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2014年9月28日 (日)

神戸戦~久々の塩谷のゴール

2014/09/27 サンフレッチェ広島vsヴィッセル神戸 エディオンスタジアム広島

 サンフレッチェは攻撃する。前に行くと見せかけて後ろにというパスが冴えまくる。相手はその予測から外れるボール回しに翻弄される。これぞサンフレッチェのサッカー。今日は調子がいいのかもしれない。だけどその後ゴールがないのもまたサンフレッチェらしいのだった。
 この日特に目立ったのは左サイドの柏だった。ボールが渡り前が空いてるとドリブルで突き進む。DFが来ると中に切り込み、更にそこを防がれると縦への突破に切り替えクロスを上げるのだった。それなのに、ゴール前へのボールはことごとく決めきることができないか敵にクリアされて終わりなのだった。
 久々にスタメン出場した寿人はシュートチャンスを決めきれない。そして初スタメンの浅野にいたってはスピードで際どいとこまで攻め入りながらも最後にパスをしてしまい敵に余裕でカットされる始末。ああ、やっぱりこのチームの攻撃陣は得点力がない。昨シーズンまでこんな悩みをしてただろうか。サッカーのチームとはこうも短期間で変質してしまうものなのだろうか。
 前の攻撃陣だけだと点が取れないので中盤の選手も上がる。そしてそれでもゴールの壁が割れないと守備陣も上がる。すると守備が手薄になってしまいまたしても先に失点してしまった。ああ、やられた。もはや今シーズンあまりにも似たような場面が多く、悔しさの感覚さえ麻痺してるのだった。
 せめて同点にしたい。嫌がおうにも点を取らなくてはいけない状況へと陥った。攻撃のメンバーも寿人、浩司を皆川、高萩と入れ替え点を取りに行くメッセージを出すもちっとも急いでる風に見えなかった。もっと攻めなきゃいけないのにバックパスばかり。このチームは本当に勝つ気があるのだろうか。そう思ってる時塩谷がスルスルスルッと上がってきた。そしてゴール前の密集地にいる高萩にパス。反転すると高萩はアウトサイドキックで右のスペースに出すとそこには塩谷が走り込んでいてフリーでシュートを打ったのだった。
 バチンという音が聞こえそうだった。目にも留まらない速いシュートが逆サイドに突き刺さった。同点、塩谷のひさびさのゴールだ。そうだ、そうだった。前の選手が点を入れない時、塩谷がいたのだった。最後尾にいるはずの選手がゴール前でシュートを打つ、それはしばらく見てなかった光景なのだった。
 同点にしたところでもう1点欲しい。勝ちが欲しかった。だがそれはあまりにも時間がなく、ミスも多いのだった。ああ、どうして同点ゴールがあんな遅い時間だったのだろう。どうしてもっと攻めてる時にふつうに点がとれないのだろう。そしてどうしてあんなに簡単に失点してしまうんだろうと悔いの感情が沸き上がるのだった。
 試合が終了すると両チームの選手はガクッと座り込んだ。どちらにとっても余裕がなかったんだろう。
 だが塩谷のゴールはもしかしたら忘れてた何かを思い出させてくれるのかもしれないのだった。どこからでも点を取る。数人の連携でゴールを奪う。塩谷のゴールは何かのきっかけになるかもしれない。
 ただ、そんな妄想をしときながらもそういう楽観的な予測というのはことごとく外れてしまうというのも事実なのだった。

2014年9月24日 (水)

マリノス戦~釈然としない敗戦

2014/09/23 横浜Fマリノスvsサンフレッチェ広島 日産スタジアム

 京浜東北線から横浜線に乗り換えると、果たしてこれで進行方向は合ってるんだろうかと不安になり座席を一度立って車内の路線図を確認した。多分大丈夫だろうとすぐに席に戻る。すると隣に座ってたおじさんは言った。
「日産スタジアムに行くんでしょ。だったらこの電車で大丈夫だよ。私たちも今向かってるとこなんですよ」
 更に隣には婦人と見られる女性が座っており夫婦での観戦みたいだ。勿論、応援してるのはマリノスなのだろうが。
 言葉を交わしたついでに乗車中に話が続いた。広島はいいとこですねとかエディオンスタジアムのとんでもないロケーションのこととか土砂災害のこととか。
「広島出身の芸能人って結構多いけどやっぱり美人が多いの?」
 そんなことを聞かれて困った。なぜならぼくはすでに女の子だったらみんな綺麗に見えてしまうからだ。だがそれ以上にしばらく行ってないだけにあまり実感として沸かないというのが正直なとこだった。
 初老夫婦は別れ際、
「今日はお手柔らかに」と言ってた。いつもマリノスには勝ってないのにその言葉はどうにも違和感があったのだった。
 新横浜駅から歩いて日産スタジアムにたどり着く。いつ見てもこのスタジアムは巨大である。そしてアウェイ入場ゲートまで回って行くのが面倒くさい。そしてその巨大さ故にいつも客が入ってないような気がするのだった。
 それはアウェイゴール裏も例外ではなくずいぶん席は余裕あるのだった。それなのにサポーターの応援は響きわたる。屋根による反響がすざましい。盛り上がるチャントの合唱。ああ、今日は勝てる、そんな気分さえしたのだった。
 そして試合では実際にサンフレッチェが攻め込む時間が多かった。攻められても最後はやられない、そんな気がしてた。そして怒濤のような攻撃を繰り出すもシュートが阻まれる。そしてフリーの選手につながれ逆襲を食らう、そんな危機感が訪れた時、高萩がそのボールをカットするとそのまま持ち込んでシュート。GKをあざ笑うかのようなループシュートはそのままネットを揺らしぼくらは立ち上がるのだった。
 だがここで審判は笛を吹いた。何でもGKがうずくまってる。でも自分でポストにぶつかっただけのように見えたが。それともオフサイドなのだろうか。モニターにリプレーの映像が流れるも一体何が起こったのか分からなかった。ただそれがゴールじゃないという判定が出たことだけは分かった。
 こういう時サンフレッチェの選手は審判に異議を唱えないものだから分からない。一時期はそのせいで変な判定を受けることが多いのかと思うことさえあった。だがそれはそれでチームのポリシーとして誇らしい部分でもあるのだった。
 ノーゴールの判定には落胆させられたもののそれでも点が取れるような気がした。難しい局面を征しパスがつながり前線まで上がっていく。そして最後の局面、ここを通せばチャンスというとこになって必ずミスになるのだった。相手にパスを出す、トラップミスをする、どれも基本的なプレーを失敗して終わらせてるの。どうしてそこでやってしまうのか、もはやわざとやってるのかという気さえしてくるのだった。
 点は入らない。最後が決められない。これはもはやサンフレッチェの病魔のようなものだった。頼みの皆川がその巨体にも関わらずちっとも存在感はなく寿人と交代するのだった。そしてついに来たエースの登場でサポーター席は割れんばかりの盛り上がりを見せる。「ヒ・サ・ト!ヒ・サ・ト!」というコールが塊となってピッチに送られるのだった。その盛り上がりだけでゴールができる、そんな気になってしまったものだ。
 浩司がミドルシュートを打つ、柏がドリブルで切り込む、それらはあと少しというとこまで行くもゴールにはならない。もう少し、もう少しなのだがそのあともう少しが遠い。そんな決めきれない焦りがあったのだろうか、カウンターを受けてしまった。GK林と1対1という場面を迎えてしまった。飛び込む林。倒れたマリノスの選手。良かった、勝手に転んでくれたよと思ったそのプレーは何とPKを取られてしまったのだった。
「え、今のPK?」
 孤に包まれた表情でぼくらは見合った。そして大して脅威も与えなかったマリノスのFWがPKを決めるとマリノスの選手は大喜び、狂喜乱舞するのだった。こんなので失点してしまうのかよ、マリノスとの試合は何か呪われてでもいるような気がするのだった。
 もはやこの失点で勝負はあった。明らかにサンフレッチェの中に気力がなくなった。攻めて攻めて攻めまくっても決められなかったゴールが相手のたった1回のPKにあっさり決められたという精神的ショックは計り知れないものがあった。
 そしてこのまま負けてしまった。マリノスには本当に勝てない。浦和にも勝てない、ガンバにも勝てない、鹿島にも勝てない。年々とそういうチームがやたらと増えたような気がする。
「あれ、本当にPKだったんですかね」
 仲間がそんなことをつぶやいた。だけど結局は点が取れないからああいう事態に陥ったんだろう。
「ゴールが認められなかったとこといい、もう一度録画見直さないといけないですね。でも観たくないよなあ」
 釈然としないものを抱え、ぼくらは言葉少なにスタジアムを後にする群衆に混じっていくのだった。

2014年9月21日 (日)

新潟戦~勝つも続く緊張感

2014/09/20 サンフレッチェ広島vsアルビレックス新潟 エディオンスタジアム広島

 ひんやりとした夜に今年の夏は短かったなと想いを馳せる。省エネサッカーをやろうとしてことごとく先に点を取られてたよな。守ってるばっかりでちっともボールが前に行かなかったよな。得点の予感も臭いも全くしなかったよな。涼しくなってくると多少は違うのだろうか。多少は違うだろう、何となくだがそんな予感はしていたのだった。
 ピッチには負傷離脱してた石原が1ヶ月ぶりにスタメンとして立っていた。青山も戻りミキッチも出ている。負傷者の続いたサンフレッチェがやっとメンバーを揃えることができた。これは肯定的でありながらこれでまともな試合ができなければもはや言い訳ができないのである。そういう意味では今後を占うと言ってもよい一戦なのだった。
 そんな試合で新潟は高い位置からボールを奪おうと果敢にプレスを掛けてくる。どこにパスを回そうとプレスを掛けられる。それはまるでそこにボールが来るのが分かっているかのようにボールを絡め取られるのだった。
 こういう展開になると防戦一方になりそうだったがこの日は違った。低い位置でのボール奪取からなぜか攻撃へと移れるのである。相手のプレスをかいくぐって、前へ、後ろへ、横へ、そして前へと巧みにパスで相手をいなすのだった。あれだけつながらなかったパスがつながるのである。ああ、一体どうして今までこういうサッカーができなかったんだろう。これは涼しくなった気温も関係あるのだろうか。それとも石原を始めとした負傷から復帰した選手の影響が大きいのだろうか。いつかは点が取れる、そんな気がしたのだった。
 そんな時、高萩にボールが入った。だが相手を背負ったでてっきりボールを下げるしかなかった。攻撃を遅らせることにはなるが奪われるよりはマシ。そう思ったその瞬間だった。高萩はくるっと反転しディフェンスの裏へ長いボールを蹴ったのだった。するとそれを待ってたかのように柏が左サイドを駆け上がる。ボールを追う柏。必死に追いかけるDF。だが柏はボールに追いつくとそのままドリブル、もはやゴールも目前。食らいつくDF。味方の選手もゴール前に飛び出してきた。もうシュートだ。打て、打て!
 だがこの時柏はフェイントをかますて放ったのはマイナスのパスだった。敵と敵の間をすり抜けていったボールは後ろから猛然と走ってきた選手の足に。勢いそのままにシュートはゴールに突き刺さったのだった。
 ゴール!これはもうドリブルからラストパスを送った柏のプレーが秀逸だった。だがその前の高萩のパスも素晴らしかった。そして当然シュートを決めた選手もよく決めた。そしてその決めたのが青山だと知り久々にこういう数人の選手が絡み決めるゴールを見たような気がするのだった。
 だがこれで安心してはいけないのがサンフレッチェである。やはり新潟に押し込められるようになるも何とか凌ぎきった。するとまたしても柏のドリブルで相手陣内を切り裂くとゴール前の浩司にパスを送る。打てと叫んだ。だがその瞬間もぷ3人のDFにブロックされボールはルーズボールとなってしまいファーに流れてしまう。だがそこに紫の影が。何と、石原がどフリーでポジショニングしてたのである。今度こそ。飛び出すGK。万事休すかと思ったその瞬間、柔らかい浮き球が飛ぶとふわっとゴールの中に入ったのだった。
 追加点。石原、復帰戦でいきなりのゴールである。これで楽になった。だがあともう1点欲しい。そうすれば勝利は確実なものになるはずだった。
 そしてチャンスは再び訪れる。ミキッチのクロスからオーヴァーラップした塩谷へ。そして中央で待つ皆川へラストパスが出た。あとは押し込むだけ。決まったと思ったその瞬間、ボールはボテボテッとゴールの脇に逸れてしまったのだった。
「ええ~っ!嘘だろ~!」
 そんな大声を出してしまったのだった。日本代表にまで呼ばれた皆川はそんな絶対に外しちゃいけないシュートを見事に外してしまったのだった。どうもこの日はボールの収まりも今一つだったが肝心なシュートまで外してしまうのだった。
 もう1点、もう1点欲しい。それなのにそんな願望を打ち破るかのよううにもう防戦一方だった。人数を掛けてボールを奪い後ろからつなげて前に運ぼうとする。だがそれがことごとく中盤でカットされるのだがパスミスの類が多いのも事実だった。あれが通っていればもっと楽だったのに。これをもっとキープできれば時間が稼げたのに。そんなもどかしさばかりが募り、もはや得点よりも時間を稼ぐ方が現実的になってきたのだった。
 相手のパスをカット、クリア、ゴールキック。そんなプレーで時計の針を進めるもこの期に及んでもゴールシーンが観たいと思ってた。恐らくそれはシュートを外した皆川も交代で入った寿人も同じことを考えていただろう。だがそんなFW陣はシュートを打つことすらもなく終了のホイッスルを聞くことになるのである。勝った、勝ったのに選手に笑顔はなかった。特に青山の深刻な表情からミスの目立った試合だったという意識は選手も持っていたのかもしれない。
 それでもやっと点が取れた。そして勝つことができた。何よりホームで勝つことができた。あれだけミスが多いと不安が大きいもののとりあえず勝って良かった。果たしてこれでまた魅惑的で勝ち点も取れるサッカーが戻ってくるかどうかは分からない。ただ、出場した選手は疲労を残さないでもらいたい。すでに3日後にはアウェイの試合が待ってる。もしかしたら試合後の選手のこわばった顔はそんなとこから来てるのかもしれないのだった。

2014年9月13日 (土)

ガンバ戦~近くて遠いゴール

2014/09/13 サンフレッチェ広島vsガンバ大阪 エディオンスタジアム広島

 中2日空けて同じ相手と同じ場所で戦う。滅多にない機会であるがその3日前の試合で点差以上のボロ負けをしてしまった為こそは今度はリヴェンジしてやりたい。でなければこの屈辱感は払拭できないと意気込みはすざまじかった。それはピッチ上の選手も同じようで序盤から果敢にボールに食らいつく。前からボールを取りに行く。接触プレーも厭わない。そんな気概を感じられたのだった。しかし時間の経過と共に段々と普段のサンフレッチェに戻るのだった。
 もはや半分より後ろでしかプレーが行われない。守って守って守る展開。運良くゴールキックになったかと思うとこれがちっともつながらない。林の蹴るキックはラインを割るか競り合いをすると必ず相手ボールになるのだった。スローインも3秒で相手ボールになるものだからガンバはもう何も恐れることなく攻めてくる。攻めて攻めて攻めてくる。そしてマンツーマンで付いてるにも関わらずポンポンポンとつながれ宇佐見にシュートを決められてしまった。鋭い軌道だったがGK林も取れそうで取れないのだった。
 終わった。まだ前半にも関わらずそんなことを思ってしまった。それほどにサンフレッチェには得点の臭いがない。それ以前にシュートまで行かない。それ以前にボールを前に運ぶことができない。それ以前に相手のボールが取れない。ああ、ここ最近こんな愚痴ばかりを言ってるような気がする。
 だが後半に入ると様子が変わってくる。途端にボールが回り出す。相手の陣内へ押し込める。あとはシュート。だがこのシュートが決まらない。左サイド山岸が切り込んでクロスを上げるもことごとくクリアされてしまう。中央にパスを通すも相手を崩せない。なぜか最後のパスが必ず相手のところに行くのだった。
 ああ、ゴールが遠い。ゴールまで3メートルくらいまで来た。2メートルまで詰め寄った。あとほんの少しでありながらシュートが打てない。肝心なところでパスがずれてる。トラップミスしてしまう。どうしてあの場面、あそこでそういうプレーをしてしまうのか。沢庵の尻尾をギューッと噛んでやりたい気分だった。
 青山がミドルシュートを狙う。だがブロックされるもセカンドボールはサンフレッチェが拾う。そんな良い流れなのに点が取れない。パスは回るし攻めてるのに点が入らない。ああ、これもサンフレッチェらしいのだった。
 そして時間切れ。点が入らなかった。点が入らない。このチームはどうやったら点が入るのだろう。
 同じ相手に同じ場所に連続して負けてしまった。リヴェンジを果たすことができなかった。屈辱感にまみれる。止まらない失速感。選手も入れ替わるも全く結果は変わらない。とりあえず、一体いつになったら点が取れるようになるのだろう。

2014年9月11日 (木)

天皇杯ガンバ戦~無残に散った天皇杯

2014年9月10日 天皇杯4回戦 サンフレッチェ広島vsガンバ大阪 エディオンスタジアム広島


 日本代表に招集された皆川、水本。親善試合ながらスタメンでの出場があった2人の評価は難しかった。皆川は身体を張ったポストプレーでは安定感があったものの実際にゴールはなかった。水本は完全なるパスミスからPKを与えてしまった。どうも水本は国際試合になると失点につながるミスを犯してしまう傾向があるという気がするのはACLでも似たような場面があったからだった。

 そんな2人を外した上での天皇杯。代表に選出された選手がいないことが前提となってるだけに世間での注目はどうしても低くなってしまう。だがそれは代表戦とリーグ戦の間を縫うように行われるカップ戦にとっては必然的にそうなってしまうものだ。事実、これまでの試合スカパーですら中継がなかった。そしてやっとのことでサンフレッチェの試合も放映されると思ったら録画放送。かつて在籍してた戸田が、天皇杯は決勝以外は予選みたいなものと言ってたが、それはあながち間違った見解ではないのだった。

 だがそんなことよりも偶然の一致は凄かった。対戦相手のガンバとは天皇杯とリーグ戦が広島での2連戦ということになった。果たしてこれはいいのか悪いのか。正直相手の調子が悪ければウェルカムなのだがここに至って調子を上げてきたガンバはあまり歓迎すべき相手ではない。ただ、それでもここ数年勝ったことのない万博での試合でなかったというのは救いなのであった。

 サンフレッチェは若手を大胆に起用してきた。川辺や茶島など能力はありながら出場機会のなかった選手がピッチに立つのは楽しみでもあった。特にほんの短い出場機会しかない川辺など、その技術の高さなど目を見張るものがある。こんなところでやっと出番が訪れた。それだけにどんなプレーをするのか期待してたのだった。

 しかし、ボールは終始ガンバが持つ。サンフレッチェは引いて守ってボールを奪おうとするも余裕でいなされてしまう。寄せても取れない、パスも取れない、ドリブルも止められない。これはいつか失点する典型的パターンだと思ってたらゴール前を崩されあっさりと失点してしまう。これで点を取りに行かないといけないと思うもまたしてもゴールを許す。その2つ共守備の人数は十分揃っていたが意図も簡単に失点を繰り返してしまう姿に深海よりも深いため息がでるのだった。

 のびのびと躍動するようにプレーするガンバとは対照的にサンフレッチェは縮こまっていた。チャンスと見るや果敢に前に突進するのかと思えば味方の上がりを待ってる内にボールを取られる。寿人も相変わらず受けたボールを取られまくるし攻撃の芽はなかった。注目していた川辺なども驚くべき存在感の無さでその期待外れ感は半端じゃないのだった。

 業を煮やした森保監督はついにこの2人を交代した。皆川と青山という本来のレギュラーメンバーが出た。あと2点、道のりは遠いがまずは点を取りたい。だがこの日の戦況の悪さはこの程度の変更では効果はなく逆に失点をしてしまった。終戦、さすがにこの3点目はそう考えざるを得なかった。

 勝敗は見えたものの何もできないまま終わる。それが恐怖だった。2シーズン連続で優勝したチームはここまで堕ちたのか、そんな落胆に放心状態に陥りそうだった。さすがにピッチの選手も危機感を感じたらしく攻撃への姿勢を見せる。だがすでに3点取ってるガンバは余裕の守備をして凌いでしまう。ああ、本当になす術がないのだろうか。

 だがこの時ゴール前の皆川にボールが入った。その大きな身体をターンし前を向いた皆川は抜けるとチャンス。そしてあとは決めるだけという体制へ移ろうとした時倒されたしまった。決定機の阻止。だがそれ以上にその倒された場所はペナルティエリアの中なのだった。

 PK。これに皆川は自分でキッカーを務める。どことなくその風貌は不器用そうに見えてPKを決めれるような気がしないのだが冷静にGKの逆へキックして決めてしまう。ああ、1点だけでも返した。これで自尊心は保つことはできたのだった。

 一発勝負のカップ戦の結果として1-3はボロ負けと言っていいだろう。だけどしょうがない、ゴールはおろかシュートを打つことさえできなかったのだから。そして唯一の得点が大卒ルーキーの皆川。もはや皆川以外ゴールができなくなってしまったこのチームにおいて今週末どうやって再戦すればいいんだろうと思うと途方に暮れてしまうのだった。

2014年9月10日 (水)

ナビスコカップ浦和戦~準決勝進出

2014/09/07 ナビスコカップ準々決勝 サンフレッチェ広島vs浦和レッズ 埼玉スタジアム2002


 後半に入りメンバーはそのまま。一体寿人はどこで代えるんだとそんなことばかり考えていた。ここで引いて守ろうとしても守りきれる訳がない。そして何より浦和には勝ちたい。元サンフレッチェの選手が多く監督のミシャも前監督。当然にライバル意識がない訳じゃない。しかもこの埼玉スタジアムでは本当に勝てない。すでに今シーズンのリーグ戦では2回負けてしまったのでせめてこの試合では勝ちたいというのが逼迫した想いだった。

 すると中盤での高萩のボールキープが効いた。3、4人と囲まれたにも関わらず巧みなボール裁きで逃れると右サイドの山岸へ出す。フリーでゴール前へ進入。そしてシュート。ガツンとポストに当たる。だがその跳ね返りを詰めた選手がいた。ボールはネットを揺らさない。だがそれは明らかにゴールラインを割ったのだった。

 飛び上がらんばかりに騒ぎ立てるアウェイゴール裏。そしてピッチでは寿人がゴール裏に駆け寄ってることにより決めたのが寿人だった事を知るのだった。

 割れんばかりの寿人コール。長くこの時を待っていた。どんなに厳しいことを言おうともやはり寿人のゴールは特別である。そして早々に交代しなくてよかったなどと都合良く考えてしまうのだった。

 これで実質2点差がついたも一緒だった。時間の経過と共に高萩などは時間稼ぎのプレーをするようになった。それなのに肝心なところで相手にパスを出してしまったりする。そしてさすがに守備に重点を置きたくなってくると寿人は交代してしまった。だが右サイドで山岸と柏が交代すると柏はドリブルによりゴール前へ切り込む。慌てる浦和のDFを尻目にマイナスのパスを出す。ゴール前がら空き。そこでシュートを放った高萩。ボールはれろれろれろと蚊の止まるような遅さで転がりGKにキャッチされてしまった。

 立って戦況を見守ってたぼくらは腰砕けになった。あれはGKへのパスだったのか、あれだから点が取れないんだ、ぼくらはそんなことを言い合った。

 そうこうしている内に攻め込まれゴール前の混戦に。そしてこの肉弾戦に塩谷は倒れてしまい槙野にゴールを決められてしまった。あれファールじゃないのかよと審判に文句を言いたくもなったがゴールは認められてしまった。

 こうなってしまうともう余裕がない。浦和は何がなんでも点を取るつもりで攻め立てる。サンフレッチェはもう防戦一方だ。跳ね返し跳ね返し跳ね返してもボールを奪われる。ああ、もう時間の経過だけしか期待できないのだった。

 前掛かりになる浦和に対してボールを奪えばカウンターのチャンス。それなのにことごとく精度がなくたった3秒で相手ボールになってしまう。せめて自分たちでボールを持てばそれだけで時間を稼げるというのに。そしてまたしても浦和の攻撃に耐え凌ぐ時間となってしまう。遠目からのクロス、中央へのパス、ミドルシュート、それらどれを取っても肝を冷やしてしまう。おれでもアウェイゴール裏は選手達に少しでも力になれればと応援コールを続けるのだった。

 早く終われ、早く終われ。そして終了のホイッスルが鳴った時、歓喜で一斉に立ち上がった。だがそれは安堵の気持ちが入り交じり爆発する歓喜というものとは趣が異なっていた。

 勝利の挨拶をしにサポーター席へ集まる選手。

「オ・オー、オイッ!」

 かけ声と共に全員で両手を振り上げた。

「グランデ・ビオラ・ヒロシマ!」

 太鼓のリズムに合わせて皆が叫ぶ。ああ、一体このコールするのっていつ以来だろうか。

「いやぁ、勝って良かったよ」

 と一人が言うと、

「でも本当は勝ってないんだけどね」

 ともう一人が指摘した。それによって続いてぼくはつい口に出してしまった。

「でもこの試合よく勝てたよな」

 周りにいた仲間は笑いつつも誰も否定はできないのだった。

 そして帰り支度を始めた時、仲間がつぶやいた。

「今シーズンはナビスコは穫りたいよね」

 そしてサンフレッチェは確実にその権利だけは取得したのだった。


2014年9月 9日 (火)

ナビスコカップ浦和戦~追いついた前半

2014/09/07 ナビスコカップ準々決勝 サンフレッチェ広島vs浦和レッズ 埼玉スタジアム2002


 北越谷駅に着いた時、そのあまりにも閑散とした様子に今日本当に試合やるんだろうとさえ思った。カップ戦はどうしても注目度が下がる。その上、朝から降ってた雨は外出する気分を萎えさせるには十分だった。

 もう涼しくなってかと思えば暑さがぶり返し、そして日が変わると雨ですっかり気温が下がってしまう。そんな気温の変化により家を出る時はとても寒く感じられた。その為防寒対策に雨対策まであらゆる準備をしてたものの、北越谷駅に着いた時にはすっかり晴れ渡り気温も高くなってた。全くもって気まぐれな天候である。

 シャトルバスで一人、紫のシャツで座った。車内では当然のごとく浦和の勝ち抜けの条件を話し合ってる声がそこここで聞こえた。。だがその話の内容は自信満々というよりどこか消極的、圧倒的不利な状況に落ち込まれてるとでもいったような様子だった。ここ3シーズン、浦和はサンフレッチェに1回しか負けたことないのにその様子は少し意外でもあるのだった。だがぼくにしてもリーグ戦の時と比べるとずいぶん気が楽である。これがやはりリーグ戦とカップ戦の違いなのかもしれない。

 スタジアムにたどり着くとやはりいつもより人が少ない気がする。スタンドに出ると空席の方が目立ち浦和の試合としては寂しい気がした。スタンドに上がった時ドクトルなど仲間と合流したが特に連絡を取り合わなくても容易に見つけることができたのだった。

 それでもアップにより選手が入場すると浦和ゴール裏からは地響きのような声援が沸き上がる。その声量の大きさは人間はどうやったらあそこまで声が出せるようになるのだろうなどと思ってしまった。アウェイゴール裏もがんばってコールをしているものの浦和の声援にかき消されてしまうのだった。

 そんなアウェイの地で行われたナビスコの準々決勝。サンフレッチェの勝ち抜けの条件は点を取ればアウェイゴールの関係で引き分けでもいい。だがその点を取るということができないのである。しかもどうも最近のサンフレッチェはボールがつながらない。なのでサンフレッチェのキックオフで始まるこの試合の前に思わず漏らしてしまった。

「最近のサンフレッチェって6秒でボール奪われてしまうんだよな」

 そんなことを行ってたら本当に6秒で取られてしまった。そして再びマイボールにするとまたしても6秒で相手にボールを取られてしまった。そして防戦。耐えて耐えて耐えないといけない。ああ、どうしてもっと楽な展開になってくれないのだろうか。自陣に引いて人数をかけて守る、たまにクリアして前線に上げたとしても寿人のところで必ずボールを奪われる。やっぱり皆川がいないと収まらない、つい1ヶ月前にはなかったような台詞が聞こえてくるのだった。

 ところが山岸がサイドからの切り込みによりクロスを放つ。ゴール前に飛び込んだのは寿人。タイミングはぴったり。いける、と思ったそのシュートは当たりどこが悪くてゴールの枠はるか上へ飛び去ってしまうのだった。

 そしてそんな依然として浦和の方が攻め立てる時間が多くなる。シュートを打つ、林が防ぐ。CKを蹴る。阿部にあっさりと合わされてしまい失点してしまった。ああ、ここまで攻められるといつかは決壊してしまうよな。しかもいつも阿部に決められる。更にCKを蹴ったのが柏木というのが尚更失望感を憶えるのだった。

 もう終わった。点の取れないチームにおいてこれは終戦と言ってもよかった。がっくりと肩を落としたぼくの感情を余所にサンフレッチェは攻撃への姿勢を見せていった。だが浦和も人数を揃えて守備を固めてる。これではゴールまでたどり着かない。中央の野津田へボールが入った。だがここからどう展開するか。ここで2、3人で連動して崩していくというのがサンフレッチェのパターンであるがここで打った。その瞬間、閃光が走る。強烈な弾道のボールがGKを避けながらもゴールに突き刺さったのだった。

 はちきれんばかりに飛び上がるアウェイゴール裏。同点、しかもアウェイゴールである。これは単なる同点以上の重みがあるのだった。

 息を吹き返したサンフレッチェ。まだ取れる。このプレーでノった野津田は積極的にミドルシュートを狙う。高萩もシュートを打つ。そして同点のままハーフタイムを迎えた。

「寿人もあれ外すようじゃな」

「もう寿人は交代だろ」

「寿人にボール出ても100パーセント相手ボールになるもんな」

「でもベンチにワントップするような選手いないんだよな」

 そんな会話をぼくたちはした。もう1点入るとずっと楽になる故に選手交代を考えるとどうしてもそういう選択肢を思いついてしまうのは少々寂しいような気もするのだった。


2014年9月 8日 (月)

ナビスコカップ浦和戦~どうしても入らないゴール

2014/09/03 ナビスコカップ準々決勝 サンフレッチェ広島vs浦和レッズ エディオンスタジアム広島

 終了のホイッスルが鳴った瞬間、がっくりと腰を落とした。スコアレスドローで終わった瞬間両チームの選手は力つきたというようだった。
 代表の召集の為に皆川と水本がいない。その為に寿人がスタメンで出場してるのだがその事実に違和感を覚えた。皆川が選出されたというのもサプライズなら寿人がこういう機会でないとスタメンで出場できないという事実だった。それでもエースであることに変わりない寿人の出場に加え両サイドのミキッチ、柏という顔ぶれを見ると勝ちに行ったのは明白だった。
 引いて守ってボールを奪ったら攻撃を考えようという消極的な展開の多かったこの頃のサンフレッチェと違い中盤からもプレスを行いアメーバのようにDFが連動し浦和のボールを絡め取る。そして攻撃では相手の間を縫うようなパス回しがさえ渡る。ああ、こういうサッカーが見たかったんだ。これであとは点を入れるだけ、ところがこの点を入れるということができないのだった。
 左サイド柏からクロスを上げるも最後のフィニッシュで枠に入らない。ヘディングで合わそうと枠の外。絶妙の飛び出しヒットしたヘディングもオフサイド。入らない。入らない、入らないシュート、でもそれが全て寿人によるシュートなのだった。
 もういい加減入ってくれ。そんな焦りにも似た感情が押し寄せるとショートカウンターのような形からDFの裏へボールが出る。ペナルティエリア内からのシュート。これぞ寿人の最も得意とする形。だがそれもバーに当たる。そしてボールは無情にもそのまま跳ね返ってしまうのだった。
 ああ、本当に本当に入らない。それでも1トップに寿人がいるというのが唯一のゴールの可能性でもあるのだった。
 しかし、この後寿人は交代してしまう。代わりに入った茶島は中盤の選手。一体誰がトップに入るのかと思うと高萩だった。それによりもうこの試合点が入ることはないだろうと思っていたら見事にチャンスらしいものも生まれないのである。高萩はセカンドボールを絶好の位置で受けたりする割にはその後簡単に奪われてしまうのである。かつて優勝したシーズン見せた絶対に奪われないボールキープ力はすっかりと陰を潜めてしまうのだった。
 もう1度、もう1度チャンスをと思ってたら浦和の攻撃ばかりが続く。無理をしてつなごうとしてボールを奪われる。そして時間が少なくなってるというのに攻められてるばかりである。もはや引き分けを狙った方がいいのか。それは感情が許さん。と思いながらも現実には引き分けしか望めないような時間に入ってたのだった。
 その結果のスコアレスドロー。攻めてたのはサンフレッチェだったように思う。それでいて点が取れなかった。攻勢に出ても点が取れない。守備的に行っても点が取れない。セットプレーになったら尚更点が取れないのだった。
 それでも最近では一番良い展開で試合を進めてたのも事実。それなのに点が取れないのも事実。この判断をどうするか、全ては第2戦のアウェイゲームに掛かってるのだった。

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  • ススボウブログ
    自分サッカーやグルメについてのブログということです。 かなり熱心に応援してる方のようです。
  • ひろしま日記&サンフレッチェコーナー
    試合を時系列で紹介したりかなり凝った内容となってます。 現地の様子など行った人でしか分からないことがあり興味深いです。 試合に行った人も行けなかった人も楽しめるのではないでしょうか。
  • ゆみしん徒然の書
    ゆみしんさんのブログ。本当に色んなスタジアムに観戦に出かけて現地の様子をレポートしてます。観戦者視点でそれぞれのスタジアムの様子が分かり現地に行く時の参考になりそうです。
  • Scud Sanfrecce
    MICRAさんのサイト。ここの特集のコーナーは必見。サンフレッチェはなぜ人気がないかという考察については今までに見ない観点がある。是非一度読んでください。
  • ヒロシマ・コーリング
    今そこにある危機。サンフレッチェにはメディアが少ない。その為妙にぬるい記事が目立つ。そんな甘い現状にこのまま放置していいのかという危機感を感じた時発言していく。

ぼくのミュージック・ライフ

  • Songs Remains the Same
    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

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  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles