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2020年12月20日 (日)

名古屋戦~空しき最終戦

20201219日 名古屋グランパス vs サンフレッチェ広島 名古屋スタジアム

 

 全国的な寒波に見舞われ昼間なのに気温8度という寒さ。得点力不足により勝てないと嘆きつつもついに最終戦になってしまった。何かを変えたい。その為にもDFに井林を入れ、そして前節城福監督が対席処分を受けたことにより沢田ヘッドコーチが指揮を執ることになった。最後に何かを残したい。それは成績にはつながらなくとも来期への希望を見出したいという希求だった。

 試合開始からワントップのヴィエイラが相手の最終ラインにプレスを仕掛けその下の選手が連動する。それに対して名古屋は際どいとこでかわしサンフレッチェの選手の間を縫ってつなげて前線へとつなげていく。それによりバイタルエリアで回されCKも与える。名古屋の方が一枚上手、そんな気がしながらもフィニッシュに至らないことで押し返すこともできる。浅野が個で持ち上がりボールキープの粘りからFKを得た。ただ、森島の蹴ったキックもゴールに迫ることがなく終わる。そういえばセットプレーってこのところ決まってない。

 今日こそは、今日こそはゴールを決めたい。

 パスでの崩しを狙うも人数の多いゴール前では勝負のパスが引っ掛かってしまう。セットプレーもGKランゲラックの好セーブに阻まれるもセカンドボールが取れてる。このまま叩き込め。浅野がドリブルで突き進みラストパスを流すもカット。ゴール前で受けてターンをするとブロック。CKからは荒木がヘディングを叩くもバーに跳ね返される。ああ、どうしてここまで入らない。入らないことでより慎重になりそれが攻撃への勢いを殺し余計にゴールへの脅威を減らすのだった。

 このチームはとにかく奪ってからの動きが遅い。かといって裏を狙ったロングボールはGKへのパスにしかならない。その結果ゴール前を固められた相手に打開策のないままパスを回してばかりになり、たまに中盤で空いた時に放った青山や川辺のミドルシュートは見事に枠に入らない。どうしてこんなにみんな枠に入らないのだろう。プロとしての経験をここまで積んできて全く精度が上がらないことに深い疑問を感じるのだった。

 それでも名古屋の攻撃もなんとか食い止めてることから一進一退の様相を呈する。そこで先に動いてきたのは名古屋だった。阿部に代わって前田が入る。ここで嫌な予感がした。サンフレッチェは特定の選手に弱いが、前田はその一人なのである。佐々木が負傷交代したこともあり余計に危機感がつのるのだった。

 サイドで相馬がドリブルで上がってくると2人掛かりでも止められない。カットインに対してシュートコースを消すと中央に流され稲垣がミドルシュート。枠に入らなっかったもののその形で2度もシュートまで持ち込まれた。そして前田はペナルティエリア内でターンにより荒木を振り切る場面をつくり出してしまう。折り返しからゴール真正面のシュートをGK林のセーブで救われるもやはり嫌な選手だった。

 この流れを断ち切りたい。前線へつなげると東がドリブルで駆け上がるも最後のとこを抜け切ることができなかった。更には浅野が切り返して川辺につなげるもシュートは枠外。茶島の相手の逆を取る動きからファールを貰うも森島のFKはゴールに結びつかないのだった。

 そんな煮え切らない攻撃を繰り返していく内にパスがカットされるようになる。読まれてる。特に稲垣のところで全部摘まれてしまう。そして反撃に出た名古屋を受け止めるべくゴール前に戻ったサンフレッチェ。サイドから中央へとポストに入った。だが3人掛かりで前を向かせない。が、それを落とすと駆け込んできた前田がシュート。強烈な弾道はゴールの隅に突き刺さったのだった。

 やられてしまった。ゴール前には56人いたのにわずか3人で崩されてしまった。人数を掛けた守備を崩せないのにこちらは人数を掛けても守れない。勝てないのは当然だった。

 メンバーを代え最後は守備の選手を前に上げパワープレーに走るも実らず。結局いつもの通りノーゴールで終えたのだった。5試合勝ちなし、3試合ノーゴールの連敗。何とも後味の悪い幕引きとなってしまったのだった。

 何か希望はないのだろうか。思いつくところがない。ボールを大事に大事にし過ぎるあまり攻撃が遅くなりそれを崩せない。それによって相手は守備への自信を深め攻撃へ勢いを持たせてしまう。その繰り返し。何で1年あってそんな悪癖を修正できなかったのだろうか。そんなネガティブな感情ばかりが沸き上がってしまう空しい最終戦であった。

2020年12月17日 (木)

柏戦~寂しきホーム最終戦

20201216日 サンフレッチェ広島 vs 柏レイソル エディオンスタジアム広島

 

 雪のスタジアム。普段緑のピッチが白いマットを敷いたように色彩を違えていた。その為にオレンジのカラーボールが導入され照明の光によりよく映える。このコンディションでボールは滑る。ここでサンフレッチェは初めて浅野を入れてきた。スピードを使い裏を狙うのは明白だった。

 そんなサンフレッチェの意図を汲んで柏は引いて守ってくる。そして同じフォーメーションのミラーゲーム。サンフレッチェの苦手なとこを突いている。そんな柏に対し前からプレッシングを掛けボールは奪える。密集した相手の守備に対してショートパスをつなげる。滑るピッチであるにも関わらずこだわりは貫き通すのだった。

 そのプレッシング、パス回し、ビルドアップには要所要所で相手を上回る。左サイドで森島がスピードで相手を抜き倒されることでFKを得る。そのFKは跳ね返されるもののセカンドボールは収めることができる。そこで目先を変えロングボールに浅野が走る。ゴールに向かうドリブル。だがGKを目の前にした時シュートに躊躇してしまった。相手にカットされたがなぜにあそこで打たなかった。なぜわざわざ切り返した。

 そんなまどろっこしい攻撃を繰り返す内に柏もボールの獲りどころを掴んでしまうとカットから縦へ流れるスルーパス。雪によりツーっと滑るボール。走ったオルンガがドリブルでゴールへ向かう。追走した荒木がタックル。だがあっさりとかわされるとペナルティエリアに入る。GK大迫を前にするも余裕でゴールに叩き込んだのだった。

 やられた。前回対戦では完全に抑え込んだと思ってた荒木は見事にオルンガに振り切られてしまった。せめてあそこで身体を寄せたまま走っていればシュートコースは限定された。なのでオルンガはわざと荒木を飛び込ませたのかもしれない。いずれにしても散々攻めていたサンフレッチェは決めることができず、受けに回ってた柏は易々とゴールを奪ってしまったのだった。

 引いて守る柏。先制されてからこの守り方はサンフレッチェにとって最も苦手な展開。前に出れば出る程柏はカウンターに嵌められる。後ろでボール回すもサイドを経由して手数を掛けるもゴールに迫ることはない。右サイド茶島はボールに関わってる割には深くえぐることができない。すぐに相手のプレスに圧し潰されてしまう。と思っていたらファールでFKだった。ここで茶島は相手の虚を突いて突破をはかる。上手く出し抜いた。深いエリアからのクロス。が、これをゴール前で浅野はジャストミートすることはできず枠にに飛ばないのだった。

 決めたオルンガ。決めれない浅野。両FWの違いが点差として如実に現れたのだった。そこに打開を図ろうとメンバー変更によって次々にタイプの違う選手を送り込む。だがこれが益々攻撃の鋭さを減退させるのだった。

 手を変え品を変え状況を変えようとするも戦況は変わらない。ゴール前でワンバウンドする絶妙なロングボールが出てもヴィエイラはハーフボレーを見事にバーの上にふかしてしまう。ああ、たった1度のチャンスをちゃんと決めれるFWがいれば。それが相手にはいてこちらにはいないと痛感するのだった。そんなイライラは観てる我々以上に城福監督に募ったのかもしれなかった。

 度重なる主審への抗議にイエロー2枚で退場処分となってしまう。もはやいてもいなくても関係ないが士気に影響する。そして柏の安直なパスがカットされるともう柏からボールが奪えない。サイドでドリブルで上がりつつもパスで逃げ前線へと追加点を臭わす動きもする。もはやサンフレッチェは守備するので精一杯の中、無情にもタイムアップの笛が鳴った。ノーゴールの2連敗。引き分けを含めば4試合勝ってないのだろうか。

 勝てない、勝てない、勝てない。その理由は単純に点が取れないからだ。川辺など中盤ではあれほど素晴らしい動きをするのにゴール前では空振りをしてしまう。茶島もカットインしてシュートの形は良かったが枠に入らない。森島など随所で技巧的なプレーをするもののシュートだけは打てないのだった。

 更には雪のスリッピーなグラウンドを利用したスルーパスを出した柏。2年前も大風の特性を生かして3点も取った。それに引き換えサンフレッチェはそういう自然要素を使うのが本当に下手なのを思い知るのだった。

 ホーム最終戦。それは監督の退場、そして得点力のなさによる敗戦と散々なものとなってしまった。一体どうやったらこのチームに点を取らすことができるのだろう。雪のちらつくエディオンスタジアムは気温だけでない寒さに打ちひしがれるのだった。

2020年12月13日 (日)

FC東京戦~解消されない得点力不足

20201212日 FC東京vs サンフレッチェ広島 味の素スタジアム

 

 優勝は川崎フロンターレが早々に決めてしまい唯一のモチベーションとして残ってたACL出場も前節勝てなかったことで潰えてしまった。一つでも上の順位に行きたいという想いはあるものの、さすがに消化試合という感は拭えないのだった。

 それでも今シーズンの課題、得点力のなさの解消へ向けて幾ばくかの光を見出したい。特に一身上の都合といううやむやな理由での帰国をしてしまったストライカーのペレイラはまず来シーズンいないことが想像できる。ペレイラ抜きで点を取るのは至上命題である。ワントップにヴィエイラを据えたがゴールへの道筋をつけるのは最大のテーマであった。

 相手のFC東京はACL出場により大幅にメンバーを替えてきた。対してサンフレッチェは1週間置いての対戦で体力的には充分に分があった。ところがこういう絶対的な有利な条件で何度も負けてるので反って演技の悪い兆候のように思えるのだった。

 ところがそんな懸念を払しょくするかのようにサンフレッチェは一方的にボールを保持して相手の陣地に圧力を掛け続ける。そしてファールを受けるとFKから浅野がドリブルで切れ込みゴール前へクロス。合わせたヴィエイラ。ジャストミートしたもののGKの反応に弾かれてしまった。これは決めたかった。ヘディングのコースが甘かったのか。それともGKの読みが当たってたのか。

 それでも長身のヴィエイラがゴール前へ入ることでターゲットとなりその後もクロスが入る。叩きつけたヘディングもGKに弾かれた。そして青山が放ったミドルシュートがバーに当たってこぼれに反応するもボレーシュートはふかしてしまう。ああ、やっぱりヴィエイラのシュートは期待できない。どことなくパンチ力に欠けもう一人ターゲットがいないと力が発揮できないのだった。

 そしてヴィエイラが駄目ならとセットプレーではDFが上がることにより佐々木がヘッドで逆サイドに向けると荒木が頭にジャストミート。が、枠外。左右の揺さぶりで右から左のスペースに出しても東のシュートは枠に入らない。森島がゴールライン際までえぐって折り返すも突っ込み過ぎてて誰も反応できない。どこをどうやっても決めきれない。下手な球も数うちゃ当たると言うが、本当に当たらない。まるでそれはわざとやる方が難しい曲芸のようでもあった。

 そんなちっとも決まらないサンフレッチェのフィニッシュにFC東京の守備は増々自信を深め、攻められてる割に余裕を持ってるかのようだった。好きなだけ攻めてくれ。その分カウンターが発動しやすくなるからと言わんばかりにゴール前を固める。そして奪ったら前線へ一閃、ワントップのアダイウトンが走るのだった。

荒木と野上の懸命なチェイスによって摘み取る。そこまでは何とか対処してたもののメンバー交代で紺野が入ってきてから様相が変わった。サイドでボールを受ける紺野は止めることができない。駆け上がり駆け上がり駆け上がる。そして逆サイドに展開されるともうパニック状態に。そしてあれだけ攻めていたのにもはや攻撃を食い止めるのに四苦八苦するようになると最終列からオーバーラップした中村帆高にズドンと決められてしまったのだった。

喜ぶFC東京の陰にゴール前に佇んだサンフレッチェの選手。数はそろっているのに防げない。それでも決める東京。チャンスの数では圧倒してたのに決めることのできなかったサンフレッチェ。正に決定力の差をまざまざと見せられた光景だった。

何とか追いつきたい。だけどブロックを敷いた東京は崩せない。右へ行き左へ行き後ろへ下げパスを回してるだけ。先制され相手が守りに入る、サンフレッチェの一番苦手とするパターンに持ち込まれ時間ばかりが無情に過ぎる。あの時決めていれば。そんな記憶ばかりが沸き上がり無情にもタイムアップを迎えるのだった。

点が取れない。

ペレイラがいない時の課題は結局解消されることがなかった。せめてミドルシュートで打開を図りたかったが青山が1本打っただけ。ゴール前を固めた相手を崩せないとはもう何年も言ってるような気がする。その弱点は結局何年経っても解消されることがなかったと知らされるのだった。

なぜだか知らないがサンフレッチェが攻撃してると簡単に防げそうに見えてしまう。来期を見据えてとても暗澹たる想いがあるのだった。

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  • モータウン・ジャンク
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     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

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