« 2023年8月 | トップページ | 2023年10月 »

2023年9月17日 (日)

神戸戦~リベンジを果たした勝利

2023年9月16日 サンフレッチェ広島 vs ヴィッセル神戸 エディオンスタジアム広島

 

 3試合連続の2万人越え。当初そんな観測もあったものの蓋を開けてみれば1万8千人と僅かに届かない観客数だった。ただそれでも多く入った方であり、その数字に貢献してくれたのはアウェイ神戸のサポーターがたくさん詰めかけてくれたからだった。地理的に近いというのもあるものの、首位を走る神戸にしてみれば1試合1試合目が離せない。しかも元スペイン代表のマタの加入は更にチームを熱くするのだった。

 そんな神戸に対して前回対戦ではっきりと力負けをしてしまったサンフレッチェ。前線の大迫、武藤には個で押し切られてしまった。更にウィンガーに位置する汰木にはドリブルでスカッと抜かれて決められたこともある。元代表選手を多く抱え改めて豪華なメンバーである。ただ、サンフレッチェも前線は変わった。あの時との違いを見せてやりたいという気運に駆られるのだった。

 両者のチャントの鳴り響く中でのキックオフ。サンフレッチェは前線からのプレスを敢行する。ただ神戸もここは織り込み済みでここを回避して裏返すという狙いがあるのは明白だった。そこの駆け引きでどちらが上回れるかだがサンフレッチェの推進力は勢いがあった。パスが連動しそれを追い越す選手がいることで更なる縦への推進力が生まれる。それに対して大きなクリアで対処する神戸だったもののそこも佐々木や荒木といった最終ラインが跳ね返すと再び中盤でボールが持て右に展開。ライン側で受けた中野。折り返しと見せかけるも縦へ突破。相手が追いつく前にクロス。ゴール前の山を越えていった。が、外に待ち構えてた志知。胸トラップからのボレー。逆サイドに刺さった。強烈なシュートが突き刺さったのだった。

 先制。早い時間の先制である。最高の出だし。神戸にリズムが出る前に仕留めた。志知はサンフレッチェでの初ゴール。そしてそこにクロスを送ったのが右サイドの中野。両ウィングにより仕留めたのは長らく課題だった両サイドが機能してないという問題の克服でもあるのだった。

 幸先のいいスタートを切ったもののこれで安心できるほど神戸は脆くない。有利に押し進めていてもそれを打開する個の力を持っている。常に前線にターゲットとなる選手がいるというのは大きい。ただロングボールに対しては荒木、佐々木が常に跳ね返してしまう。そこの競り合いで負けないというのは心強い。そして大迫に入ると2人、3人とで詰めてマークにつく。が、大迫はそんな人数を掛けたプレスでさえ掻い潜ってしまう。もはや日本人離れしている。今でもヨーロッパのクラブでもスタメンを張れる実力がある。相手としては脅威であるがこういう選手がJリーグにいるということに胸踊ってしまうのだった。

 それでもサンフレッチェの帰陣の速さは神戸の攻撃の自由を奪いシュートブロックからカウンターへと繋げていく。マルコスに出すとボールを奪われない。そして前線へ出すとヴィエイラが収める。これらが前線への推進力を高める。そしてシュートを放つもそこは神戸も守備が固い。素早い寄せでコースを塞いでしまうのだった。

 ただそうやって何度かカウンターに繋げたことは神戸の攻撃に過度な慎重さを与えた。バイタルエリアに入っても容易に縦パスを入れない。どとこなくこの日のサンフレッチェの守備網には穴がないように思われる。そしてサイドから打開しようと汰木がドリブルで抜きにかかるもののここを中野が防ぐ。昨シーズンここをスカッと抜かれてやられたことを思い返される。ゴール前での大迫、武藤に自由を与えない。それにより再び攻勢出ることができるのだった。

 中盤から右サイド中野へ。今度は縦へ行かず折り返す。フリーで受けた満田が持ち上がる。ミドルを狙うのかと思いきや前線へ角度のないクロス。最終ラインの混戦に入った加藤が飛ぶ。GK前川の逆を突くヘッド。ワンバウンドして入った。ファーサイドに決めることができたのだった。

 追加点。そろそろ加藤のゴールが観たいと思っていたところで決めることができた。常にハードプレスを行いいて欲しいとこに顔を出し黒子にも徹することのできる加藤は自身のゴールがなくとも貢献度は大きい。それだけに個人としての数字を上げて欲しかった。そんな時に崩さない中でのゴール。こういうゴールを決められると相手の守備は混乱を与えられるのだった。

 前半の内に2点差。このままハーフタイムを迎えたい。が、反撃に出る神戸に対して激しい守備がファールとなってしまいFKを与えてしまう。ボールをセットする大迫。巨木のような太腿から繰り出すキックは恐ろしい弾道を生み出す。が、これを壁に入った佐々木がクリア。無事無失点で前半を終えるのだった。

 ほぼ完璧と言っていい前半。それだけに後半の神戸の巻き返しが恐かった。すると後半早々に2人のメンバー交代をやってきた。これでペースが変わるかもしれない。当然最初から攻撃へと重心を傾けてくる。ゾーンを敷いて守備を固める。不思議なことに調子の悪い時期には人数が揃ってもスカスカだった印象のブロックがとてもソリッドなものに感じられる。それにはマルコスや加藤の攻撃陣の守備の参加もある。だが志知や中野の両サイドが破綻しないのも大きい。そして真ん中はガッチリと鍵を掛け一度ボールを奪うと塩谷はドリブルで剥がしていき守から攻へ転ずる。それができることによって神戸も思い切った攻撃ができないという流れになるのだった。

 このまま時間が経つことを願いつつも神戸は切り札のヴェーチェイを入れ、そしてついにマタを入れてきた。その実績に敬意を示しつつもこの流れを止めたくはないというとこで神戸のCK。キッカーはマタ。大きく上がったボールは急降下を描きピンポイントでクリアできないとこに落としてくる。それにより神戸の攻撃は続いていくのだが交代で入った松本泰志も越道も最後の最後まで粘りを見せる。そして同じく交代で入った東は相手のパスをインターセプトからゴールに向かう動きに繋げる。ヴィエイラに代わって入ったピエロスも最後まで走って相手にプレッシャーを与える。そして時間が進んでいく中最後に汰木のドリブルからのパスをボックス内で塩谷がカット。そこで響いた。終了のホイッスルが吹かれたのだった。

 2-0。無失点での勝利だった。前回対戦と逆をいくスコア。見事リベンジを果たした。この結果はやはり両サイドが機能したのが大きい。右の中野がクロスを入れて左の志知決めた先制点。そして再び右から突破を図るかと見せて中盤に返したことで加藤で中央で決めた追加点。少し前までどこからも手詰まりだったチームが点を取るヴァリエーション得たことが実感できるのだった。

 首位のチームに勝った。これはチームに勢いをもたらす。累積警告で出場できなかった川村の穴は野津田が全うした。そしてスタメンで出るとどうにもインパクトの残せなかったヴィエイラが存在感を見せることができた。そして交代を告げられた選手が皆物足りなそうな表情でピッチを退き入った選手はそれぞれに試合を完結させることができた。このいい流れ。このまま続くんじゃないだろうか。そんな期待に酔いしれてしまうのだった。

2023年9月 3日 (日)

鳥栖戦~充足感に満ちた勝利

2023年9月2日 サガン鳥栖 vs サンフレッチェ広島 駅前不動産スタジアム

 

 鳥栖のスタジアムは閑散としていた。それが上位でも下位でもない無風地帯にいる緊張感のなさによるものなのかはわからない。だが中位という意味ではサンフレッチェも変わりはしない。そうなった大きな要因はアウェイで勝てなかったこと。7戦連続未勝利である。この流れを断ち切りたい。そんな想いで乗り込んだもののスタメンに驚いた。不動の3CBの真ん中が荒木ではなく山﨑なのだった。その意図が窺い知れない。今まで山﨑の出場した試合では守備のぬるさから失点したシーンが思い起こされる。致命的な守備の決壊への不安が湧き上がってしまうのだった。

 だがサンフレッチェボールでキックオフされた試合は大きな山﨑の蹴り出しを序章に前線の攻撃陣がボールを収め連動した攻撃を見せるのだった。鳥栖も最終ラインで跳ね返す。だがセカンドボールは奪い再び前を向ける。ボランチに入った満田が前線のスペースに放り込む。左に流れながらマルコスがヘディングで中へ。そこへピエロス。ダイレクトで当てるとそのままGKパクイルギュの脇を抜けゴールに入ったのだった。

 先制。開始わずか3分。幸先がいい。相手が守備を整える前に攻め切ったことが仕留めるに至った。これは勢いづく。追加点を狙っていきたい。そして実際この後サンフレッチェの一方的な展開が続いていくのだった。

 その快進撃の中、相手DFラインを切り裂く縦パスが満田から出る。最前線で収めたピエロスはDFを交わしながらもシュート。ファーサイド頭上を狙ったシュートで軌道もいい。が、これをGKパクイルギュがパンチング。その後幾度となくパクイルギュの好セーブによって阻まれてしまうのだった。

 右サイド中野も攻撃の色彩を強め高い位置でボールに絡む。そこからの展開で川村が中央を切り裂く。DFに阻まれながらも抜け出しシュート。これもGKにブロック。跳ね返りを左に展開して再び川村が受けクロス。こぼれをゴール前に詰めた中野がシュート。が、これもGKパクイルギュに止められてしまうのだった。いつ点が入ってもおかしくない状況が続いている。それなのに点が入らないのは最後の牙城として聳え立つGKパクイルギュの存在が大きかった。

 そう考えると開始直後に先制したのは大きかった。だがそれだけに早く追加点が欲しいとも言える。これだけ攻め込んでいても仕留めることができない。1点ではどこで何が起こるかわからない。そんな時中野が右サイドを突破した。サイドを駆け上がるとクロスではなく中へ折り返す。そこから中盤への落としで相手をいなすも飯田主審に当たる。だがそれでも左サイドに展開すると志知がフリーで受け絶好機へ。するとここで笛で止められた。主審に当たってドロップボールという判定だが納得はいかない。サンフレッチェとしては止めてほしくなかった。その止めてほしくなかったタイミングで主審のせいで止まったのだった。

 そんな絶好機を潰された後、波が鳥栖に行ってしまった。それまでほぼワンサイドゲームだったにも関わらず鳥栖のボールが奪えなくなってしまった。サイドに追い込むも粘り強いキープからボールを出されると裏返される。それによりフリーの選手が生まれどんどんゴールに近い位置に押し寄せてくる。圧倒的に右サイドが狙われる。中野が1対1で対応する場面が増えてくる。そしてシュートを撃たれるも枠には飛ばなかった。中は十分締めている。山﨑の入ってるCBは崩れることはなかった。が、明らかにこの流れの悪くなったのは主審がプレーを止めてからだった。そこから鳥栖にスイッチが入ってしまったのは間違いないことだった。

 後半に入り仕切り直し。それでも流れは若干鳥栖に傾いている。チームの重心が低くなる。DFに戻されたボールにはピエロスが食らいつくも引き剥がせない。それでも右サイドに流れた加藤にボールが入ると相手の寄せもフィジカルで跳ね除けることにより持ち上がりが生まれる。それにより全体に押し上げが生まれる。こういうとこが加藤の利点であった。単純なパスワークだけに頼らず個での打開ができる。そこで再び息を吹き返すもフィニッシュに至らない。その為にピエロスからヴィエイラへとワントップの交代を行いターゲットを据えるのだった。

 すると右サイド中野が切り返しで相手マークを外す。ゴール前の最終ラインへ向けてクロス。大きく弧を描いたスワーブしたボール。そこに当てたのがヴィエイラ。頭でファーへ流し込む。GKパクイルギュが飛びつくも追いつかずバウンドしたボールが入ったのだった。

 決まった、決まった、決まった。跳ね返され、跳ね返され、跳ね返された最後の牙城をやっと突き破ることができた。そして久々のヴィエイラのゴールだった。勝てない時期、もはやヴィエイラは終わったかと思っていた。それでもこうして決める時は決める。やはりこうやってジョーカーとしての役割が一番生きるのを改めて認識させられるのだった。

 2点差にしたことでかなり有利になったことでもはやイケイケムードとなる。すると中盤からの縦パスを最終ラインで受けた満田がターン。そのままゴールに向かう。そしてGKと1対1。そこを巧みな溜めからGKの動きを誘いシュート。見事仕留めたのだった。この3点目に歓喜する。が、VARの干渉。絶妙なタイミングだと思ってた満田のターンはオフサイドの判定が出てしまったのだった。

 トドメを刺したかと思ったもののこれで余裕はなくなることでヴィエイラはサイドでボールキープの時間稼ぎをする。2人に詰められるも上手くスローインに逃げる。そしてそのスローインも再びキープからスローインへ。こういう時のヴィエイラは本当に頼りになる。そして最後はCKにすることでタイムアップ。0-2で終えることができたのだった。

 アウェイ8試合ぶりの勝利。しかも山﨑が出場したことで経験も積むことができた。同じ今シーズン加入の中野も縦への意識が強く観られシュートを打つ場面も観られた。チームに上積みができ、大きな1勝と充足感に満ちることがきるのだった。

« 2023年8月 | トップページ | 2023年10月 »

最近のトラックバック

2024年5月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ

サンフレッチェの魂~リンク集

  • Flashscore
    世界の様々なスポーツ試合速報を、リアルタイムで発信しているサイト
  • SANFRECCE Diary
    このブログを読んでる人ならすでに知ってるだろうから今更リンクを貼るのが恥ずかしい気もする。 何せこのサイト1997年から毎日更新してるというのが凄い。 過去の記事などはぼくも参考にさせてもらうことも多い。 継続は力なりというが実際には継続するのに力がいる。 そういう意味でも管理人のせと☆ひできさんは偉大である。
  • ススボウブログ
    自分サッカーやグルメについてのブログということです。 かなり熱心に応援してる方のようです。
  • ひろしま日記&サンフレッチェコーナー
    試合を時系列で紹介したりかなり凝った内容となってます。 現地の様子など行った人でしか分からないことがあり興味深いです。 試合に行った人も行けなかった人も楽しめるのではないでしょうか。
  • ゆみしん徒然の書
    ゆみしんさんのブログ。本当に色んなスタジアムに観戦に出かけて現地の様子をレポートしてます。観戦者視点でそれぞれのスタジアムの様子が分かり現地に行く時の参考になりそうです。
  • Scud Sanfrecce
    MICRAさんのサイト。ここの特集のコーナーは必見。サンフレッチェはなぜ人気がないかという考察については今までに見ない観点がある。是非一度読んでください。
  • ヒロシマ・コーリング
    今そこにある危機。サンフレッチェにはメディアが少ない。その為妙にぬるい記事が目立つ。そんな甘い現状にこのまま放置していいのかという危機感を感じた時発言していく。

ぼくのミュージック・ライフ

  • Songs Remains the Same
    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

JリーグPR

  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles