横浜FC戦~ギリギリの勝利
2025年3月2日 サンフレッチェ広島 vs 横浜FC エディオンピースウイング広島
頑なに固定メンバーを貫いてきたもののさすがにこの連戦には無理があると判断したか、若干の入れ替えをしてきた。中村はリーグ戦初スタメン。そしてボランチの井上詩音は今期公式戦初スタメン。何よりも全所属チームとの対戦だけに期するものがあるだろう。ただ、この入れ替えによって機能するのか不透明な部分はあった。
多少の不安は抱えつつ試合は始まった。同じフォーメーションによるミラーゲーム。1対1での対応が多くなり局面での攻防が鍵になる。横浜FCは右サイドでのドリブルから縦を目指しトップの櫻川ソロモンをターゲットにする。この櫻川、ガタイがよく圧倒的なフィジカルがある。さすがの荒木もこの選手を封じるのは手を焼きそうだった。
そんな時である。右からの侵入に横一戦に並んだディフェンスライン。その間を縫ったスルーパスに櫻川の飛び出し。これをGK大迫をかわす力の抜けたシュートを打つとゴールに吸い込まれた。ああ、と頭を抱え込んでしまうとオフサイド。副審の旗が高々と上げられていたのだった。
助かった。でももしかしたらラインコントロールの賜物かもしれない。いずれにしてもこれにより依然、スコアは0-0のまま動かないのだった。
ここからサンフレッチェはボールを支配する時間が増えていく。DFから左右に振り中央で井上詩音が受ける。相手の寄せが速く奪われたと思ったらドリブルで切り抜ける。そして守備になれば相手の動きを予測して捕まえる。それによって再びマイボールになるといういい循環を生み出しているのだった。
ところが横浜FCの守備も強度がありなかなかアタッキングサードまで持ち込めない。後ろで回すプレーが多くなる。そこへプレッシャーをかけられGK大迫まで下げてしまうとロングキック。これが追い込まれた故のクリアに見えた。が、前線にジャーメインがいることで話が変わってしまう。CBとの競り合いを制しボールを収める。そこを起点として全体の押し上げをすることができるのだった。
パスで繋いで繋ぐが隙が見えない。相手がプレッシャーに来るとまた下げるので相手も前からプレスをかけてくる。だがそこで逆を突き左サイドに出すと東がフリーに。ゴール前へ向かって長いボールを蹴る。これをジャーメインが受けシュート。が、これをふかしてしまう。ああ、この絶好のタイミングを逃してしまった。それでも中村のスピードにより左サイドのポケットに躍り出るとグラウンダーでゴール前へ。加藤がスルー。そしてジャーメイン。が、これもまた枠には入らない。シュートに行くまでは完璧なのに肝心のシュートが決まらない。やはりサンフレッチェに来るとシュートが決められなくなるのだろうか。それとも連戦による身体の重さからなのだろうか。他にワントップの選手がいないだけに確かにジャーメインの負担は大きいのだった。
何とか横浜FCの壁を突き破りたい。そこで後半から東から菅という定番の交代を行う。ここからギアがアップして菅のキックからジャーメイン。トラップをするもまたしてもふかした。チャンスはあっても決めきれない。結局いつものサンフレッチェになってしまった。ここで川辺、井上詩音を下げ、中島、田中を入れる。中島が逆を取り相手の意表を突くと右サイドへ出すとクロス。GKが弾き飛ばすと田中がボレー。鋭い飛び出しだったものの枠を超えてしまう。惜しいとこまでは行く。あと少し。あともう一歩である。ここで切り札のトルガイを入れてきたのだった。
途中出場のトルガイは尚更そのテクニックが光る。奪われたと思ったらかわしチャンスを演出する。そしてドリブルにより縦へ突き進むと中村が裏を突く動き。オフサイドにならないタイミングで出すとゴールに向かう中村。GKフェリペが飛び出す。中村の鼻の先でクリア。が、中村の脛に当たるとそのまま勢いを持ってゴールに入った。決して狙ったものじゃない。だけどあそこへ走ることによってゴールという結果になったのだった。
決まった、決まった、決まった。遂にこじ開けた。大卒選手は即戦力という位置付けではあるがそれでもデビューから公式戦5点目。こういう結果を出せる選手が欲しかった。大学No.1の呼び声は伊達じゃなかったのである。
当然横浜FCは点を取りに前掛かりになる。それを逆手に取りカウンターの発動。中村のスピードが活きる。が、ここで掴まれることにより進路妨害を受ける。当然ファールの判定は出たもののカードは出ない。それは驚愕以外の何者でもなかった。これならピンチはファールで止めればいい。それは果たしてサッカーの競技として成り立つのだろうか。
このFKは不発に終わり尚更その想いが強くなるも、最後の交代として新井に代えて中野を投入する。ここでまた一段ギアを上げるつもりだった。が、トルガイが相手との接触により倒れてしまう。一向に起き上がる様子のないトルガイ。トレーナーからはバツの表示。ああ、トルガイが負傷してしまった。そして目下この試合においてはもう交代枠が残されてないという問題が起こってしまったのだった。
一人少なくなってしまったサンフレッチェは自陣でブロックをつくり守備に特化する。相手はサイドのドリブルを起点に崩しに掛かる。マンマークで付いていくがクロスが上がる。GK大迫のキャッチにより息をつける。だがそこからのロングキックから時間稼ぎに徹する。それでも数的優位の相手に大した時間は稼げず再び攻められる。ブロックをするもCK。最後はGKまで上がってゴール前へ飛ぶもクリア。これで長いアディショナルタイムも終えホイッスルが鳴り響いたのだった。
勝った。喜びに沸くというより安堵のため息が出る。スタメンを替えた中で勝てたのは大きい。ただトルガイが負傷したのは痛い。この先を考えるとトルガイの離脱は大きな損失であった。
結局今シーズンも選手の怪我に悩まされる。果たしてこれは呪いがあるのだろうかと思う一方、やはり接触プレーを過度に流すジャッジには疑問を感じるのだった。トルガイ、大怪我でないことを祈るばかりであった。
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