東日本震災復興支援スペシャルマッチ
2013/06/08 TEAM AS ONE vs Jリーグ選抜 国立競技場
かつてはJリーグにはオールスター試合というのがこの中断期間にあった。他にも外国人選手選抜対日本人選手選抜という企画もあった。それらは皆単なる興行の華試合という意味合いしかなく目の肥えた観客にしてみると段々と興味をなくしついには客も入らなくなってしまった。その為Kリーグ選抜との対戦などという企画を考えるもこれも失敗。誰もKリーグの選手に興味などないという決定的な事実を突きつけるだけの結果に終わってしまった。そういった経緯がありもはや各クラブの選抜選手を集めるという興行試合は成り立たないとの見方から気付いたらそういった企画がJリーグの年間スケジュールからも消えるのだった。
だけど思い出してみるとあれはあれで楽しかったような気もした。代表では選出選考という壁があるがこういう興行ものというのは単純に人気のある選手が選ばれるのである。だから比較的この選手とこの選手が一緒にやればどうなるんだろうという妄想を比較的叶えてくれる可能性がある。そして実際それに近い布陣を実現できたのだ。
寿人、豊田、柿谷という代表で試して欲しいという選手がそのままJリーグ選抜としてピッチに立ってた。しかもそのパフォーマンスがまるで普段から一緒にプレーしてるのではないかというような連動性を魅せた。そして柿谷のサイドからの横パスに寿人はスルー、ファーで受けた豊田が裏へ出すとそのパスを予想してたかのように飛び出してたのが寿人。見事GKとの1対1を決めたシーンに心躍るのだった。寿人は個で点を取るタイプでないからサンフレッチェ以外では点が取れないとか言われたものだがこの急増チームでも結果を出すことができた。そしてこの急増チームがまるでサンフレッチェの得点シーンのような場面を演出したのが驚きだった。が、よく考えたら監督は森保監督なのだった。
その後も圧倒的にJリーグ選抜が優勢に試合を進めるが、その内にTeam as oneも盛り返してきた。そして面白いのがこの時期シーズンオフの欧州では契約の終わった選手もおり、そういう選手の絶好のアピールの場でもあるのだった。その各選手のモチベーションの違いが露骨に感じられるのも面白い。これが今の日本のオールスター試合の見方なのだろう。
この日の早朝、日本代表がコンフェデレーションズカップであまりにも無惨に負けた姿を観た後だけにこの試合がとてつもなく面白く感じられた。スタンドでは各自応援するクラブのユニフォームを着てそれぞれの楽しみ方をしていた。意外なことにサンフレッチェのユニフォーム姿も多かったのである。
でも残念なことにこの試合は地上波での生中継がなかった。リーグ戦も中継されない、企画をやっても中継されない、せっかくの東北へのチャリティーマッチといってもそれをメディアがちっとも取り上げてくれないというのが寂しいかぎりだった。一体Jリーグはどうやったらもっと取り上げられるんだろうと考えさせられもしたのだった。
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