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2024年10月24日 (木)

シドニー戦~海外クラブに勝ち切る

2024年10月23日 ACL2 グループE サンフレッチェ広島 vs シドニーFC エディオンピースウィング広島


 大きい。

 ピッチに入ってきたシドニーの選手は総じて身体が大きく体格がよかった。果たしてこのチームがどんなサッカーを仕掛けてくるか。体格を生かして肉弾戦でくるか。そんな懸念があったものの繋いできた。確実に足元に通してくる。その為パスコースを限定して追い込んでいくもののなかなかボールが取れない。上手い。個々のボールキープが巧み。ターンから一気に剥がされる。ああいうボールの扱い方は日本では見ない。このレベルの高さを見越していたのかACL2において初めてリーグ戦メンバーをぶつけてきたのだった。

 ガツン。球際の競り合いには当然フィジカルを使ってくる。だがサンフレッチェも負けてはいない。トップを狙ったロングボールにも荒木が飛ぶ。高い打点。が、横から入られるとバランスを崩し落下した。笛が鳴りゲームが止まる。立ち上がれない荒木。続行不能と判断され塩谷が準備をしたが、開始早々CBの交代を余儀なくされてしまったのだった。

 DFの右に塩谷が入ることで中央には中野が入った。それにより中野のところからサイドに向けてのロングキックが出る。それにより一旦は追い込んだと思ったシドニーの寄せから一気に裏返ることで混乱を与える。更に塩谷も右サイドの縦へのフィードに新井が裏抜けすする。相対するシドニーの選手はそこまでスピードがなく深く抉るとクロス。ゴール前に詰め寄った選手の頭上を超え逆サイドへ。その落下点で東。地表スレスレで放ったシュートはグラウンダーを極め一直線にファーへ走るとゴールの隅に突き刺さったのだった。

 どわあああっ!

 スタジアムが蠢く。決めた、決めた。普段あれだけシュートが入らないと言っていた東が高い技術でのダイレクトシュートを決めた。場内アナウンスが東の名前を呼ぶ。そしてそれに釣られて皆がシュンキと叫ぶ。その瞬間実感した。やれる。このチームはこの相手に対してもやっていけるんだと。

 それからというもの右サイドのスペースに面白いようにボールが出る。新井が走り再びクロス。タイミングはいい。が、最後の最後でパシエンシアの放ったシュートは枠外。いや、せめて枠には入れてくれよと声が出る。そして徐々にペースを取り戻してきたシドニーが攻勢に出ると一気にゴール前のまで押し切られシュート。やられたと思ったがボールは跳ね返った。GK大迫のブロック。防ぎ切ったことで一段と歓声が上がる。そしてこのまま前半を終えたことは幸運だったのか。それとも取るべきとこで取れなかったのか。先制しつつ後半に逆転された湘南戦が思い起こされる。果たしてシドニーは後半どんなサッカーを仕掛けてくるだろう。

 すると後半頭からパシエンシアに代えピエロスの投入があった。確かにパシエンシアに収まりがなかった。そしてイエローカードも貰ってしまった。が、ピエロスもファールが多い。それ以上にやたらとオフサイドに掛かる傾向がある。すると後半開始早々早速オフサイドに掛かったことでこの交代はどうなのかという疑問を感じざるを得ないのだった。

 相手のDFへはプレッシャーを掛けてはくれるものの行きすぎてファールを取られることがある。なんか危なっかしい。ここでカードを貰うようなことがあれば交代した意味がない。逆転負けをした湘南戦の記憶が蘇る。最後の最後、チャンスを潰しまくったピエロス。オフサイドになりつつも最後のパスが全然繋がってなかったことでどっち道決められなかっただろと呆れられた。追加点のイメージがないのだった。

 ところが前線でトルガイが相手ボールを絡め取る。左サイドに持ち上がり中へ入れる。ゴール前で受けたピエロス。逆サイドを向こうとターンするも対応したDF。更に回るピエロスはゴールを向きシュート。相手GKも反応できずゴールに叩き込まれて行ったのだった。

 決まった、決まった、決まった。さっきまでボロクソ言ってたことも忘れて立ち上がり雄叫びを上げる。追加点、追加点、追加点。これは大きい。本当に大きい追加点なのだった。ここに来ていよいよ勝ちというものを意識するようになるのだった。

 ここまま引き下がることのできないシドニー。徐々にサンフレッチェの陣地を侵食していき守備に追われる。食い止めてもクリアするのが精一杯。セカンドボールを拾われる。もはや繋ぐ余裕はなくゴールキックになると露骨に時間を掛けるようになる。そんな中トルガイに代わって中島が入るとフィジカルの差に局面で負けてしまい再び形勢が不利になる。GK大迫に戻され蹴り出すとサイドラインを割ってしまう。大迫はこういう押されてる場面は特にキックミスをやらかしてしまう。そしてこのスローインから左サイドを抉られ中央のバイタルエリアへ。人数の揃ったゴール前のの網の目を縫うようにパスがすり抜けシュートもすり抜ける。スルスルスルとゴールに入って行ったのだった。

 やられた。これだけ人数が揃っていても守りきれない。ただ残り時間が少ないことは救いだった。アディショナルタイム5分を凌ぎ切ることで見事ACL2の3連勝を重ねたのだった。

 勝った、勝てた。東のスーパーゴールとピエロスのゴール前での強さにより仕留めることができた。ただ、こちらの手の内がわかった次回戦では尚更苦戦する可能性も感じた。ただグループ首位。そこに沸き立つ。リーグ戦の負けを引きずることがなかったことでこの試合をキッカケにまた勝利を続けていけることを願っていくのだった。

2024年10月19日 (土)

湘南戦~呪いのスタジアム

 勝つと俄然有利になる試合。絶対に勝ちに行く。そんな機運を込めて乗り込んだ平塚の地には連勝中のメンバーから変更を加えたのは驚きだった。中島を中盤に入れワントップは加藤。少し前線の圧力が低い気がしたがベンチメンバーは超攻撃的。そのメッセージは勝ちに行けというものであるのは明白だった。

 まだ明るさのあるものの選手入場と共に照明に火が灯され夕方へと移っていく。そんな中でのキックオフ。速いプレスで相手を押し込み奪ってからは個でのボール捌きで相手のプレスをかわす。その個々の選手のスキルでいえば圧倒的に相手を凌駕している。ただ残念なのはその後であった。ゴールに向かうプレーがない。ボールを支配してるようでいてシュートが打てない。唯一トルガイだけは相手を外してシュートを打つ姿勢を見せたもののブロックに阻まれる。そしてそこで得たCKはことごとくチャンスにならない。ああ、得点の匂いがない。やはりトップにターゲットとなれる選手がいないと駄目なんだ。そんな諦めすら感じてしまうのだった。

 それでもこの流れは絶対に取らなきゃいけない流れ。左右に散らし的を絞らせない。左でつくって右サイドに振るとフリーで受けた中野。前が空いてるのを見逃さずにシュート。弾丸シュート。ファーサイドに飛ぶ。その速い弾道は矢のようにゴールの中に叩き込まれていったのだった。

 ゴール。決して簡単なシュートではなかった。それでも中野に出したのはその能力を信じていたから。速く鋭いボール。光陰矢の如し。あのシュートを打たれたら相手はたまらない。そしてアウェイエリアにいるぼくらもたまらなく盛り上がるのだった。

 前半の内に先制したことで更なる得点を上げる時間がある。そして先制の勢いは続く。相手の攻撃を網にかけ前線に繋げることで加藤に渡る。自らゴールに向かってドリブル。そしてゴールを真正面に据えるとパス。え、自分で打たないのか。サイドから流れてきた味方選手には渡るもののそこからシュートが打てない。相手のブロックが速かった。そしてここで得たCKがまたまるで決まらない。その後もCKはあったもののまるで決まらない。まだ川辺が蹴ってる内はよかったものの中島のキックは夢も希望もなく逆に相手のカウンターに繋げてしまうのだった。

 攻めてるのに仕留められない。それは残留争いをしてる湘南の執念もあるだろう。が、サンフレッチェのシュートがとにかく入らない。ボックス内で打った東のシュートは当たり損ねでGK上福元がキャッチ。トルガイの落としから放った川辺のシュートはバーに弾き返される。松本泰志の放ったシュートは枠に入らない。入らない、入らない。入らないシュート。ここまで優位に進めていてどうしてもここまでシュートが入らないのか。ただシュートを打ってるだけマシなのかもしれない。加藤に至っては再び訪れたカウンターの場面、またしてもパスをしてしまうことでチャンスを潰してしまった。何であそこで打たないのか。攻撃の選手として得点ランクに乗りたいというような野望はないのだろうか。

 そんなグダグダなゴール前のプレーは相手に勢いを与えカウンターでペナルティエリアに侵入される。そこを荒木が食い止める。が、リスクを抱えながらも繋ごうとすることで相手に奪われるとカバーに入った川辺のクリア。これがゴールラインを割りCKを与えてしまうのだった。なんか嫌な予感がする。ここで堪えないといけない。するとこのCKの折り返しを後ろ向きでゴール前へ。それを詰められシュート。入った。決められてしまった。あれだけ一方的に展開だったのにこんなワンプレーでやられたことに愕然としてしまうのだった。

 ところがここでVARが入る。ハイキックにより佐々木の顔に足が入っていた。ノーゴール。ファールの判定に救われたのだった。これにより前半0-1のまま終えることができた。

 後半、予想外にメンバーの交代はなかった。対して湘南は2枚替えをしてきた。するとここから湘南が息を吹き返す。前の圧力が強まりボールゴールに迫るようになってくる。そんな混乱の内にペナルティエリアに入られGK大迫飛び出す。シュートは止めたもののリフレクション。それを詰められ同点とされてしまうのだった。

 何やってるんだ。信じられないように気の抜けたプレーに見えた。あんなに簡単にペナルティエリアに侵入されあんなに簡単にこぼれ球を詰められる。ゴールを守る意識が希薄。そして湘南はこのゴールによって俄然攻勢を強めていくのだった。

 お互いゴールに迫るオープンな展開。だがサンフレッチェの攻撃は最後のとこでシュートではなくパスを出すのでちっとも怖くない。そんな中相手のこぼれ球を収めようとした中島。全くフリーの状態なのに転けてしまった。その機を逃さず湘南のカウンター。守備に戻るDF陣。そしてここでもボールに行った荒木が転けた。運良く湘南はシュートを外してくれたもののどうしてサンフレッチェの選手はここまで転けてしまうのか不思議でしょうがなかった。

 そしてついに中島に代えてピエロスを入れる。そしてその後荒木の負傷交代で新井を入れる。が、戦況は一向に上向かない。最後にトルガイに代えて満田を投入するも残り時間3分。交代のタイミングが遅すぎたのと交代人数を3人で留めたのは勿体無さがあった。だが前線の満田にボールが入るとゴールに向かって持ち上がる。3人に囲まれつつも右のスペースに出すとピエロス。が、これがオフサイド。何であそこでオフサイドに掛かってしまうのか。ピエロスはいつもいつもチャンスでオフサイドに掛かる。そして肝心なとこでファールをする。点を取りたい状況で入れるには何とも頼りにならないのだった。

 そんな勝ち越しのチャンスを潰した後、今度は畑にペナルティエリアに侵入される。GK大迫がアタックしようとするとターンをして折り返し。そこへ駆け上がった田中が勢いそのままシュート。これがゴールに突き刺さってしまったのだった。

 逆転。後数分で終わる試合をよりによって失点してしまった。歓喜に沸くレモンガススタジアム。必死に立ち直らせようと声を上げるサンフレッチェサポーターの存在を霞ませてしまう。そしてそのままあえなく敗戦。何とも後味の悪い終わり方をしてしまった。

 最後の失点のシーン、守備の人数は揃っていた。相手の攻撃を跳ね返せなかった。そして決めるべきとこで決めきれなかったのが最後に響いた。ゴールを決めたのはサイドバックの中野のスーパーゴール。どうもこのチームは本来点を取るべきポジションの選手が点が取れない。それなのに交代で活力を与えようとする采配も後手に回った。そしていつもいつもこのスタジアムでは負けてしまう相性の悪さ。もうここには絶対に来たくない。そう思いながら毎年毎年行っては敗戦のショックを引きずって帰るのだがそれは一体いつになったら克服されるのだろう。こういう呪いのようなジンクスが破れないのもサンフレッチェの伝統なのかもしれないのだった。

2024年10月 7日 (月)

磐田戦~もぎとった勝利

2024106日 ジュビロ磐田 vs サンフレッチェ広島 ヤマハスタジアム

 

 涼しくなってきたことでもはや猛暑からは脱したと気を許した瞬間、また暑さがぶり返してきた。一体この暑さは何なんだ。そしてハードワークを基本とするサンフレッチェにとっては望ましくない気温であるのだった。

 そして望ましくないことは対戦相手のジュビロ磐田が残留争いをしていることだった。リーグ戦終盤になるとこういうチームが異様な力を発揮するのはよくあることだ。事実、磐田サポーターはすざましい熱気でチャントを発してる。勿論それに呼応するかのようにサンフレッチェの応援も負けてはいない。ただ、数が違いすぎる。それこそがアウェイの洗礼なのだった。

 更に厄介なのは磐田を横内監督が指揮してることだった。サンフレッチェで長くコーチをした経験があるだけに手の内は知り尽くしてる。その為サンフレッチェと同じフォーメーションとなるミラーゲームを仕掛けてきた。3試合連続同じスタメンのサンフレッチェとしてはその中でどう相手を出し抜くことができるのかというとこが見どころであった。

 早い時間に畳み込む。そんな狙いもあっただろう、最初からフルスロットルで飛ばしていき相手ゴールに近づく場面をつくりだした。だが磐田も自陣に入り込まれた時のパスを読んでいた。サイドのポケットを取りに行く縦パスは見事に引っ掛かけられ袋小路に追い込まれる。そして粘りのある守備で奪ったボールは早いタイミングで前線へ繰り出しカウンターを仕掛けてくる。特に左サイドに上がってくるクルークスが止められない。マークに着いてもクロスを上げられる。そしてゴール前を横切るボールに2人掛かりで飛び込んでくる。間に合わずボールがラインを割った時には胸を撫でおろしたのだった。

 盛り返したい。それにはロングボールに競り勝ちセカンドボールの争いに勝つ。そんな基本的なことを徹底することにより徐々に盛り返してきた。松本泰士が最終ラインを抜けシュート。GK川島のセーブにルーズボール。パシエンシアがダイレクトシュート。ガツンという音と共にバーに弾き返される。その後もCKで荒木がシュートを打つも枠の外。入らない、入らない。だが確実にゴールに迫りつつある。そんな時6本目のCKを得ることができた。

 いい加減ここらで決めてほしい。CKがそうそう当たり前に入るものではないもののここまで続けば決めきって欲しい。そして川辺のキックが入る。山なりのボールがゴール前の混戦に落ちる。ボールがこぼれる。これを見逃さなかった佐々木。足を延ばすと相手との交錯の中、見事ゴールにいれてしまったのだった。

 先制、先制、先制。やっとこじ開けた。そしてここから怒涛の攻撃が始まる。もはや磐田のプレスはものともしない。そしてゴール前の混戦に左に出た中野に出すと反転シュート。完全に相手を出し抜いた動きだったものの枠を外してしまう。決めたかった。そういう決めたかったシュートが続出する。リードしてるとはいえ勿体ない気もする前半だった。

 そして後半、FWパシエンシアを下げ右サイド新井が入る。それにより加藤がワントップに躍り出るもののこの布陣になった時どうも攻撃に強みが出ない。すると磐田は息を吹き返したように攻勢に出てくるようになった。縦へドリブルで抜けると中野が後追いで対処するもCK。ここは守っていきたい。ゴール前を固めたサンフレッチェに対してショートコーナー。不意を突かれたことで守備陣形が乱れるとファーに流したクロスを折り返し。これを松原が押し込んだ。同点、追いつかれてしまった。

 どことなく守備にヌルッとしたものは感じた。ショートコーナーでボールへの寄せがなかった。そして全ての局面で優位に立たれ押し込まれた。振り出し。追いついた磐田は雄たけびを上げる盛り上がり。こういう雰囲気がチームを後押しする。事実、この後磐田ペースへと傾いていくのだった。

 どうにも打開の目途が立たない。サイドは使えているが中央が使えてない。そこでワントップとしてピエロスをトルガイとの交代で入れる。加藤がシャドーに下がることにより本来のポジションに戻るのだった。すると左サイドで受けた松本泰士がカットインからクロス。ゴール前のピエロスにマークが集中する。それがつぶれ役となり背後にいた加藤。頭で合わせてゴールに叩き込んでいった。

 決まった。加藤、加藤、加藤!3試合連続のゴールである。だがこれはピエロスがゴール前で存在感を放つことにより生まれたゴールともいえる。泰士のクロスもよかったし改めてゴールは一人ではできないものだと思い知らされるのだった。

 ここで追加点が上げられるともう決まったようなものだ。だがそこは磐田も必死の形相で食い止めてくる。その中でもゴール前のDFをかわしゴール前に出た加藤が放ったシュートは枠外。もう疲労でシュートコントロールができない。その加藤に代えてヴィエイラを入れる。あとは時間を稼ぐだけ。だが磐田は最後の最後まで諦めることはなかった。

 ゴール前へ向けてのロングフィード。これに合わされた。真正面のシュートをGK大迫防ぐも抑えきれない。こぼれたボールに足を出す磐田の選手。大迫もパンチングで一瞬早く掻き出す。

 防いだ。最後の最後、ほんの鼻の差で防ぐことができた。これにより試合は終わり無事敵地で1-2の勝利で終わることができたのだった。

 苦しかった。特に終盤の磐田の追い上げは鬼気迫るものがあった。確かにシュート本数では上回ったものの余裕はなかった。そんな中でも一度は追いつかれつつも再び勝ち越したとこにチームとしての逞しさを感じた。そしてリーグ戦終盤へ向けての興味は更に増すことになるのだった。

 代表ウィークで次節は2週間後となるがプレッシャーも大きくなる中、いい骨休めになる。充電するにはちょうどいい期間かもしれないのだった。

2024年10月 4日 (金)

東方戦~ACL2のやり難さの中での勝利

2024103日 ACL2予選リーグ 東方 vs サンフレッチェ広島 Mong Kok Studium

 

3日後にもリーグ戦を控えてる中、当然の如くこのアウェイの地にはターンオーバーでメンバーを組んできた。当然と言える処置だがここで出たメンバーにしてみれば絶好のアピールの機会。高いモチベーションを持ってるはずだった。そしてスタンドには紫のレプリカを来たサポーターの姿が。海外まで足を運ぶその行動力にも熱いものを感じた。

 そんな中でのキックオフ。規定内にあるとはいえここはピッチが狭くスペースがない。そして芝の質が違うようでボールが異質な跳ね方をしてくる。それ故に選手の戸惑いも大きい。そんな混乱の中ペナルティエリアまで侵入され細谷が対応。切り返しに置き去りにされかけるも見事対応。ただブロックしたボールはラインを越えCKになってしまった。

 距離の短いCK。キックが放たれる。山なりのボールがファーに落ちる。そこを東方の長身DFアルマザンが頭に当てる。決まった。開始早々に追う展開へと持ち込まれたのだった。

 あまりにも呆気ない失点だった。相手は競ることもなく完全にマークを外していた。失点したこと以上にそこに落胆するのだった。そして相手はこのリードを最大限活用し、引いて守るようになる。狭いピッチに人数を掛けたブロック。そこにはスペースがない為パスで崩せない。アーリークロスを入れても弾き飛ばされる。そんな展開が続いた為に空中戦が多くなり中盤でも浮いたボールが飛んでくる。そこに中島が競りに行くも相手は飛ばずに頭から落下。ピッチにうずくまることになってしまった。

 このプレーにおいて相手にカードは出ない。その癖少し触れただけでも大袈裟にこけたら笛を吹かれることがある。正直Jリーグの基準からすると下手くそな部類だ。それだけに笛の基準に合わせないといけない。この辺がACLの難しさでもあるのだった。

 崩せない、崩せない、崩せない。一度は右サイドのクロスからピエロスが決めたもののハンドの判定をされてしまいノーゴール。それもあってピエロスのイラつきが大きくなる。そこでイエローカードを貰い一層フラストレーションが溜まっていくのだった。

 守備ブロックを迂回するようにボールを回す。回して回して打開を探るものの侵入できない。だがここで後ろから松本大弥が現れる。右寄りから遠めのシュート。無回転ボールが飛ぶ。そして急降下からゴールへ直下。ゴールに叩き込まれていったのだった。

 同点。完全に意表を突いたシュートだった。ピッチが狭いだけあってなぜにミドルシュートを狙っていかないか不思議だったものの実はそのタイミングをずっと図っていたのだった。大弥にとっても大きなアピールになった。

 これで振り出しに戻すと勢いは続き右サイド越道からクロスが入る。ゴール前でクリア。が、不十分で逆に詰めていた志知の折り返し。それを中島ボレー。滑り込みながらのシュートはゴールに吸い込まれていった。

 決まった。逆転。中島プロ初ゴール。しかもここに越道、志知となかなか試合に絡んでこれなかった選手が関わってるというのが嬉しい。やれる、このメンバーでもやれる。

 そんな興奮の中にいるものの中島がここで起き上がれない。せっかくゴールを決めたのに。その時は起き上がったもののしばらくするとやはり空中戦の競り合いで相手のファールにより倒れてしまうとピッチを去ることになった。将来のある選手だけにダメージの大きさが懸念されるのだった。

 代わって入ったのは松本泰士。そしてハーフタイムでピエロスに代わってヴィエイラが入り後半戦を迎える。すると低い位置での相手のボール回しに満田が追うもサイドに出されるとDFアルマザンのロングキック。これにFWノアが抜ける。細谷が追うが完全に後追い。そして深く侵入されると角度のない位置からのシュート。GK田中、反応できずファーサイドに決められてしまったのだった。

 後半開始早々の失点。勿体ない。あまりにも簡単にやられ過ぎる。そして再び勝ち越しゴールを目指すも打開が見られずついに加藤、中野というレギュラークラスの選手を投入するのだった。これによりプレーの強度は上がったもののまだゴールは割れない。そこで越道に代えCBの荒木を入れる。刻々と刻まれる時間。アディショナルタイムに入りもはやこれまでと思ったとこでCK。相手は1回のCKで決めたがこちらは何度あっても決めれなかった。新井が蹴ったボール。ファーに落ちるとそこに出たのは荒木。叩きつけるヘディングはゴールへと入ったのだった。

 決まった、決まった、決まった。最後の最後に決めることができた。これで勝ち越した。相手のCKを決められたことによって始まったこの試合はこちらのCKによって閉めることができたのだった。

 そして数分をやり過ごすだけと思ったものの最後の最後にゴールへ向かわれる。なんでそんなに簡単にゴール前へ詰められるんだ。FWノアのスピードとアジリティを使ったシュート。これを細谷がブロック。これによりしのいだ。そしてタイムアップを迎えることによって勝利で終わることができたのだった。

 勝ってよかった。と同時にレギュラー組を出したのは不本意でもあった。そこには中島のアクシデントもあったので仕方のない面もある。それでもこういう試合で結果を出さない限り出場機会が得られないというのも事実だった。

 これにより2連勝。次は山場となるシドニーFC戦。一体この日のメンバーで何人がこの試合に出れるんだろう。リーグ戦も佳境に入ってることもあり色んな思惑の絡むACL2はやはり難しい大会であるのだった。

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    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

JリーグPR

  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles