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2018年5月20日 (日)

セレッソ戦~連戦最後に敗戦

2018/05/20 サンフレッチェ広島vsセレッソ大阪 エディオンスタジアム広島

 

 むしばむような暑さ、それを5月中に表現するということは今年の夏には酷暑になるのだろうか。ワールドカップ前の中断前最後、15連戦の最後の試合。勝ちたい、勝って中断を迎えたいというのは誰もが思うとこだった。だからこそこの試合でのスタメンは現状におけるベストメンバーと言っていいだろう。2トップでパトリックのパートナーはティーラシンだった。4人いるFWの中ではこの2人がベストという位置づけなんだろう。

 ところが攻撃にタレントを揃えるセレッソであるだけにやはり防戦一方になった。ほぼハーフコートでセレッソのボール回しばかりが続いてる。それでも焦りを感じないのはもうこういう場面に慣れきってしまったからだった。耐えていればこの内チャンスがある。しっかりシュートコースを切ってプレスを強めて自由にさせなければ何とかなる。

 そしてそんな確信の通り厳しいチェックが流れを呼び寄せた。縦へ一本出たボールにパトリック抜け出す。ゴールラインまで迫った。が、ここでコントロールを失ってしまいラインを割ってしまう。ああ、とため息を出すも気を取り直すと今度はゴール前中央で受けたティーラシンが振り向きざまシュート。入らない。コースが切られてたとはいえ枠を大きく外してしまった。

 その後も攻勢を強めるサンフレッチェ。右サイドで細かいパス回しから一気に逆サイドに振って佐々木や柏が受ける。そこから深くえぐってクロス、クリアされる。後ろに戻してアーリークロス。合わせられない。押している。押しているのだがうまくいかない。攻めれば攻めるだけゴールから遠ざかる、そんな印象すら持ってしまうのだった。

 セカンドボールが拾える。シュート数も完全に上回ってきた。それなのに決めきることができない。前半の内にこのペースで点が取れないとハーフタイムを挟んで戦況が変わってしまうかもしれない。有利に進めているものの点が入らないという事実に不安を感じるのだった。

 ところが後半になってもサンフレッチェのペースは変わらない。いいポジショニングにいい寄せを行いボールを奪われない。あとは点を取るだけ。だがあまりにもゴール前に相手選手が多い。裏をかいて逆を突くと守備が崩れかける。そこを一気に突いてゴールに押し寄せるもののやはり決まらない。それならセットプレー。CKにCBの野上はヘディングシュート。ガツンとポストに当たって跳ね返されてしまうのだった。入らない、入らない、入らない。もう少しというとこまで上り詰めながら最後の最後が決まらないのだった。

 それに業を煮やした城福監督はティーラシンに代えて川辺を投入。DFのブロックを川辺のドリブルで風穴を開けるというのは理にかなってはいた。そしてこれは何が何でも点を取るというメッセージでもあった。

 セレッソの厚い壁。そこに入ったパトリックはDFと交錯して倒された。ファールとアピールするパトリック。だがプレーは流されてしまいその隙にGKのパントキックは大きく伸び中盤でのヘディングから前線の高木に渡るとドリブルで突き進むのだった。ゴール前の広大なスペース。和田は完全にマークを外されてしまい後追いながらも走っていく。GK林も飛び出すもシュートされると林の股下を通過してゴールに転がってしまったのだった。

 失点。あれだけ攻めても攻めても決められなかったゴールをたった1本のGKからのキックで決められてしまった。そもそもこの高木、いくつかチームを渡り歩いてきた選手だがその都度サンフレッチェの試合に限って点を決めるという選手である。そこの警戒感がなかった。今シーズン加入したばかりの和田にはその感覚がなかったのだろう。

 追いつかなくては。その焦りは意識が前掛かりになっていった。相手の攻撃をクリアするとセカンドボールがまたして高木のとこへ。そしてまたしても和田のマークが遅れたことを逃さずミドルシュート。林のセーブも手にかすることすらできずに決められてしまったのだった。

 何やってんだ。

 腸が煮えくり返った。そして諦めた。これだけシュートを打っても決まらなかったものを2点差なんかうまる訳がない。それでもせめて1点だけでも返したい。スコアレスで負けてしまうのはあまりにも惨めである。

 交代で入ったフェリペが攻撃に変化を与える。渡もシュートへ結びつけようと食らいつく。だがもうセレッソに余裕すら感じる立ち回りをされて軽くいなされてるかのようだった。ゴールどころかシュートすら打てない。それどころかボールさえ奪えなくなってしまいそのままタイムアップ。0-2で負けることになってしまった。

 20,219人入った観客を喜ばすことはできなかった。ルヴァンカップと合わせて2連敗。最後の最後に悪い流れになってしまったのだった。もしかしたらここで中断期間に入るのはサンフレッチェにとってもよかったことかもしれないのだった。

 まだ首位、城福監督は下を向く必要がないと言った。だけどどうしても気になったのが川辺、フェリペ、渡が入った試合で勝てないというとこだった。特に川辺に至っては深刻である。中断期間、その中で立て直しができるだろうか。だけどとりあえずはワールドカップメンバーの候補に入った青山が本戦に出ることを楽しみにしたいのだった。

2018年5月16日 (水)

ルヴァンカップ浦和戦~あえなく敗退

2018/05/16 ルヴァンカップ予選リーグ 浦和レッドダイヤモンズvsサンフレッチェ広島 埼玉スタジアム2002
 
 ちょうど仕事が一段落したことにより半休を取って会社から帰った。そして夕方に差し掛かる前の頃合いをみて駅に向かった。当然紫のレプリカユニフォームを着て。帰宅する学生とすれ違うとやはりこの格好は目立ってるような気がする。そしてこういう時に限って知り合いに遭遇したりするのだから決まりが悪い。仕事休んでサッカー観戦するのは明白なのだった。
 そんな平日の夕方、埼玉スタジアムへ向かう電車はかなり様子が違っていた。そもそも北越谷の駅に着いても赤いレプリカを着た人を見かけない。もしかしてシャトルバス出てないのではという不安に駆られたもののロータリーにはちゃんとバスが並んでてホッとする。しかも並んでる人はいない。余裕で座れる。客がいないのには盛り上がりに欠けるが行く分には快適なのだった。
 ところが二人がけの席に座ったぼくの隣にはぼくの倍は体積を持ってるおばちゃんが座ってきた。すみませんと腰の低い声かけと共に身体を収めた瞬間、めまぐるしい圧迫感が。うう、苦しい。でもそこは同じサッカー観戦仲間だと己を律するものの、そもそもバスの座席自体が狭いのに気づくのだった。
 徐々に夕闇を帯びてきたスタジアムが見えてきた時にはもう照明も灯がともっていた。コバルトブルーの空はぼやけた色彩だった。そしてバスを降りるとまばらな人の姿。確かに仕事を終えて来るには厳しいロケーションではある。それでもスタンドに入ると浦和の応援席ではサポーターが声の塊を出しているのだからお見それした。
 アウェイゴール裏の階段を上っていく。仲間は簡単に見つかった。それもそのはず、上段エリアにはほとんど人が座ってなかったからだ。
「今日は城福監督も勝負にきたねえ。ベンチにはリーグ戦のメンバーを揃えてきたよ」
 ドクトルが言うようにもはや出場機会を与えるというメンバーにしてなかった。それでも吉野、川辺、馬渡といった選手にうとっては自身のアピールがかかってる。ここで勝てなかった場合敗退が決まってしまい自らの出場機会を失ってしまうことになる。だからこそ尻に火のついたこの3人はきっと鬼気迫るプレーを魅せてくれるだろうと思っていた。
 ところが始まってみると完全に浦和にばかりペースを握られてしまう。あれ、と肩すかしを食らう。ボールの収まり所もなくパスミスでみすみすチャンスを潰してしまう。どうしたんだ、一体どうしたんだ。果たしてこれはスコアレスのまま前半をやり過ごす作戦なのだろうか。そう思うことにして見守っていた。
 するとティーラシンが高い位置でボールを受ける。後ろから身体を当てられ倒れる。ファールだろ、と思いきや笛を吹かない。ええ、あれがファールじゃないの?そして今度は渡がペナルティエリアで倒された。やったと立ち上がろうとするも笛が鳴らない。はあ?あの審判大丈夫か?そんな不平不満が立ち込めるがベンチの城福監督も当然抗議をしているのだった。
 そして後半になると渡をパトリックに代え勝負に出る。シュートらしいシュートの打てなかった渡はさぞ無念だったろう。ところがパトリックが入って劇的に攻勢を強めるという訳にもいかなかった。
 相変わらず松本が単純なパスミスをしてしまう。馬渡は右サイドでの勝負をためらう。プレーに迷いがある。思い切りのよさがない。安全に安全に行き浦和に楽に楽に守られてしまい攻めきれない。そうこうしてる内にカウンターを食らって全速力で戻る羽目に。一体何をやってるんだろう。
 すると笛が鳴った。何が起こったんだろうと思いきやPKを宣告されてしまった。ええ~、こっちのファールは取らなくて浦和にはPKをやるのかよ。信じられない。信じられなかった。こんなので点をやっていいんだろうか。林、止めてくれ。止めるよな。そして放たれたペナルティキック。横に倒れた林は両手でがっちり掴んだのだった。
「おおおおおおおおっ!」
 セーブした。まるで攻撃が機能しない試合試合において、一番盛り上がったシーンだった。でも往々にしてこういう盛り上がりはチームを生き返らせるものだ。
 前線でパトリックが競る。馬渡が拾う。サイドを駆け上がりクロスを入れる。
「違う、もっとえぐってから上げろ」
 ブロックされるのが怖いのかGKへのパスにしかならないクロスばかり上げる。ああ、馬渡ってもっと気の強い選手だと思ってたのに。こんなナヨナヨッとした選手だったのか。初めて観た時は迷うことなく勝負を挑んでいたイメージがあったのだが。
 それでも攻撃への圧力を高めようと柏、野上と入れていく。それでも前掛かりになればなる程中途半端な攻撃に終わりカウンターを受ける。そして李忠成がドリブルで2人のDFを振り切りミドルシュート。横っ飛びした林の掌にかすることもできずゴールの隅に入ってしまったのだった。
 終わった。正直そんな諦めを感じた。どこをどう観ても点が入りそうもないサンフレッチェにとってこの失点は絶望でしかなかった。それでも諦めず声を出す紫のサポーター。その気概にぼくも気を取り戻すのだった。
 相変わらず主審は訳のわからないファールを取る。そしてサンフレッチェの選手が倒されると笛を吹かない。そして時間が経つにつれその判定の不安定さは増していきもはや混迷を極めた。混沌は渦を巻き濁流の中に飲み込まれる。そして混乱の中で終了のホイッスルを聴くことになるのだった。
 負けてしまった。ルヴァンカップ敗退である。パトリックまで使って点が取れなかったのは痛い。だが敗退はこの1戦だけではなくその前もその前も負けてしまったからだ。そしてそれらの試合でも吉野、川辺、馬渡はスタメン起用されてたのである。チームを勝たすことができない。哀しいがそれが評価となってしまうだろう。
 結局のところこのルヴァンカップを若手に何をもたらせたのだろう。先制点を入れつつも守り切れない。劣勢を跳ね返せない。肝心なところでミスをしてしまう不安定さ。大会を通じて評価を下げた選手の方が多いような気がする。実のところ、敗退するよりもそっちの方がよっぽど辛い結果なのだった。

2018年5月13日 (日)

仙台戦~沸点に達した試合

2018/05/12 ベガルタ仙台vsサンフレッチェ広島 ユアテックスタジアム仙台

 前線からプレッシャーを掛け相手の自由を奪う。前からの守備で各選手がプレッシングを仕掛けるが、そんなプランで始めたゲームは空回りだった。ボールに食いつけば食いつく程プレスの間を突かれ前に運ばれてしまう。しかも守備時の寄せも速くなかなか攻撃の形へ移れない。それでも右サイドから打開しよと窮屈なパス回しをしてる内に青山のボールがカットされるとカウンターを受けるのだった。
 人数の揃ってないDF。そこを見越してか、アーリークロスを入れられた。ペナルティエリアで収められる。そこから奧埜が反転シュート。3人もの選手が戻ったというのに決まってしまった。守備を物ともしない強烈なシュートが突き刺さったのだった。
 開始11分。早い時間の失点に悪い感覚が蘇ってきた。またFC東京戦のように失点を重ねてしまうのではないかという不安が湧き上がるのだった。
 ところがここで青山を経由するパスがDFの裏へ出たりする。前線にはパトリックというターゲットがいるものの相方の渡も負けてはいない。裏への飛び出し、前線からの守備、強引なまでのシュート。どれも力強くアグレッシブなものだった。それが前線への迫力を生み、前への推進力が出てきた。そして青山がバックヘッドで逸らしたボールをパトリックが受けたとこで倒された。中央からのFK。だがそれはゴールまではずいぶん遠い位置なのだった。
 セットした柴崎。キックはDFラインの裏へふわっとした弾道で出してきた。ゾーンを固めて跳ね返そうとする仙台のDF。が、パトリックが飛び込んだ。斜めの動きはゾーンの隙間にすっと入ってくると頭に当て、ボールはスーッとファーサイドに入ったのだった。
 同点。同点、同点、同点。振り出しに戻すことができた。前半の終了間際に決めたこのゴールは後半に向けて気分をリセットさせてくれた。
 そして後半も両者激しい寄せと切り替えの速さでめまぐるしく攻守が入れ替わった。サンフレッチェが攻めてはボールを奪いカウンターを仕掛ける仙台トップの石原はかつてサンフレッチェの優勝に貢献したストライカーであるが、敵にしてみるとやっぱり怖い選手で何度もゴール前で脅かされるのだった。対してサンフレッチェはパトリックがクロスに対して飛び込むも仙台の粘り強い守りに枠に入れることはできないのだった。
 マイボールになった時パスだけではなかなか打開できない。後ろで回してるだけになってしまう。左サイドで青山に出た時、やはりプレスに来られたのでバックパスしかコースが空いてなかった。が、ここでワンタッチで前向スペースに浮き球を出すと柏が走った。ドリブルでゴールへ突き進む。追走するDFがいながらも切り返しからシュート。ファーサイドに綺麗な弧を描いて入ったのだった。
「うおおおおおおおおおおっ!」
 絶叫が腹の底から溢れ出る。追加点であり勝ち越し点。このまま失点をしなければ勝つことができる。
 当然のことながら仙台はサンフレッチェゴールへのを高めていく。だがそれはカウンターのチャンスでもあり佐々木のカットから前線パトリックへの縦パス。そこから渡に代わって入ったティーラシンに出るとグラウンダークロス。ゴール前を横切りながらもパトリックは合わせることができなかった。ああ、これが決まれば決定的だったのに。だけどまだチャンスはある。引きこもる必要はない。
 一進一退の攻防でありながらも仙台はシュートまで持ってくる。クロスを入れてくるしミドルシュートも打ってくる。ペナルティエリアへ侵入してシュートを打ってきた時にはやられたと悲鳴を上げそうになるもDFのブロック、そしてGK林によるセービングで何度も救われるのだった。
 時間の経過と共に仙台の攻勢は強度を高めていった。もはや時間稼ぎでいい。ロングボールを蹴ってほずか数秒時計を進めればいい。パスを回そうにも仙台の網の目に簡単に引っ掛かってしまう。苦しい、耐えろ、耐えるんだ。
 鳴り響く仙台コール。それが声の塊となり余計圧迫感を与える。サポーターは12番目の選手。サンフレッチェが前にボールを出すもその都度手詰まりにされ攻守が切り替わるのはまるで魔力が掛かってるかのようだった。もはやDFラインに来たボールはクリアするだけで精一杯、そんな気がした。
 そんな時、右SBの和田の蹴ったボールは間隙を縫うように最前線のパトリックに渡った。ターンしたパトリックはゴールに突き進むも3人ものDFが詰め寄る。さすがに蓋をされたと思ったもののパトリックはそのブロックに来た選手をなぎ倒して突き進んだ。まるでダンプカー、ブルドーザー。そしてその力強いドリブルからシュート。ガツンとゴールに叩き込んだのだった。
 3点目。勝った、勝った、これは勝った。アディショナルタイムに入り2点差はもはや決定的だった。そして最後まで諦めない仙台のしつこい攻撃を凌ぎ勝利で終わることができたのだった。
 追いつこうと攻勢に出る相手の間隙を突き追加点という流れは前節と一緒だった。それもこれもパトリックがいるからこそだった。今シーズン10点目。昨シーズンは3点しか決められなかったというのに。更に最後の最後まで集中力を切らさないチーム一体の守備。90分の中でストーリーができている。そこが今のサンフレッチェの面白さだった。ルヴァンカップでの逆転負けに失望しながらもやはりリーグ戦のメンバーは違うのだった。
 ピッチの上から湯気がたってる、そんな錯覚さえ覚える試合だった。仙台ではいつもそんな感覚に陥ってしまうのだった。勝ててよかった。1-3というスコアながらもそこに余裕は微塵もなくよく勝てたという感じだ。やはりこのスタジアムは沸騰していたのだった。

2018年5月 9日 (水)

ルヴァンカップ・ガンバ戦~自ら失う選手生命

2018/05/09 ルヴァンカップ予選リーグ サンフレッチェ広島vsガンバ大阪 エディオンスタジアム広島
 
 吉野とGK中林の連携の悪さを突かれいきなりシュートを打たれてしまった。何とか中林がポジションを戻すことができてセーブできたもののやはり普段出てない選手では難しい面があるのだろうか。
 リーグ戦と総入れ替え。今回もそのパターンは変わらなかったもののCBだけは野上が連戦となった。名古屋戦でラインの裏を狙われあれよという間に2失点してしまい今期初黒星を喫したのは経験不足の川村が最終ラインを守ってたことが原因とされたのだろう。
 お互い若い選手が中心の編成。そんな中にあってフェリペや渡や工藤は是が非でも結果が欲しかった。
 その中でフェリペが魅せた。サイドから工藤の横パスにフェリペが受けドリブル、シュート。決まった。なかなかリーグ戦に出れないフェリペであるが技術は高いのを知らしめてくれた。
 更にあの後DFラインのボールを渡がかっ攫うとそのままドリブル。DFと競りながらもゴールを目指す。途中身体が入れ替わりGKと1対1。コースが厳しい。パスかと思われたが自らシュート。入った。ファーサイドに決めた。まさに個人技。その力強さに恍惚とするのだった。
 それからというものサンフレッチェのパスはガンバを翻弄する。この先何点入るか、そんな淡い期待を込めて後半に入ると渡はティーラシンと交代してしまった。恐らく次節のリーグ戦に使うんだろう。ゴールも決めたし前線からの守備は相手の自由を相当に奪った。
 そんな渡の存在感がなくなったせいだろうか、途端にボールが奪えなくなってしまう。攻めようとしようにもパスがつながらない。そしてボールを奪われるとバイタルエリアからミドルシュート。これがゴールの隅に豪快に決まってしまうのだった。この時相対してた吉野は切り返しにこれまた豪快に振り切られてしまってたのだった。
 その後また中盤の低い位置からロングシュートを放たれると中林は指の先に擦ることすらできず綺麗に決められてしまった。そしてこの時も付いてたのは吉野。シュートを打たれるにしてもあそこまで狙い澄ましたシュートが打たれるということはプレッシャーが甘いのではないだろうかという憶測が出てきた。
 同点にされてしまい攻めたいものの更に相手の攻撃は続く。そしてCK。ゴール真正面に来たボールにヘディングで入れられた。ああ、あんなに簡単に決められるとは。そしてこの時競ってたのも吉野だった。奇しくも3失点全てに絡んでしまい準レギュラーだと思ってた信頼感は一気に崩れ落ちてしまった。あんなに守備の弱い選手だったんだろうか。このメンバーの中ではチームを引っ張るぐらいの存在だと思ってただけにそのショックは大きかった。
 点を取らないといけないサンフレッチェ。その状況になってやっと尻に火がついてきた。人数を掛けて守るガンバ。混在した相手ゴール前を攻略しようとするとゴールに入らない。どうしようもなくなってからやっと攻めようという気概が見えてくる。これってどこかで見た光景。そう、昨シーズンの負けてばかりの時期のサンフレッチェの姿だった。クロスを入れようとミドルシュートを打とうと枠に入らない。弾き飛ばされる。セーブされる。時間がなく焦りが募る。そしてその焦りからだろうか、フェリペは敵にパスをするようになってしまった。
 その時点でもう諦めた。フェリペが信用置けないのはこういうとこだというのを思い出した。肝心な場面で相手にパスをして失点をした試合が昨シーズン何回もあったが残念ながらその癖はまだ治ってないのだった。点を取るまではよかった。でも1試合を通して安定したプレーをすることができないと確信した。
 この中から誰がリーグ戦のメンバーに食い込むんだろうと胸をときめかした。だが残念ながら限りなく厳しいと言わざるをえなかった。2点差を逆転されて、その後の崩れようを目の当たりにするととてもじゃないが使えないのではなかろうか。
 試合後の城福監督の厳しい顔。ファイトする姿勢が観れたならまだ評価のしようもあっただろう。ルヴァンカップでは使ってもらえるという妙な緊張感のなさが出てしまった。この試合で自ら出場機会を失ってしまった、そう見えなくもなかった。チームが調子がいい中で、個々の中では自らの選手生命に危機感を持ってない選手がいるようにも感じた。若さをいいことにもしかしたら来年はサッカー選手じゃなくなるかもしれないという可能性は誰にでもあるというのを考えてほしかった。

2018年5月 6日 (日)

神戸戦~苦しみぬいた勝利

2018/05/06 サンフレッチェ広島vsヴィッセル神戸 エディオンスタジアム広島

 ゴールデンウィーク最終日、広島は雨が降っていた。屋根のないスタジアムにも関わらずポンチョを着たサポーターは濡れていた。よりによってどうしてこういう日に雨が降るんだろう。恨めしい気がしないでもない。
 そんな雨を含んだピッチは滑りによりボールの扱いに苦労しそうだった。それを見込んでか、2トップの一人として当たりに強い渡が選ばれた。パトリックとフィジカルに長けた2人の起用はピッチコンディションを考慮されてのことだろう。
 しかし、いざ試合が始まってみるとボールを支配するのは神戸だった。パスでつながれて左右に揺さぶられクリアしてもセカンドボールを拾われる。守備一辺倒の展開に前線から渡とパトリックがプレッシャーを掛ける。それは神戸の後ろからのフィードに正確さを与えなかったものの、どうにもマイボールにするに至らないのだった。
 どういう訳かこの日はパスの連携が悪くせっかく奪ってもパスがつながらない。結果またボールを奪われるということばかり繰り返した。踏ん張ってシュートは打たせてないもののこの状況がいちまでも続くのは好ましくないのは明白だった。
 そのせいだろうか、相手のバックパスを機に前線からのプレッシャーに中盤の選手も加わるようになっていった。後ろからつなごうとする神戸にパスコースを限定させることによりパスカット。裏に抜けだそうとした渡がブロッキングで倒される。おい、と叫んでしまったが当然カードが出た。
 その後も中盤でのパスカットからカウンター。パトリックのシュート。これはGKに阻まれる。だが徐々に攻撃へと軸足が移るようになってきた。そして今度はクロスからボレーシュート。DFに当たってゴールラインを割ったが近づいてる。着実にゴールに近づいてる。
 そうなるとセカンドボールが拾える。そこからまた攻撃が始まると佐々木や和田といったSBの選手もオーバーラップができる。すると柏がバイタルエリアでボールを受けることができクロス。渡のヘッド。軌道を変えたそのヘディングシュートは入ったかと思ったがわずか横に流れたのだった。
 もう少し、もう少し。そんな予感はサンフレッチェの選手にボールが渡る。左サイドで柏が受ける。佐々木が走り込んだ裏のスペースにスルーパス。完全に出し抜いたかと思ったがDFに追いつかれるも倒された。ボールを触ろうとしたまさにその瞬間倒された。笛が鳴り主審はPKスポットを指したのだった。
 「ササキ・ショー!」
 佐々木のコールが響き渡る。だが一体誰が蹴るのだろうか。さっぱり想像できなかったもののPKスポットに立ったのは青山だった。
 大丈夫だろうか。
 そんな不安が湧き上がったのもしょうがない。今まであまりPKを蹴ったというイメージがない。もしかして枠の上を越えるような豪快に外れるシュートを打ってしまうのではないだろうか。
 主審の笛。ゆっくりした助走から速い弾道のキック。うわ、やってしまったと思っていたら入った。ゴールの隅、仮にGKの読みが当たってたとしてもセーブできないような際どいコースに入れたのだった。
 先制点。苦しい時間が多かった前半だったが終了間際に決めたのだった。
 後半、追加点が欲しい。ところが神戸の前線にウェリントンが入ると途端にゴール前の迫力が増してきた。サイドからのクロス、もしくはゴール前の放り込みなどに脅威を覚える。そこで前線への起点となるべく渡に代えてティーラシンが入る。ところがその交代からも戦況はちっとも変わらないのだった。
 田中順也、レアンドロといった攻撃的選手を入れてきた神戸。こういった選手は遠目からでもシュートを打ってくる。雨で濡れたボール。打たれたら何が起こるか分からないという恐さがあった。
 そしてついにその決壊が訪れた。ゴール前に入ったボールにブロックするも水本の股下をトンネル。走り込んだレアンドロ。ゴール前の前でのシュート。悲鳴を上げそうになったその瞬間、GK林の両手がバチンと弾いたのだった。
 うおおおおおっ!林、凄い。
 最後の最後に林がいる。これが守備の安定にどれだけ寄与していることか。だからこそDFの選手も迷いなく身体を張って踏ん張ることができるのだった。
 決められてもおかしくはなかった。それを防いだことは1点取ったのと同じだった。そんなビッグプレーに一層守備への集中力が増す。疲労からかクリアが中途半端になることもある。それでも各選手が走ってブロックして残り時間を削っていくのだった。
 アディショナルタイム3分。長い長い時間である。スタンドからはサンフレッチェ・コールが鳴り響いていた。
 左サイドからのレアンドロの縦への抜けだし。佐々木が止めた。青山が奪った。時間を掛けたい。が、縦に蹴った。ツーンと抜けたボールにティーラシンが反応してた。
 ゴールに向かうティーラシン。DFは一人。ゴールを前にして逆サイドにパスをした。そこに走ってたパトリック。足を伸ばして当たった。そのまま真っ直ぐ伸びたボールはゴールの中に滑り込んだのだった
 ゴール、ゴール、ゴール!決まった、決まった、決まった。終了間際の追加点。勝利を決定付けるゴールに城福監督含めベンチも狂喜乱舞するのだった。
 2-0、最後まで止むことのなかった雨の中で試合を終えることができた。苦しんで苦しんで苦しんで掴んだ勝利。奇しくも日本代表コーチとして森保元監督が視察に来てた。もしかしてこの中からの選考があるのでは。いや、それを考えるほど余裕がある訳じゃないと自らを戒めながらもやはりいつまでもこの高揚した気分に酔いしれたいのだった。

2018年5月 3日 (木)

清水戦~監督の功績

201852日 サンフレッチェ広島 vs 清水エスパルス エディオンスタジアム広島



 ついに訪れた。ヤン・ヨンソン率いる清水との対戦である。昨シーズンの降格危機を救ってくれた恩人でありながらその後あっさりと契約更新しなかったのは意外だった。そしてその後任が城福監督というのはもっと意外だった。そしてその残留への功績を買われて清水に就任したというのも驚きではあった。

 札幌監督のミシャ、名古屋の風間監督、長崎の高木監督、そして今回のヨンソン監督。それぞれサンフレッチェの功労者でありながら敵として迎えなきゃいけないというのは感慨深いものがある。何気にサンフレッチェは日本サッカー界の中に影響を与えてると言っていい。

 試合前のピッチの上ではヨンソン監督に挨拶をする選手の姿もあった。雨の降る中照明の光には雨足がくっきりと認識できるのだった。

 スリッピーなグラウンドであることが予測できた。試合はロングボールの応酬になることが予想された。が、その割には両者つないでの展開をしてきてきたと思いきや清水は遠目からでもグラウンダーのシュートで狙ってきた。ツーッと滑るピッチにボールが伸びる。危うくゴールに入るのではという恐怖を感じるもGK林は堅実に処理していくのだった。

 そんな清水に対し前線からプレッシャーを与えて自由を奪っていく。わずかな隙をみつけて巧みにかわす清水。だがそのパスの出所を青山が予測していた。パスカットからDFの間を通すスルーパス。抜け出した柴崎がゴール前に送るとGKがクリアで対処。だがその前にはディフェンダーと競りながらパトリックが詰めていて当たった。パトリックの脚で跳ね返りそのままゴールに入ったのだった。

 入った。もしかしてディフェンダーのオウンゴールか?パトリックがゴールパフォーマンスのマシンガンポーズを取ってるからパトリックなんだろう。いや、どっちでもいい。とにかく決まった。先制点が決まったのだ。

 幸先良い出足に柏が左サイドからドリブルで翻弄する。ゴール前を固められた状態での2人、3人とかわすドリブルは膠着状態を打開させる。縦へ抜けるとファールを受けFKがもらえる。惜しむらくはクロスを送ってもことごとく工藤やパトリックのシュートにつながらないとこだった。

 そんな柏とは逆サイドの右サイドからボールが運ばれる。和田のオーバーラップ。そこから数人のパス交換により逆サイドに振られた。ぽっかり空いたスペースに柏が受けると左SB佐々木がオーバーラップ。中に切り込む、そしてキック。スワーヴの掛かったそのボールはクロスかと思いきやそのままゴールの中に吸い込まれていった。

 カシワ、カシワ、カシワーッ!

 柏の今シーズンの初ゴール。それは後半という時間帯もあってかなり有利になるゴールだった。

キレのあるドリブルで何度もチャンスを演出した柏。能力はあるものの今一つその実力を認知されてない気がする。その理由はゴールが少ないせいだろう。ゴールを決めれば少なくとも得点者のとこに名前が載る。名前が出れば注目する人が増える。そういったとこから知名度は上がっていくのだろう。残念なことにドリブルで何度突破しても世間は注目してくれないのだった。

 その後は工藤、水本、柏と交代をしていき更にたたみかけるのかと思いきや一方的に攻められるだけになった。クリアしても前線に味方がいないのでマーボールにならない。例え収めてもボールの出し所がない。選手の配置が後ろに下がっているのでしょうがない。そんな中でもパトリックは全速力で走って相手のプレッシャーを怠らないのだった。

とはいえもはや無理に攻め上がらないというように見えなくもなかった。選手交代も連戦を考慮してのものだろう。交代で入った川辺や吉野にしてみればもっとアピールしたいもどかしさがあるかもしれない。それでもチームの置かれた状況に同化しているのだった。

際どい場面がなかった訳ではない。シュートも何本か打たれた。それでもそれぞれがそれぞれのカバーをして乗り切った。今期9試合目の無失点、2-0で乗り切ったのだった。

90分を通して攻める時と守る時のメリハリが効いてる。まるで最初からそのようなストーリーが敷かれてたかのように。いっぱいいっぱいの中たまたま勝ってたという印象しかなかったが段々と安定してきたように見えてきた。それが城福監督のマネジメントによるものだろうか。でも間違いなくその中には昨シーズンのヨンソン監督の功績も含まれてるのだった。

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サンフレッチェの魂~リンク集

  • SANFRECCE Diary
    このブログを読んでる人ならすでに知ってるだろうから今更リンクを貼るのが恥ずかしい気もする。 何せこのサイト1997年から毎日更新してるというのが凄い。 過去の記事などはぼくも参考にさせてもらうことも多い。 継続は力なりというが実際には継続するのに力がいる。 そういう意味でも管理人のせと☆ひできさんは偉大である。
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    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

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  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles