーになった。だがそのいずれも跳ね返される。脚をつった湘南の選手。まだ余力のありそうなサンフレッチェはそういう選手に対して抜くことすらできないのだった。
 押して押して押しまくってそしてついに点を取ることができなかった。本当にこのチームの得点力不足は深刻である。唯一シュートを打ってたペレイラはいい形で受ける場面がなかった。もはやペレイラだけ自由にさせなかったら大丈夫というのが分かってたようだった。
 シーズン終盤になって失速。それは昨シーズンと同じパターンであった。残り1節、果たしてこのままフェードアウトして終わっていくのか。それともどこかしら希望を見出した形でシーズンを終えるのか、少なくとも最後に意地くらいは見せて欲しいと願うのだった。

2019年11月24日 (日)

鹿島戦~決めきれない攻撃

2019年11月23日 サンフレッチェ広島vs 鹿島アントラーズ エディオンスタジアム広島

 3週間ぶりの試合。もはや優勝争いから脱落したことによってモチベーションという意味では難しいものになってしまった。だがまだACL出場が掛かっている。そういえば今シーズンのACLも鹿島によって敗退させられた。あの時の借りを返す為にも勝たなければならない。そんな打倒鹿島の気炎は多くのサポーターを呼び寄せたのだった。
 2試合連続未勝利が続く。それも全ては得点力不足が原因だ。そこでワントップにシュートへの突進力のあるレアンドロ・ペレイラを起用してきた。いいところまでいきながら最後が決めきれない。その打開策にペレイラのパワーに期待したのだった。
 太陽の光は七色の色彩で降り注ぎ眩しさに目を細める。ピッチに立つ選手の影が鮮明に見えるのだった。
 まだ優勝の目のある鹿島はどんなことをしてでも勝つつもりだろう。それは脅威であったものの、蓋を開けてみればサンフレッチェが主導権を握ることが多くなった。攻められても上手く絡めとりパスで前線へとつなげていく。バイタルエリアに入ると鹿島のDFが揃ってない。そこで左サイドに出た森島は自分で仕掛けるかと思いきや逆サイドへキック。ところがその精度があまりにも悪く反対のラインを割ってしまった。ここぞというとこでのこのミス。得点力不足の原因を見せつけられた。
 更には左サイドでの柏のドリブル。縦への推進力を魅せるものの深い位置でDFと相対すると自ら切り込むことなくスルーパスを出してしまう。裏への飛び出しはあるものの、その全てにおいてDFに蓋をされてラインを割らされてしまう。まるで自ら蟻地獄の中へ入りこんでいるかのようだった。
 この中途半端な攻撃、点が入らないという以上に相手へ活力を与えているのだった。シュートを打っても枠にすら入らない。それらは鹿島に打ってもどうせ入らないという安心感を与えたかもしれない。後半になって攻撃への比重を高められたのだった。
 迫りくる鹿島。自陣に引いて守りを固める。人数が揃っていても少人数で崩される失点を繰り返してるだけに嫌な展開だった。サイドから切り込まれる。ペナルティエリアに侵入される。そこへ鹿島の選手が雪崩を打って入りこまれるとシュート。が、これをブロックで跳ね返す。そしてそんな押し込まれる中において青山に入ると縦にロングキックを入れる。その落下地点にはペレイラ。受けると反転、ゴールへ突き進むのだった。
 ドッと沸き立つスタンドの歓声。そのままシュートを放とうとした時、追いかけてきた鹿島のDFにクリアされてしまった。だがこのカウンターは効いている。攻められてるように見えながら奪ったらペレイラを狙ったパスはその後また同じ光景を生み出した。鹿島のDFも反応が早くシュートまでは至らないものの、ペレイラがトラップミスでボールがスルーしてしまったのまでは予想できなかった。ルーズボールを森島が受けるとそのまま左のスペースへ。走ってた柏、間に合った。ドリブルからクロスへ。稲垣が飛び込んだ。ガツンと頭に当たったボールはタイミングとしてドンピシャリだったものの枠を外れてしまった。ああ、あれを決められないか。一度はゴールの歓喜に沸こうと立ち上がりかけた腰が再び落ちてしまうのだった。
 そのプレーを境にしてペレイラからヴィエイラに交代する。最後を決める為という意味ではヴィエイラのシュート力では迫力に欠ける。それでも東のロングキックを上手く収める。前には広大なスペース。倒されるもスルーパスを出すと抜け出した柏。ゴールに向かいシュート。が、オフサイドの判定。でもこれってそもそもヴィエイラに対するファールじゃないのか。そっちにはまるで意識をせずに副審は高々とオフサイドフラッグを掲げてるのに怒号が飛び交うのだった。
 時間はアディショナルタイムに突入。またしても東の縦パスによってゴール前2対2の状況を迎える。縦へドリブルで進む柏。が、チョン・スヨンを抜くことができずシュートできず摘まれる。もう時間がない。すると今度は中盤から稲垣が前線で受けドリブル。倒された。が、笛は鳴らない。鳴らないが試合終了の笛は鳴ったのだった。
 ファールを取られなかった。それはないだろ。こういうのを試合巧者とされるのではたまったものじゃない。これだったらファールをした方が利益を取ってしまうではないか。
 そして試合はスコアレスドローとして終わった。失点しなかったのはよかったがその分得点がなかった。本当に勝てない。森島や川辺といったシャドーの選手にシュートがないせいで相手にとって守りやすいのかもしれない。
 残りあと2試合。果たして今シーズンこれらの課題を克服して終われることができるのだろうか。優勝がない分、そういうとこに期待を馳せるしかないのだった。

2019年11月 3日 (日)

川崎戦~力負け

2019年11月2日 川崎フロンターレvs サンフレッチェ広島 等々力陸上競技場

 等々力陸上競技場。
 その響きがあるだけでどことなく嫌な響きがある。かつて7-0で大敗したのもこの地であり、ほとんど勝った記憶というものがない。そして最寄り駅の武蔵小杉駅が近年タワーマンションの建設によって若い世帯が一気に増え、街も再開発によりどんどんと近代化されていった。と同時に川崎フロンターレ自体もリーグ優勝を始め観客動員でも活況を示しクラブの発展としてお手本のような存在になってきたのだった。
 後発クラブの為、どこか軽く見てた節もあったのにいつの間にか追い抜かれてしまった。ただ、だからこそここは伝統を持つクラブとして存在感をみせてやりたい。そんな気概を持っていたのだった。
 パスワークを駆使するスタイルとして、両者は似ている。その為にも精度を高めたい。ただ、均衡を保っていた両者の戦いは次第次第に川崎が最後のブロックを搔い潜っていくようになった。ペナルティーエリアでのドリブル。シュートは食い止めたがセカンドボールをダイレクトで打たれる。危ないと肝を冷やしつつも何とか免れた。それでもそんな場面をつくられてしまうことに危機感を感じる。
 そして今度はゴールライン付近まで運ばれると切り返しからシュート。一度は防いで大きくクリアしたつもりになっていた。が、そこをMFの田中に強烈なミドルシュートを打たれるそのままゴールに叩き込まれてしまった。ああ、どうしてこんな凄いシュートが打てるのだろう。同じ状況になったとしてもサンフレッチェにああいうシュートを打てる選手が一人もいないのが哀しいのだった。
 あえなく失点。一時は堅固であることで定評を受けてたサンフレッチェの守備であるがもう何試合も続けて失点を続けている。1試合1点。まるでそうするのがノルマであるかのようにさえ失点をされまくってる。もはやサンフレッチェの守備は1点で抑えることができなくなってしまったのだった。
 だがそれ以上に深刻なのが得点力不足である。そもそもFWの選手からして点が取れないのだからどうしようもない。シャドーの川辺に至ってはシュートを外し過ぎる。外して外して外しまくる。森島などはシュートすら打てない。だからこそサンフレッチェの攻撃には得点の匂いがないのだった。
 それでもレアンドロ・ペレイラが出ると相手DFの頭上を超えたボールに追いつくことでGKとの1対1を迎える。そして飛び出してきたGKをあっさり交わし見事同点ゴールをたたき出したのだった。
やった、やった、やった。終了間近に決めた値千金のゴールである。負傷によりしばらく戦線離脱していたペレイラ。出てきていきなり結果を出してしまう。なんと頼りがいのある、なんと頼もしい存在なのだ。
その同点で息を吹き返した。このまま引き分けでもよかったかもしれない。でもここは勝ちを拾いたいという欲が芽生えた。すると今度は川崎のパスワークが始まる。人数を掛けて守備を固めてる。それなのに次々に繰り出されるパスワークはサンフレッチェの守備網を切り裂きシュート。ブロック。そこで食い止めたかと思いきやセカンドボールを打たれた。入った。あえなく2点目の失点をしてしまったのだった。
こんな短い時間で勝ち越されてしまった。シュートを打てども打てども決めることのできないサンフレッチェにとってそれは異次元の技であった。似たようなスタイルと称しながらも結果は川崎が上回った。それだけに単純なる敗戦以上の落胆を感じるのだった。
力が足りない。シュートが入らない。美しく崩すことが優先されゴールという最大の目的を見失ってるかのようである。昨シーズンからの悩みだった得点力不足。森島や川辺や渡はちっともそれを解消してくれそうもない。果たしてシーズン終わるまでに少しでも光は感じさせてもらえるのだろうか。

2019年10月30日 (水)

浦和戦~ラッキーなドロー

2019年10月29日サンフレッチェ広島vs浦和レッドダイアモンズ エディオンスタジアム広島

 寒い。
 日中気温が上がらなかったことにより日が落ちると一層身に染みて身体が冷える。もう10月も後半になれば当たり前だがここの今年の猛暑はそんな季節感さえ麻痺させてしまったのだった。
 ACL決勝へ進出した浦和。ラウンド16で敗退してしまったサンフレッチェにしてみれば大いに尊敬すべき相手。その浦和がリーグ戦では苦しんでるだけに尻に火がついてるのだった。
 ところがボール支配率はサンフレッチェが圧倒する。受けに回る浦和。にも関わらず浦和に焦りが見られないことで様子見の様相も呈したのだった。
急がずじっくりと回していくサンフレッチェ。トップにヴィエイラがいることでボールを通しさえすれば必ずそこで収めてくれる。前を向くと柏や森島が全速力で上がっていく。そこで裏へ出すと森島がゴールラインぎりぎりでクロス。ふわっと上がったボールはファーサイドへ走った川辺がジャンプするも当てるのが精一杯だったようだ。バーの上を超えていった。
タイミングは完璧だった。崩しの形としてもよかった。だけど最後が決まらない。そんな場面が何度も訪れたまま無得点のままハーフタイムを迎えてしまった。すると後半になって浦和は前からのプレッシャーを掛けてきた。前半奪いに行かないというのは作戦だったことがこれで明白だった。そして無得点のまま45分を過ぎたということは半分浦和の術中に嵌っていることでもあるのだった。
そして後半、やはり浦和は高い位置からプレスを掛けてきた。簡単にボールを回せない。それでも網をかいくぐりヴィエイラに当てるとその落としを川辺がシュート。が、枠にはいらないのだった。
そのプレーが象徴するようにサンフレッチェの攻撃は相手の間隙を突き抜群のタイミングで攻撃を繰り広げる。その流れの中でハイネルのミドルシュート。が、枠に入らず。カウンターで森島が駆け上がりつつも横パス。これもパスが弱くカットされる。そしてバイタルゾーンでのパス回しに至っては手数を掛け過ぎることによって相手のブロックをより一層強固にさせている。ああ、シュートを打てよ、シュートを。ここまで一方的に攻め込んでいながらもゴールが決まる予感は一向にしてこないのだった。
そんな膠着を打破しようと川辺がミドルシュートを放つ。スーッと落ちていったその軌道はGK西川も反応できない。コースはいい。が、その後ガツンという音と共にクロスバーにはじき返されるのだった。
 更に川辺はマークの相手を駆け引きによって抜け出すとゴール前。そこでシュートを打つと見せかけ折り返し。が、これを戻ってきた相手選手によってクリアされてしまう。
ああ、どうしてここで打たないんだ。
打つべきとこで打たないで打ったら打ったで枠に入れない。どんないい攻めができても決める人がいなければ勝つことはできない。その為にヴィエイラを下げて怪我明けのペレイラ投入という勝負に打って出た。
これで攻撃に一層の厚みをもたらす。そんなつもりでいたものの逆に守備に回されてしまうのだった。ボールを回され回され回される。数人掛かりでプレッシャーを掛けるも余裕でドリブルされ何とかシュートコースを切った。が、これを折り返されると後ろから上がった選手に中央から打たれる。DFが脚を伸ばすも当たらない。GK大迫が飛ぶもかすりともしないで綺麗にゴールに入ったのだった。あれだけ攻めていたのにたった1回のチャンスを決められてしまったのだった。
またしても人数が揃ってるのに失点してしまった。あのシュートを打たれた瞬間、あの瞬間だけフッと気の抜けたような雰囲気があった。毎回毎回その隙を決められてしまう。人数を揃えてもこじ開けることができるとすでに計算されてしまっているかのようだった。
追う立場になったサンフレッチェ。それでなくても決められないのだからもう点を取る可能性は限りなくなくなった。その証拠に交代で入った清水のパスから川辺がシュートするも枠外に飛んでしまう。ペレイラはボールに絡めないのだった。
焦りからチームにファールが多くなる。決めるべき時に決めなかったツケが回ってきた。もはや浦和はサンフレッチェの攻撃を食い止める自信に満ちていた。枠に入らないシュートは相手に勇気を与えたようでチャンスとあらば更に畳みかけてくるのだった。
だがそれを奪った時には更なるチャンスが。川辺がドリブルで上がる。ドリブル、ドリブル、ドリブル。が、突っかかる。前にこぼれたボール。追走してたDFが先に触った。が、それがゴールの方向。そして勢いそのままゴールへと入ったのだった。
同点。オウンゴール。
思いもよらない同点に喜ぶよりも驚きの方が大きかった。予期しなかったゴール。振り出しに戻ることにより少しズレて沸き立ってしまうのだった。
あと1点。やはり勝ち点3欲しい。怒涛の攻撃が繰り広げられる。渡が入ることにより一層圧力を高める。そしてゴール前の混戦、渡がボールを頭で触るとGK西川と激突。ホイッスルに止められると渡のファールとされてしまう。てっきりPKを貰えると思ったが全く逆の判定を喰らってしまったのだった。
その後も佐々木が先に触ってクリアした場面でファール判定をされて相手FKにされてしまう。そこからCKの応酬を受け苦境に喘ぐ。時間がないのに奪えない。それよりもとにかく守らないといけない。守って守って守りぬくと最後にマイボールにできた。ゴール前に放り込む。GK西川に阻まれる。更に最後に清水からのアーリークロス。それは低い弾道に余裕を持ってクリアされて終了となってしまうのだった。
 同点、引き分け。
 釈然としないものが残る。シュート16本
打っていながら結局自分たちのシュートは1本も決まらなかった。対して浦和はその半分のシュートできっちり1点取ってるのである。改めて決定力のなさに泣かされるのだった。
とはいえ川辺が一人で7本もシュートを放っていたらしい。それだけ自分で決めるという意識を持っていたということだ。
チームの中心として勝利への舵を切る存在。川辺が目指してるのはそこだろう。そしてぼくらもそうなるんだろうと思ってたがやっと今になってそのつぼみを見せてきたようだ。勝てなかったことに落胆しつつもやっとぼくらの理想が実物が追いついてきたことに救いを感じるのだった。

2019年10月19日 (土)

清水戦~見えてきたACL圏内

2019年10月19日 清水エスパルスvs サンフレッチェ広島 IAIスタジアム日本平

 甚大な被害を出した台風19号の後、その尾を引くように雨雲に覆われてる。半袖では肌寒い気温。台風は一気に季節を冬にしてしまったかのようだ。
 立ち上がり、清水が優勢を占めて早々にFKを与える。開始早々のピンチ。それは防ぐことはできたものの防戦は続き右サイドからのクロス。ゴール前にこぼれる。ドウグラスがシュート。が、ゴールバーを越えて助かった。そこでホッと胸を撫で下ろすもすぐにまたボールを奪われてCKを与えてしまうのだった。
 一体どうしたんだ。あまりにも慎重に過ぎる試合の入り。エンジンが掛からない。CKは防ぐことはできたものの清水の勢いの前にサンフレッチェの守備は振り回されている。奪ってもボールはすぐに網に掛かってしまう。そんな攻撃の芽を摘んだ状態は清水に攻撃の圧力に一層拍車を掛ける。バイタルエリアで回す。守備に右往左往するサンフレッチェ。前を防げば横へ。カットインからシュート。身体を当ててブロックしたものの青山の手に当たってしまいFKとなってしまった。
ゴール前。嫌な位置。ここはドウグラスなら一振りで入ってしまう位置である。枠に入ったらお終い。せめてその精度を狂わす為に壁は精一杯のプレッシャーを与える。助走から放ったシュート。壁に入った選手のジャンプ。が、ボールはその足下をコロコロと転がり入ってしまった。ああ、決められてしまった。見事なまでに裏を掻かれてしまった。それ以前にあまりにも受けに回り過ぎてしまった結果なのだった。
これで尻に火がついたのか急に前掛かりになってきた。左サイド中心にボールを回す。柏がドリブル、裏へ出すと森島が出る。折り返しを稲垣が狙うも読まれている。前節決めた必殺パターンはもはや研究されてたのだった。
トップのヴィエイラはまるでボールに触れない。個で決めた清水に対してコンビネーションで崩そうとするサンフレッチェ。両者の攻撃を見比べたら必然的に迫力が違う。手数ばかり掛けてシュートすら打てない。得点の起点となる森島に至ってはファン・ソッコのマークに一杯一杯になってるのだった。
ゴール前のブロックを揺さぶるも一向に効果をなさない。引いてる相手への打開策として青山がミドルシュートを放つ。が、枠に入らないので脅威にすらならない。柏がサイドをえぐったといきり立つもゴール前の守備の人数に気圧されバックパス。そしてまたそれを奪われないようにバックパス結局最終ラインまで下げてしまいやり直し。ああ、こんなこと繰り返していて一体いつになったらゴールに向かうんだ。
そんな喘ぎをしていた時、トップのヴィエイラに入ると川辺に落とした。ワンタッチで裏へ出す。スルスルスルッと走りこんだ柏が受けるも打てずに中央へ流すと川辺シュート。次の瞬間ゴールの中に入っていたのだった。
 入った、入った、入った。同点である。ついにゴールをこじ開けた。川辺の2試合連続ゴールで試合を振り出しにもどしたのだった。
 いや、これは振り出しではない。依然としてサンフレッチェボールは続きセカンドボールもほぼサンフレッチェが収める。そしてボールが下がったらチェイシングする清水を尻目に前線へロングフィード。ヴィエイラが抜ける。ゴール前まで運んで落とすと川辺がシュート。抜群のタイミングだったもののこれをふかしてしまうのだった。
 この後にも似たような場面をつくりだすも川辺はふかしてしまう。ああ、川辺よ。どうしてそこまでシュートが枠にいかないんだ。すでに先制点を決めてるにも関わらず2本続けての枠外シュートに頭を抱えてしまうのだった。
 だがこの後、稲垣のシュートが相手のハンドとなりFKを得る。これは失点時と同じような場所。キッカーの森島はここでドウグラスとキッカーとしての勝負だった。上を狙うか、下を狙うか。だが放たれたキックは壁の真ん中に中途半端に引っ掛かってしまうのだった。ああ、一体何をしたかったのだろうか。サインプレーだったのだろうか。いずれにしろ森島は決めることができないのだった。
 更なる攻勢に出るべく稲垣から清水への交代がある。それまでもポツポツと落ちてた雨は一層強く滴り落ちる。それでもサンフレッチェの攻撃への火は落ちない。ブロックを敷いた清水のゴール前。森島のスルーパスに柏が反応。ドリブルからのクロスはファーサイドへ。頭一つ飛び出たヴィエイラのヘッド。GKの脇をかすめて叩き込んだのだった。
 逆転。ヴィエイラ、ヴィエイラ、ヴィエイラ!ろくにボールすら触ってないと批判してたのに決めてしまった。そういえばこれだけの攻勢に出れたのもヴィエイラが前線でしっかりと収めてくれるというのも大きかった。消えてるようでいつの間にか機能してる。改めてサンフレッチェに必要不可欠なFWという気がしたのだった。
 このまま勢いが続くかと思われたもののさすがに清水も前に出てきた。押し込まれる時間が多くなる。サンフレッチェももはや前へ出るリスクは犯さない。目の前にボールが来たらとにかく前に蹴る。1秒でも2秒でも稼ぎたい。もはやゴールキックすら遠くに飛ばすことしか考えてない。全員自陣に戻りブロックを固める。ドウグラスがドリブルで抜ける。打たれると思ったが中途半端にパスを選んでくれて助かった。GK大迫がキャッチするとまた大きく蹴って時間を使う。
 そして清水の攻撃が切れたとこで笛が鳴った。勝ち点3が取れた。引いた相手から点が取れた。人数を掛けた守備の網の間を抜けるようなワンタッチパスを決めた。精度が高かったのもあるが、得点パターンを増やしたとも言えた。そして絶対に負けそうな前半の戦況を覆したというのが大きかった。
 もはやリーグ戦だけしか残ってない今シーズン。せめてACLには出たい。その為にもまだ勝っても浮かれ続けることはできないのだった。

2019年10月 6日 (日)

神戸戦~両チーム8ゴールの中、勝利

2019年10月5日 サンフレッチェ広島vs ヴィッセル神戸 エディオンスタジアム広島

 後半の立ち上がりは慎重だった。リードしてるだけに無理に攻め急ぐことなくボールを大事につなげていく。その分物足りなさはあった。相手のブロックの中へ入って勝負すると見せかけてバックパス。そして安全に最終列まで下げてつくり直し。じれったい、じれったい。と思ってたら最前列のヴィエイラに入ると背後に着いてる守備をいなすべく落とすとサイドから走ったハイネルがシュート。グラウンダーのボールが地を這った。だがポストの脇へ逸れていく。いいシュートだった。慎重になってるようで決して攻撃の手を緩めてる訳ではない。特にハイネルの前へ出る意識は突出していた。
 ところが一旦ボールを持った神戸は厄介である。ふらふらと回してるようでいながらどこでボックス内に入れてくるか分からない。そしてパスばかり意識しているとドリブルでそのまま切り込んでくる。まるでそれはナイフを持ちながら守備ブロックの周りを徘徊しているかのようだった。やはり引いて守ってるのは危険だ。このまま時間切れという展開は望めそうもない。
 ミドルシュートやワンツーを使った突破を出してくる。押し寄せる攻撃の波。段々神戸の攻撃は力強さを見せ始めた。やはり押し返さねば。守備の踏ん張りから徐々にマイボールの時間ができてくる。それでも押し上げるには前線の数が足りず低い位置でのパス回しになる。が、森島が中央で受けるとそのまま前方へロングキック。最前列のヴィエイラが抜け出した。ペナルティエリアの前、GKと1対1。今度こそ決めろよと叫びそうになる。だがここで倒れた。背後へ追走してたDF大崎に倒されたのだった。
 うおおおおおおっ!
 スタジアムに怒号が走る。詰め寄った主審。その掌に掲げられたのはレッドカード。ここにきて相手に退場者が出たのだった。
 点が取れなかったのは痛いが数的有利はつくれた。あとはこのFKをどう生かすか。キッカーとして立った森島。前方に立ちはだかる壁。主審の笛。ゆっくりとした助走からのキック。それは壁を越えつつも変化のない速い弾道だった。GK飯倉も反応したものの触ることもできずゴールに叩き込まれたのだった。
 地鳴りのような歓声がスタジアムにこだまする。まさか決めるとは思わなかった。それだけに喜びが爆発する。そして森島が決めたというのも嬉しい。今までチャンスは演出してきたものの本人のゴールがないのが引っかかっていたのだった。
 2点差。これは有利になった。とはいえまだまだ油断はできない。事実、この後神戸は人数の不足はまるで感じさせないボール回しを始めるのだった。
 上手くこのまま時間が過ぎてくれればいいのに。守備に回るとどうしてもそう考えてしまう。だがここで後神戸はビジャに代えて田中順也を投入する。強烈なシュートとパワー持つ田中、どことなく不吉な予感がした。
 するとイニエスタの縦パスから田中順也がボックスに入る。人数を掛けたブロックの中をまるでザックリとナイフで切り裂かれたかのようにスパッと入ってしまい田中もワンタッチでシュート。守備の人数が揃ってるにも関わらず決めてしまったのだ。ああ、またしてもやられてしまった。そして1点差にされたことでまたしても不穏な空気が漂うのだった。
 もう失点は許せない。ボールを失ってはいけない。スローインからのボールもプレッシャーが厳しい。ヴィエイラがたまらず大きく中央へ蹴り上げる。大きく跳んだボールを処理しようと待ち構える神戸DF。だがそこへ猛烈に突っ込んでくる選手がいた。飛び込んだのはハイネル。頭に当てると森島につながった。前に運ぶ森島。食らいつくDFにパスを送ると縦へ走ってた川辺の下へ。ゴール前でシュート。決まった。川辺がここできっちりと決めたのだった。
 4点目。再び2点差。もはやこれは勝利に確信を持っていい時間だった。川辺も自身のゴールに安堵したことだろう。後はこのままシャットアウトすること。まだまだ油断をしてはいけない。
 神戸もまだ諦めていない。ドリブルで深くえぐってくる。そのマークにしっかりと食らいつくDF。それによりマイボールにすると神戸のプレスをパスで掻い潜る。やはり人数が少ないことでスペースがあるようだ。縦パスが通る。前に進める。でも攻め急ぐ必要はない。前が詰まったら簡単にGKまで下げてやり直す。もうこういう時間稼ぎのプレーでもいい時間だ。
 再び右サイドのハイネルに出る。そこからスルーパスにヴィエイラが出てゴール前、シュート。弾かれた。だがセカンドボールをペナルティエリアへ。森島シュート。弾かれまたシュート、弾かれヴィエイラの足元へ。ゴール真正面へ蹴るだけ。ゴールネットに叩き込まれた。
 5点目、決まった。もはや勝利は揺るぎない。そしてPKを外したヴィエイラはこれで取り返すことができたのだった。
 アディショナルタイムに入る。神戸はやはりボール回しにGKを使う。だがそこにヴィエイラがプレッシャーを掛けるとコントロールミス。こぼれたのを森島が拾う。迷うことなくシュート。緩い弾道のループシュートは無人のゴールに吸い込まれた。
 6点目。もはやスタジアムの声援は止まらない。点が入らず苦しんでたチームはFWと2シャドーが決めることによって試合を決めることができた。だが大勝した次の試合はいい結果が出ない傾向がある。しかも大量得点できたのは相手に退場者が出たというのが大きい。なので代表ウィークで中断があるのは逆によかったかもしれない。
 でも今日だけはこの勝利に酔いしれていたい。1か月振りの勝利は格別のものだった。

2019年10月 5日 (土)

神戸戦~稲垣、まさかの2ゴール

2019年10月5日 サンフレッチェ広島vs ヴィッセル神戸 エディオンスタジアム広島

 凄い、人多い。
 スタンドの光景を眺めた時、思わずそう呟いてしまった。神戸のイニエスタ、ヴィジャといったスター選手が観客を呼んだのだろうか。敵とはいえありがたい。この多くのサポーターが選手の後押しとなることを期待した。
 そしてそのサポーターの声援は確実に後押しとなり立ち上がりから相手陣地でボールが回る。怪我明けのヴィエイラが真ん中にいることでボールが収まる。左サイドに出ると森島が単独ドリブル突破。折り返し。川辺シュート。入った、と立ち上がりかけたもののゴールの脇逸れて転がっていった。
 外すかよ。ゴール真正面だったのに。ああいうシュートを決めないでどういうシュートを決めるのだ。得点力不足の原因を垣間見た気がした。
 そこに気落ちしたのも束の間、再び似た場面が訪れる。最後列から上がったDF佐々木がスルーパス。森島抜ける。そしてマイナスパス。これに飛び込んだのが稲垣。GK飯倉が掌に当てるもボールの威力が優ってた。ゴールの中に入り込んだのだった。
 稲垣、ゴール。GKの脇、ほんのわずかなスペースに放ったシュート。しかも味方のラストパスの出どころにいつの間にか走りこんでるのが稲垣らしい。加入当初は下手な選手だと思ってたが、確実に技術を上げてる選手なのだった。
 早い時間の先制点に気をよくしながら試合を進める。このままリードを保ったままいきたい。だが一旦ボールを奪われると主導権が神戸に行く。ブロックを敷いて受けに回るサンフレッチェ。人数を掛けて砦を築いている。神戸の攻撃はそのブロックの周りを周回させるだけ。それでもイニエスタにボールが入ると危険度が増す。予測もつかない方向へパスが出る。DFの裏へ落とされる。ビジャが走りこんできたがGK大迫の飛び出しにより無事難を逃れた。
そういう受けに回る時間はその後も続くもバイタルエリアには入れさせない。周辺を回させてるだけ。ビジャがボールを受けた場所はゴールからずいぶん離れたとこだ。野上もマークには行ったものの後ろ向きになりバックパスをする体勢だったので厳しくいかなかった。すると反転、前を向くと前線にループパスを放った。DFの裏にポトンと落ちると、古橋が走っていた。佐々木が追いかけるもすでに遅くワントラップでシュート。入った、決まってしまった。一瞬、ほんの一瞬の隙を突いたプレーなのだった。
やはりビジャはワールドクラスの選手だった。決めた古橋も見事だった。でもこの失点は痛かった。追いつかれたというスコア上のこともあるが人数を掛けた上での失点というのが痛い。このところ繰り返してる失点のパターンである。それだけにまたかという失念が大きかった。
 早くも同点。簡単に先制したが、そのまま勝たせてはくれなかった。ここ1か月勝ってないという呪縛はやはり重い。なんとか負の鎖を断ち切りたい。その為にもゴールがほしい。でもそれが最も難しいのである。改めて開始早々のシーンで川辺がゴール真正面であるにも関わらずシュートを外したのが悔やまれる。
 その後も川辺はバイタルエリアでシュートを放つもDFにブロックされる。やはり枠に飛ばない。そして攻守が入れ替わる。神戸はGK飯倉もフィールドに出てパスを回す。高い位置で奪えばチャンスだがプレスは軽くいなされてしまう。それでも森島のプレッシャーの掛け方が効いてラインを割ってマイボールになる。それを中盤でつなぐと
右から左へ。そして後ろへ下げてまた前へとボールを捌く。攻撃のスイッチを入れようとするも詰まれば下がりまた組立直し。それらの中心には青山がいた。そしてその青山からサイドに入れると野上から縦パス。裏へ向けたヴィエイラ。そしてゴール前へ折り返すと走りこんだ選手の足元へ。走った勢いのままシュート。入った、入った。入った。決めたのは稲垣。本人もキャリア初となる1試合2ゴール目を決めた。
叫んでしまった。得点力不足の中、決めたのが運動量を生かして守備に貢献する稲垣だった。本当に稲垣は神出鬼没である。どこに現れるか分からない。それがこの選手の魅力でありストロングポイントである。
だが1点では覚束ない。実際すぐに同点にされてしまった。ここは畳みかけて追加点が欲しい。とそんな気概から前線での守備、セカンドボールの反応につながり青山がミドルシュート。DFのブロックに阻まれる。が、ここで笛が鳴ってPKを宣告される。ハンド、手に当たったようだった。
雄たけびを上げる青山。ボールを置いたヴィエイラ。2点差になれば大きい。笛が鳴る。大きな助走からヴィエイラのキック。が、それをGK飯倉に反応され決めきることができなかった。
ああ、ヴィエイラ。ハイネルにでも蹴らせればよかったのに。せっかくのリードを広げるチャンスをみすみす逃してしまい不穏な空気が漂う。たった1点差のリード。果たしてこのままリードを保つことができるのか。そんな不安を抱きつつ前半を終えるのだった。

2019年9月29日 (日)

名古屋戦~勝てない勝てないサンフレッチェ

2019年9月28日 サンフレッチェ広島vs 名古屋グランパス エディオンスタジアム広島

 しぶとく続く暑さの日中を乗り切り日が落ちるとスーッと気温が落ちたことで空気も澄んできたような気がしてしまう。涼しくなってきたことで体力の消耗も低減するだろう。最初から飛ばしていくのだろう。というよりもはやスタミナを計算した戦いを考える余裕はない。何せこの1か月近く全く勝ってないのだった。
とにかく点が取れない。代わりに失点はしまくってる。あれだけ無失点の試合を続けていたのが信じられない。得点力不足が失点を招いてるのだろうか。それとも失点の多さが得点を遠ざけてるのだろうか。
 そんなもやもやを払拭すべく走りまくる。相手ボールに対しては素早く当たりに行く。それにより主体的なゲームを進める。最後尾である野上から前線へパスが入る。受けた川辺がミドルシュート。
ガツン。
乾いた響きでゴールバーに弾き飛ばされた。いい弾道だった。だけど入らない。川辺のシュートは本当に入らない。得点力がない原因の一つはシャドーがゴールを決めないからだ。シュートの意識が足りない。シュートの精度がない。それについては森島も一緒なのだった。
ところがその森島からのCK、ゴール前の密集地帯をするっと抜けるとファーサイドに。ぽっかりと野上がフリーで待ち構え頭に合わせるとゴールに入った。正に決めるだけだった。そういえば点が決める時というのはほとんどが森島のキックからだった。あまりにも久々のゴールだったものでそんなことすら忘れてしまったのだった。
先制。幸先がよかった。ゲームも主導権を握っている。後ろからのビルドアップ。攻め急がない。前が詰まれば後ろに下げる。そして柏からGK大迫へのバックパスをリターン。が、このキックの精度が悪くラインを割りみすみす相手ボールにしてしまうのだった。
このスローインから名古屋がつなぐ。すでに自陣に戻って守備に構えてる。が、ポンポンポンとつなげられてトップのジョーへ入るとワンタッチで落とされそこへ走りこんだ前田がトラップ。これを野上が見事に逆を突かれゴールの隅に決められてしまったのだった。呆気ない、あまりにも呆気ない失点だった。そして何よりも失点しても大して悔しくもなかった。そう、すでに失点することに慣れてしまっていたのである。
大迫の中途半端なキック。そして相手のスローインにたいしてのぬるい守備。そのたった1回を逃さない名古屋の攻撃。まさに失点をし続けるサンフレッチェを象徴するシーンであった。
後半に入ってもサンフレッチェの優位は変わらない。その割にシュートを打ててない。トップの渡に入れてもトラップが大きくなってしまいボールが収まらない。その為、森島がドリブルで縦へ抜けるが身体をぶつけられて倒れても今日の主審はファールを取らない。そこでスルーパスで打開を図るも完全に読まれてる。サイドのハイネルからのパスに対してはスルーして渡に託すも反転シュートは枠から大きく外れる。慎重にボールを回して回して青山がミドルシュートを打つも枠の上。シュートは打てるようになってきたものの、誰も枠の中に入れることができないのだった。
ボールを握るも打開できない。その打開策として渡に代えヴィエイラが入る。ハイネルが柏とのワンツーによりシュートするもブロックされてCK。だがこのCKもヴィエイラの高さを生かせない。更にパスを回して活路を見出そうとするもミスが出てボールを奪われる。そして守備に戻ってボールを奪ってもトップのヴィエイラにボールが収まらないのだった。
ゴール前でのアイデアが足りないのだろうか。それとも個の力量が足りないのだろうか。ボールを支配しても一向にゴールが決まるという気配がない。青山のスルーパスから川辺がゴール前へグラウンダーのクロスを出すもクリア。柏がカットインからのドリブルをすると倒されFK。これをサインプレーで決めようとするも実らず。個を使おうとアイデアを使おうとやはり結果が出ないのだった。
交代で入ったヴィエイラに至ってはボールが収まらないに止まらず裏へ走るボールに追いつけず何もできない。今頃になってあれだけ酷評してた渡との交代が失敗だったことを悟るのだった。
ハイネルをシャドーにポジションチェンジ。左右をゆさぶるパス回し。でもゴール前を固めた名古屋の守備に対して何の脅威にもなってなかった。こういう人数を掛けた守備を崩すのをサンフレッチェは苦手としている。それをフィッカデンティ監督はよくわかってるようだった。
1-1のドロー。勝てた試合だと思う。名古屋のチャンスなんて失点をしたたったあの一瞬だけだった。でもそれを決めた名古屋。終始ボールを支配してシュートも打ちながらも決めることのできなかったサンフレッチェ。そんな試合だった。
どことなく停滞感が漂う。こういうのを突き破ってくれたのが森島であり荒木だった。これらはカップ戦で結果を出してスタメンを勝ち取った選手である。そう思えばここ最近のカップ戦をほぼそのままリーグ戦のメンバーにしてしまったのは失敗だった。そしてもはやカップ戦は全て敗退してしまった。シーズン終了まで果たして1回でも勝つことはできるだろうか。それともここは渡のように期待に実情が追いついてない選手を我慢して使うか。城福監督も試されてる期間であるのだろう。

2019年9月19日 (木)

天皇杯大分戦~中途半端な敗戦

2019/09/18 サンフレッチェ広島vs大分トリニータ エディオンスタジアム広島

 惨敗したリーグ戦から中3日、ある程度ターンオーバーをしてくるのかと思ったらほぼ変わらないメンバーで臨んできた。膠着、勝てなくなってくると城福監督はこうしてメンバーを固定してしまう。そして悪い流れをそのまま引きずってしまう傾向があるだけに嫌な予感がした。だが、立ち上がり高い位置からボールを奪う姿勢にこの試合へのい意気込みを感じることができた。渡やサロモンソンや松本は結果を出さなければならない。そんな気迫は感じることができた。
 その高い位置でのプレッシャーは相手のミスを招くとフリーの松本の元へ。GKは飛び出してる。がら空きのゴールへ向けてシュート。が、このボールをミートすることができずボテボテと転がる。GKもキャッチするのに余裕で戻ることができたのだった。
 だが悪くない。流れは悪くない。そして高い位置でボールの奪い合いで渡がファールを受けFK。森島が蹴ったボールはゴールから離れるボール。荒木がヘッド。が、ゴールの上を飛んでしまった。
 更にその後ショートカウンターから東がロングシュート。威力はあったものの枠に入らない。真ん中で渡が読んでただけに急ぎすぎた感がある。でもシュートの少ないこのチームにおいてシュートを打つということ自体に批判はできないのだった。
 するとこんなもたつきを見せている内に主導権が大分に移っていった。ロングボール1本でトップに入る。そこを起点にサイドを始め次々に選手が上がってくる。食い止めるので精一杯。クリアすると見事にセカンドボールを拾われる。取れない。どんなにプレスをかけようとすらりとかわされてしまうのだった。
 すると右に深くボールを入れられる。だがこぼれ球をサロモンソンがカット。ただこれを処理をし損なってゴール前へ落としてしまう。ゴール前から大分の選手がシュート。荒木がついてたものの、その守備をものとのせずゴールに叩き込まれてしまった。失点、あまりにも呆気ない失点なのだった。そしてそれがアピールすべきサロモンソンのミスというのが哀しかった。
 先制したことで余裕を持った大分。ますますサンフレッチェは追い込まれる。だが後半始めにサロモンソンに代えてハイネルが出る。更に松本に代わって青山、渡に代わって川辺が入る。結果を出したい選手が弾き出されてしまった。が、ここから快進撃が始まる。
 トップに入ったハイネルが縦横無尽に動き回ることで色んなとこでボールに絡む。それにより攻撃が活性化されサイドから浮き球、それをワンタッチで中へ入れる。中央にいたハイネルがベイシクルシュート。そんな無謀なプレーが上手くいく訳がない。が、後ろ向きながらも空中でボールの芯を捉える。次の瞬間にはゴールに叩き込まれていたのだった。
 追いついた。ハイネル、凄い。
 あり得なかった。まさかあんなシュートが決まると思わなかった。ここに至るまでに3本もシュートを放っていただけあってシュートの意識が強かった。FWが怪我人続出した中でハイネルこそトップにふさわしいのかもしれないのだった。
 そこから怒涛の攻撃が続く。攻め急ぐことなく左右で揺さぶりスイッチを入れると一気にゴールに押し寄せる。シュートを打つ。が、大分の守備は固い。確かに人数を掛けてゴール前にはいつくばっているが、サンフレッチェがこの状況になったらここまでブロックできるだろうか。果たしてこれはサンフレッチェの守備が弱いのか、それとも大分の守備が強固なのか。だがそれ以上にサンフレッチェの選手はシュートが下手だ。それもそのはず、普段からそれぞれの選手にシュートの意識が低過ぎる。だからこれだけ攻め込んでいるのに点を取る為にあと一歩足りないのだ。
 そうこうしてる内に90分終了、延長戦となる。もはや疲労により選手に動きの切れがなくなってきた。あと1点がとてつもなく遠いものとなる。そこで最後の交代として松本大哉が入る。全員疲れた中で唯一フレッシュな大哉に預けて打開したい。が、よりによってファーストタッチでスルーパスを狙った。疲労困憊してる味方よりも自分でドリブルすべき場面だった。それが象徴するように大してボールに触ることなく延長戦の終了を迎えてしまった。
 PK戦。
 嫌な予感がした。でも守備に翻弄した大分の方が疲れてるはずである。ハイネルから始まったPK戦。難なく決めた時には鳥越苦労だったかと安堵するのだった。ところがこの後GK大迫はことごとくコースの読みを外してしまう。対して大分のGKは結構な確率で読みを当てていた。ただ、サンフレッチェのキッカーがその都度ギリギリのキックを蹴る為にそれでも決めてしまうのだった。
 サドンデスに入り遂に10人目のキッカー柴崎。安定したプレーの柴崎なので安心してた。が、まるでGKにパスをしたのかというくらいのヘナチョコシュートを打ってしまい余裕でキャッチされてしまった。決められないにしてもあのシュートはないだろと腰砕けになると大分のキッカーはきっちりと決めた。またしても大迫は逆を飛んでしまった。結局大迫があまりにも読み外すのでキッカーにプレッシャーを与えることができなかったようだ。
 PK戦とはいえまたしても負けた。敗因はサロモンソンのミスとワントップとして何の脅威も与えられなかった渡である。そして終了間際に入った松本大哉が何もできなかったこと。だけどそれならそれで最初から今まで天皇杯を勝ち上がってきたメンバーにやらせて欲しかった。どことなく中途半端だった。城福監督に思い切りが足りなかった。
 昨シーズンもこの時期から連敗をした。今シーズンもそうなるのだろうか。この先シーズン終わるまでずっと試練の時を過ごさねばならないのだろうか。

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    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
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     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

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