ナビスコ鳥栖戦~敗退後の大勝
2012/06/09 ナビスコカップ予選リーグ サンフレッチェ広島vsサガン鳥栖 広島ビッグアーチ
倒された高萩はペナルティエリアの中でガッツポーズをした。堅くて堅くてシュートまで行けなかった鳥栖からPKを得た。キッカーとなった寿人はこれを難なく決めて2点目となり勝利をするのに確信へと近づくのだった。これで後は失点をせずに終われば言うことはない。
いかし、後がなくなった鳥栖は攻撃に人数を掛けてきた。それは逆にボールを奪った時はチャンスになってもよさそうだがその攻撃の迫力に押されてかボールを前に運べない。更に鳥栖の攻撃の波が押し寄せてくる。次々と後ろから人が現れるのは驚異だった。
そしてついに失点を許してしまった。身体を入れてラインを割ったと思ったボールは奇妙なバウンドをしてシュートコースに落ちた。それに詰めたのは水沼宏太。1点返されてしまったが、またしても水沼だ。なぜにいつも同じ選手にやられるのだろうか。そしてもはや何試合連続失点だかわからなくなってしまった。
これにより鳥栖は逆転できるという勢いを出してきた。逆転負けの多いサンフレッチェは戦々恐々だ。残り時間耐えなければいけないという意識が芽生えてしまった。
ここで森保監督は寿人に代えて石原を入れる。悪い采配ではないがそれが戦況を変えるとは思えなかった。そして鳥栖はなおも攻撃の手を強める。が、その分ボールを奪った時のスペースがあった。中央でボールを受けた高萩は右へ出そうとするも阻まれるもボールの転がったスペースに石原が走り込んでいた。Gkはコースを切っていたがシュートはそれをすり抜けるようにゴールに入っていった。
追加点。2点差。追いつめられてたサンフレッチェはこれで多いに勇気づけられた。一度は追いつくと思った相手の鼻をへし折る貴重なゴールだった。
更にこの後中盤でボールカットした中島はDFの裏へと絶妙なループパスを出しまたしても石原が決めた。正直鳥栖にしてみればネームバリューのない石原が2点も決めるというのは全くの計算外だったろう。もうここまで来ると勝利を確信してしまった。
4ー1、これでナビスコカップの敗退の雪辱は果たしたような気がした。もうこの時には失点の悔しさも忘れてしまっていた。それなのにまだチャンスが訪れる。カウンターでドリブルする高萩はゴール前で1対1。シュートを打てる距離だったが横にパスを出してしまう。何とそこには浩司が走り込み5点目が決まったのだった。高萩の最後にパスを出す癖、これにいつも眉をしかめたものだが実は相手をいなす有効なプレーだというのを知るのだった。
一時はどうなるものかと思ったが5ー1という圧勝である。ACLの時もそうだったがもう敗退が決まってから結果を出すというのがまた新たな特徴と言われそうだ。
敗退が決まってながら1万人以上集まったビッグアーチ。やはりこの試合は消化試合ではなかった。散々けなした石川もカウンターの場面では自らドリブルで決めてやるという気持ちの強さを見せてくれた。それだけにこれがリーグ戦だったら良かったのにともどかしい気にもなるのだった。
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石原くんには湘南時代にまあまあやられてるので、交代で出て来たときには悪い予感はしましたよ~
投稿: とす | 2012年6月11日 (月) 13時19分
>とすさん
そうだったんですか。
石原についてはサンフレッチェのサポーターの方が予備知識がなかったようですね。
当ブログは他サポーターが観ると多少むかつくとこもあるかもしれませんが、趣旨がサンフレッチェを応援する者の視点ということにしているのでご勘弁ください。
投稿: Miles | 2012年6月11日 (月) 14時44分