磐田戦~早い先制点
2011/09/17 サンフレッチェ広島vsジュビロ磐田 広島ビッグアーチ
サンフレッチェのことは忘れていた。
この1週間のぼくの偽らざる気持ちである。そしてもう2度とサンフレッチェの試合は見まいとさえ考えてしまった。そりゃそうだ、3点差を付けておきながらその後5失点もするチームに何の希望を見出すことができるだろう。もう絶対に勝てない。そして思い出したくもない。前節の悲劇のような逆転劇に胸が張り裂けそうだった。それ故触れぬのが一番だったのだ。それなのに中継のチャンネルに合わせてしまう。ああ、ぼくはどうして悲劇を体験してしまおうとするのだろう。
相手は磐田。それもネガティブな要素だった。磐田にはなぜか勝てない。どんなに調子が悪くてもサンフには勝ってしまうという厄介なチームだ。そしてサンフ最大の天敵、前田がいるのである。絶対にこの選手にだけは決められたくなかった。ただし当の本人はサンフには点が取れるという自信を持ってるだろう。そして代表でチュンソンとポジションを争う身としては絶対に結果を出さなくてはいけないという闘志を燃やしてるはずだった。何とも厄介な条件が揃ったものだ。
そして画面に映ったビッグアーチのスタンドは客が入ってなかった。大粒の雨が降ってるのが画面からも伝わりそういえば台風が接近してるんだったとその時になって思い出したのだった。客が入らないのも天候のせいだろう。だけどぼくのように前節の悲劇に打ちひしがれて来なくなった人もいるのではと不安にもなった。
立ち上がり3分、サンフは先制した。ミキッチからのクロスは跳ね返されるもボールは中央下がり目にいたチュンソンの真正面に。チュンソンはきっちりと決めたのだった。
雄叫びを上げてしまった。が、すぐに冷静な感情が支配した。早い時間の先制点、これまで何度もしてきたがその都度逆転されたのだ。今回もそうなるかもしれない。追加点。それがないと全く安心できない。チュンソンも2点目が取れない。ずいぶん贅沢な要求かもしれないが守れないチームだから得点を要求するのは当然のことだった。
だが、ここでミキッチのスピードに救われた。ハーフウェーライン付近に出たボールにミキッチは磐田の選手の背後から猛烈な勢いでボールを追いついにはペナルティエリアまでボールを運ぶと相手選手に倒されてしまった。PK獲得。やっぱりミキッチのスピードは脅威だ。
そしてPKのキッカーは寿人。ストライカーとしては期待してる寿人だがPKのキッカーとしてはどこか不安感がある。それでもキックの方向は読まれたもののキックにスピードがあったので無問題だった。2点目、これでちょっと肩の荷が下りたのだった。
しかし、この後だった。ペナルティエリア深くに侵入されるとマイナスのクロスを入れられ真ん中にいた前田に決められてしまった。また前田だ。いつも同じ選手にやられる。全く学習能力がない。そもそもゴールラインまでドリブルしたらマイナスのクロスというのはどのサッカーの教則本にも書いてある。そんな基本的なことまで分かってないのか。前田のマークはどうなってたんだ。情けない、情けない。
そんなぼくの叫びに力を得たように磐田は息を吹き返した。ああ、また逆転。そんな暗雲が立ち込め、早いとこ前半戦を終了してもらいたかった。それなのによりによって前半戦のアディショナルタイムが2分もあった。それって長すぎるだろう。早く終わらせろよと焦るのだった。とりあえずはハーフタイムでこの悪い流れを断ち切って欲しかった。
2-1、安心して観ていられるようになるにはあと何点いるのだろう。ハーフタイム、ハーフタイムが待ち遠しかった。
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