イラク戦~Dark Side of the Moon
2013年6月11日 ワールドカップ最終予選イラクvs日本
本大会出場を決めたチームにとって残りの試合は消化試合である。その意味で日本はこの試合が消化試合となったもののこういう時こそ普段出てない選手のアピールのチャンスであり、それはそれで今までと違う刺激があるというのがこういう試合のモチベーションであった。だがザッケローニ監督はすでにメンバーを固定してしまった上、サブのメンバーもずっと一緒となると所詮その限られたコップの中での話となってしまいこじんまりとした印象が拭えないのだ。そこがスケールダウンした印象を与え観る前の高揚した気分というものを沸き立たせないのだった。
そしてキックオフは日本時間にして11時という深夜に差し掛かる時間。普段だとぼくはとうに布団に入ってる。そんなぼくにしてみればかなりがんばって起きてた方だ。もしそこで血肉沸き立つような興奮があれば目も冴えただろう。ところがそこにあったのは幻影とまどろみだった。
ガラガラのスタジアム。もうその時点でワールドカップ予選という真剣勝負という舞台ではなくなっていた。だがそれはイラク側の都合なのでしょうがない。そして相手チームがそれほどのチームでもなかった。それもイラク側の都合だ。そしてそんなイラクに対して互角に渡り合った。それは日本の事情である。そのふがいなさに意気消沈できればまだ良かった。もはやそこにはそんなもんだろうという諦念感しかなかった。
ぼくはそれでも日本代表の試合を観なければという使命感でTVの画面に視線を向けるも意識は朦朧としていた。だんだんと映像の輪郭がぼやけてきだした。とてもふわふわした緩い感覚だ。そして長く長く終わらない競技が続いてる。この感覚、どこかで味わったな。ああ、そうか。始めてピンク・フロイドを聴いた時がそうだった。『Darkside of the Moon』。黒い背景にプリズムの光の屈折を描いてるそのジャケットはそのアルバムの内容をよく表していた。正に月の裏側にでも行ったような非現実世界のようなおぼつかなさ。意識が遠のく感じ。
そして気付き、目が覚めた時にはすでに全曲終わっていた。まるで催眠術に掛かったかのように。この感覚をぼくはこの試合でも味わったのだった。別世界への移行、そう、眠りの世界へと入ってしまったのである。この試合の最大の功績、それさ催眠効果であった。
それでも日本は1点を入れて勝ったようである。面白くない、つまらないと言われても勝ってしまうのだからしょうがない。でもサッカーを観てると思うことがある。勝てばいいというものでもないと。こんな勝ち方をするならもっと玉砕するような試合が観たいと。でもそれは普段からサッカーばかり観てる人間の考えること。普通の人は勝てば応援し、負ければ興味をなくすのである。
理想の日本代表。それは実現不可能だとここにきて気付かされるのだった。
« ワールドカップ出場決定 | トップページ | ブラジル戦~現実の実力差 »
FonnolfBroorn http://vikaswieier.com>xaikalitag FoeseElisse http://usillumaror.com - iziananatt JoinkJenecoft http://gussannghor.com attablyPype
投稿: Zikinellelkpopy | 2013年7月 5日 (金) 17時25分