FC東京戦~ビッグアーチに潜む魔物
2012/08/25 サンフレッチェ広島 vs FC東京 広島ビッグアーチ
過去にサンフレッチェでコーチをやったポポビッチ監督のFC東京はよりによってサンフと全く同じフォーメーションで臨んできた。だががっちりゴール前を固められてカウンターを狙われるよりよっぽどやりやすい。同じフォーメーションならチームの力量の問題だ。その点得点ランクトップの寿人のいるサンフレッチェの方が有利だ。
そんな楽観的な考えをしていた。だが、まるでこれは自分の分身と戦っているかのように上手くいかない。石原のボールの受ける位置は全て森重に把握されてるようでボールが収まらない。ミキッチの突破は徳永のところを抜けない。寿人にはシュートを打つ場面が現れない。これはそう簡単には点を入れることはできないというのが予感できた。
そんな中、高萩が相手のプレッシャーをかいくぐりFKを得たり遠目からシュートを打ったりするシーンが現れるのだった。だが入らない。打っても打っても入らない。その後自分のシュートが入らないのを意識したかその後自分で打つ場面をスルーしてチャンスを潰してしまうこともあった。点が取れない。もう絶対に点が取れない、そんな予感がしてきたのだった。
それなのによりによって失点してしまった。ゴール前ルーカスとの1対1を森脇はあっさり股下にシュートを打たれてしまった。この日はいつもに比べて守備もがんばっていた。バイタルエリアでシュートをブロックする場面が多く打たせてなかった。相手にシュートを打たせないことがこの試合ではできていた。それがたった1人のストライカーの切り返しによってやられたのである。それがまた悔やまれるのだった。
だがストライカーならサンフレッチェにもいる。辛抱強くボールを回しDFラインを斜めに切り裂くスルーパスを高萩は送った。それに反応していた寿人。ゴール前GKとの1対1。シュートはGKの右へ逸れたがゴールにも逸れてしまった。絶対に入ったと思った場面で枠にさえ入れることができなかった。1チャンスをルーカスを決めることができて寿人は決めることができなかった。勝敗はそれで決まったのだった。
最後の最後、ファン・ソッコのクロスに石川が飛び込んでいた。そのボールの軌道、ゴールへ入り込むタイミング、これはそれ以上ないものだった。だが石川はこういうチャンスで本当に決めることができない。ダイレクトで合わせたボールはゴールの遙か上を越え消えていくのだった。
時間からいっても最後のチャンスだった。決めきれない。結果としてこの試合を象徴するシーンとして幕を閉じたのだった。
2万3千人を越えたビッグアーチには深いため息が聞こえただろう。よりによって2試合連続ホームでの敗戦。どうしてホームで勝てないんだろう。一体いつからビッグアーチに魔物が住むようになったのだ。
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コメント
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ク~ッ、悔しいですね!ホームで、お客さんも沢山入った中でしたし。選手も、観に行かれた方々もみんな悔しかったでしょうね。主力には大分疲れもあるんでしょうし、磐田の後の代表戦休みでは少しでも休めると良いです。でも鬼門の7月、8月を4勝2敗1分と好成績で乗り切りましたし、このままの雰囲気で混戦の秋口に向かってもらいたいです。9月の3連休には帰省して、9.15 仙台との直接対決に行きたいと思っています。
投稿: 毘沙門天 | 2012年8月26日 (日) 17時35分
>毘沙門天さん
この試合に限ってはメンバーを固定してるのが裏目に出た感じがしましたね。
ロングボールで清水へという展開がすべてオフサイドに掛かったのはパターンを読まれてたような気がします。せめてもっと早い時間にソッコに代えたかたですね。
でも毎年成績を落とす7、8月を2敗で乗り切ったというのはポジティブな要素かもしれませんね。そう気持ちを切り替えることにしましょう。
投稿: Miles | 2012年8月27日 (月) 05時47分