交錯する感情
2012/05/26 コンサドーレ札幌vsサンフレッチェ広島 札幌厚別公園競技場
最下位チームとの対戦。これがボーナスステージととらわれるところに難しさがある。これを取りこぼすと精神的ショックは後へ引くだろう。そしてサンフレッチェにとっては2002年の最終戦が思い出される。元々3点差で勝った上での他会場の結果次第という条件での残留だったのだがそれにしてもこの時の札幌は異常な強さを持っていた。もう降格が決まって消化試合であるはずの札幌はサンフレッチェに対して道連れとばかりに魔力でも掛かったような強さを見せつけたのだった。
その試合が行われたのが札幌ドーム。今回は違うスタジアムということで多少安心感がある。だがそれ以上に気になるのが前田俊介の存在なのだった。
前田俊介。サンフレッチェユースの時代からその存在は圧巻だった。そこにボールが渡ればドリブルで切り込み試合を決定づけてしまう。その能力はユース世代では抜きんでていた。久保竜彦が抜けて以来生え抜きのストライカーのいなかったサンフレッチェにとってその存在は眩しかった。そしていつかかつての久保のような完全無欠のストライカーとなることだと夢見ていたのだった。
そしてトップ昇格を果たしたルーキーイヤー、前田はジョーカーとして途中出場するが残り5分とかそういう無理な条件で起用されるもそのわずかな時間で本当にゴールを決めてしまうのだった。この選手がスタメンで出場すれば凄いことになるだろうと舞い上がったものだった。
ところが当時の小野監督は前田を使わない。恐らく本人にも問題があったのだろうがこの監督の時代に入団した選手がまるで成長することなくチームを去ったことを考えれば監督にも問題があったといわざるを得ない。そんな不運もあり前田はチームを去ることになる。勿体なかったなというのが当時の感覚だった。
その後主にJ2でプレーを続けるが今シーズン初めてJ1の場でレギュラーを張ることになるのだった。そのことに単純に嬉しさを感じるもチームとしてなかなか結果の出ない現状に憐れみを感じてもいた。そしてそんな札幌と対戦するというのは心情的に複雑なものを感じずにはいられないのだった。
サンフレッチェを去っても陰ながら応援してた前田俊介。選手として活躍して欲しいと思う反面勝たなければいけない相手。そんな葛藤を抱いてしまうものの昨シーズンも同じ時期に最下位の相手に負けた実績もありサンフレッチェにそこまで余裕がないのであった。
« 神戸戦~Dreaming is Free | トップページ | 札幌戦~寿人9年連続二桁得点 »
前田俊介選手と言えばカシマでのロスタイムゴールですね。明日は出場できないのが残念ですね。
明日は札幌に行ってきます。
投稿: ゆみしん | 2012年5月25日 (金) 21時36分
>ゆみしんさん
札幌楽しんでください。
前田俊介は出ないようですね。
楽しみが減った気分です。
投稿: Miles | 2012年5月26日 (土) 09時26分