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2014年7月28日 (月)

甲府戦~死力の引き分け

2014年7月26日 サンフレッチェ広島vsヴァンフォーレ甲府 エディオンスタジアム広島


 梅雨明け宣言が出てからというもの連日猛暑が続き、日によって日本全国で熱中症患者により搬出された患者は660人、4人の死亡まで確認された。夜になっても気温が下がることはなく一歩間違えば死と隣り合わせのこの暑さ、そして週2日の試合スケジュール、W杯中断前もハードなスケジュールだったが中断明けもタイトだ。ただ今回の場合はあくまでも国内限定での話なので条件としてはどのチームも一緒、その為それ程厳しさを感じてないというのが正直なとこだった。

 その為、気持ちが融解したのだろうか。前半早々に失点してしまった。後ろでのパス回しに対して甲府はプレスを掛けまくり、行き詰ったとこでGK林は前線へクリアのように蹴り上げた。中盤ではそのボールを甲府に掻っ攫われ攻撃に転じられるとスルスルッと2、3人で守備の間を縫うようにボールを運ばれて決められてしまったのだった。先の失点、これは甲府のような守ってカウンターのチームにとって絶好の勝ちパターンなのだった。

 失点が止まらない。そこにため息をつきながらもいよいよ点を取らなきゃいけない状況で甲府は攻めるとこでは果敢に攻めてきた。特にクリスチアーノは3人掛かりでも止められない。そしてクリスチアーノのマークに付くと他の選手が空いてしまう。クロスを上げられると飛び込んだ選手がいた。危ない、と思ったが林がポジションを取ってキャッチしたものの甲府の選手は勢い余ってそのまま林に足の裏から激突してしまったのだった。

 主審の笛。駆け寄った主審の胸からはレッドカードが提示された。うずくまる林。この一発退場の判定に甲府の選手は意義を唱えることがなかったことから判定を受け入れてるようだった。一歩間違えば退場もあり得る、甲府の選手にはそんな割り切りさえあったかのようだった。

 これで数的有利になったサンフレッチェだが戦況はちっとも有利にならなかった。ゴール前に人数を掛けて守られた甲府の守備は崩れない。サイドからの打開を図るも右サイドの林はボールを受けると次のプレーを考えてしまう癖があり、そのちょっとしたスピードダウンが甲府の守備を整える時間をあたえるのだった。そして右ストッパーに入ってるファン・ソッコは柏を追い越す動きをしない。裏を狙ったパスを出す選手もいない、バイタルエリアでドリブル突破をする選手もいない。全てが全てこうやってこうするんだろうなという展開ばかりなのだった。そんな予想通りの攻撃に甲府は難なく弾き返してしまうのだった。

 そしてクリアボールに前線で一人残ってるクリスチアーノが一人でカウンターを仕掛ける。これに対してサンフレッチェの守備陣はまるで歯が立たないのだった。最後の最後には水本がいる、塩谷もいると思って安心してた守備陣はいつの間にか貧弱となり、その2人も1対1で勝てなくなっていたのだった。失点がなくならなくなったのはその辺に理由があるのだろう。

 時間は無為に過ぎるばかり。遂に寿人は皆川に交代した。そして柏もミキッチに交代する。すると急にボール運びがスムーズになる。ミキッチはボールを受けると次のタッチで突破、もしくはワンタッチで横パスなどまるで錆びついたギアに油でも指したかのような滑らかさをもたらすのだった。そして皆川はマークがあってもボールを収め、単純なクロスでもヘディングで頭一つ抜けるという姿を見せるのだった。

 ミキッチと皆川、もはやこの2人に託すしかなかった。だがそんなこと甲府も百も承知、そこは徹底マークされるもののミキッチのドリブルはそれでもマークをはがしてしまう。そして右サイドからクロスを送ると真ん中にいた皆川の頭に当たる。だがそれはゴールに向かってではなく目の前に落ちたのだが何と、それは柴崎の足元でもあった。ダイレクトで蹴り込む柴崎、次の瞬間ボールはゴールネットに突き刺さるのだった。

 同点。歓喜に沸くエディオンスタジアム。やっと、やっとこじ開けたゴールだった。もう1点、もう1点行くぞ。そんなそんなボルテージをスタンドの観客も発し、声援の音量は大きくなっていくのだった。

 もう1点、もう1点欲しい。左サイドの山岸もクロスを上げる。ボールを左右に動かし相手を揺さぶる。狭いスペースしかない中央にボールを預け打開を図ろうとする。だがそのいずれもゴールという結果には結びつかない。こじ開けろ、こじ開けてくれ、こじ開けるんだ!

 ほとんどの時間帯をサンフレッチェが攻めてたというのに結局それ以後点を取ることはできずタイムアップ。やるせなさが残った。果たして甲府に退場者がなかったら点を取ることはできたのだろうか。点が入らない、そして失点が止まらない、どうしても勝てない。ああ、苦悩は続くのだった。昨シーズンより選手層は厚くなったはずなのにと思うと余計にやるせなさは積もっていくのだった。

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