« 神戸戦~稲垣、まさかの2ゴール | トップページ | 清水戦~見えてきたACL圏内 »

2019年10月 6日 (日)

神戸戦~両チーム8ゴールの中、勝利

2019年10月5日 サンフレッチェ広島vs ヴィッセル神戸 エディオンスタジアム広島

 後半の立ち上がりは慎重だった。リードしてるだけに無理に攻め急ぐことなくボールを大事につなげていく。その分物足りなさはあった。相手のブロックの中へ入って勝負すると見せかけてバックパス。そして安全に最終列まで下げてつくり直し。じれったい、じれったい。と思ってたら最前列のヴィエイラに入ると背後に着いてる守備をいなすべく落とすとサイドから走ったハイネルがシュート。グラウンダーのボールが地を這った。だがポストの脇へ逸れていく。いいシュートだった。慎重になってるようで決して攻撃の手を緩めてる訳ではない。特にハイネルの前へ出る意識は突出していた。
 ところが一旦ボールを持った神戸は厄介である。ふらふらと回してるようでいながらどこでボックス内に入れてくるか分からない。そしてパスばかり意識しているとドリブルでそのまま切り込んでくる。まるでそれはナイフを持ちながら守備ブロックの周りを徘徊しているかのようだった。やはり引いて守ってるのは危険だ。このまま時間切れという展開は望めそうもない。
 ミドルシュートやワンツーを使った突破を出してくる。押し寄せる攻撃の波。段々神戸の攻撃は力強さを見せ始めた。やはり押し返さねば。守備の踏ん張りから徐々にマイボールの時間ができてくる。それでも押し上げるには前線の数が足りず低い位置でのパス回しになる。が、森島が中央で受けるとそのまま前方へロングキック。最前列のヴィエイラが抜け出した。ペナルティエリアの前、GKと1対1。今度こそ決めろよと叫びそうになる。だがここで倒れた。背後へ追走してたDF大崎に倒されたのだった。
 うおおおおおおっ!
 スタジアムに怒号が走る。詰め寄った主審。その掌に掲げられたのはレッドカード。ここにきて相手に退場者が出たのだった。
 点が取れなかったのは痛いが数的有利はつくれた。あとはこのFKをどう生かすか。キッカーとして立った森島。前方に立ちはだかる壁。主審の笛。ゆっくりとした助走からのキック。それは壁を越えつつも変化のない速い弾道だった。GK飯倉も反応したものの触ることもできずゴールに叩き込まれたのだった。
 地鳴りのような歓声がスタジアムにこだまする。まさか決めるとは思わなかった。それだけに喜びが爆発する。そして森島が決めたというのも嬉しい。今までチャンスは演出してきたものの本人のゴールがないのが引っかかっていたのだった。
 2点差。これは有利になった。とはいえまだまだ油断はできない。事実、この後神戸は人数の不足はまるで感じさせないボール回しを始めるのだった。
 上手くこのまま時間が過ぎてくれればいいのに。守備に回るとどうしてもそう考えてしまう。だがここで後神戸はビジャに代えて田中順也を投入する。強烈なシュートとパワー持つ田中、どことなく不吉な予感がした。
 するとイニエスタの縦パスから田中順也がボックスに入る。人数を掛けたブロックの中をまるでザックリとナイフで切り裂かれたかのようにスパッと入ってしまい田中もワンタッチでシュート。守備の人数が揃ってるにも関わらず決めてしまったのだ。ああ、またしてもやられてしまった。そして1点差にされたことでまたしても不穏な空気が漂うのだった。
 もう失点は許せない。ボールを失ってはいけない。スローインからのボールもプレッシャーが厳しい。ヴィエイラがたまらず大きく中央へ蹴り上げる。大きく跳んだボールを処理しようと待ち構える神戸DF。だがそこへ猛烈に突っ込んでくる選手がいた。飛び込んだのはハイネル。頭に当てると森島につながった。前に運ぶ森島。食らいつくDFにパスを送ると縦へ走ってた川辺の下へ。ゴール前でシュート。決まった。川辺がここできっちりと決めたのだった。
 4点目。再び2点差。もはやこれは勝利に確信を持っていい時間だった。川辺も自身のゴールに安堵したことだろう。後はこのままシャットアウトすること。まだまだ油断をしてはいけない。
 神戸もまだ諦めていない。ドリブルで深くえぐってくる。そのマークにしっかりと食らいつくDF。それによりマイボールにすると神戸のプレスをパスで掻い潜る。やはり人数が少ないことでスペースがあるようだ。縦パスが通る。前に進める。でも攻め急ぐ必要はない。前が詰まったら簡単にGKまで下げてやり直す。もうこういう時間稼ぎのプレーでもいい時間だ。
 再び右サイドのハイネルに出る。そこからスルーパスにヴィエイラが出てゴール前、シュート。弾かれた。だがセカンドボールをペナルティエリアへ。森島シュート。弾かれまたシュート、弾かれヴィエイラの足元へ。ゴール真正面へ蹴るだけ。ゴールネットに叩き込まれた。
 5点目、決まった。もはや勝利は揺るぎない。そしてPKを外したヴィエイラはこれで取り返すことができたのだった。
 アディショナルタイムに入る。神戸はやはりボール回しにGKを使う。だがそこにヴィエイラがプレッシャーを掛けるとコントロールミス。こぼれたのを森島が拾う。迷うことなくシュート。緩い弾道のループシュートは無人のゴールに吸い込まれた。
 6点目。もはやスタジアムの声援は止まらない。点が入らず苦しんでたチームはFWと2シャドーが決めることによって試合を決めることができた。だが大勝した次の試合はいい結果が出ない傾向がある。しかも大量得点できたのは相手に退場者が出たというのが大きい。なので代表ウィークで中断があるのは逆によかったかもしれない。
 でも今日だけはこの勝利に酔いしれていたい。1か月振りの勝利は格別のものだった。

« 神戸戦~稲垣、まさかの2ゴール | トップページ | 清水戦~見えてきたACL圏内 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 神戸戦~稲垣、まさかの2ゴール | トップページ | 清水戦~見えてきたACL圏内 »

最近のトラックバック

2019年11月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
無料ブログはココログ

サンフレッチェの魂~リンク集

  • SANFRECCE Diary
    このブログを読んでる人ならすでに知ってるだろうから今更リンクを貼るのが恥ずかしい気もする。 何せこのサイト1997年から毎日更新してるというのが凄い。 過去の記事などはぼくも参考にさせてもらうことも多い。 継続は力なりというが実際には継続するのに力がいる。 そういう意味でも管理人のせと☆ひできさんは偉大である。
  • ススボウブログ
    自分サッカーやグルメについてのブログということです。 かなり熱心に応援してる方のようです。
  • ひろしま日記&サンフレッチェコーナー
    試合を時系列で紹介したりかなり凝った内容となってます。 現地の様子など行った人でしか分からないことがあり興味深いです。 試合に行った人も行けなかった人も楽しめるのではないでしょうか。
  • ゆみしん徒然の書
    ゆみしんさんのブログ。本当に色んなスタジアムに観戦に出かけて現地の様子をレポートしてます。観戦者視点でそれぞれのスタジアムの様子が分かり現地に行く時の参考になりそうです。
  • Scud Sanfrecce
    MICRAさんのサイト。ここの特集のコーナーは必見。サンフレッチェはなぜ人気がないかという考察については今までに見ない観点がある。是非一度読んでください。
  • ヒロシマ・コーリング
    今そこにある危機。サンフレッチェにはメディアが少ない。その為妙にぬるい記事が目立つ。そんな甘い現状にこのまま放置していいのかという危機感を感じた時発言していく。

ぼくのミュージック・ライフ

  • Songs Remains the Same
    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

JリーグPR

  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles