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ぼくのミュージック・ライフ

  • Songs Remains the Same
    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

サンフレッチェの魂~リンク集

  • SANFRECCE Diary
    このブログを読んでる人ならすでに知ってるだろうから今更リンクを貼るのが恥ずかしい気もする。 何せこのサイト1997年から毎日更新してるというのが凄い。 過去の記事などはぼくも参考にさせてもらうことも多い。 継続は力なりというが実際には継続するのに力がいる。 そういう意味でも管理人のせと☆ひできさんは偉大である。
  • ススボウブログ
    自分サッカーやグルメについてのブログということです。 かなり熱心に応援してる方のようです。
  • ひろしま日記&サンフレッチェコーナー
    試合を時系列で紹介したりかなり凝った内容となってます。 現地の様子など行った人でしか分からないことがあり興味深いです。 試合に行った人も行けなかった人も楽しめるのではないでしょうか。
  • ゆみしん徒然の書
    ゆみしんさんのブログ。本当に色んなスタジアムに観戦に出かけて現地の様子をレポートしてます。観戦者視点でそれぞれのスタジアムの様子が分かり現地に行く時の参考になりそうです。
  • Scud Sanfrecce
    MICRAさんのサイト。ここの特集のコーナーは必見。サンフレッチェはなぜ人気がないかという考察については今までに見ない観点がある。是非一度読んでください。
  • ヒロシマ・コーリング
    今そこにある危機。サンフレッチェにはメディアが少ない。その為妙にぬるい記事が目立つ。そんな甘い現状にこのまま放置していいのかという危機感を感じた時発言していく。

JリーグPR

  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles

2016年5月22日 (日)

ガンバ戦~完膚なきまでの敗戦

2016/05/21 サンフレッチェ広島vsガンバ大阪 エディオンスタジアム広島
 カズ400試合出場記念試合。それでいて昨シーズンのチャンピオンシップと同一カード。あの時は勝てた。だからこそガンバのモチベーションは高いだろう。ACLも敗退し今一つパッとしない両チームであるもののこの試合だが熱いものになることは最初から予想できるのだった。
 日差しの強さはスタジアムの背中にそびえる山の青さを栄えさせる。その陽気さはどことなくのどかさを与えそれが緊迫感を生まないことがある。これがこのスタジアムの長所でもありながら短所でもあるのだった。そしてそれはサンフレッチェにとって悪い方に影響したように思えた。
 後ろでつなぐが攻撃につながらない。真ん中より前は行かせないとばかりにブロックを敷くガンバに対し完全な手詰まりだった。そこで右サイドのミキッチにボールを集める。そしてミキッチの打開によって活路を見つけだそうとするもののクロスを上げてもやはり人数を掛けた守りではじき返される。そしてガンバボールとなるとその後は防戦一方。守っても守ってもガンバにボールが行く。ガンバは余裕で守ってたのにサンフレッチェの守りには余裕がないのだった。
 すると左サイドで柏がファールを犯してしまいガンバにFK。その瞬間サンフレッチェの選手の気がふっと緩んだのが遠目からもわかった。あまりにも攻められ続けて息をつきたかったのか。それは水中からやっと息を吸えたという感じだろうか。その隙をついて早いリスタート。前に突き進むガンバ。慌てるサンフレッチェの選手。だが人数が揃ってるだけに大丈夫だろうと高をくくったその時、裏に出されたボールにアデミウソンが追いつきゴール前で余裕でゴールを決められてしまったのだった。ああ、決められたか。ああ、ああ。ため息しか出ないのだった。
 先制されると点が取れるイメージがない。パスで崩そうと横パスや縦パスを入れてこれは相手の意表を突いたと思った時必ずと言っていい程茶島のポジショニングが悪く受けれない。そしてウタカがドリブルでゴール前まで突き進んで後は決めるだけという場面が訪れるもスカッと足に当たらずGKまでレロレロと転がった。ああ、駄目だ。今日は絶対にゴールが生まれない。
 それでもガンバもシュートをバーやポストに当てたりしている。まだ運もあるのかもしれない。まだチャンスはある。決めなきゃ、決めなきゃ。
 右から、左からと崩そうと試みる。スルーパスを通してみる。だが決めきれない。そしてそうこうしている内に中盤でボールを奪われる。そしてドリブルを始めた倉田。ドリブル、ドリブル、ドリブル。サンフレッチェのDFはまるでカラーコーンのように抜かれる。抜かれて抜かれて抜かれまくる。そしてシュート、林の飛びつきも空しくゴールの隅に入ってしまったのだった。
 終わった。2点差は埋めきれない。もうゴールが決められないで喘いでいたサンフレッチェにとってこれは天文学的な点差のように思われた。
 それでも下を向かず攻めるサンフレッチェ。その姿は痛々しくもあったが決して諦めないという姿勢は見習うべきものがある。結果が出なかったとしても何かを残さないといけない、何かを。そしてそれは少なくとも一つゴールを入れるということだった。
 だがここで前掛かりになったサンフレッチェのディフェンスの裏に一本のロングパスが通る。フリーで追いついた長沢。GK林をあざ笑うかのようなループシュートを決められた。万事休す。負けた。完全に負けた。完敗と言って良かった。
 力づくで人数を掛け攻めても点の取れないサンフレッチェと違ってガンバは実に効率良く点を取る。とっくに諦めていながら悔しさと無念さが入り交じる。さすがに席を立つ観客も出始めた。だが最後まで目に焼き付けよう。もうこうなったら意地というものだ。
 終了間近。もう失点なんか考えないとばかりに前掛かりに。強引にボールを入れる。交錯するゴール前。数人の選手が倒れたが気づいた時にはゴールに入っていた。決めた、決まった。決めたのはウタカだった。ああ、一矢報いてくれた。だが決めるならもっと早く決めてほしかった。
 そして1ー3で試合を終える。カズの400試合出場記念の試合は散々なものだった。17,220人入った観客の失望のため息が聞こえそうだった。でもどことなくこのところのサンフレッチェは手詰まり感がある。それなのにスタメンはちっとも変わらない。今、もじかしたら一番苦しい時期なのかもしれないのだった。

2014年3月20日 (木)

FCソウル戦~先制に喜ぶも追いつかれる

 

2014/03/19 AFCアジアチャンピオンズリーズ グループリーグ3節 サンフレッチェ広島vsFCソウル 広島広域公園陸上競技場

 

 

 

 どうせもう負ける。

 

 そんな諦めのような心境になったのは公式戦2連敗という実績によるものだろう。特に移動の伴うオーストラリアのセントラルコーストとの試合での逆転負けにはもうサンフレッチェはこの大会で勝てることはないんだろうという諦めさえ感じさせた。弱い、脆い、儚い。そんな姿を見せつけられるだけの無残な大会のように思われるのだった。

 

 ここ4試合連戦が続いており選手のコンディションも考えた選手起用をしないといけない。そこで出てきたのが丸谷のCB起用である。今シーズン2試合目の出場であるボランチの丸谷をそんな責任のあるポジションで使うとは正気の沙汰とは思われなかった。かといって選手を連戦させる訳にもいかず考えた末の結果がこれだったのだろう。果たして丸谷は無難にこなすことができるのだろうか。

 

 そんな不安を持っていたものの意外と違和感なく見ていられたのだった。むしろ後ろからの攻撃の組み立てにちゃんと関わっており、千葉を休ませるオプションとしてはちゃんと機能してたのである。正直まるで期待してなかった。それなのにこれだけできるのは嬉しい誤算であった。

 

 その証拠に後方からビルドアップするサンフレッチェのサッカーは機能しており、何度もFCソウルのゴールを脅かすのである。相手のプレスをワンタッチのパスでかわしていきシュートまでたどり着ける。それなのに、何度か相手のDFを崩したというのに、最後のシュートが決まらないのだった。ああ、どうしてそこまで決定力がないのだろう。

 

 そんなことをしていると次第に攻め込まれるようになった。FCソウルの攻撃には力強さがある。身体を寄せるだけのサンフレッチェの守備はまるで木の葉の舞の如く蹴散らしシュートまで持っていく。何とか相手の攻撃を切れ、と叫ぶもセカンドボールがことごとく取られる。ああ、これがフィジカルの違いなんだろうか。一度はボールを収めた高萩が簡単にまた奪われてしまう様にそう感じざるをえなかった。

 

 その相手の威力に腰が引けてる。もうこれは引き分けなら御の字ではと思った時前線へボールが入った。最前線の寿人にボールが渡るも3人もディフェンスが立ちはだかってる状態では何もできないだろうと思っていたらワンタッチで高萩へボールを落としたのである。またそんな手数を掛けてしまうからシュートチャンスがなくなるんだと思ったその瞬間、高萩はダイレクトでシュートを打ったのだった。あのシュートを打たない高萩、バイタルエリアで無駄に時間を掛けてしまう高萩、強引さのない高萩が。そのプレーは見事に意表を突かれただけでなく、ボールがスワーヴが掛かってゴールに吸い込まれるように入っていったのだった。

 

 先制点。まさかのまさかで高萩がゴールした。相手を外すボール回しと高萩のキックの精度が結集したゴールである。さすが高萩だ。さすが10番のプレイヤーである。高萩!高萩!届かぬ声をTVに向かって発してしまいそうだった。

 

 ここで10分失点しなかったらゲームは落ち着くだろう。相手はむきになって攻めてくる。ここで相手の気迫に気圧されたくない。ある程度その時間をやり過ごすことができたならサンフレッチェはずいぶん楽になるはずだ。

 

 しかし、ここで深いエリアまでグイグイとドリブルで持っていかれる。そしてクロスには人数を掛けて対応。だがここで競り合いに負けてゴール前にいた選手に渡り見事に同点ゴールを許してしまうのである。この時ペナルティエリアには何人のサンフレッチェの選手がいただろうか。人数を掛けて守ったとしてもほんの数人のパワープレーで簡単に吹き飛んでしまうとこに脆さを感じた。儚さを感じた。か弱さを感じたのだった。かくして先制という有利な条件を早々にして放棄してしまった。

 

 あれ防げなかったかよ。

 

 そんな悔やみが何度も何度も駆け巡るのだった。

 

2013年12月23日 (月)

天皇杯甲府戦~PK戦制す

2013/12/22 天皇杯準々決勝 サンフレッチェ広島vsヴァンフォーレ甲府

 PK戦の前にサンフレッチェは円陣を組んだ。その様子から順番もすぐに決まったのだろう。その時ミキッチの手を挙げた姿を見かけたから恐らく立候補させて決めたのだろう。順番を決めるのに綿密に打ち合わせをしている甲府とは対照的だった。
 そしてPK戦はホーム側で行われることになった。それに伴いサンフレッチェのサポーターは大挙してゴールの真裏へ移動するのだった。ああ、これは羨ましい。ゴール裏から相手へのプレッシャーを与えられるというのは本当に戦況に影響を与えられる気がする。
 だがその最初のキッカーのジウシーニョはそんなこと諸ともせず決めてしまった。それに対してサンフレッチェの最初のキッカーは青山だ。青山のPK、イメージしにくいのだがそこは寿人の交代時に渡されたキャプテンマークを巻いてる責任感によるものなのだろう。意外にもあっさりと決めてしまった。何気にこういう緊張の場面で動じない度胸を持ってるのだった。
 そして甲府の次のキッカー。サンフレッチェ・ゴール裏からは膨大なブーイングがわき上がる。タオルを振り回した者もいるかもしれない。フラッグを振り回した者もいるかもしれない。こうしてキッカーの集中力を拡散させる。その効果だろうか、放たれたキックはゴールの枠を外れてしまった。
 大きな歓声が鳴り響く。サンフレッチェゴール裏が盛り上がってるようだ。これぞホームの利。続いて蹴った水本は堅実なディフェンダーらしく簡単に決め数字の上で有利な状況になるのだった。
 続いて甲府のキッカーは決めてしまったがサンフレッチェのキッカーの3番手はパク・ヒョンジンだった。ボールをセットし長い助走位置に立つ。笛が吹かれても動かない。その間に緊張感が漂う。そして走り込み放ったキックはゴール左上と誰も蹴らなかったポイントに入れたのだった。
 サンフレッチェが1本も外してないことで甲府にはプレッシャーが掛かる。続いて出た甲府のキッカー水野は途中出場で体力はあるはずだ。若い内から将来を期待され一時はセルティックにまで移籍した選手だがどうも泣かず飛ばずだった印象がある。そんな水野の蹴ったキックは枠を大きく外してしまったのは何か今までの経歴を象徴するようにも見えた。
 これでサンフレッチェの次のキッカーが決めれば勝ちが決まる。そしてペナルティスポットに出てきたのはミキッチなのだった。シュートの決まらないミキッチ。緩急を付けたドリブル、爆発的なスピード、鋭いクロスと圧倒的な存在感がありながら唯一にして絶対的な欠点がシュートが入らないことだった。そしてその欠点を象徴するかのように枠を大きく外して失敗してしまう。ミキッチのシュートが入らないというのはPKという場においても変わりはしないのだった。
 そして5人目のキッカーである。甲府のマルキーニョス・パラナがボールをセットした。再びゴール裏からは猛烈なブーイング。引き締まった表情の西川。そして放たれたキック。右に跳んだ西川の読みは的中し見事右手で阻止した。わき上がるスタジアム。ベンチの選手もピッチに流れ込んだ。勝利を祝う、喜び合う、そんな瞬間が訪れたのだった。
 しかし、主審のホイッスルがそれを妨げた。PKのやり直しを命じたのである。キッカーが蹴る前に西川がラインより前に出てたという判断でPKのやり直しを宣告された。とんだ水を差されてしまった。いいじゃないか、そんなの。そんな都合のいい論理によって審判の判定にケチをつけたくなった。だがサンフレッチェの選手はそれに抗議することなく速やかにプレーに戻った。Jリーグのあるチームではこういう時執拗に審判に食い下がるんだろうなと思ったもののそのサンフレッチェの潔さが誇らしくもあるのだった。
 マルキーニョス・パラナにしてみれば救われた場面である。一度は防がれたPKをもう一度できるのだ。こういう時キッカーの方が有利な気がした。今度は別の場所を狙うだろう。そうなるとさすがに西川も読みを的中させることはできないぞ。
 ところがその状況が逆にプレッシャーを与えたのだろうか、マルキーニョスのキックはゴールの枠を大きく越えてしまうのだった。今度こそPK失敗。そしてサンフレッチェの勝利が決まったのだった。
 再びピッチになだれ込むベンチの選手たち。苦しい試合だった。PK戦にまでもちこまれたのがそれを証明している。準決勝進出。その言葉、ずいぶん久々に聞いたような気がうるのだった。

2010年1月28日 (木)

『「J」の履歴書』

日本サッカー協会が新潮社を提訴=週刊誌報道で

 日本サッカー協会、犬飼基昭同協会会長、川淵三郎同協会名誉会長は26日、週刊新潮の20091126日号に掲載された記事で3者の名誉を傷つけられたとして、発行元の新潮社(佐藤隆信代表取締役)に対して3000万円の慰謝料と謝罪広告の掲載を求める訴えを東京地裁に起こした。
 訴訟代理人によると、「旭日重光章受章でも川淵三郎が浴びたブーイング」と題した記事で、川淵名誉会長と犬飼会長との間に深刻な対立があるかのような虚偽の事実を記載されたことは日本サッカー界として看過できないとして提訴に踏み切った。
 週刊新潮編集部は「記事には自信を持っている。訴状を見て対応を検討する」としている。

(時事通信)

 何か悲しくなった。話題作りの為にはしょうがないんだろうが一々記事にするようなことではない。週刊新潮の記事に対してだが、それはそれぞれ考え方の違いというものがあるから意見の衝突はあるだろう。だがそこで深刻な対立と表現するとこに眉唾的なものを感じてしまう。

 確かにこの記事全文を読んでないので判断はできない。だが、やはりこの件に関しては違和感が拭い去ることができない。

 元々犬飼基昭会長は川渕三郎が日本サッカー協会会長を任期満了で退任する際全幅の信頼を置いて選んだ人事である。今のサッカー界はサッカーだけ知ってればいいというのでは通用しないということで経済、教育の方面においても精通し、浦和レッズの社長時代にクラブを躍進させた実績も買われて当時川渕会長自身が指名をしたというのはラジオで本人が話しているのを聞いたことがある。まあ裏を返せばせっかく選んでやったのに自分の思い通り動かないとでもいった軋轢が起こる可能性がないとも限らないが組織の長がそこまで器が小さいものかなとやはり理解に苦しむ。

 川渕名誉会長も独裁者というレッテルを貼られたこともあるが確かに初期のJリーグにおいてはそれに近いこともあったかもしれない。だけど立ち上げたばかりのプロリーグにおいてどんな周到な準備をしても想定外の事態というのは起こるものだ。企業の論理に振り回されたと見える場合も企業人経験を持つ川渕元チェアマンだからこそ企業側の事情も飲み込めてしまうという現実もあったようである。それらを強い推進力で押し進めないといけない時期は確かにあった。そのお陰で現在のJリーグも存在してるのは間違いない。

 是非一度川渕三郎著の『「J」の履歴書』を読んでいただきたい。ここまでサッカーの発展、そしてスポーツ、地域の発展の為に情熱を燃やしてきた人はやはり偉大である。勿論一人の力で日本のサッカーをここまで発展させた訳ではない。実際同氏は著書の中でJリーグ初期の頃何かと衝突してた渡辺恒雄読売新聞社長でさえあれだけ知名度がある人が何かと反論してくれたお陰でJリーグの普及に役立ったと感謝してるというのである。

 それにしてもJリーグの誕生の話からその後の紆余曲折と較べると今の日本のサッカー界はこじんまりとまとまってしまった感はある。出てくる記事もどこまで本当か分からないが所詮内輪の揉め事。渡辺恒雄とJリーグチェアマンが喧嘩をする、良い悪いは別にしてやはりダイナミズムがあったんだな。といってぼくはその当時まだサッカーは観てなかったんだった。

2009年12月30日 (水)

ガンバ決勝進出

2009/12/29 天皇杯準決勝 ガンバ大阪vsベガルタ仙台 国立競技場

「ガンバってやらかしそうだなあ」

 普通であればJ13位に入ったガンバがJ2の仙台には勝てるはずであるが仲間はそれが危ないと危惧していた。確かにサッカーにおいて絶対はない。実力差のあるチーム同士の戦いでコロッと有利なチームが負けたりすることは往々にしてえるものだ。そこがカップ戦の恐ろしいとこである。

 すでに敗退してしまったサンフレッチェにとってガンバの勝利というのは重要だった。優勝してくれればJ14位のサンフレッチェは繰り上がりでACLへ出場することができる。だからガンバが勝ち上がるということは当事者意識を持てるという意味で重要である。やはり決勝を応援してるチームがでるかどうかというのは観戦の熱も違うものだ。

 ただ,これでガンバが優勝してくれるかといったらそれは不透明だ。相手は名古屋ときた。クラブW杯の大会スポンサーがトヨタということを考えれば名古屋こそ本当にACLで優勝してクラブW杯に出たいはずだからだ。

 とはいえクラブW杯に行きたいのはサンフレッチェだって一緒である。というよりACLに出場してクラブとしてのブランドを一段上げたい。それにはせめて予選リーグは突破しなきゃいけないという暗黙のノルマがある。戦力的にどうかといえばリーグ戦を戦う傍らでは厳しいと言わざるを得ない。もうちょっと選手層に厚みが欲しい。といってもこういうものに出場するチャンスは狙っても巡ってくるものではない。

 しかし仲間の中にはこの試合の前すでにACLの心配をしてる者もいた。それは戦力的なものでも何でもない。どうやって遠征に行くかであるのだった。行くとしたら距離的に韓国だろうがそれでも行くとなると2日は掛かる。でも行くならやっぱりオーストラリアだよなと余計に現実的じゃない方向に思考が行くのだがそもそもぼくはパスポート持ってないんだった。いや困ったなと実はぼくももうACL行けるもんだと考えてしまってるのだった。

 ここで気合を抜かず元旦はガンバを応援するとしよう。勿論暖かいコタツの中で。

2009年12月28日 (月)

ユース優勝ならず

2009/12/27 Jユースサンスタートニックカップ決勝 サンフレッチェ広島ユースvs FC東京U-18 長居陸上競技場

「ユース惜しかったなあ。20で負けたよ。でも退場者出したししょうがないかな」

 その仲間の言葉にサンフユースが負けたのを知った。不覚にもこの時間眠っていたのだった。午前中サッカーの練習があって体力を使いきりぼくには昼寝をせずにはいられなかった。

「でもあれで退場はないよね。FC東京の攻撃もすざましかったけど退場が出てからの方が展開として良くなってたのは評価できるね」

「そうだねえ。それを含めて審判ってヘタだったよね。まあ結果的に2失点で終わったのは良かったんじゃないかな。最初の失点なんてGKがパンチングしてれば防げたんだから。それを取ろうとして後ろに逸らしてしまったでしょ。1点差だったらGKの立場としてきつかったんじゃないかな」

「それにしてもユースもトップと同じようなミスをするんだね。横パスを掻っ攫われたり、確かにトップと同じ戦術をやってたんだけどミスまでトップと同じことをしてたなあ」

 敗戦を惜しみながらもドクトルは笑っていた。そしてその試合の経過を振り返りながらも次第に頭数が揃い居酒屋チェーン店に入り込むのだった。忘年会と言えばそうなんだがそれは単なるかこつけで気が向いたらその都度こうやって集まってるだけだった。ただ、こうやって集まる仲間の中には長居まで行くということで不参加の連絡を受けてた。

「そういえばあの人とこの人TVにバッチリ映ってたね。何だか広島の応援ばかり映してたからなあ」

「そりゃFC東京の応援がいなかったからでしょ。そりゃ大阪じゃ行かないでしょ。東京だったら行くんでしょうけどね。まあ東京だったらぼくらも観に行ったでしょうけど」

 これを聞いた時ぼくは一瞬考え込んでしまった。そもそもこの日がユースの決勝なんてことを知らなかった。そりゃ決勝進出が決まった頃には知ってたがユースの大会までチェックはしてない。長居に行った仲間などは日程をちゃんと押さえてるということ以上に決勝に進むということまですでに構想に入ってたということだ。いやはや、恐れ入ったものである。

「結局今年はユースからの昇格って大崎だけだったよね。広島ってユース出身のFWって大成しないよね。この年代では抜けてるんだろうけど今日は目立たなかったなあ。トップに上がってどうなるんだろうなあ」

「やっぱりピークの早い遅いっていうのはあるみたいですよ。ユースの時王様のような存在だったけどプロになって伸びないっていうのはそういうのもあるみたい。それと広島の場合親の存在も大きいらしいですね。ユースでの活躍ですっかりのぼせてしまってる親もいるらしいですよ。それが甘えとなってしまうんでしょうね」

 この辺はどこまで本当なのか分からない。でもぼくらはそれはそれで構わないのだ。ユースで型破りな存在感を魅せてた選手がプロに入って最初はチョコッと活躍して2年目以降段々日の目を見なくなって気付いたらいなくなってる。そんな事例にあの才能ある選手がどうして開花しなかったのかぼくらは理由を探したくなる。そしてその行き着いた結論は噂話や推論から導き出されるのだ。時としてそれはひどく的外れでもあろうしオカルトめいたこともあるだろう。だけどそんなこと構いやしないのだった。これが飲み屋での会話の終着点なのだから。

「だけど再来年宗近が上がってきてくれないかな。広島ってどうも身長のない選手が多いからな。ああいう背の高いDFは欲しいよ。まあユースが身長が伸びるかどうかというのは本当に未知数だからしょうがないんだけどやっぱり背の高い選手も入れときたいよ」

 ユースというのは限りなく未知数な領域である。それに取り組んで毎年プロの選手を送り込んでるサンフレッチェユースはやっぱり素晴らしい。それなのにJリーグアウォーズで最優秀育成チームにサンフレッチェが選ばれなかったのはおかしいという声が上がった。それは浦和が何も賞を貰えないのはマズイからだとかまた陰謀論が巻き起こる。そしてそんな疑惑と推論の追及に時間を費やし気付いたら5時間が経っていたのだった。

2009年11月21日 (土)

名古屋戦~宙に浮いた感覚

2009/11/21 サンフレッチェ広島vs名古屋グランパス 広島ビッグアーチ

 ずいぶん長い中断だった。実際には1週間抜けただけだがはるか以前の話のような気がするのは早々に天皇杯で負けて試合がなかったせいだ。全くあれは罪だった。J2のチームに負けたというのもあるがよりによってその次の会場が広島と決まっていたのだから。バツの悪さは当然あった。

 だが、シーズンが終わったかのような錯覚を受けるのは天皇杯のせいだけではなかった。もはや残り3試合、降格するチームも優勝するチームもある程度目途が付いてしまった時期である。そこで無風地帯と言える順位にいるチームにとってはどうしても意識が薄くなってしまう。それでも賞金県内の7位は目指さないといけないと仲間に言われ確かにそうだったと思い出す次第であった。

 賞金1千万にこだわるのには理由がある。ナビスコカップ大分戦でベストメンバーを出さなかったということでリーグから罰金1千万を言い渡されたからだ。これは寝耳に水だった。ぼくらは橋内や原といった普段とは違う選手の出場にウキウキしたものだ。しかもその橋内がゴールを決めてどれだけ盛り上がったものか。サンフレッチェのサポーターであの時のメンバーに不平を言う人がいただろうか。誰も困ってない。それなのに罰金という処置には大いに不満が残る。スポンサーのナビスコへの配慮かもしれないが単なる見せしめとしてサンフレッチェが選ばれたのは明白だった。

 しかしそんな限りなく後ろ向きなモチベーションを利用しないといけないとは。やっぱりこの時期のモチベーションの保ち方というのは難しい。いや、よく考えると毎年毎年残留争いをやってたせいで本来この時期こそ血眼になっていたのだった。本来なら幸せな順位にいるはずなのだがそういう実感もない。残り3試合、中位、怪我人が多くベストメンバーが組めない、そういった事情がどこか現実を遊離させたような感覚にさせる。まさに無重力の宇宙空間を彷徨ってるかのような。果たしてそれでも何かを見出すことはできるのだろうか。

そういや2001年の最終戦は優勝した鹿島との対戦で4点を入れて大勝して来期に対する大いなる希望を抱いてシーズンを終えたのだった。もっともその後は監督が代わってJ2に降格をして肩透かしを食らったのだがやはり残り試合はシーズンオフにいかに妄想に耽ることができるかどうかで重要かもしれない。もっともそんな妄想が必要かどうかといったら2001年の例で疑問だというのは否定できない事実ではあるのだが。

2009年11月10日 (火)

大宮戦~光の見えない前半

2009/11/08 大宮アルディージャvsサンフレッチェ広島 ナック5スタジアム大宮

 再び席に戻った時にはもうギッシリだった。2階の席はちゃんとドクトルが確保しててくれたので助かった。ちょっとした用事があり席を離れる必要が生じたのだが戻った時に席が残ってるか不安なくらい遠方からのアウェイ席の様子は密度が濃かった。そして何よりもその面積の狭さは際立っていた。ホーム側の席なんて満席になってないんだからもうちょっとアウェイエリアを広げても良さそうなものだった。他の場所はゆったり、アウェイエリアは密集、前売り券の販売状況によって大体予想できたろうにこの辺をもうちょっと柔軟に対応できないものだろうか。

 とはいえ大宮はアウェイのサポーターに対してのサービスも対応はしてくれている。アップ時の選手入場でのハイタッチキッズの企画を広島県人会主導で開催してくれた。ただし、参加した人に聞いたのだがそれ程参加者がいなかったようである。その中の一人に聞いたが元々こんな企画があること自体知らなかったという。ということで単なる告知不足、または告知の難しさでもあるのだった。

 ぼくは席に戻る前売店でカレーを買った。そのカレーも他のスタジアムではないクオリティのもので悪くはないが実はホーム側ではもっと多彩なグルメがあるのを知っている。何でも過去にアウェイサポーターによって問題が起こったらしい。こうやってどんどんスタジアムで規制が起こって過ごし難くなっていく。規制を掛けるならその問題を起こしたチームだけにしてもらいたいものだ。

 ぼくが席に戻った時にはもう選手入場の前だった。食事を取るも皆タオルマフラーを掲げてる。急いでカレーをかっ食らう。味わうもクソもあったもんじゃない。結局何を食べようと一緒ということだった。そしてあれだけ不甲斐無い結果により失望させられ期待もしてなかったのに結局目の前にしてしまえば応援してしまうのだった。

 それなのに、それなのにサンフレッチェのサッカーはとても誉められたものじゃなかった。相手は相当に研究してるだろう。大宮だけじゃなく全てのチームがサンフレッチェのサッカーを研究してる。それだけ頑なに同じ戦術で戦ってるということだがこれにはJリーグの監督の意地もあるように思える。サッカー専門誌などに面白い、素晴らしいサッカーとしてその戦術を紹介されるとそこはもう自分の方が勝てるサッカーをやってると証明してやりたくなる。このところサンフレッチェがパッタリと勝てなくなったのはその辺にも理由がありそうだ。

「そういえばガンバはこの前の試合の時後半からサンフのゴールキックの時前線の選手にDFをマークさせたらしいね。そうすれば中林のキックじゃつなげられないという計算があったらしいよ」

 隣に座ってたドクトルが教えてくれた。確かに中林のキックは正確性がない。というよりロングキックがまともに見方に収まることの方が少ないのであった。そういう一つ一つの綻びを敵は見付けて突いてくる。そしてそれらが積み重なってついには崩壊してしまうのだ。残念ながらミシャにその軌道修正能力を期待することもできなければメンバーの中に劇的に変化をもたらせてくれる選手もいない。結局どうすればいいのか。ただ我慢して90分過ぎるのを待つしかないのだった。

 ハーフタイムに入ったらただただもう苦笑いをするしかなかった。逆サイドが空いててもそこにパスが出ることは皆無だった。というより長いパスが出ない。見えてないんだろうか。気付いてても出せないというならまだ良い。気付かないくらい視野が狭くなったといったら問題だ。果たして夏の調子の良い時期の選手と今ピッチは同一人物なのだろうかと疑問を抱いたのはぼくだけだろうか。

2009年11月 8日 (日)

大宮戦~伝統の一戦

2009/11/08 大宮アルディージャvsサンフレッチェ広島 ナック5スタジアム大宮

「シュート打て!シュート打て!何でもいいからシュート打て!」

 そんな声がここからも後ろからもそして離れた所からも聞こえてきた。相手に退場が出て一気に勢いが出てきたというのに肝心のゴール前に行ったらパスを廻してばかりいる。もうパス回しはいいからシュート打てよ。ミドルシュートなし、ペナルティエリアへ進入するドリブルもなし、サイドをえぐってクロスというのも森脇がたまにやるくらい。これでは守ってる方は楽だ。中央だけ固めておけばいいんだから。

 これだけ一方的にボールを回しておきながらシュートがないというのは観ていて腸が捻じ切れるかのようにもどかしかった。昔知り合いのオバサンが沢庵の尾を噛締めたいとあまりものまどろっこしさを表現したことがあるが正にそんな感じだった。何かシュートを打ったらいけないという決まりでもチームにあるんだろうか。

 そんな自ら招いた膠着状態でまるで枠に入らないシュートを打ったのはディフェンダーの槙野だった。何でDFの槙野がシュート打つんだよとそれでいいと称えつつもため息も出るのだった。攻撃の選手はどうしてシュート打たないんだ。と思ったら高萩が打った。それも外れ。シュート打てと言いつつ外したら外したで不満な感情になってしまう。

 でもそれはそれでしょうがない。この日の高萩は判断がおかしい場面が多かった。今まで腰の怪我が完治してないんだろうと大目に見ていたがあまりにも判断がおかしい。どうしてそういうプレーを選択してしまうんだという場面が多々あった。まあそれを言うなら中島もわざわざ相手がカットしやすいグラウンダーのパスを出すのである。それでカットされたら天を仰いだがそんなの取られるに決まっとるだろうがと叫んでしまった。

 左サイドの服部はボールを受けても縦へ突破を試みようとせず後ろに戻してばかり。まだ右の森脇の方がクロスを上げている。ただしゴールとはならず時々カウンターを受けることもあった。それでも守備に人数を割いてるだけあって大宮の攻撃は単発で終わった。それで相手が手薄なのを突いて攻めてやればいいのだがいかんせんサンフレッチェの攻撃は遅いのだった。そのままゴール前を目指せばいいのに無駄なパスをする。そこで見方の上がりを待つことはできたが相手の守備も戻ってきてるのだった。一体パスをする曲芸をしてるのかゴールにボールを入れる試合をしてるのか分からなかった。またこれがサンフレッチェの伝統でもあるといえばあるのだが。

 そしてついにゴールに入れることができた。よりによってゴールを決めたのはDFの槙野だった。本当に攻撃陣は何をやってるのだろうか。そしてリードした状態で試合を進めることになるのだった。

 しかし、ここでまたサンフの伝統が訪れる。せっかく一人多い状態で勝ってると相手の気迫に押されるんだろうか、相手の猛攻にアップアップだ。おいおい、前に蹴るだけかよ。もはやちっとも点を取ろうという意識は感じとれない。というよりも一方的に攻められてるじゃないか。ゴールを取ってイケイケになるんじゃないのかよ。もうクリアが誠意一杯。バタバタとせわしない。

 時間稼ぎ要員が交代の準備をしてた。だがなかなかゲームが止まらない。クリアボールもタッチの外に逃がせばいいのに敵にパスをしてしまうのだ。そしてピンチの連続、そしてクリア、また敵にボールが渡る。その繰り返しだった。だから終了のホイッスルが鳴った時喜ぶと同時に安堵のため息も出たのであった。

「いやあ、勝てて良かったねえ。もう今シーズンは勝てないかと思ってたよ。これで結局関東で勝ったのってこれと開幕戦だけだったよね」

 あ、そうだった。ドクトルに言われて思い出したが関東では勝ってないのである。これもかつては伝統であった。関東で勝てなく1年に1回か2回だけ勝つ。何とも伝統尽くめの一戦であった。そしてその伝統を意味することはほとんどどうでもいい下らないことである。がその下らないことこそが仲間との会話で尽きない部分なのだった。

2009年11月 7日 (土)

大宮戦~This is my Truth,Tell me Yours

2009/11/08 大宮アルディージャvsサンフレッチェ広島 ナック5スタジアム大宮

「もう諦めたら」

 日曜にある会合の予定を聞いた時サンフレッチェの試合を観に行くから参加できない意向を伝えるとこう切り返されてしまった。ただし哀しいことにこの時全く腹が立たなかった。正直どうでも良かった。今シーズンの関東での最後の試合であるにも関わらず別に行かなくても良かった。それでも行くことに決めたのは広島県人会の主催の団体割引チケットをすでに申し込んでいたからだった。

 リーグ戦で7失点、天皇杯でJ2チームとの対戦で敗退、チームのパフォーマンス低下、この条件で観に行けと言われてもそんな気が起こるだろうか。もはやサンフレッチェなどどうでもいい、そんな気がしてたのは事実だった。

 しかし11日試合の日は近付いてくる。行きたくもない試合に行かなくてはいけないという厭世感。やるせない憂鬱な感情が渦巻くのだった。それなのにどうしてもサンフレッチェの記事には目が行ってしまう。というより結局はネットで自分で探しているのであった。

 今シーズン残り4試合を残すのみとなってしまった。上位争いをしてぼくらも浮かれてた面もあっただろう。だけど何事も一つ一つ上がって行くのが筋だ。ぼくらの意識として功を急ぎ過ぎたのかもしれない。確かにもう4試合しか残ってない。だけど4試合もあるという見方もある。タイトルも何もないがそれ以上の価値があるかもしれない。それは来シーズンへの期待という意味である。

 期待、それがいかに現実味がなく幻想に満ちてるものかというのはこれまでの経験で分かっている。だけどそれなくしてシーズンを迎えられるだろうか。これから長いシーズンオフという冬眠生活に入るのにそれがあってこその補強やキャンプの情報に注意を傾けることができるのだ。本当にこのまま1回も勝てずに終わったらチームが下がっていくイメージしか持てなくなってしまう。それだけは絶対に避けなければいけない。

 相手は大宮。藤本主税がいる。サンフレッチェにいる時は大好きな選手だったが敵になったら大嫌いな選手になってしまった。藤本本人には何の責任もないがそれはサポーター心理としてしょうがないだろう。藤本に勝利の雄叫びをやらせてなるものか。阿波踊りのゴールパフォーマンスをやらせてなるものか。藤本を潰せ。やっつけろ。

 こんなに藤本にこだわってどうしたのだろうかというとそれしかモチベーションの持っていきようがないのだ。グダグダ御託を並べようとやっぱり天皇杯の敗退して今シーズン目指すものがなくなったというのは大きい。一体みんなどんなモチベーションを持ってスタジアムに来るのだろう。いや、よく考えたら大宮にはホームで絶対に勝ったと思った試合を逆転されてしまったのではないか。あれは悔しいし情けなかった。あの時のリベンジ、晴らさでおくべきか。

 ああ、こんなことまでもう忘れてしまっていた。本当にこの時期ってチームの状態によってモチベーションが左右される。そういえば毎回シーズン終盤になると残留へ向けての勝ち点の計算ばかりやってたがそれをやらなくて済むだけ本当は幸せなのかもしれない。

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