« 2020年8月 | トップページ | 2020年10月 »

2020年9月27日 (日)

ガンバ戦~決定力の差、精度の差

2020年9月27日 サンフレッチェ広島vsガンバ大阪 エディオンスタジアム広島

 

 2連勝して、またメンバーをマイナーチェンジして右サイドに左利きの東を入れてきた。それにより縦へ抜ける動きよりも中盤を切り抜ける動きが出てそれが前線へのボールの供給につながるのだった。幸先のいい立ち上がり。クリアボールにも対応し、攻撃の連続性が生まれるのだった。

 珍しく主導権を握ってる。こういう押し込んでる時に先制点を決めたい。ただ、左サイドで柏がクロスを入れる体制まではいくものの、その後が続かない。ガンバの集中した守備。それもあるものの、サンフレッチェのパターンが分かっているようだった。クロスを上げようとボールの落下点には必ずガンバの選手がいる。そしてラストパスを出そうとするとそれもカットされる。そんな実らない攻撃は一転するのにそう時間は掛からなかった。

 脅威のないサンフレッチェの攻撃を食い止めると一気にカウンターへ。サンフレッチェの戻りも速く何とかクリア。が、そのボールの進んだ先にはガンバの選手。再び前線へ放り込むと真ん中で構えてたDFがクリアするも落下点にガンバ倉田が。ワントラップでシュート。距離があるにも関わらず、ドライブの掛かったボールはGK林の指にも触れないゴールの隅に入ってしまったのだった。

 攻めて攻めて攻め続けたサンフレッチェに対してガンバはたった1本のスーパーゴールを決めてしまった。決めるか決めないか、この差をまざまざと見せつけられた光景だった。そして悲劇は尚も続く。GKから出たボールを中盤で受けた倉田は反転、DFの裏へキック。井林の背後を取ったパトリック。そこで必死に追い掛ける井林は遅い。カバーに入った荒木の方が先に出てしまった。が、そんなDFの寄せもモノともせずニアにシュート。GK林の脇にぶち込まれたのだった。

 連続失点。いともたやすく2点決められてしまった。この光景、3節前に起こった5失点して負けた試合を思い出した。もしかして大量失点するかも。もはやその覚悟をせざるをえなかった。

 点を取るべく攻撃に比重を高めるサンフレッチェ。だが密集したゴール前には隙が無い。だがFKを得た。森島のキックはクリア。が、青山がセカンドボールを受ける。グラウンダーのシュート。ポストに当たって外れてしまった。惜しい、わずか数センチの差だった。

その後も青山のドリブルからのクロスは中で合わない。が、左で柏が拾いクロスを入れるもこれも中で合わせられない。惜しいといえば惜しいが、いくら惜しくても点にならない。更にはヴィエイラが最前線で潰れることにより浅野が抜け出した。が、これもGK真正面に打ってしまい止められてしまう。決めきれないサンフレッチェの攻撃に対しガンバの守備は増々自信を深めるのだった。

ュまでいかない。この硬直状態を打開しようとペレイラ、ハイネル、茶島を入れも今度はガンバの攻撃が続いてしまう。守って守って守りきる。荒木はパトリックをよく抑えてる。だが攻撃へ転じようとした時、井林のパスが悪くまるで前線に収まらないのだった。

せっかくトップに高い2人がいるのにちっともボールを入れることができない。そんな苛立ちを感じてると前線に行った。ハイネルがバイタルエリアからシュートと見せかけて左へ流れるクロス。柏が拾いカットイン、クロス。ペレイラがヘッドで叩きつけたボールはGKの逆を突きファーサイドポストに当たるもそのままゴールに入ったのだった。

まず1点。喜びもそこそこに追加点のことを考えるも、ひとまず無得点で終わらなかったことにホッとする。得点力のないチームにおいて1点入れるだけでも多大な労力なのである。それを披露するかのように相手を畳みかけようにも攻撃が遅く必ず遅攻になる。ブロックを敷かれると崩せない、またいつもの負けパターンが訪れるのだった。

ヴィエイラが抜け出しクロスもペレイラのゴール前シュートは枠外。川辺がふわっとしたボールをゴール前に入れるもDFに挟まれたペレイラは触れることすらできず、ハイネルの縦パスに対して浅野が意図を感じられず反応できなかった。

じりじりと減っていく残り時間。どんなにこじ開けようとしても固く閉ざされている。そして最後にCKを得た。恐らくこれがラストプレー。ハイネルの蹴ったボールはゴール前の山を越えてフリーで受けたがシュート打てず。そして落としたもののシュート入らず。そしてこぼれをハイネルが拾うもこれもシュートすら打てず終わってしまった。12、あまりにも簡単に与えてしまった失点は1点返すのがやっとだった。

この試合、シュートはガンバより6本多い17本打っている。CKに至っては9本もあった。それなのに決めたのがわずか1点。対するガンバはわずかな時間で簡単に2点も取ってしまった。これはもう決定力の差でしかないだろう。そしてパス精度の差でもありカウンター時のスピードの差もあっただろう。

攻めてるようで負けてしまう。その事実に脱力感に苛まれてしまう。それでいながらかつてのような苛立ちも感じない。もしかしてもう負けるのに慣れてしまったのだろうか。何よりもそれが一番マズい状況なのかもしれないのだった。

2020年9月24日 (木)

大分戦~借りを返した勝利

 2020923日 大分トリニータ vs サンフレッチェ広島 昭和電工ドーム大分

 

 ルーキー土肥のリーグ縁初スタメン。他にも永井、井林、柴崎、東と大幅にメンバーを替えた。だがそんな中に森島の名前が入ってるのが意外だった。この2試合、全く精彩を欠いてピッチ上でまるで存在感がない。こうやってどんな出来だろうと必ずメンバーに選ばれるという事実が本人から緊張感を奪ってるような気がするのだが大丈夫なのだろうか。

 そして一つの懸念事項がハイネルのボランチだった。至る所に動き回りボールに絡もうとする意識は強いものの、たまにおかしなプレーをしてしまう。そんな場面が早々に現れ、大分に高い位置からの攻撃を与えてしまった。懸命に下がって守備を固めるサンフレッチェ。そこでまたいつもの守備一辺倒の展開になるかと思いきや大分もそこまで圧力を与えてくることはなかった。お互い同じフォーメーションで組み合うミラーゲームであるが、試合への活力までミラーゲームなのだった。

 胃の痛む想いもしない代わりに熱狂することもない。唯一永井だけが高い位置でのチェックを怠らない。走って走って走りまくる。そんな努力が実ってGKのパスをカットした。こぼれたボールに向かいゴールを目指す。が、ここでこけてしまう。先にGKにボールを触られてしまい足が絡んだのだった。とはいえそこは踏ん張って欲いとこでもあった。

 その後にはハイネルの絶妙なターンから裏への抜け出しを狙ったグラウンダーのボールにも永井は身体の向きを誤って追いつくことができない。前線でのターゲットににもなっていない。そのせいでボールは中盤とDFの間を漂うだけなのだった。

 眠たくなってきた。両者共にシュートすらない。もっと出場に飢えてた選手がガツガツいくのかと思いきや小さく収まってる。唯一永井が裏へ抜け出して放ったクロスが東のヘディングシュートにつながった場面だけは身を乗り出したものの、総じて低調な前半だった。後半はメンバーを替えて戦況を変えてくるだろう。だがこの辺の采配の面では片野坂監督の方が上なのだった。少なくとも前回対戦はそこで負けてしまったのだった。

 後半から大分は裏目掛けて長いボールを蹴るようになった。だが大分も精度のなさでは負けてなく、安心してたもののついに動いてきた。メンバー交代。これにより大分は前回大きく躍動した。それだけに脅威であった。対するサンフレッチェはハイネル、永井を下げ、ヴィエイラ、川辺を入れてきた。

 すると前線に蹴ればヴィエイラが収めてくれる。それにより押上ができて攻撃が活性化される。ヴィエイラの長い脚は独特のキープ力を発揮し、それまでなかったターゲットとして機能するのだった。

 すると右サイド茶島は入ったボールを戦線中央に向けて適当な放り込みを入れる。呆気なくDFに処理されてしまいそうだ。が、目の前で走るヴィエイラがその中途半端なボールを収めてしまう。DFをかわすか、打つか。そんな選択肢の中DFは対処に迷いが生じる。するとその隙に左に入った森島に出すと左足を振り抜いた。ビシッと放たれたグラウンダーのボールはファーサイドのゴールに矢のように刺さったのだった。

 入った、モリシマ、モリシマ、モリシマーッ!

 絶叫と共に試合前、散々酷評をしてたことを申し訳なく思う。先制点、決めて欲しい人が決めてくれたことで俄然気持ちが昂るのだった。

 その後柏、浅野を入れてきたのは攻撃の手を緩めないというメッセージだった。サンフレッチェのボール支配は続く。前線に蹴ればヴィエイラが収めてくれる。もはやどんな球でも処理してくれる気がして左サイド柏がダイレクトで適当なキックを蹴った。DFの背後に落ちるボール。ヴィエイラが走りながら身体に当てる。あ、腕に当たった。と思ったが笛は鳴らない。ドリブルで進む。そしてGKの動きの逆を突いたシュートを流し込んだのだった。

 入った、入った、入った。追加点。あれだけシュート下手だと批判してたヴィエイラがGKとの駆け引きによって決めてしまったのだった。この2点目は勝利に向けて大きな前進なのだった。

 もはやここまで来ると時間稼ぎに徹する。ここでもヴィエイラのキープ力が効く。大分は2人掛かりでもヴィエイラから奪えず時間を浪費させられる。身体に当てCK。そしてまたキープから身体に当てCK。ヴィエイラってこういう芸当もできるのか。

 そんな時間稼ぎにより終了の笛が鳴るまで相手の得点は許さず02で勝つことができた。ヴィエイラがこんなにもスーパーな選手だと思わなかった。そして川辺のゲームコントロール。交代選手2人の活躍が目覚ましかった。

 采配で流れを変える、これは前回大分にやられただけに借りを返したという気分が強かった。単純に勝ったというのに加えて二重の意味での達成感がこみ上げるのだった。

2020年9月20日 (日)

柏戦~最後に追い込めず引き分け

2020919日 柏レイソルvsサンフレッチェ広島 三協フロンテア柏スタジアム

 

 前節5失点の大敗を喫したサンフレッチェ。怪人オルンガ擁する柏にどうやって失点を防ぐか、その対策にGKを林に入れ替えてきた。そして前線に浅野、右サイドに茶島が入るという布陣。小さい変更であるが、結果を出せばチーム内の序列は変わるのは間違いないだろう。

 同じ過ちは繰り返さない。そんな気概は高い位置から相手ボールへのチャレンジという姿勢に現れた。ドリブルに対し単なるブロックになってしまったとしてもそれをカバーしにヴィエイラが下りてきてマイボールにできた。そこから前を向ける。左サイド柏に入る。浅野に出すと裏へワンツーで深くえぐった柏がクロス。ゴール前のヴィエイラが高い打点のヘディングを叩き込んだのだった。

 横跳びしたGKの脇を抜けるように入った。ゴールネットの揺れる様に拳を振り上げ雄たけびを上げる。先制。わずか9分という早い時間で決めたことは前節での失念をリバウンドメンタリティーとして払拭したかのようだった。

ここからも守備を怠らずラインもなるべく高く保とうと努める。当然柏レイソルはその裏を突いてこようとアーリークロスを入れるとオルンガボレー。GK林のセーブで救われたものの、トップにそういうターゲットは大きな脅威であった。

柏の攻撃は淀みがない。オルンガに当てればほぼキープできる。しかもゴールが見えればすぐに反転、シュートまで持ち込む。マークに着いてる荒木は一瞬たりとも気が抜けない。そんなオルンガの存在感と江坂のキープ力によりあれだけ気合を入れて臨んだにも関わらずズルズルと引き下がる展開に持ち込まれてしまう。防戦一方。何とか押し戻したい。

ところがボールを奪ったとこでパスが雑で攻撃がつながらない。ハードワークで守備に駆け回った反動だろうか、自分達の攻撃ではとにかく精度がない。浅野が巧みなターンで相手を引きはがせばヴィエイラの適当なパスが攻撃を終わらせ、柏の突破からの折り返しパスに浅野がシュートを大きく外してしまう。そんなもたつきはレイソルに大きな自信と活力を与えてしまった。

ボールを奪うとオルンガに当てる。そこからサイドに展開。江坂が駆け上がり大きくファーへ蹴るとピンポイントに受けた北爪。ワントラップで放ったシュートはGK林の手の届かないギリギリのとこにビシッと決めてしまったのだった。前半も残りわずか。このあと数分間を耐えることができない。改めてこのチームの脆さを感じずにいられなかった。

そして10番の江坂。キープ力もありテクニックもある。2人掛かりで奪いに行っても獲れない。オルンガも脅威だが江坂もかなり厄介だ。それに引き換え我がチームの10番森島はどうだろう。局面を打開するドリブルはない、パスは遅くてカットされる、CKの全部クリアされてしまう。かつて試合に出始めた頃はもっとギラギラしたものがあったが今やその見る影もない。悪い意味で試合に出るのに慣れてしまった。ここ2試合はどこにいるのか分からない希薄さである。後半早い時間にペレイラに交代したのもそんな現れだろう。

レイソルの攻撃は続いていく。ゴール前にオルンガに入るとターンからシュート。が、これは荒木がクリア。混戦から江坂の切り返しからのシュート。これは枠を外れる。だが守っても守ってもレイソルのCK。どこまで経ってもサンフレッチェの攻撃は訪れないのだった。

それにより前線の選手をどんどん入れ替える。5人の交代枠をフルに使いフレッシュな前線は明らかに動きでレイソルを上回っていた。東のクロスからゴール前でペレイラがヘディング。タイミングはジャストだったものの当たり損ねでGKがセーブ。その後川辺からの絶妙なパスがあったもののペレイラシュート打てず。更にゴールライン際まで深く切り込んだペレイラの折り返しには東間に合わず。惜しいとこまでいきつつも惜しいまでだ。ほぼ崩したといっていい場面をつくりながらも最後に仕留めるとこまでいかないのだった。

柏レイソルには足をつる選手も出た。それでも最後まで詰め切れない。もはやオルンガへのボールは荒木が全部食い止めている。それなのに変にショートパスをつないでクリアされてしまう。もどかしい。もっと強引にいけないものだろうか。せっかく前線にペレイラのような当たりに強いFWがいてもそこにクロスが入ることもない。本当にこのチームはブロックをつくった相手を崩すのが苦手であり、そこはもうレイソルも織り込んでいるかのような守備をしてくるのだった。

そしてアディショナルタイム。畳みかけるかと思いきや逆にカウンターを喰らいゴール前でシュート。GK林にぶち当てた。こぼれをオルンガ。これも野上がブロック。最後の最後に食い止めたのだった。

圧倒的に有利な態勢になりながらも決めきれず、逆にやられてもおかしくない場面を迎えて試合は終わった。確かに負けなくてよかった。5失点もしたチームにしてみれば引き分けで御の字だったのかもしれない。だが決めきる時に決められない、前線でゲームをつくるべき選手の希薄さ、フィニッシュに持ち込めない攻撃、そういったものを露呈して試合でもあった。ただその中でも怪物オルンガを抑えた荒木には力強さを感じ昨年に比べグレードアップを感じさせた。そんな希望もあったものの、やはり5失点もするようなチームは勝つことが困難なのかと見せつけられたような気もするのだった。

2020年9月13日 (日)

川崎戦~完膚なきまでの敗戦

2020913日 川崎フロンターレvs サンフレッチェ広島 等々力陸上競技場

 

 ぶっちぎりで首位の川崎。ベストメンバーで臨んだサンフレッチェに対して川崎は主力を休ませての対戦となった辺りに川崎の余裕が伺える。そんな相手にまともにやり合うと玉砕してしまうという恐れがあっただろう、サンフレッチェは自陣にブロック敷いて受ける体制で試合に入っていった。

 するとそんな後ろ向きな姿勢が川崎に勢いを与えた。ボール支配率で上回れ、ボールの獲りどころも与えなかった。個による剥がしも上手く一旦は防いだとしてもそこでまたハードなプレッシャーによりすぐに奪い返す。そんな圧力がサンフレッチェのパスにブレを与える。青山がサイドチェンジをしようと蹴ったものの誰もいとこに飛んでしまい空しくラインを割ったのが象徴的だった。もはや蹴れるとこに蹴るしかない状態なのだった。

 人数を掛けて守備に徹する。その守備ブロックの中を3人のパスがワンタッチで切り裂く。そしてペナルティエリアに入るとシュート。入ってしまった。角度のないシュートであったがあまりにも簡単に決められてしまったのだった。

 終わった。元々天の取れないチームが守備に徹してやられてしまった。攻めていったら尚更やられてしまう。前半の早い時間なのにもうそんな悲観的な気分になってしまった。

 それでも吸水タイムによって一息つくと前を向く姿勢が見えてきた。こぼれ球に反応し柏がクロス、ペレイラのヘッド。GKを外したがカバーに入ったDFにクリア。決定的だった。更には森島がクロスを上げるもペレイラオフサイド。この時ファーの柏に任せていれば当てられたかもしれない。そんな攻め手を見せたことで後半に向けて大きな希望を見出すのだった。

 メンバーを3人代えた川崎。するとその交代選手である三苫はドリブルでハイネルをあっさりと抜くとそのままゴールに向かう。追うサンフレッチェのDF。が、これもあっさり抜くと中央へ流し込むとダミアンが合わせた。後半早々もう決められてしまった。脆い、なんて脆いサンフレッチェのDF。せっかくの反撃の狼煙はこの追加点によって早々に腰折れにされてしまった。

 すると今度はバックパスしかできないサンフレッチェはGK大迫まで戻すとロングキック。これが必ず川崎ボールになってしまい再び攻められる。密集だろうと中央へ平気でボールを入れる。そして1人に対して5人掛かりでクリアするとそのセカンドボールをDFの山村にミドルシュート。決められた。またしても決められた。もうシュートを打てば入るとでも言わんばかりの軽快さだった。

 もはやこれだけでも繊維を喪失してしまったのにまたしてもすぐに川崎ボールとなりサイドからクロス。これを中盤から走りこんだ田中碧によりシュート。4点目を決められ終わってしまった。試合としてはもう完全に終わってしまったのだった。

 哀しかった。何が哀しいといって5分くらいの間に3点も奪われるというのが哀しかった。これは本当にプロのチームなのだろうか。そんな疑問を感じざるを得なかった。それでもこのまま終わるのはあまりにも空しい。せめて1点だけでも返したい。

 そんな想いも届かない。いつものようにバイラルエリアまでたどり着くも数人のショートパスでこねてばかりで何の脅威も与えていない。そんなフィニッシュにたどり着かない中途半端な攻撃はカウンターを招いてしまう。その都度DFが全速力で戻り何とか食い止めるも遂に裏を取られてしまうとそのグラウンダークロスを佐々木がハンドを犯してしまう。PKの宣告。佐々木は支え手であったことを主張するが、そもそもあそこまで完全に裏を取られた時点で負けである。これもPK苦手な大迫はキッカーの逆を飛んで見事に5点目を与えてしまった。

 惨め、惨めだった。まるで大人と子供の試合。これが同じJ1のカテゴリーの試合だろうか。少なくとも他のチームはこんな恥ずかしい試合はしてないのだった。

 最後まで諦めない姿勢。それを慰めにでもしようか。確かにこの状況で誰も諦めてない。そこを希望の糧としようか。そういえば川崎にはかつて7点取られて負けたことがあった。でもその時は退場者がいたのでまだハンディがあった。でも今回はベストメンバーでこれだけ完膚なきまでにやられてしまった。もはや何の言い訳もたたないのだった。

 視界が霞む。意識が混濁する。感覚が麻痺する。そんな虚無の中に漂うと途中交代で入ったエゼキエウの落としから浅野が切れ込みミドルシュート。スワーブが掛かった鋭い弾道がゴールに入った。返した。1点返した。相手の一瞬の隙を突いたシュートはまさに浅野の個人技だった。最後の最後にその1点で救われたのだった。

 間違いなく今シーズンのJリーグの中でも一番の一方的な試合だった。チームとしても個人としても課題が多いことを思い知らされた。中途半端な負けよりもよかったかもしれない。シーズン終わった時にこの試合が契機になる変革を魅せてくれたらと願うのだった。

2020年9月10日 (木)

清水戦~大きく入れ替えた中での勝利

202099日 サンフレッチェ広島 vs 清水エスパルス エディオンスタジアム広島

 

 ミッドウィークのナイトゲーム。比較的メンバーを替える傾向のあるシチュエーションだが、サンフレッチェは6人も入れ替えた。特にDF井林、シャドーのエゼキエウは初スタメン。こういう選手達に大きなモチベーションを与え、観る者には新鮮さを与えたのだった。

 ただ、実際の試合運びには不安がある。もしこの大幅な入れ替えによって結果が出ないと今後のチーム運営に大きな傷を残しそうなだけに城福監督の決断は大きなものだったろう。

 そんな不安を抱きつつ始まった試合には連携に若干の不安を覚えた。少しずつであるがズレてる。特にトップのヴィエイラによるエゼキエウへのパスが合わない。互いのワンツーの強弱が合わなかったりエゼキエウのスルーパスがヴィエイラのオフサイドになったり。やはりここは実践経験が不足してるせいなのだろうか。

そしてチーム全体としても攻撃に移った時の仕掛けが遅く、整えられた守備ブロックにクロスを入れるも簡単に弾かれカウンターを喰らう。清水の方はお互いのサポートが速くパスの出しどころがある。それにより清水の時間帯が続いてしまうのだった。

自陣に引いての守備。本来攻撃で本領を発揮しないといけないエゼキエウも守備に徹してボールを追った。この辺、非常に真面目な性格が伺える。そしてそんなエゼキエウの守備からのボール奪取からポンポンポンと軽快にパスが前線までつながっていく。そして右サイドから逆サイドへの横パス。するとそこにはエゼキエウがもう上がっていた。ワントラップから置き換え左足でシュート。地を這うグラウンダー。その瞬発力と意外性はGKの反応を上回りゴール片隅に入ったのだった。

先制、エゼキエウ初ゴール。しかも初スタメンにより早々に結果を出したことで歓喜の渦が起こる。そしてこれは得点力不足のチームにとって大きな光でもあり、競争の始まりでもあるのだった。

ところが喜んだのも束の間、清水はサイドバック奥井のオーバーラップから鋭いクロスが入ると走りこんだドゥトラが当てる。追走したDFのクリアで事なきを得るもCK。セットプレーを武器としてる清水には脅威であり、この後再三に渡りこういう場面をつくられるのだった。

先制はしたものの1点というのが覚束なくなってきた。やはり追加点が欲しい。そんな時、ヴィエイラが裏へ抜け出しヒールキック。エゼキエウが受けシュート。流れは良かったがこれはDFのブロックに遭ってしまう。更に畳みかけようと佐々木も上がり縦パスを入れるとこれをカット。それがそのままカウンターへとつながり全速力で戻る羽目に。無事ペナルティエリア内でクリアして息をつくもCK。西澤の蹴ったボールはジャストなタイミングでドゥトラのヘディング。わずかながら枠を外れてくれて助かったのだった。

その後もサンフレッチェの攻撃は実らず清水は少ない人数でスルスルと上がって行ってしまう。そこで後半から十数分過ぎた辺りに川辺を青山、エゼキエウを森島と交代をする。正直エゼキエウはもうちょっと観たかったが安定を選んで1点を守りに入ったのかもしれなかった。

依然として清水の時間は続く。カルリーリョスがパワーで荒木を吹き飛ばした時はやられたかと思ったがシュートが枠を逸れたことで助かった。だがいつ失点を喰らってもおかしくはない。後ろからビルドアップしようにも上手く前線まで運ぶことができない。そこでバックパスでGK大迫へ。すると大迫は大きく蹴りだした。どうせつながらないのだからと安全策に出たように見えた。が、それがDFの裏へのヴィエイラの飛び出しとなると長い脚でトラップ。GKの頭上を越すループシュート。これがゴールに吸い込まれたのだった。追加点。攻められてただけにこれは貴重な追加点となった。

するとヴィエイラがペレイラと交代する。結果を出した者が下がる形になったが、ここでペレイラが火を噴いた。右からハイネルがミドルシュートゾーンに入ると意表を突いてクロス。ファーサイドのゴール前でペレイラが受ける。そしてシュート。ニアに放ったボールはほんのわずかな隙間を縫ってゴールに叩き込まれたのだった。

3点目。これは勝利を確実にしたものだった。だがペレイラは更にゴールを狙っていく。青山のロングフィードで森島が抜け出しクロスを放つともうゴール前にポジションを取りヘディングを放ったペレイラ。ブロックをされるももう一度押し込むも跳ね返るとそのこぼれを柏が詰める。押し込むことで4点目を入れることができたのだった。

勝った。勝った、勝った、勝った。もうこの時間で4点差は駄目押しと言えるものだった。そんな気分の良さから皆がどんどん前線に上がっていく。パスで翻弄していく。すると中央に入った青山がヒールで流す。が、誰もいない。そんな隙を突いて清水のカウンター。全員戻っていったものの、ペレイラがファールを犯してFKを与えてしまう。するとそのFKをヘディングで決められ1点返されてしまったのだった。ああ、あの青山の軽率なプレーがなければ。そしてFKの時でさえどこか弛緩した空気があった。そしてこの最後のワンプレーを確実に決めた清水のセットプレーの精度。これが早い時間に決まっていたら結果は違ったものになったかもしれないのだった。

完封勝利とはならなかったものの4点も取ったのは今までの鬱憤を晴らすかのようなものだった。試合に出れなかったエゼヒエウ、決定力のないヴィエイラ、決めきれなかったペレイラ、今シーズンゴールのなかった柏。それぞれがいい形で決めてしまった。あれだけ決まらずもがき苦しんでたのに決まる時は決まる。そしてこの大幅に入れ替えたメンバーで結果を出したことはチーム内へ競争を生んでいきそうだった。そんなよきキッカケとなることを期待する勝利だった。

2020年9月 6日 (日)

札幌戦~ミシャに打ち勝つ

202095日 コンサドーレ札幌 vs サンフレッチェ広島 札幌厚別公園競技場

 

 城福監督にとってミシャは天敵である。この2年、ルヴァンカップでやられてしまって以来そういう印象が拭えない。サンフレッチェを知り尽くしたミシャ、対策をして相手の良さを消す以上に自分たちのストロングポイントを際立たせることによって勝ってきた。そんな戦い方での敗戦は強く敗北感をもたらしたものだった。

 ところがそんな札幌は6戦勝ちなし。対するサンフレッチェも4戦勝ちなしと似たもの同士の対戦となってしまった。それだけにこの試合は落としたくない。そんな決意の表明として開幕スタメンをそのまま持ってきた。確かにこのメンバーで勝ってた時期があった。だが今やDFは失点続き、攻撃陣も点が取れず中でもヴィエイラの決定力のなさは致命的でもあった。同じ負けるなら若い選手を使ってもらいたい、そんな気がしていたのだった。

 そして勝ち点3を渇望する両チームの戦いにサンフレッチェは前からプレッシング効かせFKを得た。ハイネルの蹴ったキックをペレイラが押し込むもオフサイド。ラインコントロールに引っ掛かってしまったものの、幸先のいいスタートであったものの、すぐに札幌の小気味いいパス回しに翻弄されるのだった。

 まずはトップのジェイにロングボールを当てると必ずと言っていいほど収めロペスに落とすとサイドに振りクロス。これをジェイ短らが飛び込むと打点の高いヘディングが炸裂する。枠を外し安心するもその後も札幌の猛攻は続く。自陣に引きこもって守備に徹するサンフレッチェ。クリアしてもクリアしてもセカンドボールを拾われる。そしてついにそんなクリアボールをがら空きのバイタルエリアに飛んでしまうとルーカス・フェルナンデスがシュート。GK大迫は飛び出していた為無人のゴールとなってしまいシュートを打たれた時はよもやこれまでと思ったものの跳ね返された。そのこぼれを押し込まれるもまたしても跳ね返された。後になって分かったが、青山がカバーに入ってブロックしてたのだった。

 最後の最後をやらせなかった。そしてこういう粘りがハイネルに縦へロングフィードを打たせた。ただこの一発を狙ったキックはキムミンテに処理されようとした。が、追走したヴィエイラは長い脚を入れる。ペナルティエリア内で入れ替わった。その瞬間倒れた。キムミンテにより倒された。主審の笛、PKの宣告だった。

 ヴィエイラのボールへの執念が実った。キッカーはハイネル。先制のチャンス。短い助走によりキック。横跳びしたGK。次の瞬間「ガンット!」という乾いた音が鳴り響きポストに跳ね返されてしまったのだった。

 ああ、ハイネル。何となくマズイ予感はしてたんだよな。やっぱり得点力不足のチームはこんなのも決められないんだ。そんな現実をまざまざと見せつけられたのだった。

 ハーフタイムを挟み、出てきた時にハイネルは茶島と交代をしてしまった。そしてチームも前線からプレスでボールアタックするようになっていった。するとどういう訳か奪った後攻撃が行き詰らない。DFの野上が右サイド茶島の追い越しを掛けて2人目、3人目の動きが生まれる。更に茶島がドリブルで仕掛けると一旦は奪われるもまたボールが戻って来る。まるで攻撃の意思にボールが感化されたかのようだった。中央に渡り左の柏へ。プレッシャーのない状態でのクロスはゴール前。密集の中へ飛び込んだのはヴィエイラ。見事GKのいないスペースにヘディングで入れたのだった。

 ヴィエイラ、ヴィエイラ、ヴィエイラ!あの長身がDFとのミスマッチを生んだ。PKも獲得した上に自らゴールを決めてしまった。今まで決めきれないだのシュートが下手だの言ってゴメンナサイ。ちゃんと狙ったコースにヘディング決めたのだった。

 ここで引くことなく攻めていきたい。浅野と東を入れて活性化を狙った。が、後がない札幌はぐんぐんと攻め立ててくる。さすがにその圧力には気圧されるものがあり遂にトップのペレイラに代わりDFの井林を入れる。それはもう逃げ切りのサインだった。時間はそろそろ90分に迫っている。ここは堪え凌いでいこう。

 だがサンフレッチェは守備をする中でもインターセプトを起こし、札幌DFの裏へスルーパス。前掛かりに来てる分スペースがある。裏へ飛び出した浅野が追いつく。バイタルエリアに運ぶとDFにコースを切られるもカットイン、シュート。ニアサイドのゴールに叩き込んだ。

 追加点。圧倒的にボール支配をされてる中で逆に引き離した。もはやこれは勝ちを決定付けたゴールなのだった。スーパーサブがいないと言われたチームにおいて交代選手の決めたという意味でも大きな意味を持つゴールなのだった。

 5分のアディショナルタイムをやり過ごし試合を終えることができた。ヴィエイラの狙いすましたヘディングシュート。浅野の相手を振り切ってのシュート。どちらも高い技術の賜物である。どうして今まで決められなかったんだろう。さすがにあそこまでシュートを外しまくってるので城福監督が可哀想になってたところだった。

 調子が悪いとはいえミシャの札幌に勝てたのも呪縛を解き放つような気分だった。主導権を握られる時間が多かっただけにまだまだ課題は多い。それでも久々の勝利は停滞してた何かを打破するきっかけになったのではないか、そんな気分になってしまうのだった。

« 2020年8月 | トップページ | 2020年10月 »

最近のトラックバック

2020年12月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

サンフレッチェの魂~リンク集

  • SANFRECCE Diary
    このブログを読んでる人ならすでに知ってるだろうから今更リンクを貼るのが恥ずかしい気もする。 何せこのサイト1997年から毎日更新してるというのが凄い。 過去の記事などはぼくも参考にさせてもらうことも多い。 継続は力なりというが実際には継続するのに力がいる。 そういう意味でも管理人のせと☆ひできさんは偉大である。
  • ススボウブログ
    自分サッカーやグルメについてのブログということです。 かなり熱心に応援してる方のようです。
  • ひろしま日記&サンフレッチェコーナー
    試合を時系列で紹介したりかなり凝った内容となってます。 現地の様子など行った人でしか分からないことがあり興味深いです。 試合に行った人も行けなかった人も楽しめるのではないでしょうか。
  • ゆみしん徒然の書
    ゆみしんさんのブログ。本当に色んなスタジアムに観戦に出かけて現地の様子をレポートしてます。観戦者視点でそれぞれのスタジアムの様子が分かり現地に行く時の参考になりそうです。
  • Scud Sanfrecce
    MICRAさんのサイト。ここの特集のコーナーは必見。サンフレッチェはなぜ人気がないかという考察については今までに見ない観点がある。是非一度読んでください。
  • ヒロシマ・コーリング
    今そこにある危機。サンフレッチェにはメディアが少ない。その為妙にぬるい記事が目立つ。そんな甘い現状にこのまま放置していいのかという危機感を感じた時発言していく。

ぼくのミュージック・ライフ

  • Songs Remains the Same
    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

JリーグPR

  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles