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2020年10月28日 (水)

マリノス戦~上位チームに勝てた試合

20201028日 サンフレッチェ広島 vs 横浜Fマリノス エディオンスタジアム広島

 

 平日のナイトゲーム。平地よりも気温の落ちるエディスタではアクセスの悪さもあってなかなか人が集まらない。コロナで入場規制をしてるのは客が入らない言い訳になるという唯一のポジティブな面をみた気がした。

 そんな中での対戦はアウェイでボロ負けしてしまったマリノスである。あの時の借りを返すというのもあるが上位チームに勝ててない今シーズンにおいてこれは絶対に取りたかった。そうしなければネガティブな感情に支配されてしまい、今後のチームの行方に大きく影響しそうな気がした。

 そんな雰囲気は選手皆が感じ取っていたのだろう。試合開始からとばしていく。相手ボールには2人、3人と強い強度でチェックにいく。それによりマリノスに自由を与えてなかったものの相手へのプレッシャーという意味ではマリノスも負けてなかった。両者譲らない展開は徐々にマリノスが主導権を奪っていった。ブロックで固めたサンフレッチェはトップのペレイラをターゲットとしてクリアボールをそこに飛ばすもののなかなか収めることができない。そこはマリノスもマークを緩めることはないのだった。

 完全に押し込まれ我慢の時間が続く。我慢、我慢、我慢。この苦しい時間をやり過ごせばいつかチャンスがある。そんな臥薪嘗胆の精神はエゼキエウのドリブルが持ち上がりをみせる。ほぼ単発に終わる押し上げは徐々に攻撃への形を見せだした。スローインから左サイドで浅野が受ける。マークがつき次の展開が難しい。する一瞬の動き出しで縦へ。抜け切る前にクロスを上げるとゴール中央。それに飛び込んだペレイラ。叩きつけたヘディングはゴールにぶち込まれたのだった。

 先制。幸先良い前半。だがボール支配をしているのはマリノスだっただけに浮かれる訳にはいかない。実際、サンフレッチェが攻撃してもすぐにボールを奪われてしまう。その都度自陣に戻りブロックをつくる。だがジュニオール・サントスが個人技で守備網をかわしミドルシュートを放つ。大砲のような威力のボールはGK林のパンチングで逃れたものの危ない。いつまたこんなのが飛んでくるか分かったものじゃないのだった。

 少しでも守備の時間を減らしたい。だが奪って持ち上がるとハーフウェイラインを越えた辺りでプレッシャーに前を向けない。その都度バックパスをしてつないでいくと最後はGK林まで戻ってしまいロングキックをする羽目になる。するとその落下地点では必ずマリノスの選手が待ち構えているのだった。

 そこでもう一度ギアを入れようとエゼキエウ、東を森島、茶島に代える。それで流れが変わってきたのか、マリノスのビルドアップに対してプレスが効いてきた。今度はマリノスが下げざるをえない。そしてロングボールを蹴ったとこでボールを受けたのは川辺。ただここで相手の接触を受けFKを貰うことができたのだった。

 距離はある。直接は狙えない。すると誰に合わせるか。キッカーは浅野。ゴール前に並んだオフサイドライン目掛けて蹴られるとチアゴ・マルチンスがジャンプ。見事先に当てられてしまった。が、それはゴールの中に入ったのだった。

 2点目、2点目、2点目。オウンゴールによる追加点。俄然有利になった。こうなると無理に点を取らなくていい。ただ、受けに回ってばかりいるとその内やられてしまう。その圧力を低下させる為にも常にカウンターを狙っていき、ペレイラに代わったヴィエイラが前で受けるとDFの裏へ。駆け上がってた森島が抜ける。ゴールに向かってドリブル。するとペナルティエリアに入ったとこで追ってきたDFの脚が引っ掛かる。コケる森島。すぐに笛が鳴りPKを宣告されたのだった。

 ここでキッカーとして出たのが途中出場の永井だった。自身のゴールが欲しかったんだろう。だがそれだけに責任重大である。固唾を飲んで見守るも永井の鋭いシュートはGKとは逆を突いて見事ゴールに突き刺さったのだった。

 3点目。永井加入後初ゴール。これで肩の荷が下りただろう。それだけに気合が入っていた。そして決めたことによりずいぶんと気が楽になるのだった。

 そんな余裕は奪われた後の守備のバタつきを生んでしまった。一瞬にしてゴール前まで運ばれるとボールのリフレクションに放ったシュートが野上の腕に当たってPKを与えてしまう。そしてチアゴ・マルチネスに決められてしまったが、すでにアディショナルタイムに入った時間だった。ああ、最後の締めが甘かった。

 とはいえ上位チームであるマリノスに勝った。31、最後のPKは余計だったがこれはチームに勢いを与える勝利だった。そして永井が得点を取るキッカケとなる試合となってくれればと想うのだった。

2020年10月24日 (土)

鹿島戦~上位チームへの予定ウ通りの敗戦

20201024日 鹿島アントラーズvs サンフレッチェ広島 カシマスタジアム

 

 怪我人と累積警告の影響でFWがいなくなってしまった。一体誰がトップをやるのかと不安を抱いていたが都合よくヴィエイラが復帰してくれた。怪我の多いヴィエイラのこのタイミングでの復帰はポジティブな感情を与えてくれた。

 攻める鹿島に守るサンフレッチェ。ブロックをつくってゴール前に張り付いているがボールを奪えば一閃、前に向けて左サイド東が走る。深い位置からクロスを上げるとヴィエイラのヘッド。が、GKに阻まれた。惜しい。決めてくれれば鹿島ももっと慎重さから腰を重たくさせることができた。再びビルドアップした鹿島は真ん中を突いてきた。ポストプレーから後ろから走った選手がシュート。完全に真ん中を割られた。ただ横に逸れたので助かった。こういうシーンが出てしまうとこにサンフレッチェの危うさがあった。

 それでもボールを奪ってからのカウンターは効いている。ペナルティエリアでヴィエイラが浮き球で折り返す。広大なスペースに森島。倒れ込みつつ当てたヘディング。完全な決定機だがこれをバーの上高くふかしてしまった。決めれないにしてもせめて真っすぐ飛ばしてくれたら。これを皮切りにサンフレッチェの攻撃シーンはいつも最後の精度がなく潰えてしまうのだった。

 エゼキエウのドリブルからのシュートはポストに跳ね返る。川辺のシュートは威力がなくGKにキャッチされる。東のクロスはターゲットに合わない。最後の精度とパンチ力がない。それ以前にどこか迷ってる。ペナルティエリアに入った瞬間パスで逃げる。特に東などはもたついてる内に3人に囲われてしまいみすみすチャンスを潰していた。

 もっとシュートを打て。GKにぶち当ててでもいいから強引に行け。そんな叫び声を上げそうになるも後半、浅野が交代で入るといきなりスピードに乗ったドリブルでゴールに迫る。追走するDFに倒された。PKかと思ったそのファールは惜しくもペナルティエリアの外。だがFKはゴールならず。それでもその後もドリブルで縦を切り抜いていく。そこからCKまで持ち込むとゴール前に入ったクロスに佐々木。タイミングはあっていたもののヘディングは横に流れてしまった。

 いい雰囲気ではある。でも最後が決まらないという永遠の課題を目の当たりにし、せめてチャンスをつくろうと隙を伺っていると奪われた。すぐにチャックに行くもギリギリで前線に蹴られるとトップのエドアウドへ。野上が競り合いに行くとゴールに向かって弾かれ入れ替わられた。置き去りになった野上。真正面からのゴールへのドリブル。GK林も前に出るも打たれる。そこには焦りも迷いもないキックが放たれ林の頭上を超えて入ってしまったのだった。失点、先に失点してしまったのだった。

 やられてしまった。同じ状況になったらサンフレッチェの選手は決めきることができるだろうか。浅野だったらやってくれるかもしれない。でも他の選手はそもそも打たないだろう。皆常にパスコースを探している。そしてそのパスが通ればいいが、追わなければいけない状況になって余計酷くなっていくのだった。

 交代で入った右サイド藤井。縦へ抜けるも折り返しのラストパスは決まって味方のいないとこに流す。そして相手ボールになるとそれをなかなか奪えない。2人掛かり、3人掛かりでいっても上手くスローインにされてしまう。そして奪ったとしても一発を狙ったスルーパスには藤井も追いつけない。焦りは精度を落とし、雑なプレーは余計に鹿島に余裕を与えるのだった。

 攻めなきゃいけないのにボールすら奪えない。もどかしくもあり惨めでもある。完全にゲームを鹿島に支配されていた。そして労することなく時間の消化を行った鹿島が1点差で勝利のまま終わらせたのだった。

 また負けた。

 前節勝ったとはいえそう思ってしまったのは今シーズン、見事に上位チームに負けてるのである。もしかしてこのまま1試合も勝てることなく終わるのだろうか。もはや優勝も何もないシーズンとなってしまったものの、上位を喰らう快感くらいは味わいたい。そういう単なる一勝以上である試合をせめて観て終わりたいのだった。

2020年10月18日 (日)

神戸戦~気まずい勝利

20201018日 サンフレッチェ広島vsヴィッセル神戸 エディオンスタジアム広島

 

 城福監督不在の為、沢田ヘッドコーチが代行監督となった。更にメンバーには野津田、エゼキエウという久々のチャンスを貰った選手がいた。前節の屈辱的な敗戦を受け、この試合もトップのペレイラ先頭に前からプレッシャーを掛けてきた。それにより高い位置でのボール奪取に成功して押上が起こる。間違いなく幸先のいいスタートだった。

 ところがバイタルエリアから最後の崩しのパスになるとまるで獲物を待ち構えていたかのようにボールカットしてしまう。そこでミドルシュートを放とうとするも全てブロック。シュートにすら持ち込めない。そうやって奪ったボールはイニエスタの元へ。そこからたった1本のパスでゴールへ向かうカウンターを生んでしまう。迂闊なボールロストは自らの首を絞めることになる。そんな警戒感はサンフレッチェから攻撃への勢いを奪ってしまった。

 攻勢を強める神戸。イニエスタだけでなく個々でボールを扱う技術に秀でた選手が多い。ブロックをつくって守る。跳ね返してもセカンドボールを拾われる。一方的な展開。だがそれでいながらボールカットから押し上げをするとペナルティエリアでペレイラが受ける。外に流れるもクロスに茶島ヘッド。いい展開だったもののヘディングの威力が弱くGKにキャッチされてしまう。またしても決定機を決めきれない。

 再び神戸の時間が続くもまたしても神戸が前掛かりになってる分、2人、3人と剥がすと一気に前線まで持っていける。そこでCKを得るのだった。相手ペースの時のセットプレーはありがたい。右サイドコーナーにセットした森島。右足で蹴ったボールは高くゴールから離れる弧を描くと佐々木が助走から飛び込んだ。ガツンと放たれたヘディングはGK飯倉の掌を吹き飛ばしてゴールにぶち込まれたのだった。

 先制。

 前半の内にリードすることができた。佐々木の周りに群がる選手達。まずは優位に進めることができる。だがまだ1点差。まずは前半を無失点で乗り切って終わりたい。

 ボール支配率を依然として保つ神戸。古橋がサイドでドリブルを仕掛けてくる。トップのドウグラスに入ると無理にでもシュートを打とうという姿勢をみせる。無事このまま前半を乗り越えたい。そんな時エゼヒエウがサイドのチェックへ行くと出しどころを止めた。更にライン際粘って奪いきると縦へドリブル。中央ペレイラへ預けそのまま縦へ上がっていく。ペレイラのスルーパスを呼ぶ動き。だがペレイラはそのまま中央を突き破ってシュート。弾丸のようなシュートは再びGKの掌を吹き飛ばしてそのままゴールに叩き込まれたのだった。

 追加点。このまま1点差を守っていきたいと思ってたところでの追加点は大きい。これによりもっといけるという確信が生まれた。それにより後半になってもより自信を持って攻勢を強めることができたのだった。

 まるでボールが吸い寄せられるようにサンフレッチェの選手のとこにボールが落ちる。ブロックされてもクリアされてもセカンドボールが拾える。これはこのまま3点目も狙えそうだ。ところが肝心なとこでまたしても皆シュートを外す。ゴール前で完全なフリーで受けた茶島はシュートを思いっきりふかしてしまう。折り返しを望んだペレイラは怒ってた。怒る理由も分かった。とどめを刺す機会を逃したことは神戸に心置きなく攻撃へ向かわせるのだった。

 変幻自在なパス回しにボールの獲りどころがない。人数を掛けてブロックをつくるも中盤がポッカリ空いた。そのスペースにボールを落とされると最後尾から鬼人の速さで駆け上がったダンクレーがシュート。キャノン砲のような破壊力でゴールにぶち込まれたのだった。

 1点差。マズい。この規格外のゴールによって神戸の攻撃は一層活力を得、もはやサンフレッチェはマイボールの時間がつくれない。もはや全員攻撃に向かいいつでも点が取れると言わんばかりだ。強い、上手い、速い。神戸のプレーに対処のしようがなく水中に潜ってるかのような息苦しさを感じる。クリアして息継ぎしてもまた水に潜るよう。苦しい。苦しくて苦しくてたまらない。そして古橋のドリブルに遂にペナルティエリアに入られた。マークに着いた東。放たれたクロスが手に当たってしまった。

 ああ、PK。だが笛は鳴らない。猛烈に抗議する神戸のベンチ。判定が覆らないようにプレーを続けた。残りはあとわずか。そしてすでにアディショナルタイムだったこともあり程なくして終了してくれた。

 勝った、勝点3である。PKにならなくてよかった。でもこんなんで喜んでていいんだろうか。神戸が抗議をする気持ちはよく分かる。でも勝点3。喜んでいいんだろう。いや、でも・・・・・・。

 気まずいものはある。それだけに数ある決定機をことごとく外してしまったことが悔やまれる。少なくとももう1点入れておけばこんな気まずい想いをしなくて済んだだろう。勝ったにも関わらず、ゴール前で茶島がシュートをふかした場面が残像のように浮かび上がってくるのだった。

2020年10月14日 (水)

川崎戦~2回目の屈辱

20201014日 サンフレッチェ広島 vs 川崎フロンターレ  エディオンスタジアム広島

 

 悪夢の5失点。あの試合により失った自信とプライドは計り知れない。もはや点差以上の屈辱があった。ボールに触ることすらできない、ブロックを固めてもスルスルとワンタッチパスで崩される。その脆さによってGK大迫はレギュラーの座を失ってしまった。そして林がこの試合も入ってきた。

 前から嵌めに行く。前回守備的に行って失敗したので同じ轍は踏まないという意識は感じる。それ故にまともな試合になっている。ゴール前ダミアンのシュートチャンスもちゃんとDFのメンバーで潰した。ちゃんとプロ同士の試合になっていた。

 その中でも浅野は要所要所で踏ん張りチャンスを呼び込んだ。ペレイラとのワンツーでハーフウェイラインからドリブルで抜ける。DFに追走されるも追いつかれない。そしてGKを前にしてシュート。これはGKにぶち当ててしまったが血が沸騰しそうな瞬間だった。

 その後もペナルティエリアでの折り返しからペレイラのシュートを打つ。相手の脚が当たったことで軌道が変わったがGKに反応された。こんなシュートまで処理されてしまうことにゴールを割ることの困難さを覚えたが、ハードルは高ければ高い程燃えてくる。そんな気分にさえなってくるのだった。

 そんなイケイケムードを逆手に川崎はプレスをかいくぐり押し上げてくる。だがサンフレッチェもラストパスの先にはきっちりカバーに入ってクリアする。いいバランスで守備ブロックをつくっている。だがそう思った時に川崎はミドルシュートをはなち、またダミアンが個人技でシュートまでつなげてくる。フィニッシュへの多彩さにおいて完璧にサンフレッチェの上をいっているのだった。

 その為、1点取られたら負け。そんな気がしていた。それだけに前半を0点に抑えたのは上出来だった。そして後半になっても相手の選手交代まで我慢できたのはよかった。が、問題はその選手交代の直後だった。

 サイドでの11、森島はいともあっさりと突破され縦へ深く入られる。野上がカバーに入るも間に合わずクロスを入れられると中央でダミアンのヘッド。GK林の頭上を通って見事ゴールの中へ叩きつけたのだった。マークしてた荒木も見事に振り切られていた。そのあまりにもの呆気ない失点に脱力してしまう。あまりにも安い失点であった。

 そんな先制に気をよくした川崎はパス回しにいつものようなテンポが生まれる。このまままた川崎に蹂躙されてしまうのか。嫌だ、それは嫌だ。跳ね返せ、何としてでも跳ね返すのだ。

 そんな叫びに応えるが如く攻撃を食い止めると再び前へ向かっていく。川辺が上がることでクロスが上がる。ペレイラには合わなかったものの飛び込んだ森島がシュート。これ以上ないタイミングだったがガツンとゴールポストに跳ね返されてしまうのだった。

 ああ、今のが入ってたら。そしてその後クロスからのペレイラのヘディングシュートも力なく、青山のミドルも枠外。どれも惜しかった。だがいくら惜しくても点にはならない。その内にもう時間がなくなってきた。川崎もボールキープで時間を消費してくるのだった。

 とにかく奪わなくては。ボールキープに対してはガツンと身体を当てるもそれがファールとされる。そしてFKを与えてしまいエリア内へとつなげられると集まったDFの裏を掻きマイナスボール。それを三苫はまるでシュート練習でもするかのように易々とゴールを決めてしまったのだった。

 終戦。アディショナルタイムでのこの追加点はそれを物語ってた。さすがに審判も気の毒になったのか早目に笛を吹いて終わらせてしまった。1点差だったらまだ堪えられただろう。だが最後の2点目は屈辱以外の何ものでもなかった。

 どうしてここまでやって負けてしまったのか。勝てるチャンスはあったと思う。それは単純に思い込みだったのだろうか。悔しい。本当に悔しい。今シーズン川崎との対戦が全て屈辱的なものになってしまったのが残念だ。もうこの借りを返すことは今シーズンできないのだ。

 果たして来シーズンは勝てるだろうか。絶対に川崎だけには負けたくない。その為にも今からもっと力のあるチームにしていかなくてはならないと思うのだった。

2020年10月10日 (土)

清水戦~ギリギリの連勝

20201010日 清水エスパルスvs サンフレッチェ広島 IAIスタジアム日本平

 

 台風14号の影響により旗は風を受けなびいていた。落ちてくる雨は身体を濡らし冷たい。デーゲームとはいえ急な気候変化にはコンディションに苦労しそうだった。

 そんな中でメンバーを若干替えてきてトップに前節ハードワークでチームに貢献した永井が入ってるのが嬉しかった。足がつるまで、限界まで走り切った永井は例えゴールがないとはいえ出てもらいたい。そして今度こそゴールを取らしてやりたいのだった。

 その永井が前線からプレスを掛けると清水のビルドアップに余裕がなくなる。それが高い位置でのパスカットにつながる。そしてここから展開するとこで柴崎が倒された。中央ゴールからは遠い位置。FKを蹴るのは森島。誰に合わせるか。ただ真正面からのボールは難しい。セットプレーのゴールのないサンフレッチェにここで期待を寄せるのは拙速かもしれない。

 助走の先に振り切った右脚。ボールは伸びていく。ボールは止まって見えた。そして落ちるとゴール右隅に吸い込まれた。

 あ、入った。入った、入った、入った。まさか決まると思わなかった。あれだけ距離があるにも関わらずGKに反応できないボールが出るとおもわなかった。先制、いきなり先制である。幸先がいい。これも永井のチェイシングのお陰だ。

 ところが水を含んだピッチに永井は足元をとらわれコケてしまうとうずくまったまま起き上がれない。まさかこんな早く。プレー続行不可能によりヴィエイラと交代するのだった。するとここから徐々に雲行きがあやしくなっていくのだった。

 ゴール前にブロックをつくって守る時間が続く。せっかく前線のターゲットとなるヴィエイラが入ったのに全くボールに触れることができない。流れを変えたい。流れを変える為にハーフタイムでヴィエイラは早々にペレイラに交代してしまうのだった。

 それでも清水の圧力を跳ね返せない。CKに逃げるのが精一杯だ。もはや森島の1点を守り抜く方へ思考が偏りそうだ。するとセカンドボールからの展開でサイドに渡るとグラウンダークロス。中へ飛び込まれグラウンダーのシュート。GK林、身体を倒し一旦はセーブしたと思った。だが収まり切れてなく、ボールはゴールラインを転がり込んでしまったのだった。

 同点。あれだけ攻められ続けると事故はある。特にこういうスリッピーなピッチだとGKのキャッチングに難が出てしまう。

 振り出しに戻ったことで仕切り直し。前線でボールを持ったペレイラは粘ってキープする。するとファールで倒された。左サイドからのFKを得た。

 蹴るのは再び森島。右足から外へ逸れるようなキック。その回転の速さはクリアされるも中途半端になるとファーサイドに入ったペレイラがボレーシュート。ゴールに叩き込んだのだった。

 あっという間の再び勝ち越し。これは相手に無力感を与えた。ただまだ1点差。油断はできない。事実、清水は更に猛攻を仕掛けてきてゴール前に引き籠らされるのだった。やはり押し返したい。これは危険な状態である。そして追加点を入れれば尚安泰である。

 そんな指示が吸水タイムにあったのかもしれない。流れの中から浅野が受けるとゴール目掛けてドリブル。追走するDFの裏を取りスルーパス。そこへ飛び出した川辺。パスの軌道をスルッと変えてやるとGKの脇を抜けて流し込んだのだった。

 3点目。しかもボランチ川辺のゴール。これはかなり優位になった。あとは時間の経過を待つだけ。そんな安易なことを考えたのが災いしたのかもしれない。それ以降、ずっと攻められ続けるのだった。

 クリアしてもボールカットしても獲られる。まるで人数が違うのではないかと見紛う程。するとペナルティエリア内の縦ドリブルから折り返しが入るとダイビングヘッド。なすすべなく2点目を決められてしまったのだった。

 ついに1点差。いよいよ余裕がなくなった。清水は前からのチェックにはDFラインからのロングパスで裏を狙いブロックを敷けば左右に散らして幻惑する。長い、長い時間だ。早く終わってくれ。ペレイラが前線でキープして時間を稼ぐ。もはや攻める気もない。相手選手を背負って堪えている内にタイムアップの笛が鳴った。終わった。清水、フィニッシュさえ精度あったら5点くらいとられてもおかしくなかった。それだけにギリギリで勝ったという脱力するのだった。

 これで2連勝。いい傾向である。だが浮かれてばかりはいられない。今シーズン、上位チームにはほとんど勝ててないのである。それだけに次の試合こそ重要だ。5失点した雪辱を晴らせるか。もはや順位どうこう関係なくそれだけは雪辱を晴らしたいのだった。

2020年10月 3日 (土)

鳥栖戦~守備に走った永井

2020103日 サンフレッチェ広島vsサガン鳥栖 エディオンスタジアム広島

 

 1週間のインターバルを置き、選んだメンバー中には永井がトップ、そして東が左サイドに入っていた。2人の共通点は攻撃の選手でありながら未だにゴールのないこと。それだけに外国人FWや左サイドのスペシャリストである柏を差し置いてこのメンバーで来るのは思い切った選考であった。

 対する鳥栖も連戦の疲労を考慮してか、メンバーを大幅に入れ替えてきた。その辺が連携に支障をきたしたか、前から嵌めに行くサンフレッチェの守備に汲々としてた様子だった。もしくはそれは前線のプレスが効いてたからかもしれない。その急先鋒として走り回ったのが永井だった。

 相手のセンターバックが持つと全速力でプレスを掛けに行く。それがバックパスを生み、または運に任せたロングボールを蹴るようになる。するとそのセカンドボールを回収し、再びサンフレッチェの攻撃。右から左からと攻めていく。それはもう一方的と言っていいくらいの展開でいつ決まってもおかしくない。だけどその最後がまた決まらないのだった。

 ゴール前にボールが出る。左に入ると東のクロス。これが誰も触ることができないボールになってしまう。そして右から入ったボールをファーでシュートにするもGKに阻まれる。肝心なとこで精度がない。ゴールが奪えない最も大きな原因なのだった。

 攻めてはいる。だが入らない。実はこういう展開が一番不吉だ。その内に守備へのリズムを整えカウンターの餌食になりかねない。もしくは守備への自信が攻撃への自信へつながりかねない。そうならない為にもそろそろゴールが欲しいとこだ。

 ブロックを敷いた鳥栖の守備はサンフレッチェのボールを絡め捕る。そしてビルドアップでつないでいくとこをDF野上がオーバーラップによりカット。そのまま縦へスルーパス。受けた浅野。そこからまたパスをしてこね回すのかと思いきやドリブル。1人かわし2人かわした。そしてカットインからシュート。入った。ファーサイドに突き刺さったのだった。

 先制、先制、先制。シュートを打つ浅野。ドリブルでブロックを切り裂いた浅野。強引さを備えた浅野。これまでサンフレッチェが足りなかった要素をまざまざと見せつけられたような気分だった。

 幸先はよかった。だがここで止まってはいられない。永井は献身的なプレッシャーを掛け続けると低い位置で横パス。これに若干のズレが生じトラップミスするとその瞬間を見逃さなかった。ルーズボールに食らいついた東。ペナルティエリア内までドリブルで運ぶとGK11、シュート。これがGKを避けつつもファーサイドに流し込んでしまうのだった。

 追加点。東、リーグ戦初ゴール。ああ、ついに決めてくれたよ。今まで惜しいと言われたシュートは何本も放った。だがその都度決めることができなかった。1本決めれば変わってくると誰もが思い、ここでようやく決めたのだった。

 前半の内に2点。これはかなり有利に進めることができた。だが鳥栖は後半から4枚をしてきた。その中にいた原川。中盤でタメをつくり味方の押し上げをしてくるとその流れがスムーズになる。マズい、このままでは鳥栖にペースを握られる。そんな焦りが出たのだろうか、前線へのロングボールを永井1人では収めることもできず鳥栖の時間帯は続く。それでもスルーパスに反応した永井、深くえぐった折り返しでは森島のシュートを導き出すのだった。

 一連の流れはよかった。だがGKに反応されCKへ。左からショートコーナー。茶島から青山へ。フリーで持つと低い弾道のミドルシュートを放った。電光石火のような速さで次の瞬間にはゴールネットに突き刺さっていたのだった。

 アオヤマ、アオヤマ、アオヤマーッ!実に2年ぶりのゴールである。それによりまたしても追加点の3点目を決めることができたのだった。

 これは確実に勝利を近づけたゴールだった。この勢いを殺すまじと次々とメンバーを替えていく。そして遂に永井の名前も呼ばれエゼヒエウと交代してしまうのだった。またゴールはなかった。FWとして決めておきたいとこだった。それでも前線のプレスは間違いなくチームに活力を与えゴールのお膳立てはしたはずだ。ただ、だからこそ決めさせてやりたかったという無念さが残るのだった。

 のらりくらり、のらりくらりとパス回しにより時間を費やす。4点目、5点目と更に追加点を重ねたいと思う。だが手堅く勝ち点3を狙っている。そして右サイドに柏が入ったことで攻める素振りをしつつもボールキープに余念がない。そして結局クロスを入れることもなくゲームを終わらせてしまったのだった。

 浅野、東、青山。いずれも決めて欲しかった選手であった。ペレイラなどはゴールは決めるもののそこばかり頼っていて攻め手をなくしてしまった。その打開の為にも他の選手のゴールが必要だった。

 ほぼ理想的な勝利であった。ただ、それだけに永井は決めたかった。1点取ると自信にもつながるだろう。だがその1点が遠い。間違いなく前からの守備はチームに活力を与えた。だがそれだけに取らせてやりたかったなという気にさせた。そういえば久々にこんな感覚になった。すでにシーズン半分消化してるというのにそれでも期待を寄せたくなるのだった。

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サンフレッチェの魂~リンク集

  • SANFRECCE Diary
    このブログを読んでる人ならすでに知ってるだろうから今更リンクを貼るのが恥ずかしい気もする。 何せこのサイト1997年から毎日更新してるというのが凄い。 過去の記事などはぼくも参考にさせてもらうことも多い。 継続は力なりというが実際には継続するのに力がいる。 そういう意味でも管理人のせと☆ひできさんは偉大である。
  • ススボウブログ
    自分サッカーやグルメについてのブログということです。 かなり熱心に応援してる方のようです。
  • ひろしま日記&サンフレッチェコーナー
    試合を時系列で紹介したりかなり凝った内容となってます。 現地の様子など行った人でしか分からないことがあり興味深いです。 試合に行った人も行けなかった人も楽しめるのではないでしょうか。
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    ゆみしんさんのブログ。本当に色んなスタジアムに観戦に出かけて現地の様子をレポートしてます。観戦者視点でそれぞれのスタジアムの様子が分かり現地に行く時の参考になりそうです。
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  • ヒロシマ・コーリング
    今そこにある危機。サンフレッチェにはメディアが少ない。その為妙にぬるい記事が目立つ。そんな甘い現状にこのまま放置していいのかという危機感を感じた時発言していく。

ぼくのミュージック・ライフ

  • Songs Remains the Same
    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

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  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles