ナビスコ仙台戦~王道の負けパターン
2012/06/06 ナビスコカップ予選リーグ サンフレッチェ広島vsベガルタ仙台
事前に情報はあったがボランチで鮫島が初出場だった。そして両サイドが石川、清水のナビスコ専属要因、更に右のDFはこれまた今期初出場の横竹だった。通常では観ることのできない選手が出るのは楽しみではあるもののこのメンバーで勝てるというイメージは正直沸かなかった。すると案の定攻めることができない。引いて引いて引きまくる。攻めようにもボールがつながらないのだからしょうがない。やはりこのメンバーじゃ無理なんだなという諦めの心情からあまり憤りも感じないのだった。
すると左サイドの高い位置でボールを受けた時、清水はドリブルで切り込んでいった。縦を切られて行き場がなくなった結果中央に入っていったように見えたが真ん中まで行ったとこでシュートを打ってしまった。するとそれがゴール脇のギリギリのコースに入りゴールが決まったのだった。それなりにチャンスメイクはすると思ってたが清水のゴールはまるで考えてなかった。嬉しい誤算などと言ったら清水に失礼なのだろうか。
これで結構いけるような気がしてきた。シュートは圧倒的に仙台の方が打ってるのに一撃で決めてしまう効率の良さ、攻めてる割には最後の精度のない仙台の攻撃、それらが妙な自信となってしまった。そして1ー0でハーフタイムを迎えた瞬間この試合はいけると確信したのだった。
それらの自信は単にスコアという数字の上でのものではなく、後半20分くらいに石川に代えミキッチを入れることで右サイドから攻撃を展開できるという明確な展望があった。森保監督がそういうプランを持ってるというのは明白だった。誰であってもそうしただろう。そして実際にそうするに理想的な展開となってるのだった。
しかし、追加点を奪う前に失点してしまった。左サイドを深くえぐられ簡単にクロスを上げられてしまう。何でもないポーンとしたものだったがそれを上げさせた清水も清水だが真ん中で競るはずの横竹はまるで空気のように障害にもならずにあっさりとヘディングを決められてしまった。最初から横竹には不安があったがやっぱり失点は横竹だった。それでもまだ同点、また入れればいいんだと気を取り直すのだった。
だがその後またしても失点してしまう。そしてよりによってこれが最初の失点と全く同じパターンでやられたのだった。そこに愕然としてしまった。同じことの繰り返し。ああ、このチームに学習能力というものはないのだろうか。もっと相手のボールにプレッシャーを掛けるという意識があればあんなにピンポイントのボールも蹴られないだろうに。どうして守備にはここまで淡泊なんだろう。これだから清水はリーグ戦に出場することができないんだ。
勝たないと終わりのサンフレッチェはミキッチに続いて浩司をピッチに送る。ミスの多かった鮫島との交代だがこの交代は明らかに点を取るという采配だった。浩司の攻撃力を期待したのだがよりによってその浩司がゴール前でバックパスを敵にしてしまい3点目を献上してしまったのである。点を入れなきゃいけない状況で点をわざわざあげてしまったのだ。これで逆転するのは至難の業だった。
ボールは持つもののなかなかゴール前までボールが行かない。仙台は亀のように引いている。どんなにボールを回そうと守備は崩れない。負けてる状態でこういう展開になるとサンフレッチェは点が取れない。点が取れない。シュートが打てない。崩せない。改めてサンフレッチェの弱点をさらけ出されてるようであった。
そしてこのまま何も起こらず負けてしまった。1ー3の逆転負けというサンフレッチェの負けパターンの王道のような試合だった。これでもうナビスコの敗退は決まった。どうしても勝たなくてはいけない試合で負ける、これもまたサンフレッチェのパターンなのだった。
たった1つサンフレッチェのあげたゴールはスーパーゴールだった。そして仙台のあげた3つのゴールはとても安直なものだった。その辺もまたよくあるパターン、更に1ー3のスコアの試合では尚更よくあるパターンなのだった。
逆転負け、1ー3、引かれた相手を崩せない、負けてしまったのはしょうがないとしてこの課題を克服しないとリーグ戦でもまた屈辱の日々を味あわなくてはいけないと危機感を感じる。もはやこれがナビスコで良かったと考えることにしようとするも、リーグ戦で同じ相手に全く同じことを繰り返すんじゃないだろうなという不安もつきまとうのだった。
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さすが開幕から首位を走るだけあって、仙台は迫力ありましたね。再三右から突破されて、J2時代にも決められた中原にガンガンといかれてしまいました。30日は出来たら行きたいと思ってるんですが、苦戦しそう。。
投稿: 毘沙門天 | 2012年6月 8日 (金) 08時36分
>毘沙門天さん
ぼくは返ってリーグ戦のいいシュミレーションになったと思ってます。
サイドからのクロスへの対応、そして引かれた守りを切り崩すという明確な課題が見えたのでやることがハッキリしたのではないでしょうか。
その試合も結構ヤマとなる試合だけにそこで勝てるかどうかというのがで今シーズンの成績が決ると思ってます。
投稿: Miles | 2012年6月 8日 (金) 13時34分