2011年の高萩洋次郎
10番の柏木陽介が契約期間満了により浦和に移籍してしまい2年経った。10番、チームの中心、試合を決める選手、柏木はその番号にふさわしい選手となった。ただし選手としての力量が増すとその選手は出て行ってしまう。サンフレッチェとは常にそういう運命を背負ったクラブでもあるのだった。
ただし、それでもこの報道に衝撃がなかったのは大方予想できたというのともう一つは高萩の存在があったからだろう。柏木がいなくなった分、高萩への依存度は増える。その結果高萩もまた一段上の選手へとグレードアップするだろうという期待があったのだ。
そしてその後2シーズンを送った現在、その期待は実現化したかといえばもはやそんなこと期待したということさえ忘れてしまったというのが現状だ。勝負を決するどころか肝心な所でパスを送り競り合いでは簡単に負けてしまいプレーに軽さがありボールをすぐに取られるというとこが脱力させてしまう。トップ下というポジションながらも得点がないというのも残念な要素だった。
いつしか得点をワントップの寿人に依存するようになった。そしてどうしても煮詰まった場合DFの槙野の攻撃参加に頼ることになり得点という部分には高萩は考えられなくなってしまった。これは2007年J2でゴールを決めていたことを考えると全くのアテが外れてしまったことになる。その影響か、チームの得点はみるみる減っていき攻撃的と言われるチームでありながら得点力不足という皮肉な悩みを抱えることになるのだった。その結果2011年にはムジリを獲得。高萩はポジションを脅かされるようになるのだった。
ムジリとの違い、それはゴールという形で明白に現れた。途中出場ながらもゴールを決めるムジリ。スタメンで出るも中盤に徹する高萩。攻撃という面ではムジリの方が1歩も2歩も上なのだった。
そんな中スタメンもムジリに譲ることになってしまった。そしてぼくらの記憶の中からどんどんと忘却へと導かれようとしている時、ムジリのあまりもの不安定さを知るのだった。決定的な仕事はやるのだがピンチも招くという2面性。そしてスタミナのなさから90分はできないという判断が下されたのだろう、高萩は再びピッチに立つ機会が多くなった。そして第20節アウェイの甲府戦、高萩は夏にも関わらず今まで見せたこともないような運動量でピッチを駆け巡り勝利へ貢献した。攻守に渡って奮闘しゴール前では持ち前の天才肌を発揮する、この時この選手の完成形を見たような気がした。ただしそれが完成されたと喜ぶにはまだ早いことにすぐに気付かされるのだった。
恐らく高萩個人としては以前とは比べ物にならないくらい向上してるのだろう。だがチームが勝てないとどうしても批判的な視点で物事を見てしまうようになる。ただそれを抜きにしてもチームの骨格と言ってしまうには物足りなさがある。それもそのはず、ゴールがないからだ。以前よりは自分で決めようという意識は大きくなったものの結果が伴わなければどうしようもない。
そんな高萩に2011年シーズン最初のゴールが訪れた。第25節アウェイのセレッソ戦。そのゴールも含めて前半だけで3点取り楽勝かと思われた試合でよりによって後半5失点して負けてしまった。これは高萩にとって大きなマイナスポイントだった。せっかくゴールを決めてもチームが負けてしまう。それによってゴールしたことなんて忘れられてしまった。後半45分の内に5失点もしてしまうということは相手に簡単にボールを取られたということ。DFだけの責任とはいえないだろう。
天才と言われ開花しない。デビューした当時からそんなイメージを持ってる高萩。果たして我々の期待値が高すぎたのだろうか。それともまだ見ぬヴェールが隠されてるのだろうか。この煮え切らない想いはこのシーズンでハッキリとするような気がするのだった。
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投稿: まりこ | 2012年2月 9日 (木) 17時19分
>まりこさん
しばらくブログサボってたせいでコメント気付かず申し訳ありませんでした。
読者の方の意見は色々と参考になりますのでもし良かったらこちらにでもメールください。
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投稿: Miles | 2012年2月14日 (火) 10時33分