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ぼくのミュージック・ライフ

  • Songs Remains the Same
    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

サンフレッチェの魂~リンク集

  • SANFRECCE Diary
    このブログを読んでる人ならすでに知ってるだろうから今更リンクを貼るのが恥ずかしい気もする。 何せこのサイト1997年から毎日更新してるというのが凄い。 過去の記事などはぼくも参考にさせてもらうことも多い。 継続は力なりというが実際には継続するのに力がいる。 そういう意味でも管理人のせと☆ひできさんは偉大である。
  • ススボウブログ
    自分サッカーやグルメについてのブログということです。 かなり熱心に応援してる方のようです。
  • ひろしま日記&サンフレッチェコーナー
    試合を時系列で紹介したりかなり凝った内容となってます。 現地の様子など行った人でしか分からないことがあり興味深いです。 試合に行った人も行けなかった人も楽しめるのではないでしょうか。
  • ゆみしん徒然の書
    ゆみしんさんのブログ。本当に色んなスタジアムに観戦に出かけて現地の様子をレポートしてます。観戦者視点でそれぞれのスタジアムの様子が分かり現地に行く時の参考になりそうです。
  • Scud Sanfrecce
    MICRAさんのサイト。ここの特集のコーナーは必見。サンフレッチェはなぜ人気がないかという考察については今までに見ない観点がある。是非一度読んでください。
  • ヒロシマ・コーリング
    今そこにある危機。サンフレッチェにはメディアが少ない。その為妙にぬるい記事が目立つ。そんな甘い現状にこのまま放置していいのかという危機感を感じた時発言していく。

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  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles

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2015年12月30日 (水)

天皇杯ガンバ戦~力つきたかのような敗戦

2015/12/29 天皇杯準決勝 ガンバ大阪vsサンフレッチェ広島 ヤンマースタジアム長居
 いよいよ準決勝。さすがに連戦のせいか怪我人、累積警告、疲労などで出場できない選手が出てきた。それでもクラブワールドカップからずっと上手く遣り繰りしてきた。それによってむしろ茶島のような選手がチャンスを貰い結果を出してきた。厳しさはむしろ楽しみでもあった。
 だが対戦相手はチャンピオンシップと同じガンバ大阪。リベンジに燃えてモチベーションはとてつもなく高いのは容易に想像できるのだった。
 それでも試合開始はサンフレッチェの方が優勢だった。丸谷はボールによく絡みミドルシュートまで放った時、その軌道の鋭さに奇声を上げてしまった。茶島もそこかしこで良いボールの引き出しをしている。いける、これはいける、そんな気がしていたのだった。
 ところがガンバの攻撃を受けると前線のパトリックがボールを落とすと宇佐見にシュートを打たれた。すると千葉の股を抜かれゴールの隅に入ってしまった。
 ああ、何てことだ。こんな早い時間に失点するとは。それでも逆に言うとまだ時間はある。焦ることなくゲームを組み立てる。そしてサンフレッチェはミキッチの右サイドの突破からチャンスが生まれる。いつ点は入るか。そんな期待を抱きつつも一向にシュートはゴールに入らない。GKに阻まれる。枠に入らない。それもそのはず、シュートはいずれもゴールから遠いとこからなのだった。それはガンバが上手く守ってるということだろう。この壁を崩すのは難しい。
 だがこの鉄壁の壁のラインが上がってる時、浮き球が裏に出て茶島が抜け出した。GKと1対1。頭に当てようか迷った挙げ句バウンドを待ってシュートを打つとGK東口に余裕でセーブされてしまうのだった。千載一遇のチャンス。これを決めきれなかった瞬間、もうこの試合で得点はないなという諦めの感情が滲み上がってしまった。
 ボールは回る。中央は固められサイドに出しても縦は蓋をされてる。すると中へパスを出した柏のパスは中途半端。そのままカウンターとなりまたしても宇佐見に決められてしまったのだった。2点差。もはやこのスコアは天文学的差のように感じられるのだった。
 攻めても崩せない。挙げ句の果てはプレッシャーのない単純なパスにまでミスが出てしまう。一体どうしてしまったんだ。そしてまたしてもカウンターを受けた時GK林は長沢と1対1となった。が、林は飛び出すことなく待ちかまえてるものだからまるでシュート練習のように易々と3点目を決められてしまった。ああ、林も一体どうしてしまったんだろう。
 3ー0。ボロ負けと言っていいだろう。さすがに厳しい相手だとは思っていたがここまでやられるとは思わなかった。今シーズン最後の試合は苦い結果として幕を閉じたのだった。
 他のチームが休んでる間ずっと試合をしてた。その辺のコンディションの差が出たかもしれない。特に連戦の青山に単純なミスが多かったのが印象的だった。でもそれであっても今シーズンの闘いは立派だったと思う。
 そして来シーズン、ACLもあるので厳しい日程である。そして今度は誰がチームからいなくなって誰が台頭してくるだろう。天皇杯決勝が観れなかったのは残念だがこれは楽な試合は一つもないという啓示であったのだと考えることにする。そう、そう考えよう。でもやっぱり、元旦に試合を観てみたかったなといつまでも喪失感が抜けることはないのだった。

2015年12月28日 (月)

天皇杯FC東京戦~準決勝進出

2015/12/26 天皇杯準決勝 サンフレッチェ広島vsFC東京 長崎
 まだか、まだか。試合はとっくに終わってるのにBSでの放送は夜の8時である。それまで情報を一切シャットアウトしていないといけない。だけどこういう日に限って普段サッカーのことをほとんど放送しないテレビのスポーツコーナーは天皇杯のことを取り上げるものだからその話題になりそうになる度にスイッチを切る。危ない、危ない、もうちょっとで結果を知ってしまうとこだった。
 そんな努力の果てにたどり着けた録画中継。どうして試合を観るだけでここまで苦労しなきゃいけないのだろうという想いを抱きつつ試合展望を考える。チャンピオンシップからクラブワールドカップまで連戦のサンフレッチェ。対するFC東京は1ヶ月試合から遠ざかってた。こういう時連戦の試合勘と十分過ぎる休養はどちらが有利なのだろうか。
 ところがいざ試合になってみるとどことなく気の抜けたような気分になってしまう。さすがにクラブワールドカップで外国のクラブとの対戦を観た後なのでどうしても緩さは感じてしまう。緩い、緩い、そこはかとなく緩いと感じていたら失点してしまった。サイドに展開され上手く中へ入れられ東に詰められてしまったのだった。ああ、やられたと失望するもオフサイドに見えなくもなかった。するとサンフレッチェの選手はみんな異議を唱えている。あ、やっぱりオフサイドなんだ。審判、しっかりしろよ。真偽の程はわからないにせよこういう時都合のいい方に考えるように人間の脳はできているのだった。
 追いかけるサンフレッチェ。攻撃へと転じるとそれまでなかったシュートシーンが訪れるようになる。だがそのことごとくを皆川は決めきれない。ああ、これは駄目だ。前から思っていたことだが皆川には敵を寄せ付けないギラギラしたものがない。せめて表情だけでも相手を威嚇してほしいものだ。
 そんな皆川に代わり浅野が入ると続いてミキッチが入る。後半の疲れた時間のミキッチの出場は右サイドを攪乱させる。そして柏も左サイドを攪乱しクロスを上げると飛び込んだ浅野。GKの届かないコースに決めたのだった。
 同点。これで振り出しに戻った。良かった。ああ、良かった。よもやこれまでと覚悟をするとこだった。だが残り時間が少い。FC東京は2枚目のイエローを貰って退場を出してるので人数が少ない。ここは畳みかけるべき。攻撃の圧力を高めるべき。
 だが90分での決着がつかず延長戦へ。数的有利を生かしボールを支配する。だがFC東京も最後の守備を粘る。どうしても突き破れない壁。身体を投げだしシュートやクロスを阻止するが、ミキッチのクロスも身体を当てられた。が、それがクロスのコースを変え浅野がヘディングするとGKはタイミングが合わなず一歩も動くこともできず入ったのだった。
 逆転、勝ち越し。浅野、浅野が決めた。このどうしても点の欲しい状況で同点にして逆転にした。ストライカーとしての覚醒がめざましい。更にこの後カウンターでドリブルで突き進んでいると倒された。森重2枚目のイエローで退場。数的有利が2人差となったのだった。
 もうこれは勝っただろう。そんな安心をしたもののその割には攻められてる。何だ、何やってるんだ、2人も多いのに何でシュート撃たれるんだよ。
 それでも何とか時間をやり過ごし失点することなく延長戦を終えることができた。これで準決勝進出。まだシーズンは終わらない。そしてベスト4に残ったチームにはチャンピオンシップに出場した3チームが全てあった。
 厳しい闘いはまだ続く。緊張感はまだ終わらないのだった。

2015年12月21日 (月)

広州戦~世界3位

2015/12/20 クラブワールドカップ3位決定戦サンフレッチェ広島vs広州広大 横浜国際陸上競技場
 3位決定戦。その微妙な響きがもたらすように観客の入りも閑散としてた。それもそのはず、決勝の前座として行われるこの試合は余興程度にしか認識されてない。所詮3位決定戦。勝っても3位。その為だろうか、宮原、丸谷という若手を大胆に起用してきた。確かに経験を積む場としてはいいかもしれない。
 スタンドの屋根の間から夕日が覗く。それが閑散とした印象に拍車を掛けてる。それがどことなくぬるい感触を与える。そしてそのぬるさが試合の入りをぼんやりとしたものにしたのだった。
 アジアチャンピオンの広州は前からガンガンに攻めてくる。そしてペナルティエリアでクリアしようとした宮原のヘディングは中途半端になってしまいCKを与えてしまうこととなった。その時点で危ないと思っていたらCKからゴール前でピンポン球のようにつながれてあっさりと失点してしまったのだった。
 早い、あまりにも早い失点。はあ~、どうしてこうなるんだ。もうこれじゃ勝てない。こんなに簡単に点を与えてしまい試合への興が尚更削がれてしまうのだった。
 ボール支配では広州に部がある。引いて守るサンフレッチェにはチャンスがない。もっと身体を寄せてボールにプレッシャーを掛けろ。そんな叫びを挙げたくなった。
 それでもミキッチがドリブルからシュートを放つ。清水のクロスから寿人がヘディング。ペナルティエリアで寿人のシュート。その都度ゴールに入ったと歓喜に沸こうとるするもわずかにボール数個分入らないのだった。
 ああ、入らない。このままこうやって惜しかったで終わるのだろうか。素晴らしいサッカーをしても負けた。そういうのが何の美談にもならないというのが優勝争いをしてる内に身に染みた観念だった。
 だがさすがにこれではマズいと後半になりピッチを上げる。前線からプレスを行うようになるとサンフレッチェにも波が訪れるようになった。それでもまだ何かが足りない。その何をを補う為にドウグラスが寿人に代わり入るのだった。
 リバープレート戦ではさっぱりだったドウグラス。だが温存したことが効をそうしたか、より前への推進力を高めるのだった。連続するCK。ゴールへは近づいてる。あともう一押し、あともう一押しだ。そしてそのもう一押しに柏を投入するのだった。
 サンフレッチェの攻撃は厚みを増す。そしてまたしてもCKがとれる。これまで何度もはじき返された茶島のコーナーキック。どうもコーナーキックの競り合いは部が悪いようだ。そう思っていたらこの時低いボールが飛んできた。一体どこを狙ったのかわからないようなボール。すると広州のディフェンスも的を絞れなかったのだろうか、ゴール前の密集をすり抜けていった。がら空きのゴール前。そこへ忍び寄ったドウグラスが頭に当てて簡単に入れてしまったのだった。
 同点、やった。
 さっきまで半分死にかかったような目をしてたぼくは突然精気を取り戻し飛び跳ねる。どうしてもこじ開けれなかったゴールはこんな呆気ない形で決めることができた。そういうサッカーの不思議さを噛みしめながらもう勝つことを考え始めた。勝つ、勝つ、絶対勝つぞ。
 だが右サイドへ入った柏は相手のスピードに手こずった。突破をはかろうとするも抜くことはできず手詰まりになりボールを奪われる。ああ、柏もJリーグのようにいかないのかよかと諦めかけてたその瞬間、巧みなフェイントから縦へ突破した。そしてクロスを放つと浅野がヘッド。ガツンとゴールバーを叩く。ああ、と頭を抱えそうになるがボールの落下点にはドウグラスがいた。チョコンと当てるといとも簡単に入ったのだった。
 逆転。ドウグラス、ドウグラス、ドウグラス!そして柏のクロスも良かった。切り札として送り込んだ2人が見事に結果を出したのだった。
 このまま時間が経過すればサンフレッチェの勝ちが決まる。巧く時間を使うのかと思いきやまだ攻撃の手を緩めることはなかった。前が行き詰まると後ろに下げ、後ろで回してると前のスペースを狙いとサンフレッチェのパス回しが冴えわたる。こうなると2点じゃ勿体ない気がしてくるもそれ以降チャンスをなかなかモノにできない。その辺はやはりACLチャンピオンではあった。
 危うい場面、肝を冷やす場面がなかった訳ではない。むしろそういう一瞬の隙も決めてしまう怖さはあっただろう。だけどそこから失点することなくそのまま終了を迎えるのだった。
 勝った。世界3位である。開催国枠で出たというしこりはあるもののそれでも悪い響きではない。あれだけ3位になんか興味ないと言っておきながらこの結果に胸がすくような想いになるのだった。
 世界中に向けて発信されてるこの大会。茶島が頭角を現し皆川も点を決めて宮原も出場を果たした。そして外国のクラブに対してもこれだけできるという自信を得られた。果たして世界はサンフレッチェをどう観ただろう。楽しかったという余韻と共にやはりもっと世界と戦っていかなければという実感を得るのだった。

2015年12月17日 (木)

リバープレート戦~世界との差

2015/12/16 クラブワールドカップ準決勝 サンフレッチェ広島vsリバープレート 長居陸上競技場
 リバープレート。アルゼンチンの強豪クラブ。それは全く未知の体験。未知のレベルとの対戦だった。その一挙手一投足、息つく暇もなく瞬きさえできせず見逃すまいと思うのだった。
 遠く地球の裏側だというのに多くのリーベルのサポーターがスタンドを埋めていた。南米ならではの陽気なリズム。それは確かに圧倒的ではあった。でも試合前、青山も言ったように浦和の応援に比べればこんなものどうということもない。相手は南米王者。でもぼくらも厳しいJリーグを戦い抜いてチャンピオンになったんだという誇りがあるのだった。
 だがやはり今までの相手と違う。ボール扱いが上手い。身体の使い方が巧み。ポジショニングも秀でている。サンフレッチェはまるでボールが奪えない。全員引いてやっとマイボールにしてもつなげることができない。そこは巧くロングボールを蹴る状況に追い込みボールの落下点には必ずリーベルの選手がいるというまるで全てを操られてるかのような気がした。
 手詰まり。サンフレッチェに関する限り正にそういう表現が当てはまった。こういう時サイド攻撃に活路を見いだすが右サイドの柏は突破を図るもディフェンスの網に綺麗に掛かってしまう。左サイドの清水もボールを持って駆け上がる場面をつくれないし八方塞がりだった。耐えて耐えて耐えるだけ。やっぱりレベルが違いすぎる。
 それでも青山がスルーパスでディフェンスの裏へ出すとこの大舞台に大抜擢された皆川が抜け出した。ゴール前、GKと1体1。決まった、と叫びそうになったもののそのシュートはGKにぶち当ててあえなくゴールラインを越えていくのだった。ああ、皆川。どうしてそれを決めないのか。でもまだCKである。ここで決めてくれと願うもまるで針の穴さえも通らない程隙がなく簡単にヘディングで弾かれてしまうのだった。
 それでも青山がまたしてもディフェンスの隙間にパスを通す。皆川の会しに入った。トラップが乱れた。それでも持ち直しシュート。バシン!という音と共に飛びついたGKに弾かれてしまったのだった。
 ああ、あそこでトラップさえミスしなければ。千載一遇のチャンスを皆川はモノにできない。これだけチャンスに顔を出しながら最後を決めることができない皆川にストライカーとしてのオーラを感じない。恐らくそれはリーベルの選手もそう感じたのだろう。多少焦ってるいたのに段々と前へ行く圧力を強めることがでえきるのだった。
 ボールが取れない。身体を寄せればファールを取られる。そしてFKを与える。幾度となく繰り返されるFKにさすがにこれは与えすぎだろうという危機感が載し掛かる。するとサイドからのFKに飛び出した林もキャッチしきれず手前に弾いてしまうとこぼれ玉を入れられてしまった。ああ、入った。入ってしまった。どことなく防げたような気もした。でもさすがにあまりにも多いFKの応酬は集中力を切らせてしまったのかもしれなかった。
 そしてその後はもう攻撃の芽もなかった。交代でミキッチが入ろうと浅野が入ろうと寿人が入ろうと全く戦況は変わることがなかった。ボールが取れない。ボールが運べない。ミスが続いてしまうもうどこをどうやっても勝ち目はないのだった。
 完敗だった。わずか1点取られただけではあるがその1点は途方もなく大きかった。リーベルにとってチャンスらしいチャンスは2回くらいだっただろうか。対してサンフレッチェの方はもう少しあったのである。結局そこを決めて相手のシュートはGKが入れさせなかったという差だった。それはまるでサンフレッチェが今シーズンやってきたことを逆にやられてしまったような感じであった。
 失望、落胆、虚無感。良い尽くせない無力感に襲われた。ボールを扱う技術からトラップの技術から寄せの技術までまるで違った。まだまだ世界は遠かった。だがそれを体感しただけにまだ伸び代があるような気がした。もっと速く、もっと強く、これは世界の広島になる為の序章である。果たして世界の人達にサンフレッチェはどう映ったんだろう。

2015年12月15日 (火)

マゼンベ戦~アフリカ王者に完勝

2015/12/13 クラブワールドカップ準々決勝 サンフレッチェ広島vsマゼンベ 長居陸上競技場
 アフリカチャンピオン。それだけで威圧感がある。何せサンフレッチェは2012年に出場した時にはアフリカ王者に負けてしまった。勝てる試合だった。そして勝たないといけない試合だった。そして何度かあったチャンスを寿人は決めきれず負けてしまった。それは悔しいというより唖然としたという表現が妥当だろう。ここでトーナメントを勝ち進めないというのが空しかった。
 その空しさ、それはもっと世界にサンフレッチェのサッカーを魅せる機会を逃したという失望感だった。我らの広島、日本の広島、アジアの広島を世界に発信したかった。
 そして今回サンフレッチェは開幕戦から6人メンバーを代えた。チャンピオンシップからのターンオーバーであろうが驚いたのが茶島だった。今期12試合しか出場してない若手選手にこの大舞台で使ってくるとは。でもこういうサプライズをやってしまうのが森保監督出もあるのだった。
 アフリカ王者に対してどこまで通用するか。緊張のキックオフの笛が吹かれた。すると開始早々柏が右サイドから切り込みシュートを放つ。一瞬入ったかと思ったがわずかに枠を外れてしまう。くぅ~っ、と歯噛みするがこの調子なら結構いけるんじゃないのか、そんな希望を抱くのだった。
 ところがその後パスがちっともつながらない。そしてサイドのミキッチと柏は一向に突破をはかれない。そう、マゼンベの選手の反応が早いのだ。アフリカ人の身体能力。球際で足がビヨーンと伸びてるかのようにボールにまとわりつく。やはり世界は違うのだった。
 ボールが取れない。本当に取れない。その結果マゼンベの攻撃が続く。ミドルシュートを打たれる。CKを蹴られる。ペナルティエリアに進入される。それでも人数を掛け身体を張って防ぐ。まさに紙一重の防戦である。
 そんな守って守って守ってばかりいる展開でカズがインターセプトした。そしてパスを受けた佐々木がディフェンスラインからドリブルで駆け上がる。迫るディフェンス。だがそんな圧力は物ともせず突き進みゴール前のスペースへ出す。寿人の前へ。GKと1対1。これは決まった、決めるだろ、決めててくれ。そしてシュート。が、それは枠を大きく外れるのだった。
 ああ、外した。この千載一遇のチャンスを決めきれなかった。せっかくカズが身体を張りボールを奪ったのに。せっかく佐々木がここまで持ち上がったというのに。寿人、寿人、寿人・・・・・。
 そしてまた耐える時間が続く。こんなのでどうやったら点が入るんだ。やっぱり世界と戦うには荷が重すぎたのだろうか。
 そんな時CKを得ることができた。この試合においてこういうセットプレーは掛け買いのないチャンスである。とはいえボールをセットするのは茶島。あまり出場機会のなかったこの選手にそこまで過大な期待をするのは酷である。
 そして放たれたコーナーキック。低い弾道で精度がないように思われた。が、そこに佐々木がもぐり込みバックヘッドするとボールはゴール前へ。そこへ詰めた塩谷が押し込んだのだった。
 先制、先制、先制。何という、何ということ。あれだけ押し込まれたのに先に点を取ったのはサンフレッチェ。前半終了間際貴重な先制点を奪ったのだった。
 後半45分、果たして堪えれることができるかと固唾を呑んでたものの点を入れてからというものサンフレッチェの方が伸び伸びやってるように見えた。ミキッチや柏も高い位置でどんどん仕掛けていく。段々相手の間合いも掴んできたようだ。柏が中へ切り込んで放ったクロスはゴールラインへクリアするのが精一杯だったようである。
 またしてもCK。さすがに2回続けてはないだろうと思っていた。すると今度は高い軌道のボールが飛ぶ。中央で競った千葉がヘッド。ゴールの隅に入れてしまったのだった。
 まさかまさかの追加点。しかも千葉はゴールが決まった後自慢げな表情。まるでそれは入れて当たり前とでもいったようだ。それは自信の表れでもあったろう。そしてその自信は他の選手も持っていたのかもしれない。その後のサンフレッチェは更に主導権を握っていくのだった。
 中盤が空いてきたせいもあってボールが小気味良いくらい回る。追い込まれたと思わせておいて逆の方向へパスを出し攻撃につなげる。Jリーグでもやってることだがそれが世界でも通用することに感激する。本当に世界の広島である。
 そしてそれまで前線の繋ぎの部分で実にいい動きをしてた寿人が浅野と交代した。いつもより交代時間が遅かったことが寿人の動きの良さを表していただろう。だがその後入った浅野も違いを魅せたのだった。
 ボールを持ったら力強いドリブル。スペースへ全速力で走るダッシュ力。そして極めつけはミキッチからのクロスをヘディングでゴールを決めてしまったことだった。
 3点目。これはだめ押しだった。もうこの時点で勝利は確信した。あとは無失点で終わるだけ。何度かサイドを抉られクロスを入れられたりシュートを撃たれた場面もあったが人数を掛け身体を張って防いだ。そしてタイムアップ、無事3ー0で終えることができたのだった。
 怪我人が出て厳しい状況だった。相手の方が身体能力が高かった。各国の代表選手もいた。それでも完勝といえる内容で勝ったのは明らかに前回の出場とは違っていたのだった。
 次は南米代表のリバープレート。今までの相手とは違う。それでいてそこにチャレンジできることに興奮も憶えるのだった。

2015年12月10日 (木)

オークランドシティ戦~苦しみながらも勝利

2015年12月10日 クラブワールドカップ サンフレッチェ広島vsオークランドシティ 横浜総合陸上競技場


 ウォーミングアップでピッチに現れた選手の中で特に目についたのは浅野だった。オレンジのビブスを着ている。ということはもしかしてスタメンか?そして更に目を凝らすと丸谷も清水もビブスを着けてる。もしかしてこれは、これは若手主体のメンバーに大幅に入れ替えのではなかろうか。チャンピオンシップからの連戦、ローテーションをしてるのだろう。だとしたらこれは勝ちに行ってる。この試合だけではなくこのトーナメントを勝ち上がることを想定している。そこにぼくはブルブルと武者震いを感じるのだった。

 すると突如として雨が降り出した。12月の夜の雨。気温の低下は観戦者に本当の震えをもたらせそうだった。

 そして選手入場。浅野、清水、野津田、丸谷、皆川がいる。ここで皆川が出ると思わなかったが同時に結果を出して欲しいという願いもある。来期に向けての意味合いも込めてここで結果を出すというのは至上命題でもあるのだった。

 雨の中、試合は始まる。華麗なるパスワークによって世界にサンフレッチェのサッカーを見せつけるか、と思いきややたらとミスが多い。単純なパスなのにズレる。そして相手に渡ると守備に戻る。そんなことばかり繰り返し段々とイラついてくるのだった。

 もしかして相手の足が思ったより伸びるのだろうか。それとも単純に濡れたピッチが精度に狂いを生じさせてしまうのだろうか。だけどこういうピッチだからこそシュートを打ちたい。GKも処理しにくいはずだ。そんな時、野津田がミドルシュートを放った。ああ、ミドルシュートを持ってる野津田はそれを狙ってたんだな。

 そしてCKを得ると野津田がボールをセッする。ショートコーナーで青山へ。そして再び受けた野津田は遠目からシュート。強烈な弾道にGKファンブル。するとゴール前には3人も紫のユニフォームが詰め押し込んだ。ゴール、先制点。誰だ、誰だ、一体誰が入れたんだ。そしてそれは皆川だった。

 おお、結果を出したじゃないかこれは大きな希望だと気分を良くしたのも束の間、その後は青山のロングフィードをオフサイドにしてしまうしGKとの1対1は決めれないしまるで良いとこがない。正直なところ基本的なストライカーとしての素質がないように見えたのだった。

 更に悪いことは続く。野津田が相手との接触によりリタイヤしてしまった。代わって入ったのが柴崎。すると今度は柴崎まで接触によって負傷してしまう。これは酷い。オークランドシティもポゼッションの時間が長くなっても一向に点が取れないことに業を煮やしたのだろうか。そして更に清水まで負傷を負わされた日にはもはや没収試合にして欲しい気にさえなってしまった。

 これが海外のチームと対戦するリスクかもしれない。相手が怪我をするかどうかの際どいプレーも平気でやってしまう。だからサンフレッチェのボール回しが上手くいかないのも致し方ない面もあるのだった。

 ところがドウグラスや柏が前への推進力を与える。そしてペナルティエリアに入ったのは塩谷。DFと競るも角度のないとこからシュートを流し込んでしまったのだった。

 決まった。さすがに2点目が決まるとそう思った。それはもっとゴールの生まれるとこを見たかったのが本音だがこのまま時間を稼ぐだけで良かった。もうこれ以上怪我人を出されてはどうしようもない。

 そして無事スコアが変わることなく試合は終わり最低限のノルマを果たすことはできた。でもまだまだ満足はできない。前回出場時はこの次で負けた。あの時のリベンジを果たす機会が与えられたことを感謝したいのだった。

2015年12月 7日 (月)

チャンピオンシップ~優勝決定

2015/12/05 チャンピオンシップ決勝第2戦 サンフレッチェ広島vsガンバ大阪 エディオンスタジアム広島
「どうしたんだ、何であんなパスミスをするんだ」
 ドクトルが嘆いた。そう、自慢のパスワークはどこかズレ、せっかくマイボールにしてもすぐに相手に渡ってしまうのだった。
 引いて相手の攻撃をクリアするだけの展開。クリアボールもどこに蹴ろうとどれだけ大きく蹴ろうと必ずガンバの選手に渡ってしまう。ああ、もうどうにかしてくれ。そんな切羽詰まった状況にもどことなくまだ大丈夫だろうという空気があったのは2点を取られない限り優勝は大丈夫だったからだった。
 それでもこれだけ攻められるとさすがにヤバいのではという感覚になってきたその時だった。遠藤が蹴ったCKのボールを今野がダイレクトで合わせて決められてしまった。ああ、また今野。そしてまたしても遠藤のセットプレーでのキックなのだった。本当にこの2人は疫病神だ。
 そして1点を失うとさすがに危機感を感じた。そして0ー1のままハーフタイムに入るとぼくらは話し合ったのだった。
「ヤバい、これはこのまま追加点をゆるしてしまうんじゃないのか?」
「そう、だって去年だってガンバにナビスコの決勝で2点差を逆転されましたもんね」
「同じ大阪という意味ではセレッソにも3点さをひっくり返されたこともありますからねえ」
「これは今頃森保の雷が落ちてるとこじゃないかな」
 そんな過去の記憶と共にぼくらは今の危機的状況を確認し合うのだった。
 そして後半、選手たちがピッチに。点を取りたい。点を取ればほぼ引導を渡したようなものなのにそれができない。もしかして第一戦で勝利したことが切迫感を削いでしまったのだろうか。いずれにしても年間勝ち点1位で優勝できないなんてことは受け入れられない。そしてぼくは千葉から高い交通費を掛けてここまで来たのは優勝に立ち会う為だ。もし優勝できなかったら。いや、それは絶対に許せないことなのだった。
 攻めろ、攻めろ、攻めろ。点を取るんだ。そんな願いを感じたのだろうか、前に出ようという姿勢は出てきたもののやはりまだ足りない。そしてその前への推進力を高める為に浅野が登場した。すると適当に出したようなロングボールも浅野は追いつく。そして一人でゴール前までドリブルする。だが2人のDFに詰められてシュートを打つ前に倒されてしまった。
「おい、あれファールじゃないのかよ!」
 ぼくらは叫んだ。もう何でも良い。それによって審判がプレッシャーを感じてくれれば。そんなわずかな可能性にでもすがりたいのだった。
 そしてあまり効果的な突破ができなかったミキッチに代わって柏が登場すると右サイドを駆け上がる。が、そのドリブルは切れ味があるものの3人もマークが付いて行き詰まってしいまうのだった。
 ああ、八方塞がり。どうにかならないものか。そう頭を抱え込んでいたもののやっぱりチャンスは柏から生まれる。右サイドの守備が薄くなった隙を突いて縦へ抉るとクロス。中央には敵味方同数くらい。が、次の瞬間ヘディングシュートが入ったのだった。
 入った、入った、入った。ぼくらは立ち上がり誰彼構わずお互いにハイタッチをする。そして得点者のアナウンス。浅野と呼ばれぼくらはそれに応える。
「タクマーッ!」
 それにより浅野のゴールだと知るのだった。そしてこの得点は優勝をぐっと引き寄せたのだった。
 もう無理はしない。攻めるよりも時間稼ぎ。サイドでクロスを入れるよりもライン際でボールでキープ。だがこれも数秒しかできない。ガンバはパトリックを入れてごり押しでゴールを狙おうとするがサンフレッチェのDFも身体を張り、そして読みにより押さえ込む。尚も諦めないガンバにぼくらはもう祈りのようにサンフレッチェコールを繰り返すのだった。
 そしてアディショナルタイム4分を経過すると鳴った。試合終了のホイッスルだ。ぼくらは再び立ち上がり喜び、讃え合う。そう、それは優勝の決まった瞬間なのだった。
 長かった。リーグ年間1位になりながらもチャンピオンシップが残されてるというのがより長さを感じさせた。そしてピッチにはセレモニー用の舞台が用意され選手がその壇上に上がる。そして年間チャンピオンのアナウンスと共にブシューッと金色の紙吹雪が舞いそれらがライトに反射し煌びやかだった。
 やっと、やっと立ち会えた。これだけサンフレッチェを応援しててぼくは一度も優勝に立ち会えたことがなかった。やっと叶った願い。僥倖の瞬間。今すぐにでも祝杯を上げたい気分だった。
 これで1年終わった。いや、終わってない。優勝したからこそクラブW杯の出場が決まってしまった。そしてまだ天皇杯もある。まだ試合は続く。そしてそこかしこでもうクラブW杯の話をしてる会話が聞こえてくるのだった。

2015年12月 6日 (日)

チャンピオンシップ~寒いスタンド

2015/12/05 チャンピオンシップ決勝第2戦 サンフレッチェ広島vsガンバ大阪 エディオンスタジアム広島
 混雑を予想してシャトルバスが発車する前にアストラムラインで広域公園にたどり着く。するとすでに最後列がどこにあるか分からないくらいの列ができていた。いや、まだ5時間前だっていうのに。でもそこまで人が集まってる光景というのは壮観でもあるのだった。
 タイセイさんと一緒にぼくはスタジアム隣接の補助グラウンドで列の最後尾に着いた。するとその場所に日が射さなかったからだろうか、段々と寒くなってきた。坂道を上ったせいか少し暑さを感じてたもののさすがに12月、甘くみてはいけない。そしてこれから日が暮れると一体どれだけ寒くなるのか不安にもなるのだった。
 しばらく待ってるとやっと列が動き出す。開門が始まったようだ。タイセイさんは入場したら真っ先にみんなの席を確保すると息巻いてる。その甲斐あって無事仲間の分も席が確保できたのだった。
 だけど入場であれだけ並んでいた割にはスタンドが埋まるのが遅い気がした。チケットは完売したというが本当に満席になるんだろうか。スタンドで座ってるとそんないらぬ心配が過ぎってくるのだった。
 が、そんなことよりも寒い。まだ風が吹いてないのが不幸中の幸いである。ただ、それでも膝掛けくらいは欲しかった。男のぼくは当然そんなもの使ったこともないし必要だと思ったこともないのだった。
 来場者プレゼントの使い捨てカイロは妙を得ていた。売店でもカイロの販売をしていたがそういう細かい心遣いができるようになったのは大きな変化だ。いや、それ以上に変わったのはこういうチャンピオンシップという舞台に立てることなのだった。スタンドは徐々に埋まっていきいつの間にか満席に。満員のエディオンスタジアムはどんなだろうと想像したものだがそれを実体験することができた。そして関東でいつも一緒に観戦してる仲間も周りに集まってたのだった。
 ゴール裏のコアサポはぼくのいるバックスタンドへも応援の手ほどきをする。が、どうもリズムが合わない。それは普段来てない人が多くて不慣れなせいだろうか。それともスタンドの構造的な問題なのだろうか。ただ、あまりにも寒いせいで皆コートを脱ぐことができず紫のレプリカで染まらないというのも事実だった。そういう訳で優勝を掛けた一戦という割に鬼気迫る雰囲気はなかった。恐らくそれは第一戦で勝ったというのが大きいだろう。ガンバに2点与えなければいいというアドヴァンテージは心理的に大いに余裕を与えるのだった。
 そのせいか、アウェイ席のガンバの応援はすざましかった。人数では軽く凌駕してるはずなのに声量で負けてない。そしてその声援に押されたのだろうか、試合はガンバが主導権を握る非常に厳しいものになったのだった。

決戦を前に

 煌びやかな横浜駅地下街を抜けてバスターミナルに出た。14番乗り場のベンチに座ってると2人組の若者がこちらを見て笑ってる。その片割れは黒いパーカーを着て胸に青いロゴがあることから明日の試合に行くのは明白だった。
「ガンバのサポーター?」
「はい」
 若者は照れくさそうに笑った。
「ホームじゃちょっと負けたんで・・・・」
 そのコメントにどう返事をしていいものか迷ったもののすぐに言葉は見つかった。
「まあ勝敗はどうあれ楽しければいいよね」
 はいと答えを返されたものの若者の本心はわからない。でもそれはぼくの本心でもあった。こうして対戦相手がいないとゲームとして成り立たない。そしてチャンピオンシップという舞台があるのも他の多くのクラブの存在あってだ。だからぼくは感謝する。全てのものに感謝する。万物全てに深い慈しみを感じるのだった。
 そんな宗教家めいたことを空想するに至ったのは当然にぼくの心情が普通じゃなかったからに違いない。もう今から待ち遠しい。それでいてまだ始まって欲しくない。そんな子供のような心境だろう。
 バス停にバスが来るとその2人は早々にバスに乗り込み出発してしまった。残されたぼくの予約したバスはまだ来ない。また再びベンチに座って待ってると今度は紫の出で立ちをした若者が。おお、同志よと言わんばかりにお互い挨拶を交わすのだった。
 そんなことをやってると予約してたドリームスリーパー号はやってきた。これに乗るためにわざわざ千葉から来たのである。実のところ東京から出てないのが不満でもあったのだが実物を見るとそんな感情は消し飛んだ。さすがに外観からでもその高級さは分かるのだった。
 車内の通路にはLEDライトが一直線に光ってる。そして席が個室というだけでワクワクしてしまう。おお、これは早く席に着きたい。
 ところがぼくの席であるはずのところはすでに人が占拠してる。え、どういうことだ?間違えてるんじゃないかと訪ねるとどうやらその前の席だったらしい。が、その前の席も埋まってると数珠繋ぎに席が間違われてるのだった。さすがに車掌にこの混乱を沈めてもらったがとんだハプニングであった。
 無事席に着くとそこは完全に一人の世界。そして明日の試合に想いを馳せると夜はとても眠れそうもないのだった。

2015年12月 3日 (木)

チャンピオンシップ決勝第一戦~死の淵からの生還

2015/12/02 チャンピオンシップ決勝第一戦 ガンバ大阪vsサンフレッチェ広島 万博記念競技場
 国歌斉唱。まるで代表の試合のようだとそのセレモニーに陶酔する。ああ、これがチャンピオンシップ決勝。やはり通常のJリーグの試合とは違うのだった。
 満員に膨れ上がったスタンドもこの試合を盛り上げる効果は絶大だった。さぞ熱い試合が繰り広げられるだろう。そんな期待に気分は高揚するのだった。
 だが意外にも試合は静かな立ち上がりだった。後ろでパスを回して相手をいなしてゲームを進める。いや、これは静かというより普段と同じサッカーをやってるだけだった。守備時は引いてブロックをつくり攻撃時はゆっくりと相手の出方を伺う。その普遍性に敬服すら感じるのだった。
 相手のプレスが来てもディフェンスラインからパスで切り抜ける。その技術は高くガンバにボールを与えない。そこに余裕すら感じるのだった。
 ところが佐々木から戻したパスにカズは立ち止まってしまった。それはもしかしたらパスがズレてたのかもしれない。もしくはカズと千葉がお見合いになったのかもしれない。一瞬の空白時間。それを見逃されなかった。ガンバの長沢はそのボールをかっさらいそのままゴールにぶち込んでしまったのだった。
 失点。何ということか。相手の良い攻撃にやられたというならまだ諦めもつくだろう。だがこれは完全なる自分たちのミスである。しかも何でもないプレーが引き金だったことによりその落胆はとても大きい。まさかチャンピオンシップでああいう気の抜けたプレーが出るとは。もうそのまま観るのをやめてしまおうかとさえ思うのだった。
 攻めなくてはいけなくなったサンフレッチェ。ガンバの守備もなかなか穴がない。1度ミキッチのクロスから寿人のヘディングという場面があったもののあれが唯一のチャンスだったように思う。ああ、何であの時決めなかったんだ。あれを決めないからこういうことになるんだ。そんな後悔の念がずっと付きまとうのだった。
 寿人に代えて浅野、ミキッチに代えて柏。選手交代をするも戦況は変わらない。むしろ遠藤にFKから危うくまた失点してしまいかねない場面をつくられてしまった。
 しかし、事なきを得てホッと胸をなで下ろしてると浅野がボールを追ってシュート。その電光石火のシュートはポストに跳ね返されてしまう。だがその跳ね返りを柏がシュート。それがドウグラスの頭に当たりガツンとゴールにぶち込まれたのだった。
 同点!同点!同点!取りあえずは追いついたぞ。さあ、ここからだと思ってた次の瞬間だった。またしてもFKを与えてしまって遠藤が蹴る。するとディフェンスの裏に出されたボールにシュートを打たれるが身体を当てて弾き飛ばす。するとそれが今野の足下に入りガツンと入れられてしまったのだった。
 同点に喜んだのも束の間のことだった。ああ、これはもう駄目だ。苦労して苦労してもぎ取ったゴールにより振り出しに戻したのに再び突き放されるのに時間が掛からなかったことに深い失望を憶えるのだった。
 そしてこのまま時間が過ぎていくとますます絶望感が舞い降りる。残り時間を考えるとさすがにもう終わったという気がしてきた。やるせない、空しい、詮無い。何だかガンバの選手も自信を持ってプレーし、より付け入る隙がないように見えるのだった。
 左サイドの清水。中央まで寄ってマイボールにしようと競る。だが相手の圧力に倒れてしまった。激高する清水。そしてそれを受けたオ・ジェソクは興奮のあまり清水を突き飛ばしてしまった。笛と共に駆け寄る審判。そしてその手からはレッドカードが提示されたのだった。
 ガンバ一人退場。一人多くなった。これはチャンス。だがそのチャンスを生かすにはあまりにも時間がなかった。
 柏がドリブルでサイドを駆け上がる。人数を掛けて対応されるとファールで止められる。FKのキッカーは柴崎。そして単純にゴール前に上げるのかと思ったらフリーの青山に横パス。ミドルシュートでも狙うかと思ったらゴール前へ角度のないクロスを入れた。すると次の瞬間、ヘディングからゴールへガツンと叩き込まれたのだった。
 ゴール、ゴール、ゴール!佐々木の同点ゴールだ。さすが高い。ディフェンダーの佐々木が絶体絶命のピンチを救ったのだった。
 これでまた失点してしまうとまるで意味がない。とにかく守備だ。と思ったらサンフレッチェはあくまでも攻めるのだった。攻める、攻める、攻める。人数を掛けた攻撃はガンバの重心を低くさせクリアボールもサンフレッチェが拾い続けるようになった。
 アディショナルタイム。もう時間はない。さすがにこのまま引き分けで終わるだろうと思ったその時だった。バイタルエリアでボールを受けた青山はフェイントでかわしエリア内のカズへそしてサイドの山岸が受けるとクロス。ゴール前のドウグラスは足を振り上げる。が、当たり損ね。でも浅野がシュート。ブロック。だがその跳ね返った先には柏が。
 シュート!
 バスンとネットが大きく揺れた。入った。入ったのである。柏が決めたのである。決めた、決めた、決勝ゴールを決めた。柏、決勝ゴールだ。
 狂喜乱舞するアウェイゴール裏。雄叫びが止まらない。決まった、決まった、決まったのは逆転が決まったというだけではない。アディショナルタイム5分を経過したその時間はラストプレーでるのは間違いないからだった。
 ピーッ、ピーッ!
 試合終了の笛が響きわたった。お互いを讃え合うサンフレッチェの選手たち。勝った、勝った、第一戦に勝った。これは断然有利になった。そして3日後のホームの試合に思いを馳せるのだった。

2015年12月 2日 (水)

チャンピオンシップ決勝第一戦ガンバ戦~駆ける想い

2015年12月2日 チャンピオンシップ決勝第一戦 ガンバ大阪vsサンフレッチェ広島 万博記念競技場


 チャンピオンシップ。それはJリーグ創設時行われた制度だった。当時は前期と後期の勝者による優勝決定戦だったが今回は年間勝ち点上位によるトーナメントと様相を変えた。とはいえ最後に真の王者を決めるという趣旨は変わらずその記念すべき復活後早くも出場できるというのは誇らしい。本当なら年間勝ち点1位でこの時点で優勝のはずだがそこは興業ということもあるしサンフレッチェにしても地上波の放送で名前を売るにはいい機会だ。それを証明するように普通のニュースなどにもこの試合の話題が持ち上がるとやはりいい気分である。

 だがチャンピオンシップには苦い思い出がある。たった1度だけ出場したもののヴェルディ川崎にあっさりと負けてしまったのだ。以来タイトルに恵まれることなくオリジナル10の中で唯一タイトルのないクラブなどと揶揄されたものだった。

 だからこそこれはリベンジという意味合いもある。あの当時の屈辱、そして2012年までオリジナル10の中で唯一タイトルのないクラブと揶揄された過去への清算である。そして実を言うとガンバにも怨念はある。2001年の残留争いの最終戦で降格のライバルに全くやる気のない試合をされてしまったという事実である。ガンバにとっては消化試合だったかもしれないがそれはないだろと当時歯噛みした記憶がある。もう忘れてしまった過去かと思ってたがこういう大一番ではやっぱり思い出してしまうのだった。

 そんな色んな要素により自らの気分を高揚さそうとするも実際に試合が訪れてしまえばどちらかというと楽しもうという気分の方が大きかった。これも2回優勝したからこその余裕かもしれない。だけどそれならそれでこの舞台を楽しんでいきたいのだった。

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