« 大分戦~決めれる人がいない | トップページ | 札幌戦~FKの差 »

2019年9月 1日 (日)

磐田戦~心地よき緊張感

2019年8月31日 ジュビロ磐田vs サンフレッチェ広島 ヤマハスタジアム

 ヴィエイラはまた怪我をしてしまった。代わりにレアンドロ・ペレイラがワントップを務めるものの、果たしてこれが機能するかどうか。それいかんによってはこの後の成績に大きく影響する。なにせFWがいない。パトリックは移籍してしまった。渡も何度も試されたものの結果を残せなかった。現状においてペレイラ一人というなんとも心細い状態戸なってしまった。
 残留争いのただ中にいる磐田。その切羽詰まってる状況は試合の入りから火がついていた。サンフレッチェのボールには果敢にプレスを掛けてきて思うようにボールを回させてくれない。バイタルエリアでのパスはことごとく読まれてる。フィニッシュまでたどり着けない。それなのに一旦磐田がボールを持つとなかなかに粘っこいボールキープをする。そして最前線で張ってるルキアンを狙ったボール。これをルキアンはことごとく収めてしまう。更に前を向くことによって磐田の選手はどんどん駆け上がってくる。まるでそれは空母から戦闘機が飛び立つかのようだった。
 それぞれが鋭い飛び出しで深い位置までえぐる。ペナルティエリアに入る。そこへクロスが入る。シュートが打たれる。その都度GK大迫のセーブに助けられるのだった。
 その劣勢を打開しようとボール支配率を高めようとパスをつなぐ。磐田の前からのプレスに自由を与えてもらえない。前線の選手を狙ったパスはなかなかつながらない。それなら裏を狙ったキックを出すとオフサイド。まるで活路が見いだせない。ゴール前はしっかりと蓋をされてる。その圧力を避け柏が逆サイドのハイネルに出す。ハイネル受けるとクロス。中央でペレイラ。ヘディングシュートは枠を外れてしまった。が、初めてまともなシュートを打ったような気がした。それだけでも救われた気分になるのだった。
 そして依然として磐田の攻撃は続く。その圧力からサンフレッチェにミスが目立つようになる。サンフレッチェのパスは読まれてる。パスカットするとそのままミドルシュートまで打たれてしまう。更にアダイルトンがドリブルで仕掛けてくるので守備の狙いどころがない。そんな翻弄される中、森島が負傷で退いた。そして青山が入るのだった。
 ちょうどハーフタイム直前だった。試合を動かす為に青山の投入は必ずあっただろうがあまりにも早い時間だった。そしてハーフタイムで仕切りなおすものの後半に入ってもそれほど戦況に違いがあるように思えなかった。やはりボールを持つとすぐに追い込まれる。奪われる。磐田はとくかく前に出せばルキアンとアダイルトンが何とかしてくれる。が、これを青山が読んでいた。パスカットから前線へ放り込むとペレイラが収める。前線へ走る川辺へ出る。中央へ走った東へ。数人の敵を前にしつつキープからペレイラへ落とすとシュート。ゴールまで距離はあったもののグラウンダーのシュートをねじ込んだのだった。
 先制、ペレイラ。
 これまで存在感のなかったペレイラが決めてくれた。DFとGKの間を縫うシュート。決して簡単じゃないシュートをよく決めることができた。これでサンフレッチェ加入後早くも2点決めることができたのだった。
 それでもたった1点差。磐田の攻撃は鳴りを潜めない。ルキアンを狙って入れれば何かが起こりそうな危険がある。そうして中ばかり意識すると外で展開される。クロスボールをブロックするもCK。ここからCKの応酬が始まるのだった。
 跳ね返しても跳ね返してもCK。全員戻ってのディフェンス。息をつく暇もない防戦が続く。だがこれを耐え忍ぶと球際を激しくすることによって磐田の攻撃を食い止める。体力的にもキツイだろうが運動量を落とさない。そこで磐田DFのトラップが大きくなったのを柏が見逃さなかった。猛然とした勢いでボールを奪うとそのままゴールへ突き進む。そして迷うことなくシュート。GKカミンスキーが跳びつくも実らず入ったのだった。
 決まった、決まった、決まった。意表を突かれたゴールだった。2点差としたことで大きく余裕が生まれた。そしてこれは磐田の戦意を落とすのに十分で明らかに足が止まってきたのだった。
 それでも昨シーズンこのスタジアムで2点差をひっくり返されたという事実がある。気を抜くことはできない。手を緩めることなくそれぞれが高い意識とパフォーマンスを繰り出す。ハイネルと交代したサロモンソン。東と交代して渡が入る。彼らは彼らでこの短い時間でアピールをしないといけない。チームで内でのポジション争いがいい緊張感を生み出している。
 守備では一人一人が身体を張る。競り合いでも負けない。混戦で蹴られるリスクがあっても頭で跳ね返す。その気迫はこのまま2点差を保ったまま試合を終わらせるのだった。
 11戦負けなし。3試合無失点。いつの間にかこれだけの成績を残してた。ただこの数字は意味がない。目の前の1試合1試合をこなすだけ。そんな緊張感を心地よく感じることができるのだった。

« 大分戦~決めれる人がいない | トップページ | 札幌戦~FKの差 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 大分戦~決めれる人がいない | トップページ | 札幌戦~FKの差 »

最近のトラックバック

2019年10月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

サンフレッチェの魂~リンク集

  • SANFRECCE Diary
    このブログを読んでる人ならすでに知ってるだろうから今更リンクを貼るのが恥ずかしい気もする。 何せこのサイト1997年から毎日更新してるというのが凄い。 過去の記事などはぼくも参考にさせてもらうことも多い。 継続は力なりというが実際には継続するのに力がいる。 そういう意味でも管理人のせと☆ひできさんは偉大である。
  • ススボウブログ
    自分サッカーやグルメについてのブログということです。 かなり熱心に応援してる方のようです。
  • ひろしま日記&サンフレッチェコーナー
    試合を時系列で紹介したりかなり凝った内容となってます。 現地の様子など行った人でしか分からないことがあり興味深いです。 試合に行った人も行けなかった人も楽しめるのではないでしょうか。
  • ゆみしん徒然の書
    ゆみしんさんのブログ。本当に色んなスタジアムに観戦に出かけて現地の様子をレポートしてます。観戦者視点でそれぞれのスタジアムの様子が分かり現地に行く時の参考になりそうです。
  • Scud Sanfrecce
    MICRAさんのサイト。ここの特集のコーナーは必見。サンフレッチェはなぜ人気がないかという考察については今までに見ない観点がある。是非一度読んでください。
  • ヒロシマ・コーリング
    今そこにある危機。サンフレッチェにはメディアが少ない。その為妙にぬるい記事が目立つ。そんな甘い現状にこのまま放置していいのかという危機感を感じた時発言していく。

ぼくのミュージック・ライフ

  • Songs Remains the Same
    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

JリーグPR

  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles