岡本知剛レンタル移籍延長
岡本の鳥栖へのレンタル移籍延長が決まった。元々この選手の処遇については各自論拠の分かれるとこだった。数少ない若手の戦力として復帰させるべきかどうせ帰ってきても出場機会が限られるので完全なレギュラーとなってる鳥栖の方が経験を積めるという2点において。そのどちらも筋が通ってるだけにこの問題について話すと結局答えが出なかったものである。そしてクラブからの発表がずいぶん遅くなったことを考えればクラブも悩んでいたのではないだろうか。
育成型クラブを目指していながらサンフレッチェは2010年頃からパッタリと若手の出場機会がなくなった。それによりメンバーも固定化されるようになりチームが硬直化してしまった。わずかながらチャンスを貰った選手はその短いチャンスを生かすことができずフェードアウトするようにピッチに姿を現すことがなくなったが、今にして思えばこれが停滞感を生んだのかもしれないという気もする。確かに一定レベルに達してない選手を公式戦に出場させるのはリスクが伴うがベテランの域に達した選手でチームを固めてしまったせいで戦力としては計算できるもののそれは相手にとっても計算できる相手となってしまった。もしかしたらパスミスに見えたプレーもすでに相手のスカウティングの中でもう持ったらここに来るという作戦の上に踊らされていただけなのかもしれない。
そう思うとここ2~3年の若手選手の押し上げがなかったのは致命的だった。ミシャは若手を育ててくれる監督だと思ってた。事実就任早々青山、柏木という若手を抜擢しJ1残留の原動力ともさせてしまった。だがその後槙野を最後に新人選手からレギュラーになった選手がいないのであった。
どうもペトロビッチという監督は硬直する傾向があるようだ。一度決めてしまったらもう動かさない。2007年は負け続けてるのに同じメンバーで同じように負けてJ2に降格してしまった。そしてJ2に落ちたショックにより大胆にチームを作り直し活性化させた。その後チームは上り調子になるもののそれゆえにその状態を崩すようなことをしようとはしない。それによって徐々にチームに勢いが失われていくのは2009年以降の成績にあらわれていた。そういう意味ではミシャの退任は時期としては良かったのかもしれないと今になってみれば考えることができるのだった。
岡本の立場からするとミシャが監督でいる限り戻ってくるのは難しい選択だったろう。そして監督が替わって新しいチームとなる状況でチャンスではあるが逆にどんなチームになるか分からない状況でやはりリスクが伴う。本人にとっては懸命な判断だったろう。いや、もしかしたら本人があずかり知らぬとこで勝手に決まった話かもしれないが。
鳥栖がJ1に昇格してしまったために岡本とは敵同士ということになってしまった。長くレンタルに出してるとそのまま帰ってこないという例があるだけに複雑なものがある。ただしサンフレッチェユース出身者がプロとして実績を残すというのもユースのブランドのためには必要なことである。育成型クラブ、そこには口で言うよりはるかに難しい事情があるようだった。
« 内田健太、愛媛FC移籍 | トップページ | 槙野智章、浦和へ期限付き移籍での加入が内定 »
岡本はカズの後継者になれると思ってるんで、もう一年鳥栖で成長して大きくなって帰ってきてほしいです。
投稿: みかんこ | 2012年1月12日 (木) 10時12分
>みかんこさん
それが理想ですね。
でも今シーズン鳥栖との対戦はとても複雑な心境になりそうですね。
投稿: Miles | 2012年1月12日 (木) 14時19分