« FC東京戦~解消されない得点力不足 | トップページ | 名古屋戦~空しき最終戦 »

2020年12月17日 (木)

柏戦~寂しきホーム最終戦

20201216日 サンフレッチェ広島 vs 柏レイソル エディオンスタジアム広島

 

 雪のスタジアム。普段緑のピッチが白いマットを敷いたように色彩を違えていた。その為にオレンジのカラーボールが導入され照明の光によりよく映える。このコンディションでボールは滑る。ここでサンフレッチェは初めて浅野を入れてきた。スピードを使い裏を狙うのは明白だった。

 そんなサンフレッチェの意図を汲んで柏は引いて守ってくる。そして同じフォーメーションのミラーゲーム。サンフレッチェの苦手なとこを突いている。そんな柏に対し前からプレッシングを掛けボールは奪える。密集した相手の守備に対してショートパスをつなげる。滑るピッチであるにも関わらずこだわりは貫き通すのだった。

 そのプレッシング、パス回し、ビルドアップには要所要所で相手を上回る。左サイドで森島がスピードで相手を抜き倒されることでFKを得る。そのFKは跳ね返されるもののセカンドボールは収めることができる。そこで目先を変えロングボールに浅野が走る。ゴールに向かうドリブル。だがGKを目の前にした時シュートに躊躇してしまった。相手にカットされたがなぜにあそこで打たなかった。なぜわざわざ切り返した。

 そんなまどろっこしい攻撃を繰り返す内に柏もボールの獲りどころを掴んでしまうとカットから縦へ流れるスルーパス。雪によりツーっと滑るボール。走ったオルンガがドリブルでゴールへ向かう。追走した荒木がタックル。だがあっさりとかわされるとペナルティエリアに入る。GK大迫を前にするも余裕でゴールに叩き込んだのだった。

 やられた。前回対戦では完全に抑え込んだと思ってた荒木は見事にオルンガに振り切られてしまった。せめてあそこで身体を寄せたまま走っていればシュートコースは限定された。なのでオルンガはわざと荒木を飛び込ませたのかもしれない。いずれにしても散々攻めていたサンフレッチェは決めることができず、受けに回ってた柏は易々とゴールを奪ってしまったのだった。

 引いて守る柏。先制されてからこの守り方はサンフレッチェにとって最も苦手な展開。前に出れば出る程柏はカウンターに嵌められる。後ろでボール回すもサイドを経由して手数を掛けるもゴールに迫ることはない。右サイド茶島はボールに関わってる割には深くえぐることができない。すぐに相手のプレスに圧し潰されてしまう。と思っていたらファールでFKだった。ここで茶島は相手の虚を突いて突破をはかる。上手く出し抜いた。深いエリアからのクロス。が、これをゴール前で浅野はジャストミートすることはできず枠にに飛ばないのだった。

 決めたオルンガ。決めれない浅野。両FWの違いが点差として如実に現れたのだった。そこに打開を図ろうとメンバー変更によって次々にタイプの違う選手を送り込む。だがこれが益々攻撃の鋭さを減退させるのだった。

 手を変え品を変え状況を変えようとするも戦況は変わらない。ゴール前でワンバウンドする絶妙なロングボールが出てもヴィエイラはハーフボレーを見事にバーの上にふかしてしまう。ああ、たった1度のチャンスをちゃんと決めれるFWがいれば。それが相手にはいてこちらにはいないと痛感するのだった。そんなイライラは観てる我々以上に城福監督に募ったのかもしれなかった。

 度重なる主審への抗議にイエロー2枚で退場処分となってしまう。もはやいてもいなくても関係ないが士気に影響する。そして柏の安直なパスがカットされるともう柏からボールが奪えない。サイドでドリブルで上がりつつもパスで逃げ前線へと追加点を臭わす動きもする。もはやサンフレッチェは守備するので精一杯の中、無情にもタイムアップの笛が鳴った。ノーゴールの2連敗。引き分けを含めば4試合勝ってないのだろうか。

 勝てない、勝てない、勝てない。その理由は単純に点が取れないからだ。川辺など中盤ではあれほど素晴らしい動きをするのにゴール前では空振りをしてしまう。茶島もカットインしてシュートの形は良かったが枠に入らない。森島など随所で技巧的なプレーをするもののシュートだけは打てないのだった。

 更には雪のスリッピーなグラウンドを利用したスルーパスを出した柏。2年前も大風の特性を生かして3点も取った。それに引き換えサンフレッチェはそういう自然要素を使うのが本当に下手なのを思い知るのだった。

 ホーム最終戦。それは監督の退場、そして得点力のなさによる敗戦と散々なものとなってしまった。一体どうやったらこのチームに点を取らすことができるのだろう。雪のちらつくエディオンスタジアムは気温だけでない寒さに打ちひしがれるのだった。

« FC東京戦~解消されない得点力不足 | トップページ | 名古屋戦~空しき最終戦 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« FC東京戦~解消されない得点力不足 | トップページ | 名古屋戦~空しき最終戦 »

最近のトラックバック

2021年2月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28            
無料ブログはココログ

サンフレッチェの魂~リンク集

  • SANFRECCE Diary
    このブログを読んでる人ならすでに知ってるだろうから今更リンクを貼るのが恥ずかしい気もする。 何せこのサイト1997年から毎日更新してるというのが凄い。 過去の記事などはぼくも参考にさせてもらうことも多い。 継続は力なりというが実際には継続するのに力がいる。 そういう意味でも管理人のせと☆ひできさんは偉大である。
  • ススボウブログ
    自分サッカーやグルメについてのブログということです。 かなり熱心に応援してる方のようです。
  • ひろしま日記&サンフレッチェコーナー
    試合を時系列で紹介したりかなり凝った内容となってます。 現地の様子など行った人でしか分からないことがあり興味深いです。 試合に行った人も行けなかった人も楽しめるのではないでしょうか。
  • ゆみしん徒然の書
    ゆみしんさんのブログ。本当に色んなスタジアムに観戦に出かけて現地の様子をレポートしてます。観戦者視点でそれぞれのスタジアムの様子が分かり現地に行く時の参考になりそうです。
  • Scud Sanfrecce
    MICRAさんのサイト。ここの特集のコーナーは必見。サンフレッチェはなぜ人気がないかという考察については今までに見ない観点がある。是非一度読んでください。
  • ヒロシマ・コーリング
    今そこにある危機。サンフレッチェにはメディアが少ない。その為妙にぬるい記事が目立つ。そんな甘い現状にこのまま放置していいのかという危機感を感じた時発言していく。

ぼくのミュージック・ライフ

  • Songs Remains the Same
    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

JリーグPR

  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles