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2024年3月10日 (日)

鳥栖戦~4ゴールでの勝利

2024年3月9日 サンフレッチェ広島 vs サガン鳥栖 エディオンピースウィング広島


 広島本通りから旧広島市民球場跡地を抜けるともうスタジアムがその概要を現した。今まではここからアストラムラインに乗って山の上までいけなかったのでこんなにも簡単に辿り着けてしまうことに違和感を覚える。そして高架橋を渡りスタジアムの中に乗り込んだのだった。

 開幕当初はコンコースが大混乱してたと聴いてたものの意外と落ち着いていて売店もすんなりと利用できる様子だった。やはり物珍しさは通過してしまったらしい。それだけにこれからいかにこのスタジアムへ継続的に観客を呼ぶことができるかがクラブの手腕が問われるとこである。

 ぼくの購入した席は最前列から2列目。凄い、本当に近い。ここで実際にプレーしたら目の前である。もはや選手が入場する前から興奮してるとゴール裏からはチャントが放たれた。サポーターも気炎を上げている。そして選手が入ってくると両ゴール裏の炎は一層激しくなるのだった。

 キックオフへのカウントダウン。オーロラビジョンの数字が減っていきキックオフ。初っ端から畳み掛けるように前に出ていく。右サイドを抜け中央へ繰り出すとピエロス。ファーストシュートは枠を外れた。が、幸先がいい。このまま攻勢をかけていきたい。

 ところがこれで鳥栖も手綱を引き締めた。GK朴一圭から繋いでいく。ピエロスが高い位置でプレッシャーにいくも掻い潜られ前線へと繋げる。勢いのあるパスが行き交いゴール前へ迫る。中央へ渡るとシュート。枠を外れたもののタイミングが合ってるだけに脅威である。先に失点するとまずい。そんな焦燥が生まれたものの奪ってからの押し上げを速くすることで主導権を再び引き寄せる。左サイドから右サイドへボールが振られる。そしてその折り返しが入るとそこへ入った塩谷のダイレクトシュート。ゴール前の守備網。が、守備の脚に当たったのがリフレクションとなり軌道が変わることでゴールに吸い込まれたのだった。

 決まった、決まった、決まった。先制点。塩谷のミドルシュート。相手に当たったことでGKが反応できなかったとはいえシュートへの意識がゴールを生み出したのだった。

 ここで前へ出る圧力が一層出てきた。鳥栖のプレッシャーも速いがトップのピエロスはボールを収めるのが上手い。そして相手を背負った状態でのサイドチェンジは右サイドで中野がフリーで受けゴールに迫る。そこから幾度とチャンスが生まれるものの鳥栖の守備も戻りが速く喰い止められるのだった。

 前線での守備でも手を抜かないことで鳥栖のビルドアップを制限するピエロス。守備でも高い貢献度を示してるものの本人はゴールが欲しい。FWとしての結果が欲しい。その欲求が遠目からのシュートをさせてしまった。シュートはバーの上を超え左にフリーで出てた満田は怒りを露わにしたのだった。

 確実に点を取れるチャンスを潰したものの依然気勢を削がれることなく奪った後は前への展開を速くする。プレッシャーを受けても満田は逆を取る。そして左サイドの東に出すと折り返し。川村が駆け上がりシュート。ゴールへ一直線に飛んだボールはDFに当たり軌道が変わる。が、吸い込まれた。入った。入ったのだった。

 2点目。立ち上がり全身を持って喜びを表す。だがメインスタンドではほぼぼく一人だった。ゴールが決まったのになぜにそんなに冷静でいられる。恐らくそういう応援をするというスタンスに慣れてないのだろう。だけどこの瞬間があるからこそサッカーは楽しい。ゴールが決まった時には全身全霊で喜びたいのだった。

 これにより2点差をつけて後半に入る。メンバーの交代はなし。だが鳥栖は代えてきた。ここがどのように影響するか。それでもやることは変わりなく相手のビルドアップにはプレッシャーを掛け、ロングボールには競り合いに身体をぶつけていく。ただその中で巧みにかわしていくと前線まで駆け上がる。マルセロヒアンに入ると脅威を感じる。スピードを使って裏のスペースに走り込まれると誰も追いつけない。そこで振り切られ深い位置からのシュートを喰らう。が、これをGK大迫の反応で食い止めるのだった。

 後ろが安定してると前も行きやすい。流れるようなパスワークで相手を翻弄する。その流れからペナルティエリアへとスルーパス。その折り返し。反応した川村。決めるかと腰を浮かしかけたその時倒された。足へのアタック。そのプレーは当然ながらファールでPKの宣告を受けた。

 その瞬間湧き上がったピエロスコール。開幕戦で失敗して以来、もはや大橋がPKのキッカーとして相応しいような気がしたもののピエロスにも点を取ってほしかった。その声に呼応するようにボールはピエロスの掌に。ボールをセット。主審のホイッスルが鳴った。ゆっくりとしたモーションからステップを刻みタイミングを測ったシュート。GK朴一圭の読みは当たった。が、横跳びした手の上にボールは飛びゴールに突き刺さったのだった。

 ピエロス、今シーズン初ゴール。3点目というスコアの前にそれだった。前線の守備では高い献身性を見せ、攻撃ではボールの収まり所として起点となる。そこまでの貢献をして足りないのはゴールだけだった。やっと決めることができたゴールに祝福としてピエロスコールに熱が入るのだった。

 後半で3-0。もはや勝ちは見えてきた。そこで今シーズンまだ出てない選手と次々に交代していくとまずはエゼキエウがドリブルで深い位置まで抉ってゴールに迫った。ただその後は鳥栖の攻撃の場面が多くなりなかなか前を向けない。左サイドに入った志知はバックパスを掻っ攫われ更にピンチを招く。ああ、やっぱりレギュラーとの差は大きいんだなと感じるもまたメンバー変更。新加入の小原が左のシャドーで入るとドリブルで魅せた。中へ切れ込む。1人かわし2人かわしまだ行く、まだ行く。最後ゴールまであ辿り着けなかったものの初めて観たその打開力にスタンドは沸き立つのだった。

 その後志知がエリア内でゴールに叩き込むもハンド。CKのフリックを佐々木が押し込むもオフサイド。決まらない。決めているのに僅かな誤差でゴールとならないのだった。

 これだけシュートを打って4点目が決まらないか。でも3点は十分なスコアだと納得しようとしたその時だった。スルーパスに反応した志知がゴールライン際からクロスを上げる。ファーで待ち構えてた中野が跳ぶ。打点の高いヘディング。それはゴールの隅に吸い込まれたのだった。

 4点目。もはや勝利は確信した後のゴールにも関わらず喜びを爆発させる。場内アナウンスで「ナカノ」とコールされそれに続きスタンドから「シュート!」と叫ばれる。実は1点目からゴールをした選手にはコールされてたもののぼくのいたメインスタンドではコールしてたのはぼく一人だった。だけど中野の時は半数位はコールをしてた。そして立ち上がる人も多かった。熱が上がった。志知のクロスと中野のゴールは間違いなくスタンドの熱を上げたのだった。

 そして程なくして修了のホイッスル。手が痛くなるくらい拍手をした。オーロラビジョンにWINという文字が表示され勝利の高揚感に陶酔する。塩谷のミドルシュート。川村の文句の言いようのないゴール。ピエロスの今シーズン初ゴール。そして志知のアシストによる中野のヘディング。どれもがシーズン序盤の肯定的な内容だった。この試合に立ち会えたことに幸福を感じた。そして新スタジアムの臨場感に圧倒された。また来たい。だけど距離的にも金銭的にも負担の大きいぼくはそう何度も通うこともできないだけどその分地元の人に通ってもらいたかった。

 素晴らしいスタジアムはできた。あとはこのハード面を満たすスタンドが更に熱くなっていくことを願うのだった。

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     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

JリーグPR

  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles