山形戦~時代の区切り
2011/12/03 モンテディオ山形vsサンフレッチェ広島 NDソフトスタジアム山形
山崎・・・・、何でサンフにいる時はちっとも点入れなかったのに敵になったら簡単に点を入れてしまうんだ。ボールを支配し攻めてはいるのにゴールが割れない。そうしている内にカウンターでラストパスを出したのは山崎だった。得点は宮崎だが90%は山崎の得点だった。
もう何度となくやられてしまった形だ。もはやサンフの失点パターンの王道である。だがポゼッションを主体とする攻撃をする限りこれは着いて回るリスクではある。だから失点してしまったことはしょうがない。問題は点が取れないことだ。どんなに攻めていようと点が取れない。ゴール前を固められるとそうそう崩れない。中央の狭い中を切り抜けようとしてもカットされる、サイドからクロスを入れても弾き返される。打つ手なし。そんな感じで前半が終わってしまった。
今シーズン逆転勝ちがなく先制したことで余計ゴール前を固めるだろう山形に対しては得点は望めそうもなかった。更に朱色のセカンドユニフォームがまた縁起が悪く一度も勝ったことがないのが絶望へと拍車を掛けるのだった。
後半になっても右のミキッチはスピードとテクニックで深く入り込むがあれだけ守備の人数が揃っていたらクロスは全て跳ね返される。反対の左サイドの山岸は相変わらず第1選択がバックパスでちっとも脅威を与えてない。シュートが打てないのは左を起点とした攻撃がないことも大きいのかもしれない。
もう何でもいいからシュートを打ってくれ。遠目からでも狙えよ。そしてミドルシュートを打ったのはトミッチだった。すでに退団が決まったトミッチ、後ろからドリブルでどんどん前線へ上がっていきチームの押し上げをする。ああ、何で退団が決まってからこういうプレーをするんだ。ここ2試合を観たらどうしてもそう感じてしまうだろう。
そして得点が決まったのは同じような遠い位置からのシュートだった。CKからのボールをクリアされボールの行った先には森脇が詰めその勢いそのままにシュートを放った。その弾道は低くゴールまで一直線に入っていった。GK恐らくは味方がブラインドになって反応が遅れたんだろう。横っ飛びのGKの手をかすめて入った。
太陽の男と呼ばれた森脇。雨のピッチでこれはまさに晴れやかなゴールだった。だがまだ勝ってない。逆転したい。だけどこうなると山形も攻めてくるかもしれない。攻められると脆くなってしまう光景を今まで何度も見た為不安を感じつつもやはり逆転を狙って欲しかった。
そしてまたしても攻めてはいるがゴールが割れない展開が続いた。一方的に攻めながらゴールが割れない、これも何度も見た光景だった。ミキッチがゴール前に入り込んで放ったシュートがバーに当たってしまった時本当に頭を抱えた。バーやポストに当たったシュートを集計したらサンフレッチェはJリーグで断トツでトップなのではなかろうか。
時間が経っていく。消えてる時間の多いチュンソンはムジリと交代した。退団が決まってるムジリはこれで全試合出場したことになる。膠着した状態の時のジョーカーにはなるが悪いボールの取られ方もする。伸るか反るかという博打の要素からスーパーサブとしての使い方しかできないのだった。
ムジリのテクニック、それに頼りたかった。だが決まったゴールは逆襲のような形だった。全速力で駆け上がるミキッチの出したパスはゴール前へ走りこんだ寿人へピッタリと合い寿人もワンタッチでGKをすり抜けるシュートを放ったのだった。やはり寿人だった。他の選手だったらGKにぶち当ててしまっただろう。そういえばこういうゴール前でフリーの状態で打てるシュートがなかったような気がする。寿人がなかなか点が取れなかったのもこの辺に理由があったのかもしれない。
そして寿人にはもう1度得点のチャンスがあった。完全なGKとの1対1。それを左へ流してしまった。そして走りこんだ山岸は勢いそのままシュートを突き刺したのだった。バックパスしかしない、勝負しないなどボロクソ言ってたのに3点目を決めよくやったと賞賛してしまうのだった。
このゴールによってもはやこの試合は決まってしまった。それにより服部公太を入れる余裕が出た。サンフレッチェ一筋の服部、この選手が去ることは一つの時代の流れを感じる。そして最終節、服部公太も勝利チームのメンバーとしてピッチに立つことができたのだった。
最後の最後で2連勝。リーグ戦の順位は7位。遅すぎた連勝と共にギリギリ賞金圏内の順位。こんなもんだろうという想いと共にもうちょっとできただろうという想いもある。天皇杯も敗退してしまった為にこれによりミシャの采配も終わった。一つの時代の区切り、その最後の試合に勝てたのは記憶に刻みつけるのは華を添えることになりそうだった。
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山形に行ってきました(これで今年のアウェイ18試合全て現地観戦しました)。試合開始直前まで雨
だったせいもあり非常に寒かったです。
試合は良くも悪くも今年のサンフレッチェ広島を象徴する試合だったと思います。特に前半は「勝つ気が本当にあるのか?」と感じてしまいました。特に失点は連携ミスだと思いますが、ちょっと信じられないものだったですね。来年はこのような失点を減らさなくてはいけないと思います。
来年どうなるかは分かりませんが、どのような状況になってもサンフレッチェ広島を応援する気持ちは変わらないと思いますね。
投稿: ゆみしん | 2011年12月 5日 (月) 22時19分
山形戦、良い試合でした。ミシャや鉄人が出たのも見られましたし、山形の応援も美しく纏まっていて、見てて面白かったです。元広島の小林監督もサポーターから大変慕われているようでした。
来期はまた鳥栖とか札幌に行ってみたいですね。
(ゆみしんさん、全試合ってすごいです。)
Milesさん、一年間ブログ楽しく拝見させて頂きました。
ありがとうございました&お疲れさまでした。
投稿: 毘沙門天 | 2011年12月 7日 (水) 13時02分
>ゆみしんさん
いつもコメントありがとうございます。いつも大変参考になってます。来年も応援していきましょう。
>毘沙門天さん
ぼくも山形行きたかったです。どうしても仕事が重なって。来期は全部土曜開催だとなおさら行きにくくなるなと思ってます。
とりあえず今シーズンの試合は終わったので気の向く時にそれぞれの選手評などでも書こうかと思ってます。
投稿: Miles | 2011年12月17日 (土) 10時35分