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2023年7月18日 (火)

横浜FC~首の皮一枚つながった引き分け

2023716日 サンフレッチェ広島 vs 横浜FC エディオンスタジアム広島

 

 夏の日差しは容赦なく地表を照りつけ気温を上昇させていった。それがナイトゲームとしては早い時間だった故に高温の中での試合となるのだった。

 体調不良者により戦線離脱したメンバーもあらかた戻ってきてほぼ正規のメンバーが組めたもののワントップだけはいなかった。その為2年目の棚田が入ったものの本人にとっては思いがけない出場のチャンスだった。ここでどれだけインパクトを残せるか。それによって今後の起用の有無も決まってくるのだった。

 そんな気負いもあってキックオフから棚田は飛ばしていった。相手のバックパスにはプレイスバック、ボールホルダーへはチェックを怠らず高い運動量を保つ。が、それが味方のパスの受け手という場面になるとまるで機能を果たしていない。中盤からトップに当てたボールはことごとくロストしている。相手のプレッシャーに潰されてしまう。その前線での収まりのなさのせいで前線への縦パスを出せない。それによって各駅停車のような手数を掛けたパス回しからのビルドアップに頼るしかなくなるのだった。

 中央は通せないのでサイドから組み立てる。横浜FCの守備ブロックがボール方向へと寄せてくる。守備への圧力をかい潜ろうと佐々木もオーバーラップを仕掛けてくるものの崩れない。そしてその内パスミスが生じると一気に左サイドからカウンターへと持っていかれる。佐々木が戻るも追いつけない。そして折り返しにシュート。完全に崩された。が、バーの上に飛んで行った。助かった。助かったがやられてもおかしくない場面だった。

 だがその危ない場面は何度となく訪れる。それはサンフレッチェの攻めあぐねによるところも大きかった。ボールを回してるだけで一向に恐さのない展開なだけに横浜FCは守りつつも常にカウンターを狙っている。23人でゴールに進む様は迫力がある。一方サンフレッチェは相手の速攻を止めたとしてもそこから速い攻撃に移れない。その為ボールを持ってる時間は長いものの攻撃の圧力としては比べ物にならないくらい小手を踏んでしまうのだった。

 その為に前半を終わった時点でシュート3本しかなかった。棚田も反転してからのシュートというシーンはつくりだしたものの存在感としては希薄だった。それ故にハーフタイムで交代かと思ったものの後半もピッチに現れた。まだチャンスは与えられたのだった。ここで何とかしたい。すると前線へとボールが入るようになっていったのだった。

 それは棚田がトップでボールを収めた訳ではない。人数を掛けてる中央を避けて森島がサイドに顔を出すことになっていったからだった。そこにエゼキエウが巧みなターンで切り返す。そこでスペースが生まれ後ろから沸き上がった川村や野津田が展開に加わるとボールを散らす。そしてサイドからのクロス。が、これがことごとく跳ね返されてしまう。セットプレーもあるもののそのどれもチャンスとはならない。それはキッカーの茶島のキックにパンチ力がないのもあるだろう。ただ、ここでも荒木がヘディングで競り勝ちはするものの枠に飛ばせないという決定力不足が露呈してしまった。そう、サンフレッチェの選手はゴールにねじ込むことができないのだった。

 あと一押し。そんな想いから選手交代。野津田、棚田に代わって柏、ピエロス。すると左サイドに入った柏が11での守備の局面を迎える。ボールキープした相手に体を寄せるもあっさりターンからえぐられる。佐々木がフォローに入るもそれもあっさりかわされグラウンダーパス。それをファーから入った林に押し込まれる。決められた。あっさり決められてしまったのだった。

 ペナルティエリアには人数は揃っていた。それをたった一人のドリブルを止められずに決められた。点を取る為の交代をした後の失点。ダメージは大きかった。しかも残り時間を考えても絶望に近かった。

 ここにきてしりに火のついたことで怒涛の攻撃に入る。ただ、ゴール前に人数を掛ける守備に関しては横浜FCの方が上である。サンフレッチェの攻撃はまるで脅威を与えてない。いよいよ時間が無くなってのCK。これもGKブローダーセンが余裕でキャッチ。本当にセットプレーに望みがない。そしてここから攻撃につなげようとボールを落としたその時だった。ブローダーセンの背後から飛び出してきた柏。ボールを掠め取ると折り返し。そこに入ったピエロス。足の面に当てまっすぐとゴールに向かうボールを蹴るのだった。

グラウンダーで入った。決まった。追いついた。激流が走る。この土壇場で決めたことに雄たけびを上げる。そして再開を急ぐピエロス。引き分けでは納得していない。

 横浜FCボールだったもののすぐにマイボールとし、相手陣地へ押し上げる。ギリギリのプレーに局面で押し切りボックスにまで入れる。そして森島のグラウンダーのシュート。枠ギリギリを狙ったシュートは入ったかと思ったもののそのまま通り過ぎていった。入らなかった。ボール2個分といったとこだろうか。その最後の最後に入らなかったシュート、これこそがまさに今のサンフレッチェを象徴するかのようだった。

1-1の引き分け。またしても勝てなかった。でも負けなくてよかったとも言える。中断期間に入る前に負けと引き分けでは大きく印象が違う。ただ2か月もの間勝つことができなかった。得点力不足への打開が見られなかった。そして安い失点はなくならない。それらの課題にこの中断期間で改善が見られるだろうか。改善への最後のチャンス。ここで駄目なら残留争いを覚悟しなければならない。重要となる中断期間を迎えるのだった。

2023年7月13日 (木)

天皇杯栃木戦~覇気なく天皇杯敗退

2023年7月12日 天皇杯3回戦 栃木SC vs サンフレッチェ広島 カンセキスタジアムとちぎ

 

 言葉を失った。1点を追う中最後の最後まで応援していた人の誰もがそうだっただろう。終了間際、決定的となる2点目を献上してしまった。しかもそれは前掛かりの中、1本のクリアボールを繋がれてのものだった。その守備の脆さはまるでJ1の風格のない見窄らしいものだった。

 相手がJ2だからと言って油断した訳ではなかった。むしろリーグ戦で結果を残したスタメンをそのまま起用したことで期待は大きかった。この試合でも結果を出せばスタメンの座に居座ることができる。少なくともバックの3人はそういう立場だったりろう。ところがパスをするにも前線がいいポジションを取らない。もしくはパスミスが出る。そしてカットから栃木はロングボールで中盤を省いてくる。それは稚拙な戦法であるようでいて実に有効だった。少なくともそれでペナルティエリアに入る場面は作り出している。シュートまで辿り着く。そして志知や松本大哉は身体でブロックに入るのだった。

 無理に繋ごうとしてるのをいいことに栃木はパスカットを狙ってくる。それならこちらも前線への放り込みサッカーをやったら勝てそうな気がするのにそれはやらない。それは自分達のサッカーという信念かもしれないがその理想のサッカーができてないのに本番で固執するというのはどういうことなんだろう。そしてそんな無理が祟ってスローインからのバックパスは無理なもののように思えた。松本大哉がトラップミス。そしてそこにプレスを掛けた栃木の選手がボールを奪うとペナルティエリアを抉る縦へのドリブル。慌てた大哉は後ろからチャージすると倒してしまった。笛が鳴りPK。何をやってるんだとため息が出た。

 そして未だPKを一度も止めたことのないGK大迫。ここで初のPKストップとなるかと思いきやよりによって真ん中に蹴ったボールを止めれなかった。これにより栃木先制。点の取れないチームが追う展開という最悪の状況に陥ってしまったのだった。

 難しいとこ、難しいとこにボールを出す。その様はまるで自ら蟻地獄へと落ちていってるかのようだった。逆に栃木はシンプルにロングボールで前線勝負。迷いがない分踏ん切りがついている。もはや反転の兆しがないと見るや一気に4枚替え。主力メンバーを出してくると一気に攻勢に出れるようになる。ただ、こういう光景を失点する前に見たかった。どうしようもなくなって目が覚める。どうしていつもいつも同じことの繰り返しをしてしまうのだろう。

 ところがせっかく相手ゴール前までは行くものの最後の場面でパスを出してしまう。ゴール前に出たと思ったら森島は打たずにパス。結果的にそれが相手に奪われチャンスを潰してしまう。もはや栃木は怖いとさえ思ってないだろう。なぜならシュートを打たない。打っても枠に入らない。唯一前線でマシだったエゼキエウもフィニッシュはボテボテ。いよいよ時間がなくなりもはやこれまでかと思っていた時、一本のクリアボールを前線に収められてしまう。ただこの時は中野がマークに着いていた。少なくともそのまま身体を密着させていれば出しどころはなかったのに離れることで前を向かしてしまう。それを中央へ上がった選手に出されそのままゴールへと突き進められ最後を決められてしまうのだった。哀れだった。無惨だった。とても見るに耐えれない光景だった。

 この時、中野の守備が甘かったのは明白だった。そしてラストパスを出された後はアリバイのようなゆっくりとした走りで追いかけた。更には他の選手は最初に相手にボールが渡った時点でプレイスバックする動きがなかった。

 果たしてこれはプロのプレーだろうか。特に中野のような大卒で即戦力であるはずの選手は少しでも早くレギュラーを確固としないといけないはずだった。そこには何の危機感もない、まるで緩い感覚しか持ち合わせてなかった。

 2-0での敗退。またしても下のカテゴリーのチームに負けての天皇杯敗退だった。試合に勝ちたいという意志も見られないしプロ選手としてキャリアを形成したいという野望も見られなかった。相変わらず前線の選手はゴールを決められない。GK大迫においてもミスが目立っていた。

 もはや点が取れないのはどうしようもない。残りのリーグ戦は全部引き分け狙いが現実的ではないだろうか。そんな後ろ向きな発想さえ出てしまった。どうしてここまで衰退したのだろう。満田の欠場が原因だろうか。だとしてもたった一人の選手でここまで落ちぶれてしまうことに他の選手はプライドはないのだろうか。そんなネガティブなことばかり浮かんでしまう。

 負けてもいい。本当に勝ちたいという闘志が見れれば。まずはプロとしての意地を見せてほしいのだった。

2023年7月 9日 (日)

鹿島戦~緊急事態での勝ち点1

2023年7月8日 サンフレッチェ広島 vs 鹿島アントラーズ エディオンスタジアム広島

 

 全体練習中止。

 その報が流れたのは前日のことだった。体調不良の選手が続出。それにより大きく入れ替わったメンバーだったが、最も心配なのはCBだった。急造の3バックには右から中野、松本大哉、志知が入る。圧倒的に攻められることが予想される中でこれは致命的でもあった。特にセンターを出場機会のない大哉が入るのは致命的とも思われた。代理監督を務める迫井ヘッドコーチも苦しい選択を強いられただろう。

 嵐のような雨の降り頻る中、流石にこの天候の下で観戦に訪れる客は少なかったものの中止にならなかったのはせめてもの救いだった。いやむしろ中止の方が良かったかもしれない。連敗中のサンフレッチェにとってこの激しい雨と共に辛く惨たらしい試合になるだろうことが想像できたのだった。

 虐殺。それは覚悟してたものの出場機会のない選手にとってはアピールのチャンスでもあった。せっかく巡ってきた出場機会を生かして欲しかった。ルヴァンカップ初戦で監督の信頼を一気に失ってしまったようなことを繰り返せばそれはプロの選手としても厳しい立場に立たされるのだった。

 サンフレッチェボールでのキックオフ。前に大きく蹴りボールが落ち着かない。ただ、ボールが落ち着き地上戦になると鹿島ボールに。そこから一気に攻め込む鹿島に対して守備はたじろいでしまう。2人、3人で囲むがショートパスで叩かれると中野がたまらずファール。右サイドからのFKを与えてしまった。

 ゴール前横一線で構えるサンフレッチェ。FKはそのライン上へと高く落ちる球が入っていくとそこに頭一つ抜けた関川のヘッド。ゴールの角を狙ったヘディングは入った。入ってしまった。失点。開始間もない失点。もうやられた。元々4連敗中のチーム、この試合も勝つことへの期待は大きく薄まってはいたもののここまで早く失点してしまったことに腰の力が抜ける。一体今日は何点取られるんだろう。そんな諦めさえ感じるのだった。

 それでも攻める姿勢だけでも見せてほしい。右サイド越道が密集へ向けての突破を図る。これがシュートに結びつかなかったもののああいう積極的な姿勢は湧き立つ。一時はスタメンの座を取ったかと思えた越道にとって自身との戦いでもあった。ところがその越道、倒れてしまった。立ち上がれない。タンカが入り運び出されてしまう。何があった?おお、越道、もしかしてお前も体調不良の症状が出てしまったのか。その失意の退場に代わり入ったのが茶島。どことなくこれで攻撃への鋭さがなくなっていくような気がしてしまうのだった。

 ナスが前線でプレスにいくものの連動性がなく簡単にかわされる。そしてそれをスイッチに一気に前線へと駆け上がっていく。それでも中盤で食い止めるとエゼキエウに渡る。巧みなフェイクにより前を向くと前方に広大なスペース。ドリブルで駆け上がる。チェックに行く鹿島DF。右サイドに茶島が上がったものの自分で抜いた。更にペナルティエリア前でマークに着かれるもフェイントでかわしシュート。強烈な弾道が走ったもののGK早川に弾かれてしまう。流石にあの位置からのシュートでは防がれてしまう。それなら茶島に出していれば可能性があった気がした。

 ただ、そんなエゼキエウの奮闘もあって1点差のままハーフタイムを迎える。一方的な展開になるかと思いきや意外にも踏みとどまっていた。果たしてこれは鹿島が1点あれば勝てるという判断をしてのことだろうか。一矢報いたい。後半どこを替えていくんだろうと思ったもののメンバー変更なし。確かに悪くはない。実際に危ない場面といったらGK大迫が出したパスを掻っ攫われてクロスを送られた場面くらいのものだった。そして攻撃面では野津田のバーを叩くシュートもあった。ナスがペナルティエリアでシュートを狙う場面もあった。なぜか普段シュートを打ってない選手が打っている。悪くない。確かに明確に代えるべき選手も見当たらないのだった。

 ただ後半は鹿島も点差を広げようとしてくる。ボール支配率ではやはり上回れる。自然とラインが下がる。全体的に重心が重くなる。鈴木優磨へボールが入るとそこから展開されてしまう。サイドを崩そうとオーラーラップ。そこを志知が食い止める。ナスに渡る。前を向きエゼキエウへ。

 最終ラインを向けたエゼキエウ。ドリブル、ドリブル、ドリブル。GKとの1対1。そこで放った。ここでいつものようにゴールの上遥か彼方へ飛んでいってしまうことも覚悟した。が、それはニアをぶち込む抑えの効いたシュートだった。ゴールへ一直線に飛んだボールは文句の言いようもないほど明確にネットに突き刺さったのだった。

 決まった、決まった、決まった。エゼキエウ今シーズン初ゴール。巧みなフェイント、両足使ったドリブル、技巧的なトラップ。どれをとっても一級品なのになぜか結果の出ないエゼキエウがここで決めてくれた。この日のエゼキエウ光り輝いてた。こんな姿、こういうエゼキエウがずっと観たいと思っていたのだった。

 振り出しに戻った。当然鹿島は点を取りにくる。次々にフレッシュな選手を入れてくるもののサンフレッチェは動けない。それでもナスに代わってヴィエイラが入るもまたしてもヴィエイラは空気のようにボールに絡めない。そして野津田に代わって松本泰志が入るも段々と前に出る頻度は少なくなる。そして鹿島は交代で入った藤井が右サイドをドリブルで掻き乱す。縦を抜かれるとスピードでは追いつけない。それ故縦を切るとカットインのドリブルによりミドルシュート。抑えの効いたシュートは枠に飛んでたもののGK大迫セーブ。藤井のドリブルは怖かった。ただ、茶島も意地とプライドに懸けて最後は潰すことに成功したのである。

 勝ちたい。両者同じ想いでアディショナルタイムに突入。ボールが奪えない。ヴィエイラ目掛けてボールを飛ばすも収めてくれない。あの大きな身長がありながらも透けてそうなくらい存在感がないことで攻め手がなくこのままタイムアップの笛を聴いたのはむしろ負けなくて良かったとさえ思ったのだった。

 だが実際にレギュラーと称するメンバーで連敗してた中、少なくとも勝ち点1は奪うことができた。これははっきりと結果を出したと言えるのではなかろうか。どことなく膠着してたチームを打破できたのでは。これによってレギュラーだったメンバーも緊張感が走る。そんなチームの活性化の為にもまたこのメンバーを観てみたい。引き分けなのに勝ちに等しい満足感は得た。だけど今度は本当に勝ちを取ってもらいたい。そして自身の価値を上げてくれればより一層楽しみが増えるはずだ。

2023年7月 1日 (土)

新潟戦~試合毎の劣化

2023年7月1日 アルビレックス新潟 vs サンフレッチェ広島 デンカビッグスワンスタジアム

 

 酷い。酷い、酷い。どうやったらここまで内容のないサッカーができるのだろう。新潟の寄せが速い?そうかもしれない。でもそこでボールを失うならどうしてこちらも速い寄せを出来ないのだろう。何だかスカスカのスペースに相手が自由に入り込みDFラインを割られてしまった。スルーパスに三戸が抜け出しシュート。決められた。荒木は後追いとなりあっさりと先制点を与えてしまったのだった。

 気を取り直して追いつこう。そう思った矢先今度は右サイドからのショートパスに振り回される。ボールを追うと叩かれチェックに行くとダイレクトパスで剥がされ挙げ句の果てゴール脇へのスルーパス。これを追った荒木がスライディング。が、それによりシュートがリフレクションを呼びコースが変わってしまう。GK大迫も逆をとられあっという間に2点目を決められてしまうのだった。

 終わった。正直なところそうおもった。しかも絶対的な守備の要であるはずの荒木が全部絡んでいる。サンフレッチェの守備は硬い。そんな評価を得てた時期もあったがここにきて崩壊である。軽い、軽い守備へと変貌してしまった。人数はいても破られる。しかしこれは4バックがもたらした弊害でもあるかもしれないのだった。

 前節に続いての4バックシステム。明らかに選手に迷いがあり連携がままならなかった。そして最終ラインの前に山﨑がアンカーでいるものの明らかに効いてない。そこが守備のスカスカ感につながっている。恐らくこのシステムは守備的に重点を置いたものなのだろう。ところが前節に続いて前半の内に失点してしまった。そして今回は2失点もしてしまっている。失敗だ。明らかにこのシステムは失敗である。そして失敗で言えばヴィエイラをスタメンにしたことも失敗だった。スタメンになると存在感が薄れるヴィエイラはその長身にも関わらず全くもっての空気と化してしまっていたのである。どこにいるのだヴィエイラ。そもそも最初の失点にしてからが佐々木が縦パスをクリアしたもののそのリフレクションに反応できるポジションにいないどころか拾った相手へのプレッシャーも随分と遅れていた。その分プレーに余裕を与えてしまったこともあり失点の原因の一つはヴィエイラでもあるのだった。

 そんなヴィエイラは後半で下がるかと思いきや下がったのは山﨑、茶島だった。それぞれ野津田、エゼキエウとの交代。システムも3バックに変更すると前に出れるようになる。エゼキエウのドリブルがアクセントを生み志知が左サイドをドリブルで突破をしていく。ところがそうやってチームが攻撃体制に入っても停滞感は拭えない。サイドで回してボックスに入ると何故か無意味なパスを出してしまう。それにより相手はシュートコースをブロックするという選択肢をなくすことでゴールを守ることに余裕を与えるのだった。それ故にボックス内へのラストパスを川村が収めるもシュートはGKに弾かれてしまう。もっとも川村のシュートもGKの手の届く範囲でもあった。川村のシュートが入らないことを嘆きつつもシュートを打つだけまだマシなのかもしれなかった。

 ヴィエイラに代わってナスが入るもボックスに入ると謎にボールをこねくり回してしまう。それにより3人くらいに囲まれてボールを奪われてしまう。そしてサイドに出るとここも繋いで繋いでやっとクロスを上げたと思ったら人数の揃った相手DFに悠々とヘディングでクリアされてしまう。一体何がしたいんだ。もっと早いタイミングで入れることはできないんだろうか。もっと前が空いたら打つことはできないんだろうか。そう思ってた時、エゼキエウがセットプレーからのクリアボールの正面に入った。そのままミドルシュート。が、これが入らない。枠に入らないのだ。エゼキエウ、この選手のシュートは本当に枠に行かない。なのでシュートを打ったのがエゼキエウとわかるともうゴールキックだと思うようになってしまってるのである。

 崩せない、崩せないサンフレッチェの攻撃。後ろからも相手陣内に入り込む。回して回して相手ブロックの外でボールを周遊させているもののまるで怖さがない。パス、パス、パス。ゴールが空いてもパス。追わなきゃいけないのにバックパス。そしてサイドから抉りゴール前へ出した横パスが入るもその軌道には誰もいない。挙げ句の果てはセットプレーからのこぼれ球を交代で入った柏がシュートするも荒木がブロックしてしまった。荒木、相手には点を与え味方のシュートは防いでしまう。一体どうしてこんなになってしまったんだろう。

 そんな攻めあぐねの中、ナスがボックス内で謎にドリブルでボールキープをしようとする。それを人数を掛けて守る新潟DF陣に最も容易く取り囲まれてしまい即効に繋げられる。ゴール前まで突進される。が、そのことごとくをGK大迫と守備に戻った佐々木によって間一髪で防いでくれるのだった。

 ここで一つ疑問が湧いてきた。新潟は奪ったら傾れ込むようにゴールへ向かっていく。ところがそういうカウンターを食い止めたとしてもサンフレッチェがカウンターで応酬することはない。いつものような遅効。そlれにより相手は一層守備の陣形を整えられる。そしてシュートすら打てなくなる。2点先制されてる上にシュート数まで上回れてしまってる。もはや打つてなし。試合を観ながら段々と涙が出てきそうになった。弱い、弱い弱いサンフレッチェ。もしかしたら今だったら高校生にすら負けてしまうのではないかとさえ思えてくるのだった。

 刻々と過ぎていく時間に波状攻撃を掛けたいのにバックパスばかり出してしまう。そしてGK大迫まで戻してロングキックを蹴ると大抵相手ボールになってしまう。それに引き換え新潟GK小島は全てのボールを味方に繋げてしまう。この差は一体何なんだ。まるで話にならない技術と勢いの差でなす術もなく終わってしまった。0-2、後半は盛り返したとはいえ手も足も出な勝ったという印象岳が残ってしまった。

 点が取れないことでプレーに迷いが出る。それによりゴール前での余計な手数が増える。それにより相手の守備に余裕を与えてシュートすら打てなくなる。そしてこの試合、サンフレッチェは新潟の半分くらいしかシュートを打てずに終わってしまった。シュートは打ってるけど最後だけが決まらないという慰めすらこの試合はできないことになってしまった。

 一体どうしてしまったんだろう。リーグ戦3試合ノーゴール。もはや点が入らないのは諦めるしかない。せめて失点を無くせば引き分けには持ち込める。贅沢は言わない。勝ち点1だけでも欲しい。そんな後ろむきな気分になるのは試合をする毎に内容が酷くなってるからである。

 ここまで後退したチーム。立て直しは容易ではない。少なくとも4バックは失敗。ヴィエイラのスタメンも失敗。そういう明確な失敗だけがわかるのは救いなのかもしれないのだった。

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サンフレッチェの魂~リンク集

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ぼくのミュージック・ライフ

  • Songs Remains the Same
    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

JリーグPR

  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles