2018年8月16日 (木)

神戸戦~イニエスタ効果

2018/08/15 ヴィッセル神戸vsサンフレッチェ広島 ノエビアスタジアム神戸
 終戦の日。
 毎年この日は1年で1番暑いんじゃないかという酷暑になるのだがどことなく秋の風を感じるようになった。それでも照明の灯ったスタジアムの中で団扇を扇ぐ姿が目立った。
 スタートを3人入れ替えたサンフレッチェ。そして神戸はイニエスタ、ポドルスキという世界的に知名度のある選手を揃えてる。それはJリーグにおいては反則級な選手構成。恐い。それでいてこういうチームと戦える幸せ。その為、試合に特別感をもたらすのだった。
 イニエスタを自由にさせない。
 サンフレッチェの選手はボールの出所に激しくプレスを掛ける。そしてボールを奪い後ろで回す。青山がフリーで持つ。パスコースを探すかと思いきや縦にロングキック。逆回転で裏に出たボールにパトリック。DFと競りながらもこぼれ球を押し込んだ。
 うおおおおおおおおっ!先制、先制、先制!イニエスタ、ポドルスキのチームに先制した。青山のパスセンスはこういう世界的選手の前でも決して引けを取ってないぞ。
 そんな興奮と高揚感の中、それで勝ったという気はちっとも起きなかった。いつまたイニエスタが個人技を発揮するかわからない。するとバイタルエリアでイニエスタがボールを持つというまさにその状況が生まれた。対峙した川辺。逆の動きをさせられることでカットインの動きへ。野上が遅れつつもそれに食らいつく。パスをするのかそのままドリブルするのか。が、全ての予想を裏切りシュートを打った。GK林の手の届かないコースに飛びネットを揺さぶるのだった。
 うおおおおおっ!
 失点である。追いつかれてしまった。振り出しに戻されてしまった。止めることができなかったのが悔しい。悔しいはずである。なのに吠えてしまった。ワールドクラスのゴールはただ感嘆の声をあげるしかなかったのだった。
 やはり1点ではどうにもならなかった。追加点をあげたい。守備に回りつつも奪ったら前線への一発を狙いロングフィード。
 パトリックがドリブル。ペナルティエリアに入る。ゴール前は目の前のGK1人。
 打った。が、そのシュートはゴールの上を逸れてしまった。何気にパトリックは真正面のGKとの1対1に弱い。
 更に工藤がトラップからの反転シュート。これもGKが防いでしまう。決まらない。いいシュートだと思ったのだが相手GKの方が一枚上手だった。
 そして更に攻勢を強めるべく、工藤に代わりティーラシンが入る。川辺からのパスで右サイドでドリブルで持ち上がり折り返す。ゴール真正面から川辺が打った。これは決まった。大きくガッツポーズをしようとしたものの、バーを超えていく光景が見えた。
 ああ、決められない。特に川辺など柴崎とのポジション争いの面で考えてもこれを決めるのと決めないのとでは大きく違ってくる。2度ほどあったゴール前のFKも全部壁に当ててしまうしキッカーとしても柴崎の優位性は消えてない。その証拠に柏に代わって柴崎が入るとCKのキッカーは柴崎に譲ることになるのだった。
 決定的場面はつくり出している。あとは決めるだけ。だけどこの決めるだけということをパトリック以外の選手ができないのだった。そんな決めるべきとこで決めれないことが相手に活力を生んでしまう。そして最後はほぼサンドバック状態に陥るのだった。
 跳ね返しても跳ね返しても神戸の攻撃は続く。つなげる余裕がないので前に蹴るだけになる。たまにいい形でボールを奪ってもつなげていく内にボールを奪われてしまう。どこに出そうか悩んでる内にボールをかっ攫われカウンターにつながる。シュートの精度のなさに救われたがやられてもおかしくない場面だった。それによりもはや点を取ることよりこのまま失点せずに終われたら御の字という気がした。
 無事引き分けで終える。それはそれでホッとしたもののやはり勝てたような気もしてくるのだった。決定力。いつもこの言葉に行き当たるのだが逆に言うとどうしてあそこまで決めきれないんだろう。
 イニエスタがたった1人で決めたゴール。素晴らしかった。パスの精度があるだっけあってシュートも上手かった。それなのにサンフレッチェの選手はパスはできるのにどうしてシュートは精度がないんだろう。そこが謎だった。
 終了の挨拶が行われる時、まるでピッチから湯気がたってるような錯覚にとらわれた。両者結果には満足してない。それでいて負けなかったという最低限の結果は残した。そしてその中には世界基準のプレーを垣間見れたという満足感も含まれていた。こういう相手と対戦することこそがレベルアップにつながる。そしてこういう選手と一緒にプレーしてる神戸は一段とグレードアップしていくことに羨ましさを感じるのだった。

2018年8月11日 (土)

長崎戦~ピースマッチ

2018811日 サンフレッチェ広島vs Vファーレン長崎 エディオンスタジアム広島

 

 19458月、2発の原爆投下により日本は敗戦を受け入れ太平洋戦争の終結を迎えた。その2つの被爆地である広島と長崎がJ1で対戦することによりこの試合はピースマッチと称され試合前には黙祷が行われた。

 そんな平和を祈る式典を行える長崎にはどことなく親近感を覚える。実際慮チームに広島と長崎出身の選手が結構多くそういう感覚を強くするのだった。

 8月の夜に似つかわしくじっとりとした蒸し暑さ。スタンドでは団扇を仰ぐ姿が多く観られたが、湿度を帯びた籠った空気しか来なかっただろう。この湿度、気温の中でスタートから前線の守備に走り回ったパトリックには前節の身勝手なプレーによって勝ち点を失ったことの反省があったのだろうか。

 ところがそんな前線からのプレッシャーも空しく長崎はボールをズンズンと前に運んでくる。動きにダイナミックさがある。左サイド裏へ出されたスルーパスでクロスを上げられた時、中央の和田の頭を超えてしまいやられたと思った。だがこれは鈴木武蔵のヘディングに威力がなくて助かった。危ない。長崎は以前対戦した時よりグレードを上げてきてる。その証拠にサンフレッチェがボールを持ってもすぐにパスコースを消されてしまいやけくそのロングボールを蹴らざるを得なくなる。結果、また長崎ボールになってしまう。

 それでもそれが裏を狙う動きにつながると徐々にボールを扱う時間も増えていった。右サイドのスペースに出るとパトリックが抜け出す。ドリブルでゴールを目掛ける。が、グラウンダーのシュート。枠に入らなかった。中には渡もいた。入らないならせめてパスを出してほしかった。

 それでもペナルティエリア前にいるパトリックはターゲットになる。サイドハーフから渡が上げたロングボール。競ったパトリック。ボールを収めようとルーズボールを拾おうとすると倒された。笛が鳴る。ゴール真正面のFKだ。

「よっしゃあ!」

 そんな雄叫びを一旦は上げた。だがすぐに冷静になった。なぜならそんな直接FKをサンフレッチェが決めたのを観たことがない。枠には入らないだろう。せいぜいどちらのサイドに蹴るか予想をしたが、GKが左に寄ってるので逆サイドだろうと思ってた。

セットした柴崎。審判の合図によりキック。次の瞬間ゴールの中に入っていた。それはあまりにも一瞬の内の出来事だったが左上のGKの届かない一点のスポットに決めたのだった。

先制、先制、先制。直接FK。こういう点の取り方は今シーズン初めてだった。得点にパターンができてきたことに大いに勇気づけられるのだった。

それでも1点では心もとない。パスも回せるようになってきた。それでも追加点を入れるまでに至らない。特にFWの渡は結果を出したくて仕方ないだろう。が、ティーラシンとの交代が告げられた。

ティーラシンのボールの収まりは攻撃に安定感をもたらす。ところが最初こそ攻撃への時間が目立ったものの次第に長崎の時間の方が増えていった。ああ、これはもう最初の1点を守ってこのまま終わらせるべきか。そんなことを思わせる時間になって川辺が柴崎に代わって入った。

上手く試合をクローズさせること、それが川辺の役目だった。本来攻撃でアピールしたいのだろうがまずは勝つことが必要だった。守備でも走りそこは役割をこなしていた。相手をサイドに追い込みスローインを得る。そしてそのスローインをパトリックが競ると中盤のスペースに。川辺が拾うとドリブルで突き進む。右にティーラシンが走ってるがそのまま縦に走る勢いを見せるも右に出した。GK11になったティーラシン。飛び出したGK。その上をフワッと抜けるループシュート。入った。入った、入った、入った。追加点が決まった。もはや終了間近のそのゴールは勝利を決定的にさせるものだった。

アシストを決めた川辺と決めたティーラシン。交代した選手が結果を出したことはこれからのリーグ戦に明るい兆しを感じるのだった。

そして試合後にはスタンドからお互いにコール交換がされた。平和な瞬間である。勝ったことによる気分的な余裕もあったのだろうが同じJリーグを愛する仲間という雰囲気がいい。まさにそれはピースマッチの名にふさわしい光景なのだった。

2018年8月 5日 (日)

湘南戦~不安感に満ちた未来

201885日 サンフレッチェ広島vs湘南ベルマーレ エディオンスタジアム広島

 

 毎日毎日暑い。日が落ちても一向に気温が下がらないのは休まる時間がない。そこにおいて中3日の試合、身体的負担は相当なものではなかろうか。それなのに前節と同じメンバーというのはいいような悪いような。固定されてるとも言えるがそれ程他のオプションがないのという危惧も感じてしまった。

 そんな中、パトリックと渡は前線の守備に走る。身体を寄せボールをむしり取ろうとする渡のプレスは時にはファールになり時にはボール奪取につながる。が、その後が続かない。せっかく高い位置で奪ってもどうにもシュートへ結びつかない。湘南の守備への戻りが速いのだろうがそれ以上にサンフレッチェのプレーに精度がないのだった。

 いくら攻めてもシュートを打てない。その事実が湘南を活気づけたのか、一旦ボールを奪うと雪崩を打ったように選手が飛び出しゴール前まで差し迫ってくる。そのお陰で湘南の方がシュートを打っている。手数を掛け手間を掛けてゴールに向かうもシュートの打てないサンフレッチェに対して効率性においては大きくリードされてるのだった。

 そしてその極めつけが左サイドでボールを奪われた場面だった。スカッと抜かれると縦へ猛ダッシュ。フリーで放ったゴール前へのクロスに千葉が競った。が、これがPKとなる。よりによって千葉はボールを手に当ててしまったのだった。

 2試合前に続いてまたしてもPK。いくら何でもこれは取られ過ぎである。ここまで取られると審判にも妙な固定観念が刷り込まれてしまう。サンフレッチェはPKを与える。それにより余計にファールを取られやすくなるのだ。

 このPKを山崎が決める。GK林も読みは合ってたものの届かないギリギリのコースに決められてしまった。これはマズイ。この展開から考えてこのままゴール前を固められて点が取れずに終わってしまうパターンではなかろうか。

 そうはさせまじとサンフレッチェはパスによって打開しようとする。裏へのロングキック、サイドからの攻撃、青山のミドルシュート。だがどれも決まらない。パトリックと柴崎がヘディングシュートをした場面があったがGK含めDF陣に最後の最後が決めさせてもらえない。堅い堅い湘南の守り。そしてサンフレッチェはこういう守備を崩すのが苦手でしょうがないのだった。

 CKを蹴っても競り負けるし向かうとこ打開策がないと思われたその時、ペナルティエリアで笛が鳴った。佐々木が倒されたということでPKを獲得した。おお、やった。蹴るのはパトリック。GKの逆を突いてきっちりと決めたのだった。

 振り出しに戻った。これで湘南も前に出てくるのでやりやすくなりそうだ。

 その目論見通りそこからはサンフレッチェの攻撃が続いた。クロスを入れ跳ね返されるとそのセカンドボールを拾い波状攻撃を掛ける。それでも決まらない。何度も訪れるCKでは競り合いにすら勝てない。攻めてるようで決めることができない。そこで現状を打開する為にティーラシンが投入され、川辺が投入された。といってこの2人が出て戦況が変わったという例がここのところない。特に川辺が入ると余計に点が入らなくなる傾向があるのだった。

 そんな川辺が左サイドで受ける。ゴール前へパスを送ると思いきやドリブルで切り込んでいった。ゴール前の密集。グラウンダーのクロスを出すと後方へ落とされると走りこんだ柏。右足を振りぬいたシュートはDFの股下をすり抜けゴールにぶち込まれた。

 逆転。柏、柏、柏!パトリック以外がゴールを決めたということに勇気を与えられた。どんなに振り動かしても崩れない壁が崩れた瞬間だった。そしてその柏を下げて吉野を入れたのだがこれはもう守備への意識を持つというメッセージである。残り時間をやり過ごし試合をクローズさせる。ところがその割にボールを支配できる。次はどう展開してやろう。ティーラシンはそんな余裕すら持ってしまったのだろうか、中盤でボールを掻っ攫われるとそのままカウンターに持っていかれてしまう。奪われたティーラシン本人がファールによって止めたのだがここから流れが変わった。湘南の一方的な攻撃になっていったのだった。

 跳ね返し跳ね返し跳ね返す。サイドも何とかクロスを上げさせまいと踏ん張る。そんなセカンドボールをパトリックが受けるとそのままカウンターへとつながる。ただ相手の人数の方が多いし。ここは無難にボールキープに徹すればいいだろう。ところがここでシュートを打ってしまう。そしてそれが入るのならいいが枠にすら入らないでただ単に湘南にボールを返しただけの状態になってしまう。それにより湘南も尚更攻めやすくなってしまうのだった。

 そんな折、前線に1本のロングボールが入る。千葉が競るもかすりもしない。そして最終ラインにいた和田が頭で後ろに逸らした。が、この時GK林も飛び出していたのでそのまま無人のゴールに入ってしまったのだった。

 同点、しかもオウンゴールである。あと数分で終わりだったのにみすみす勝ち点を分け与えてしまった。そのまま引き分けで終わるもそれはもはや負けに等しいものだった。

 PKとオウンゴール。それは自滅としか言いようがなかった。和田や林だけじゃない。時間稼ぎをすればいい場面で入りもしないシュートを打ちにいったパトリック。真正面のシュートをGKにぶち当て、とんでもない場所でボールを取られて相手に流れを与えたティーラシン。守備の空中戦に弱い千葉。これはもうお笑いだった。喜劇としか言いようがなかった。ぼくは笑った。力ない笑いを発してしまった。その表情は青ざめていただろうが。

 これでは勝てない。90分の中での時間にストーリーをつくることができてない。勝ってる時期はそういうのが上手くできてた。それがここ最近はまるでやってる内容が劣化してしまったのはどういうことなんだろう。

 試合後、城福監督はピッチにいる選手に向けて露骨に怒りを露わにした。さすがにこの試合だけは言い訳のしようもなかった。シーズン後半になって明らかに内容が悪くなった。実際に勝てなくなってしまった。危機的状況である。果たしてこの先勝っていくことはできるのだろうか。不安ばかりが募るのだった。

2018年8月 3日 (金)

マリノス戦~大敗の後の大勝試合

201881日 横浜Fマリノスvsサンフレッチェ広島 ニッパツ三ツ沢球戯場

 

 後半の開始から、更にパトリックは走る。スルーパスを呼び込む。相手に当たってCKになった。それだけでも価値のあるプレーだった。が、このCKを叩き込んだ。ヘディングでゴールにぶち込んだのはパトリックだった。

 パトリック、パトリック、パトリック!

 絶叫が止まらない。そしてパトリックのチャントを皆が声を合わせるのだった。

 前半終了間際、そして後半開始早々。この短時間で2点差をつけたのは相手の出鼻を挫くのに絶大な効果をもたらせた。

 追いつくべく攻めるマリノス。そして攻められれば攻められるほどカウンターからのチャンスがつくりやすい。もはやこの時になると少々攻められても防ぐ自信があった。事実、シュートを放たれようとするもそのほとんどをDFがブロックしてしまいGK林のところに到達しない。まれにシュートが飛んできてもそのほとんどが真正面で受けている。DF陣も含めた守備の構築ができてる証拠だった。

 そんな守備への安心感からか、攻撃に転じた場合一発を狙ったパスが多くなった。そのほとんどがトップの渡に収まることがなく見せ場をつくれない。まだJ1でゴールがない渡。FWとしてやはりどうしても寂しさが残る。

 そんなことを話してる時だった。ペナルティエリアへ向けたボールに柴崎が追いついた。だがそこでシュートを打たず後ろへ落とした。距離は遠くなったが猛烈な勢いで走ってた渡がシュート。その強烈な弾道がゴールネットに突き刺さったのだった。

 決まった、決まった、決まった。渡が決めた。J1初ゴール。やった、ついにやったこの時をどんなに待ち望んでいたことか。そう思ってるのは皆同じようで渡コールが響き渡る。腹の力を振り絞って声を出す。チームメートに揉みくちゃにされる渡のゴールはチームとしてもやっとという想いがあったのだろう。

 0-3。勝利を確信できる時間に近づきつつあった。反撃を試みるマリノス。だけど攻められれば攻められる程隙が生じ奪った後のカウンターが効いてくる。CKを跳ね返され縦へ急ごうとしたマリノスのボールをカットすると右サイドの和田がクロス。そしてこれをゴール前で合わせたのはディフェンダーの千葉だった。2試合連続のゴール。何気に得点力があることを見せつけられアウェイエリアはお祭り気分で喜び合うのだった。

 大勝、大勝。4点も入れた。こういう時だからサブのメンバーの起用がされる。川辺にベリーシャ。アピールのチャンスだとばかり積極的にゴールを目指す。DFラインの裏へ繰り出したのでシュートを打った川辺。が、これは枠に収めることができなかった。それによりGKから前へ持ち上がったマリノスはサイドからのクロス。中で合わせられ1点返されてしまった。もはやあと30秒もすれば終わるとこだった。それを堪えることができず無得点で終わることができなかった。

 そこに一点の曇りを感じた勝利なのだが得点者を知り別の感情が生まれた。

 伊藤翔。ああ、またこの選手にやられた。なぜマリノスとなる時はいつもこの選手に決められてしまうのだろう。そういう選手はもう一人、中町という選手がいるのだが、都合のいいことにベンチだった。こういうとこはマリノスの監督が外国人であるが故のデメリットなのだった。

 何はともあれ1-4で勝つことができた。前節と同じスコアということで差し引きゼロのようなものだ。無失点で終われなかった無念さもある。それでも勝ち点3は貴重だ。去年の今頃は残留に向けて尻に火が付いた状態だったんだな。もはや今シーズンは降格だけはすることはない。そんなことを話しながらドクトルと横浜駅まで坂道を歩いて行った。話題に尽きることはない。それもこれも勝ったからこそ足取りも軽快である。そしてこの試合に来るまでの過程であまりにもぼくを導いてると感じた巡り合わせの数々。やはりそれはぼくに絶対に来たほうがよいと仄めかす暗示なのかもしれなかった。

2018年8月 2日 (木)

マリノス戦~PKによる先制

201881日 横浜Fマリノスvsサンフレッチェ広島 ニッパツ三ツ沢球戯場

 

 キックオフから飛ばしていた。渡、パトリックの2トップは前線からの守備を高い強度で行ってた。そんなに走ると後でバテのではと不安になりつつも少なくとも久々にスタメンに入った渡にしてみれば結果が欲しく必死という事情があった。

 ところがそんな2人のプレスも簡単にいなされ前線につなげられる。そしてマリノスの攻撃ばかりが続く。守備に追われるサンフレッチェはファールで止める回数が多くなってしまった。相手の突破を止めようとした水本が遅れてしまいイエローカードを貰ったが、このまま続くと更に貰ってしまう可能性さえ感じてしまった。

 マリノスのパス回しには最終ラインのまたその後ろにGK飯倉が加わっている。それによりフィールドプレイヤーが1人多いような状態になりそれによりいい体制で中盤がボールを受けることができる。だがこのパスの起点を潰すべくパトリックがGK飯倉のボールを掻っ攫うと無人のゴールへシュート。が、これはポストに当てて決めることができなかった。千載一遇のチャンス。これを逃したのは痛かった。

 しかしこのプレーがあってからというものサンフレッチェの攻撃の重心が上がっていった。ショートパスをつなぎサイドで行くと見せかけ中から青山が縦に入れる。するとこれがマリノスの選手に当たってラインを割ってしまった。

 するとどうだろう。ゴール前でなにやら揉めてる。実はよく聞こえなかったがハンドのファールがあったようだ。PK、思わぬとこで先制点のチャンスが貰えた。

 ボールをセットする青山。大丈夫だろうか。そんな不安を抱きつつも固唾を飲んで見守る。短い助走からグラウンダー、GK弾いた。ルーズボールはクリアされせっかくのチャンスをふいにしてしまった。

 ああ、やっぱり外してしまったか。危ない気がしていたんだと嘆いたもののこの直後に副審の旗が上がったのである。PKやり直し。どうやら飯倉がPKを蹴る前にラインより前に出てしまったようなのだった。PKやり直し。これにはマリノスサポーターあら怒涛のようなブーイングが起こるのだった。

 ゴール裏のブーイングはすざましい。やり直しとはいえ蹴りにくいのには変わりがない。そしてこのプレッシャーのかかるPKを今度はパトリックがセットした。やり直しの場合、キッカー交代してもいいというルールをこの時初めて知った。

 主審の笛が鳴る。パトリックのキック。見事にGKの逆を突いたがそれは青山の蹴ったのと全く同じコースなのだった。

 先制。マシンガンポーズでゴールの喜びを表すパトリック。とりあえずは有利な状況にはできた。でもまだ前半を終えただけ。前節4失点もしただけに1点ではまだ心もとなかった。それだけに過剰な喜びは抑えたままハーフタイムを迎えたのだった。

マリノス戦~スタジアムの蒸し暑さ

2018/08/01 横浜Fマリノスvsサンフレッチェ広島 ニッパツ三ツ沢球技場
 鳴り止むことのない蝉の声。全方位から鳴り響くその音は射るような暑さを助長するかのようだった。それでも平日のナイトゲームの開場を待つサポーターは日差しを受けながら談笑にふけっていた。その傍らでぼくもコンクリートの架台に腰を下ろすと火で炙ったような熱さを感じ再び立ち上がってしまいそうになった。
 台風が通過し、再度暑さがぶり返してしまった。もはや日本は熱帯地方と称してもいいような気温である為に一日過ごすこと自体疲労感を覚える。なので横浜は少し遠いような気がしたものの、たまたま近くで仕事してたことにより来てしまった。これは行くように見えざる力が働いたのだろう。
 開場が始まった頃には日の力も落ちてきてそれに付き合うように蝉の声も勢力を弱めてきた。幾分そよ風が吹くのは落ち着きを与えてくれる。とてもこれから決戦を前にしてるという雰囲気ではない。ただサッカーを観たい、チームを応援したいというだけ。それは両チームサポーター共通していた。
 そんな牧歌的な雰囲気を感じつつもスタンドに着くとピッチの近さに感嘆をあげた。アップで選手が入場してくるとその動きがはっきりと視認できるのがいい。キックの正確さ、トラップの技術の高さなどはつぶさに確認できる。やはり広島にもサッカー専用スタジアムが必要である。
 いつの間にか日に代わって照明の灯りが降り注いでいた。隣席と密着するように座ってるとやはり湿度が数割増したようにも感じてしまう。これは試合をする選手にも体力的な負担は大きいかもしれない。果たしてそれぞれのコンディションはどうだろうかとアップをする姿を眺めていると渡の声援が一際大きいのに気づく。久々のスタメン。本人も気負うところがあるだろうが、応援してるこちら側としても早くJ1でゴールを決めてほしいと願ってる選手なのだった。

2018年7月28日 (土)

浦和戦〜完敗

2018728日 サンフレッチェ広島vs 浦和レッズ エディオンスタジアム広島

 

 台風12号の接近により関東の数試合は延期とされた。豪雨で被災した広島にとっても上陸は不安だった。が、先に通過した関東でも心配した程の暴風雨にもならず少し肩透かしの感があった。といって気象条件の変わった現代において防災意識を持つのは必要なことである。

 雨さえ降ってないエディオンスタジアムだった。それでもムアッとした湿度があるのが選手の肌からにじみ出る汗から想像できた。そんな暑さからか、どことなく動きが重い。そしてパスを回せばミスが出る。特に和田のキック精度が異常に低くどこか身体がおかしいのではないかとさえ訝ってしまった。そのお陰で浦和の軽快な攻撃ばかりが目立つのだった。

 人数をかけて守備を固める。それでもスルスルッと上がった武藤のドリブルを止められずスルーパス。飛び出した興梠が決めた。ああ、7人ぐらいで取り囲んでるのにまるで止めることができなかった。軽い、なんという軽い守備なんだろう。この時点でもう勝てる見込みはなかった。

 ところがバイタルエリアでのFKを得た。それでも実際にポジションを取るとさすがに可能性は低い。柴崎が蹴る。ファーサイドに上がったボールに千葉が合わせた。ループになったシュートが入った。同点。前半の内に同点にすることができた。これでまた攻撃に弾みがつくだろう。

 そんな期待通りに後半はサンフレッチェが攻める。柏が左サイドを駆け上がる。クロスが上がる。パトリックが合わせる。ティーラシンが合わせる。だが入らない。ジャストミートさせつつも枠に入らない。GKに阻まれる。それでもまだまだこういうチャンスがつくれる気がしてたがそれがいかに甘い幻想だったのかというのをこの後思い知らされるのだった。

 どこをどうやっても最終ラインを瓦解することができない。パスを回せば回す程ゴール前を固められる。そうやって攻めあぐねている内にカウンターを食らってしまうとペナルティエリアに柏木に入られてしまった。追走する佐々木。その瞬間柏木が倒れるとPKを宣告されてしまった。

 ああ、また佐々木がやってしまった。今シーズン3回目ではないだろうか。この癖はどうしても治すことができない。といいつつあれって倒れるようなシーンだったろうかという疑問も残った。その証拠にその後中継ではファールのシーンを詳細には流してない。こういうとこで簡単に倒れた柏木。思った程成長しなかったのはこういう理由だったんだろう。

 そしてこのPKを興梠にあっさり決められると浦和は貝のように引き籠る。そしてどうにか局面を打開しようとボールを前に運ぼうと試みる。するとそこで考えすぎたのか、稲垣が中盤でボールを奪われるとそのまま速攻。またしても柏木がドリブル。シュートではなくマイナスのクロスに対応できず綺麗に3失点目を食らってしまったのだった。

 終わった。どんなにやっても点の取れない状況で2点差はもはや絶望的だった。ボールを奪われた稲垣は奪われる必要のないとこで奪われてる。そこがまた気分を萎えさせ落胆を大きくさせるのだった。

 活路を見出そうと川辺、ベリーシャ、松本が入る。だがその中の誰一人として戦況を変えることができなかった。そして最後は浦和のボールを取れなくなってしまい駄目押しの4点目を決められてタイムアップ。いいとこなしというより浦和の、浦和による、浦和の為の試合になってしまった。1-4、もはやこのスコアに何の言い訳もできないのだった。

 ここ4試合、退場者の出た試合以外で勝ってない。これはマズイ。勝てなくなってきてる。点が取れなくなってしまった。FWの頭数だけは多いのにパトリック以外点を取らない。攻撃のパターンも槙野に全部読まれてしまっていた。グラウンダーのクロスなどは全てカットされてたことに試合中気づかなかったのだろうか。

 勝てない、点が取れない、守り切れない。それでいてチャンスはつくりだしてるし守備もしてるようなので始末が悪い。一体どうやったら勝てるのだろうか。そんなごく単純なことの回答が欲しいのだった。

2018年7月22日 (日)

名古屋戦~足りなかった最後の一押し

2018/07/22 名古屋グランパスvsサンフレッチェ広島 豊田スタジアム
 新加入ベリーシャが名古屋入りしたという情報を得た。すでに4人もFW登録の選手がいるのに補強をしたということはパトリック以外の選手の得点力に物足りなさを感じているのだろうか。それとも互いに奮起を促す為の当て馬なのだろうか。その答えは分からないものの、少なくとも一度はそのプレーを見てみたいという願望はあった。
 そしてベリージャはベンチに入っていた。工藤には奮起を期したい。観たいと言いつつベリージャの出る幕をつくらないでほしい。
 暑い暑いピッチの上、そこはまるで湯気が上がってるようだった。連日の猛暑は選手だけでなくスタンドで観てるサポーターへも負担を与える。団扇で扇ぐも熱風しか感じられないだろう。
 そんな暑さのせいか選手の動きは重かった。それもスタミナを考えればしょうがないだろうと思いきやサンフレッチェの選手は相手ボールに対しては激しいチェックをする。時としてそれはファールとなるものの、相手の起点を潰すには効果的だった。が、名古屋の選手は段々と倒れることが多くなり、プレスが上手く掛からなくなる。倒れれば審判が笛を吹くものだからすぐに倒れる。まるでそれはそよ風でもなぎ倒されるのではというくらいの脆さだった。
 成績不振により中断期間中に4人も補強した名古屋。その補強が効いたのだろうか、サンフレッチェはなかなかゴールを割れない。カウンターでパトリックがシュートすれば枠の外。クロスから工藤がヘディングをすればGKに阻まれる。そして完全に崩したと思った場面でも柏のヘディングは枠を外してしまう。相手GKのランゲラックの反応が良すぎる。それでもシュートにはいけてるだけに最後の一押しが欲しい。最後の一押しが。そこに望みをかけるのが選手交代だった。
 工藤に代わって入ったティーラシンは果敢にシュートを打っていく。遠目からもペナルティの中でも隙があれば打つもののその都度ランゲラックのセーブとDFのブロックによって阻止されてしまうのだった。そして更に追い打ちをかけるべく柴崎に代わって川辺が入るのだった。
 疲労を考慮するとこの交代は理にかなってる。時にドリブルという武器を持つ川辺は相手の守備ブロックを崩していくことを期待できる。ところがこの川辺、肝心なとこでパスを出す。そしてそのパスが全て読まれててカットされると名古屋は反転して攻撃に移ってくる。ああ、川辺。開幕した頃の輝きはどうしたんだろう。チャンスがつくれないどころかまるで機能してないじゃないか。
 そして最後に柏に代わって森島に入ると更に溜息が深くなった。森島に入ったボールは全て奪われてしまってる。そのお陰でまるで守備の時間ばかりになる。ゴール前に人数をかけないといけない。それでもクロスに抜け出されジョーに決められてしまった。悪夢のような瞬間だった。が、副審の旗が上がりオフサイドの判定に助けられたのだった。
 それでも最後はもう跳ね返すのが精一杯。点は入ってないが終了のホイッスルが鳴った時にはホッとした。とりあえずは勝ち点1だけでも獲得することはできたのだった。
 最後の最後が決められなかった。柏にヘディングシュートを枠に入れる技術があれば。柴崎ももっと威力のあるヘディングシュートを打つことができたなら。そしてランゲラックの反応がもう少しでも遅れてくれたなら。そういう意味では相手のGKがよかった。守備も集中力を切らさなかった。だがそれならサンフレッチェも林が2度も決定的なシュートを止めていたのだった。
 あと一押しをする為の交代選手もティーラシン以外はパッとしなかった。その為のベリーシャだろう。果たしてそのベールを脱ぐのは一体いつになるんだろう。

2018年7月19日 (木)

ガンバ戦~Jリーグ再開

2018718日 サンフレッチェ広島vsガンバ大阪 エディオンスタジアム広島

 

 ワールドカップ、夢の祭典。日本代表も奮闘し本当に楽しめた大会だった。それもそのはず、気負うことなく観れるからである。どこが勝とうと単純にそのプレーを堪能すればよかった。だがサンフレッチェの試合となれば違う。勝たなければならない。その切迫感はとても単純に楽しむことなどできないのだった。

 そのワールドカップによって中断したJリーグであるが、再開最初の試合である。首位で折り返してるもののリセットされたも同然である。それにより低迷してるチームが浮上するかもしれないしその逆だってあるかもしれないのだった。

 むわっと蒸し返す空気の中で選手はピッチに現れた。キックオフ前には両チーム円陣を組み黙とうを捧げられた。ほんの1週間前広島を中心に起こった豪雨災害の被災者への追悼。スタンドも話声すら止み静粛が訪れる。暑い空気がまとわりつく。異常な暑さが続く。もしかしたらあの豪雨もこの気温の影響なのであろうか。

 黙とうが終わり再びスタンドから声援が飛び交う。そしてゆったりとした立ち上がり。いやこれはスタミナを考慮したせいだろうか。それとも単にワールドカップで世界の選手の速いプレーに見慣れたからだろうか。

 とはいえルーズボールはお互い譲らない。青山がスライディングで収めようとするとガンバはファビオが滑り込む。するとその勢いが強く青山に激突してしまった。

 ピーッ!

 レフリーが笛を響かせながら走ってくると手にはカードが握られていた。そしてファビオに突き出したそのカードの色は赤だったのである。

 おおお。早くも数的有利である。しかもこの気温。人数の差は大きなハンデとなるのだった。

 ここで一気にたたみ掛けてやれ。そんな意気込みをかけたものの丁寧に丁寧につないでいく。ガンバも無理に奪いに来ない。ブロックを敷かれた守備に遅攻を繰り返す。パスで崩そうとするも崩れない。この展開、人数の少ないガンバにしてみればカウンターの狙いどころでもあった。

 その証拠に右サイドの裏にはスペースがあった。守りながらもDFが高い位置を取ろうとしている。そこに気づいたのか、柏が右サイドの裏のスペースにフリック。走りこんだ和田がクロス。中央に放り込まれたボール目掛けてパトリックが飛び上がる。

 ドン!

 そんな音が聞こえてきそうな豪快なヘディングがゴールに突き刺さったのだった。

 先制。まずはリードすることができた。とはいえガンバの攻撃力は侮ることができない。追加点を入れないとまだまだ安心はできないのだった。

 一人少ないガンバは個での突破でゴールに迫ってくる。攻撃への脅威はやはりある。対するサンフレッチェはせっかく奪っても速い攻撃をしないせいで数的有利さをあまり感じない。ガンバの守備ブロックの周辺を延々とボールを回しているのである。青山がフリーでボールを受けた時、遠目から打ってきた。が、それはシュートではなくゴール前へ上げたクロスだった。

飛び込んだパトリック。またしても頭にガツンと当ててゴールに叩き込んだのだった。

2点目。これで大分有利になった。でも2点差はまだ当てにならない。現に日本代表はワールドカップで2点差をひっくり返されて負けてしまった。特にハーフタイムを挟むとチームが激変する場合がある。そんな流れを変えない為にも後半もギアを緩めずにマイボールの時間をつくるのだった。

プレスに来たガンバの選手。それを青山は柏とのコンビネーションで切り抜けると柏がカットインからドリブル。パトリックを狙ってクロス。だがこれはDFとの競り合いでこぼれるとシュートを打った選手がいた。ゴールまで真っすぐに飛んだそのシュートは3点目を告げると決めたのが工藤だったのを知るのだった。

おおおおお、工藤。今シーズン初ゴール。やっとめぐってきた先発のチャンスで決めることができた。でも工藤自身はまるで嬉しそうな顔をしていない。それもそのはず、FWとしてもっと数字を残しておきたかった。それでもやっとその足掛かりができた。これを弾みにゴール数を伸ばしてもらいたい。そう思っていたら工藤はティーラシンと交代してしまった。フル出場できない、この辺も工藤にとって不満の残るとこなんだろう。

するとその代わったティーラシン、柏からのクロスをDFと競り合いながらもダイレクトボレーで決めた。チームが勝つのは嬉しい。それでもチーム内のライバルがこうやって簡単に決めてしまう現状に危機感を持っているだろう。

4-0というスコアで勝つことができた。開始早々の退場による運の良さがあったのは事実だった。明らかにガンバの選手は消耗してミスが多くなっていた。高温多湿なこのコンディションにおいては相当な負担となっただろう。

それでも工藤のゴール、再開後の勝利というのは紛れもないポジティブな要素だった。

一つ一つの積み重ねであるリーグ戦。すぐに次の試合はやってくるだけに過剰な喜びはできない。そこがワールドカップと違うとこ。そしてこうやって勝ち続けることでいつしかサンフレッチェからも代表選手として選出されないだろうかと思うのだった。

2018年7月 1日 (日)

大邱FC戦~祭りの中での親善試合

2018年6月29日 第7回嶺南日報杯 FCvs サンフレッチェ広島 スタジアム(韓国)

 

 こともあろうに試合を観れないどころか試合があることさえ知らなかった。それもそのはず、世間はワールドカップ一色。元々盛り上がってなかったにも関わらず日本が強豪のコロンビアに勝ってからというもの、連日マスコミはワールドカップの報道をしまくるようになった。その変わり身の早さ、ぼくには決してまねのできない芸当だった。

 更にその後決勝トーナメント進出が決まると日本代表はまるでヒーローのような扱いを受ける。あの中に青山がいてくれれば。きっとこの快進撃ももっと血が噴き出るくらい熱狂することができただろうにという寂しさがあるのだった。改めて代表招集された時の怪我の判明が悔やまれる。怪我さえなければ、怪我さえなければ。

 ところがそんなワールドカップ期間中のサンフレッチェ韓国遠征での親善試合に出場しているのである。しかもゴールまで決めてしまっている。あれ、全治3週間とかじゃなかったっけ。でもここですべてが判明してしまった。結局のところ体のいい落選だったのだった。急遽ハリルホジッチから交代した西野監督にしてみれば何か違いを出したかった。そこでJリーグ首位を走ってるサンフレッチェから青山を選出するということで違いを出せた。そうでなければ本番直前の監督交代は誰にも理解されなかっただろう。

 だが、西野監督にしてもこの監督就任は賭けでもあった。準備期間がほとんどなかったとはいえ予選リーグで敗退するともう2度と監督のオファーはなかったはずだ。それでなくても神戸、名古屋での仕事は成功したとは言えない。もう旬の過ぎた監督、そんな眼も向けられていたのだった。

 それでも決勝トーナメントへ進んだものだから世間の評判は一気に変わってしまった。やはり結果を出すって大事なことなんだ。勝たないと何にもならない。特に普段海外での経験が踏めないサンフレッチェの選手にとって韓国遠征のような機会はまたとない経験なのだった。

 ところが負けた。3-2で1点差とはいえ3点も取られた守備は問題を感じざるを得ない。

 大丈夫だろうか。ベストメンバーで臨んで負けてしまった。こうやってまた中断が明けると胃がキリキリする想いをし続けないといけない。ああ、やっぱりワールドカップって幸せだな。どこが勝ってもたのしく観ていられる。そんな気分に酔っているが故に敗戦も大して苦に思わないのだった。

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    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

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