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2012年10月17日 (水)

残念で終わったブラジル戦

2012/10/16 日本vsブラジル スタディオン・ヴロツワフ

 アウェイの親善試合としてフランスに勝った日本はもう意気揚々だった。次のブラジル戦はエースの本田も戻るし期待できる。それによりヨーロッパ遠征を華々しいもので締めくくるつもりでいただろう。が、世の中そんなに甘くないのだった。

 序盤、攻撃的な姿勢を見せた日本はブラジルのバイタルエリアまでボールを運ぶ場面を何度か創り出した。その次々に回っていくパスワークにもしかしたら先制点を入れてしまうのかという気さえ起ったものだ。だが最後のとこでゴールが割れない。さすがに個人技の高いブラジルだけあってそう易々と決めさせてはくれないのだ。だからこの分チャンスを増やすしかない。日本の攻撃は更に前掛かりになっていくのだった。

 そんなゴールを決めれそうで決めれない状況は実は魔物であった。ボールを奪われてもすぐに取り返して攻撃することしか頭になくなった。その結果自分たちが今守備をしているという意識が希薄になったのである。相手がボールを持ってるのはあくまでも次の攻撃への前段階、そんな感覚になったのは致し方ないのだった。事実、守備はちっとも崩されてなかった。まさか中盤から上がってきた選手のミドルシュートがゴールネットに突き刺さると誰が想像しただろうか。

 何であれが入るのか分からなかった。シュートを打つタイミングさえ分からなかった。そしてどうしてあの距離から撃ったシュートがGKが触ることもできない威力になるのかも分からなかった。そう、日本の対戦しているのはそういう選手の集まったチームなのだった。

 まだ時間はある。下を向く必要はまるでない。それは分かっていながらもどうしようもない脱力感に襲われたのは事実だった。日本がパスをつないでつないでフィニッシュまで漕ぎ着けても最後のGKの壁が破れない。対してブラジルの先制点は崩すことなくほんの少しの隙を見つけてのミドルシュート。それがあまりにも簡単に決まってしまったがゆえに気が遠くならんばかりだった。その時悟った。まだまだ世界は遠い。と同時に強いチームというのはこうやって点を取るという見本を見せてもらったような気がした。組織力だの戦術だのといったものの強烈な個の力はそんなものを粉砕するのだった。

 その後も今野がPKを取られ2点目を決められる。この相手から2点以上取るのは至難の業だった。それどころかボールさえ取れなくなってしまった。プレスを掛けてもサラリとかわされる。この人達の下半身に付いてるのは本当に足なんだろうか。もしかしたら足ではなく手ではないだろうか。それくらい自由にボールを扱う。もはや日本人とブラジル人のボールを扱うという概念自体が違うのではと思うのだった。

 3点、4点と失点を重ねる。もはやこうなると勝つことなぞ考えられない。もはや目的は1点を取るというところに切り替えられた。だが入らない。シュートを打てただけでも大したものとして映ってしまう。つまりはこのブラジルから点を入れるということは天文学的な可能性の低さと感じてしまうのだった。

 ただしこういう点を取りたい状況だからこそ試して欲しい選手がいる。そうでなくてもピッチに立って欲しい選手がいる。サンフレッチェのエース、佐藤寿人だ。時間が少なくなるにつれその期待は高まった。だが交代でサイドラインに待機する選手として最後まで寿人の姿を見ることはできないのだった。

 さすがにこれまでJリーグで何点取ろうと呼ばなかっただけのことはある。今回の招集は前田が怪我した為の頭数合わせだったというのはハッキリした。つまり最初から使うつもりなどはなかったのである。単なる練習メンバー、他の選手にアクシデントが出た時の為の保険でしかなかったのだ。その成り行きに深い深いため息をつくのだった。

 中継でも前線をかき回す動きが欲しいと言っていた。なのに何で寿人の名前を出さないんだろう。点を取るフィニッシャーがいないとも言っていた。それなのに寿人の名前は出されなかった。空しい空しい欧州遠征となってしまった。

 そんな肩すかしを食った今回の遠征だったがメインスタンドに寿人の弾幕を見つけた時どこか救われたような気がした。どうせザッケローニ監督は寿人を使うつもりなんかはちっともないんだろう。だけどポーランドまで行って応援する人の中で寿人に思いを馳せてる人がいた。それ故にやっぱり見てみたかったと残念に想うのだった。

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コメント

Bet365というイギリスのbookmakerのホームページで世界中のマイナーなサッカーが生のスクリーミング映像で見れますが南米のサッカーはやっぱりどっからでもシュートを撃つので見ているとおもしろい。
参考までですがサッカーの文化の違いがよくわかります。(但し守備はザルですが・・)

お世話になります。とても良い記事ですね。

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