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2017年10月30日 (月)

浦和戦~儚き想い

2017/10/29 サンフレッチェ広島vs浦和レッズ エディオンスタジアム広島
 
 また負けた。結果を先に書いてしまう程に喪失感がある。点が取れない。とにかく点が取れない。3試合連続無得点というのが更に空しさを煽る。どうしてここまでなったのか。どうしてここまで落ちぶれてしまったのだろうか。
 チームの建て直しとしてヤン・ヨンソン監督の就任。その後走力をベースとしたサッカーへと変貌を遂げ勝ち点を重ねていった。トップにはパトリックというストライカーが入り後ろにも魂の入った守備の丹羽が入るテコ入れは上手くいったかに見えた。が、ここに来て失速。その最も大きな原因が得点力のなさなのだった。点が入らないと勝てない。その最も根源的なことをサンフレッチェはできなくなってしまったのだった。
 ここのとこでヨンソン監督の見積もりの誤りが見て取れる。誰も点が取れないのなら最初から引き分け狙いというやり方もある。守って守って相手がじれたとこでカウンターでチャンスを掴む。ああ、久保達彦がいればそんな戦術もできたのだろう。
 今のサンフレッチェにとって足りないのは割り切りではなかろうか。4年間で3回優勝したというプライドが邪魔をしてるのかもしれないが、もはやつなぐサッカーを目指してる場合ではない。なりふり構わず前に蹴るだけのサッカーをやっても構わないのではないだろうか。そこでパトリックのガタイを生かす。そもそもがそういう理由でパトリックを取ったのではないだろうか。
 そのパトリックであるが終了間際にゴール前でシュートをGKにぶち当ててしまった。あそこでほんの少しボールを浮かすことができなかったものだろうか。焦りが焦りを呼びそれがゴール前での冷静さを奪っているかのようだ。
 他にもアンデルソン・ロペス。どうしてあんなにシュートが下手なんだろう。そして往々にしてこの選手はその時々のプレーの選択を間違ってしまうのだ。その結果せっかくのチャンスを潰してしまい枠に入らないミドルシュートを打って攻撃を終わらせてしまうということがあまりにも多すぎるのだった。
 ただ、それでもシュートを打つイメージを持ってるのがこの2人しかいないというのがまた寂しい。ああ、サッカーにおいてゴールの可能性がないという前提で観るとそこにどうやって楽しみを見出せばいいのだろうか。
 つまらない、つまらないサンフレッチェのサッカー。どうしてこんなチームを応援しているんだろう。そこに自問自答を繰り返すのだがよくよく考えたらこれってはるか前はこんなことばかり言ってた気がする。だから元に戻っただけといえばそうなのかもしれない。
 それでも初めて降格した2002年、最期の最期は残留への希望を見出した。そして奇しくも最終節でその想いは絶たれ降格の憂き目に遭うと泣いてしまった。ただ、そこには泣かずにはいられない激情があった。
 果たして今回降格するとどうなるだろう。あまりにも淡々と負けてるような気がする。勝ちたいという執念が感じられない。結果が伴わない今、せめてそんな熱いものだけでも感じさせてもらえないかと願うのだった。

2017年10月21日 (土)

川崎戦~取れないゴール、防げないシュート

2017/10/21 サンフレッチェ広島vs川崎フロンターレ エディオンスタジアム広島
 
「ミ、ミナガワーッ!?」
 スタメンを観た時、目を疑ってしまった。シーズン途中から完全にレギュラーとして定着していたものの全くといっていいほど結果が出せずパトリックにあっさりポジションを奪われてしまった。大卒で入団して以来、その恵まれた体格によってすざましい破壊力を期待したものの、彼のプレーはどうにもぱっとしないのだった。それに伴いもう来シーズンはプロのキャリアも終えてしまうのではというのもあり得ない話ではなかった。
 雨の降るピッチ。それはボール扱いもままならず肉弾戦も要求されるかもしれない。ワントップの皆川にはそこを期待されたのかもしれない。
 ボールの滑るピッチで両者攻撃的に始まった。やはり優勝争いをしてる川崎の方が攻撃の回数は多い。だがサンフレッチェも最期の最期でくい止める。それがチームに勢いを与え徐々に攻撃へと比重を上げていくのだった。
 ワンツーから縦へのスルーパス。サイドのスペースに飛び出した選手がフリーでクロスを上げる。あとは触るだけ。だが滑り込んだ柏はあと一歩足が当たらなかった。そしてCKから皆川がシュートを打ったシーンもあったがGKに当ててバーに跳ね返されてしまう。入らない。本当に決まらないサンフレッチェの攻撃だった。
 セカンドボールも拾い圧倒的優位な展開だ。あとは決めるだけ。そしてそんな時に川崎のGKが負傷交代することはゴールに向けての可能性をまた押し進めるのだった。
 ところがここから川崎からボールを奪えなくなってしまう。サイドで丹羽が身体を寄せるがあっさりと抜かれるとファールを犯してFKを与えてしまった。抗議をしているものの完全に手を使ってた。
 とはいえ距離があるのでそれほどの驚異でもなさそうだ。ゴール前に蹴られたキックはGK中林の飛び出しで手に納めた。それで事なきを得たと思いきや落とした。水分を含んだボールのせいか、ぼろっと落とすと詰め込まれた。呆気ない、呆気ない失点なのだった。
 点の取れないサンフレッチェにとってもう劣性になってしまった。それでもまだ時間はある。チャンスはつくれているんだ。
 そう活き込んだものの、今度はDFの前に出されたボールにミドルシュートを打たれると綺麗にゴールに入ってしまった。水本が相対してたにも関わらずまるでカラーコーンであるかのようにプレッシャーを感じてなかった。
 2点差。それはもう絶望的なスコアだった。点の入らないチームにとってもはや勝つことは諦めざるを得ない。だがせめて同点にはしていきたい。
 何とか1点。高橋は最後列から何度もサイドを駆けめぐりクロスを上げる。柏がゴール前でヘディング。ゴールに向かわず真横に行ったが皆川の目の前。が、これに反応することはできなかった。そして逆サイドからもグラウンダーのクロスが入る。柏がスルーして皆川が詰める。が、これも枠に入らない。入らない、入らない、入らない。さすがにここまで決定機を逃してるともう永遠に入らないような気がしてきた。
 そこへのテコ入れにパトリックを入れて前線のターゲットを2枚にする。が、今度は中央にボールがちっとも入らなくなるとボールを奪われロングキック。落下点にいた水本は目測を誤り小林への収まりを許すとそのまま縦へ進みシュート。まるでGKなんかいないかのようにガツンと決められてしまったのだった。
 3点目。
 さすがに終わった。手を替え品を替え、走って走って走り回ってボールも左右に振って翻弄しようとも決めることのできなかったゴールを川崎はたったの1本のパスで決めてしまう。この差は歴然だ。両者の違いははっきりしている。シュートを決めるか決めないか。そしてGKが防ぐか防がないかだった。
 そういえば中林のサンフレッチェでのデビュー戦もそうだった。プロのGKだったら簡単に処理できそうなボールを手前に落としてしまい失点してしまった。GKとしての基本能力はあの頃から向上してないのだろうか。
 そして皆川。3回もあった決定機をものの見事に外してしまった。もはや駄目だろう。シュートを決めれないFWにゴールを守れないGK。サンフレッチェが勝てない理由を露呈させたかのような試合だった。
 結果を出せない選手はいくらやっても駄目。実際に森島もパッとしたとこのないまま交代させられてしまった。もう今いる選手ではどうにもならないのだろうか。
 いや、それでも人間成長の余地はある。その象徴が高橋だった。相手のシュートをブロックしてここぞという場面ではオーバーラップを繰り返す。彼こそは早くプロの道を諦めた方がいいと思ってた選手だがその高橋が一番がんばってるように見えた。
 残留にかけては厳しいポジションであるには変わりない。それでも個々の選手がレベルアップすることによって活路は開けてくる。希望はある。あとは決めるだけなのだから。

2017年10月15日 (日)

鹿島戦~打つ手なき敗戦

2017/10/14 鹿島アントラーズvsサンフレッチェ広島 カシマスタジアム
 
 寒い。
 つい数日前まで夏のように暑かっただけに雨によって下がった気温には氷点下のような寒さを感じた。そして無駄に広いスタジアムのせいで閑散とした客席の印象が尚更そのイメージを助長させるのだった。
 当然のことながら水分を含んだピッチはスリッピーになってる。ボールも滑ってよく走りそうだ。これはパスが主体のサンフレッチェにとって悪くないコンディションであるはずである。が、実際にはボールよりも選手ばかり滑っていた。
 鹿島の攻撃に蓋をし、攻撃に厚みを増し、セカンドボールを拾って2次攻撃、3次攻撃へとつなげるものの肝心のシュートまでたどり着けない。鹿島の守備がいいのかもしれない。が、ここぞという場面でサンフレッチェの選手が転んでしまうのだった。
 その最たるがアンデルソン・ロペス。条件は一緒のはずなのになぜか転んでるのは黄色いアウェイユニフォームの選手ばかりなのだった。
 とはいえ攻めてる限り不利には見えない。いつかチャンスが訪れるという気がしてくる。右に振り左に振り、手数ばかり掛けている割にフィニッシュに持ち込んでないにも関わらず圧倒的優位にいると勘違いしてしまう。そこに隙があったのかもしれない。
 中盤でボールを奪われるとぽっかりと空いたスペースで土居が受けゴールへ向かう。懸命に追う千葉と青山。特にディフェンスとして残ってた千葉は追いつくも簡単にかわされミドルシュートを打たれるとGK中林の手の届かないとこに簡単に決められてしまった。それはまるでシュート練習であるかのように見事なまでにあっさりと決めたゴールだった。
 あれだけ手数を掛けてフィニッシュまで持ち込めないサンフレッチェに対してたった一瞬の隙を突いて決めてしまう。両者の立ち位置を如実に物語っているかのようだった。得点力のないサンフレッチェにとってこの失点によりすでに勝ちについては難しくなってしまったものの、せめて引き分けに持ち込んでいきたかった。
 するとペナルティエリア内パトリックに1本のボールが入る。胸トラップで落とすとそこにアンデルソン・ロペス。決まった、と思ったシュートはGKに弾かれてしまった。
 ああ。決まったかと思った。あれを決めなかったらいつ決めるんだよ。全てが全て完璧な形だったのに最期の最期が決まらない。結局勝てないってそういうことなんだろう。
 それを如実に表したのがその後の失点だった。サイドからグラウンダークロスを入れられるとゴール脇で競りながらも中に入れられゴール前どフリーでシュートを打たれ決められる。2失点目。もうこれで決まった。勝ちは100パーセントなくなったと諦めざるを得なかった。
 それでも何かを残したい。せめて1点取りたい。丹羽と交代いて入った茶島がミドルシュートをバーに当てた。パトリックも遠目からシュートを打った。柏もドリブルで何度も仕掛けた。だがどれもゴールという成果につながらない。あれだけ走ってるのに、あれだけハードワークしてるのにどうしてここまで結果が伴わないんだろうという理不尽さを感じる。
 だが後になって考えてみるとサンフレッチェの選手はここぞという場面でゴール前に誰もいないのである。チームとして攻めてる時は人数はいるものの敵の人数も揃っている。そしてそんな密集を打ち砕く突破力は持ち合わせてない。だから攻めてる割にはペナルティエリアには入ってないのである。
 攻めてるような気分にさせられて結果的には負けている。いい試合をしてたと思わせて負けてしまう。前線には屈強なストライカーのパトリックが入った。ディフェンスにも丹羽や椋原が入った。それでも負けてしまう。果たしてこれ以上打つ手はあるのだろうか。放心状態はしばらく解けず、盛り上がる鹿島のスタンドの声援が聴覚に鳴り響いてくるのだった。

2017年10月 1日 (日)

札幌戦~負の象徴

2017/09/30 サンフレッチェ広島vs北海道コンサドーレ札幌 エディオンスタジアム広島
 
 札幌。残留争いのライバル。アウェイでの敗戦。昨シーズン、佐々木へ悪質なタックルで長期の怪我を負わせた横山がいる。そしてベンチに座ってる小野伸二にはACLにおいてもう少しでベスト16を勝ち抜けるというとこで得点につながるクロスを入れられてしまった。FWの都倉はなぜかサンフレッチェの試合だけは点を入れる。探せば色んなとこに因縁の見つかる相手なのだった。
 そのせいなのだろうか、エディオンスタジアムのスタンドには珍しく空席が見つけにくいくらい埋まりその光景は壮観だった。サポーターが集まりチャントへ呼応する声も大きい。そういう時、こういう時こそ勝たなきゃいけない。もはや細かい理由などなしにこの雰囲気を壊さない為にも勝利は必須なのだった。
 この試合に当たって稲垣、フェリペ、椋原の3人がスタメンに名を連ねた。ここ最近のパフォーマンスの良さからの抜擢といったところだろうか。
 ところが出足は札幌の方が攻めてきた。開始早々の都倉のシュート。やっぱりサンフレッチェには点を取れるという自信があるみたいだ。そして前回対戦で勝ったというのも自信の上乗せにしてるのかもしれない。
 それでもその時のサンフレッチェとが違う。簡単にゴールを割らせる守備をしない。最期の最期で跳ね返す。そして攻撃へと向かえる。相手ゴールに向かって突き進む。逆サイドへの折り返しがあり柏がクロス。ふわっとしたボールはDFの裏からパトリックがヘッド。が、入らない。攻撃の形としては良かったものの最期が決まらないのだった。
 その後ロペスがバイタルエリアから放ったシュートも沸くに入らず相変わらず皆シュートの精度が低い。ロペスは他にもカウンター場面でのドリブルが縦一辺倒なので全部引っかかってしまう。この選手、本当に上手いんだか下手なんだかよく分からない選手なのだった。
 そんなロペス、ペナルティエリア前でのトラップが足に収まらなかった。「ああ、また」とため息をつきそうになるもそのままゴールに向かっていく。すると次の瞬間、倒れた。DFの足が掛かってしまいPKになったのだった。
 おおおおおっ!ロペス、ナイスプレーだ。
 まだ点が入った訳じゃないが雄叫びをあげてしまう。ここはきっちり決めたい。そういえば今シーズンPKって1回も決まってないじゃないか。それどころかPKのシーン自体がない。一体誰が蹴るのか。そしてペナルティスポットに目をやると歩んでいるのはアンデルソン・ロペス本人だった。
 えええええ!ロペスPK決めれるのかよ。
 限りない不安が増幅していく。今シーズン9点決めてチーム内得点王にも関わらずどうもこの選手はシュートが下手というイメージがある。プレーも一本調子なとこがあってここぞというチャンスで見事に敵に止められたりブラジル人らしい狡猾さが見あたらないのだった。
 固唾を飲んで見守る中、フェイントを交えたPK。決まった。が、やり直しを宣告。そして再度蹴ったPKは全く同じコース、同じモーション、同じ蹴り方で見事に決めたのだった。ああ、ロペスって実はPK蹴れる人だったようだ。
 貴重な貴重な先制点を入れたサンフレッチェ。ここで叩き込みたい。ホームの声援を受けて上調子になっていったとこなのにここからトーンダウンしてしまう。
 失点が怖かったか、攻撃への軸足を緩めることでみすみす相手に勢いを与えると、ゴール前へ攻勢を強めてきた。ペナルティエリアに侵入する札幌。何とかくい止め危機を脱しようととするサンフレッチェ。だがこのつなぎの部分でハンドがあった。PKを宣告された。
 一体誰が・・・?
 そのハンドは稲垣だった。トラップした際腕に当ててしまった。ああ、またやってしまった。彼は前所属の甲府時代から本当にこういうプレーが多い。ゴール前でのハンド、オウンゴール。一旦こういう癖をつけてしまった選手はもう直ることはない。なのでゴールに近い位置まで侵入された時点で勝負あったのかもしれない。
 そしてこのPKを都倉は事も無げに決めてしまった。GK中林も見事に反対に飛んでしまった当たり、サンフレッチェに対しては点が取れると確信を持ってるようだった。
 振り出しに戻ってしまった。再び点を取らないといけない。そこでパトリックに入る。ヘッドでサイドに振るとフリーで駆け込んできた柏、シュート!が、ファーポストの外に流れていってしまった。
 決定的。決まったと思った。あんな場面もう現れないだろう。どうしてあれを決められないのか。いや、決められないからこそこの順位にいるのだった。
 案の定その後は見せ場のないまま終わってしまった。引き分け。だがそれは限りなく負けに等しい引き分けだった。
 うなだれるサンフレッチェの選手に対して札幌の選手の表情は明るかった。当然である、引き分けでも順位は向こうが上なのだから。
 簡単に相手をペナルティエリアに入れる。決定的なシュートを外す。点を取った後に勢いを持続できない。不調続きだった今シーズンの集大成のような試合だった。せっかく多く観客の集まった試合で最期を盛り上げることができなかった。そういう意味でも今シーズンを象徴してしまったのだった。

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サンフレッチェの魂~リンク集

  • SANFRECCE Diary
    このブログを読んでる人ならすでに知ってるだろうから今更リンクを貼るのが恥ずかしい気もする。 何せこのサイト1997年から毎日更新してるというのが凄い。 過去の記事などはぼくも参考にさせてもらうことも多い。 継続は力なりというが実際には継続するのに力がいる。 そういう意味でも管理人のせと☆ひできさんは偉大である。
  • ススボウブログ
    自分サッカーやグルメについてのブログということです。 かなり熱心に応援してる方のようです。
  • ひろしま日記&サンフレッチェコーナー
    試合を時系列で紹介したりかなり凝った内容となってます。 現地の様子など行った人でしか分からないことがあり興味深いです。 試合に行った人も行けなかった人も楽しめるのではないでしょうか。
  • ゆみしん徒然の書
    ゆみしんさんのブログ。本当に色んなスタジアムに観戦に出かけて現地の様子をレポートしてます。観戦者視点でそれぞれのスタジアムの様子が分かり現地に行く時の参考になりそうです。
  • Scud Sanfrecce
    MICRAさんのサイト。ここの特集のコーナーは必見。サンフレッチェはなぜ人気がないかという考察については今までに見ない観点がある。是非一度読んでください。
  • ヒロシマ・コーリング
    今そこにある危機。サンフレッチェにはメディアが少ない。その為妙にぬるい記事が目立つ。そんな甘い現状にこのまま放置していいのかという危機感を感じた時発言していく。

ぼくのミュージック・ライフ

  • Songs Remains the Same
    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

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