無料ブログはココログ

ぼくのミュージック・ライフ

  • Songs Remains the Same
    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

サンフレッチェの魂~リンク集

  • SANFRECCE Diary
    このブログを読んでる人ならすでに知ってるだろうから今更リンクを貼るのが恥ずかしい気もする。 何せこのサイト1997年から毎日更新してるというのが凄い。 過去の記事などはぼくも参考にさせてもらうことも多い。 継続は力なりというが実際には継続するのに力がいる。 そういう意味でも管理人のせと☆ひできさんは偉大である。
  • ススボウブログ
    自分サッカーやグルメについてのブログということです。 かなり熱心に応援してる方のようです。
  • ひろしま日記&サンフレッチェコーナー
    試合を時系列で紹介したりかなり凝った内容となってます。 現地の様子など行った人でしか分からないことがあり興味深いです。 試合に行った人も行けなかった人も楽しめるのではないでしょうか。
  • ゆみしん徒然の書
    ゆみしんさんのブログ。本当に色んなスタジアムに観戦に出かけて現地の様子をレポートしてます。観戦者視点でそれぞれのスタジアムの様子が分かり現地に行く時の参考になりそうです。
  • Scud Sanfrecce
    MICRAさんのサイト。ここの特集のコーナーは必見。サンフレッチェはなぜ人気がないかという考察については今までに見ない観点がある。是非一度読んでください。
  • ヒロシマ・コーリング
    今そこにある危機。サンフレッチェにはメディアが少ない。その為妙にぬるい記事が目立つ。そんな甘い現状にこのまま放置していいのかという危機感を感じた時発言していく。

JリーグPR

  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles

« 2011年7月 | トップページ | 2011年9月 »

2011年8月28日 (日)

新潟戦~やっと勝てたその気分

2011/08/27 サンフレッチェ広島vsアルビレックス新潟 広島ビッグアーチ

 チュンソンのシュートはバーに当った。またかよと思った。もう2節前からとにかくシュートが入らない。完全な決定機を皆が皆見事なまでに外してしまう。そして生半可ゴールポストやバーに当てるものだから余計もどかしさを感じる。もしかしてわざと外してるんじゃないのか?だとしてもバーやポストに当てるとしたら単純にゴールに入れるよりも難しいことなのだった。

 ミキッチ、チュンソン、浩司、そのどれも入ってもおかしくはないシュートでありながらGKに弾かれたり枠を外れたりした。その為攻めているもののこの勢いはもうすぐ終わるような気がした。前半20分、ここまではいつも良いもののそれを過ぎると途端に旗色が悪くなる。これも毎回毎回同じパターンに陥ってる為わざとやってるのかと思ってしまった。解説の前川さんは不運にもゴールが入らないが続けるしかないと説明してたが一旦守勢に立ったらもう形勢を立て直すことはできないのだ。どうしてこうなるのだろう。

 考えられるとしたら良い時間に点を入れないことで相手がサンフの攻撃に慣れてしまうということだ。そしてあれだけ攻めているのに点を取れないでいるとどうせ攻められてもシュート外すから守備よりも攻撃に行こうと妙な自信を与えてるのかもしれない。いずれにしてもこれは負けパターン。いつもの負ける時のパターンのままハーフタイムに入った。

 ああ、これで後半はまた防戦一方になってその内耐え切れず失点をしてしまうのだろう。まだ負けた訳でも失点した訳でもないのに深いため息をつくのだった。

 ただし、後半が始まってすぐ寿人が相手へ素早いチェックに行くとマイボールにすることができシュートまで行けた。そのシュートも中島がGKの位置を観た上手いループシュートだったもののわずかにGKに弾かれてしまった。またかよという想いと後半になってもまだいけるんじゃないのかという希望を見出した。そしてその後の左サイドでの守備で山岸は身体を張ったディフェンスをしたことでチームが引き締まったような気がする。走らない、シュート打たない、バックパスしかしないと酷評してた山岸だったがミシャが頑なに使ってる理由が分かったような気がした。

 防戦一方になることはなかったものの、そしてパスはつながり前線までボールを運べるものの相変わらずシュートは入らない。もしかしてボールに磁石でも入ってるんだろうか。ゴールポストに当たるようにできてるのではなかろうか。ゴールの大きさがあと1.5倍くらいあればもっと楽に試合を進めることができるのに。いや、そんなことしたら余計失点してしまうのだった。

 交代で青山が入ったがこれはフレッシュな選手を入れる意味合いがあったのだろうがよりによってこの青山が簡単なミスをしてボールを奪われてしまう。高萩もシュートを打つ場面でパスを出して相手に奪われてしまうという悪癖は相変わらずだ。もどかしい、もどかしさばかりつのるのだった。

 そこで最後の交代カードとして出されたのがムジリだった。まあこの展開ならムジリの意外性に賭けるしかないのだろうがつまらないボールの取られ方をするという意味では不安でもあった。圧倒的なテクニックを誇りながらボールを奪われた時は大ピンチを招いてしまうというのだった。

 ただしやはりこの選手はキープ力があり攻撃にアクセントを与えられる。そして遠目からでも打つ。ゴール前で変に手数掛けずに打つという意味ではサンフにとって希少な選手なのだった。

 そのムジリがペナルティエリアでパスを受ける。左へボールを動かす、もう1度動かす。そして切り返して右足を振りぬいた。バンッと叩くように打ったそのシュートはゴールに突き刺さるように入った。

 入った!入った、入った、入った!凄いシュートだ、ムジリ凄い。やっぱりムジリを入れたのは正解だ。こんなシュート打てる選手いないもんな。ミシャの采配は的中したよ。やっと入った。あれだけ入らないシュートがやっと入ったことで歓喜と共に深い安堵感を感じるのだった。

 残り時間は少ないものの時間稼ぎはせずに攻め続ける。当たり前だ。下手に時間稼ぎをしようとして失敗したのが昨シーズンのナビスコカップ決勝だ。終了間際に追いつかれたあの苦い記憶があるから最後まで攻め続けるというのがチームの中にもあるのだろう。だがその方が相手に失点の心配をさせる分攻撃への神経が減らされるだろう。

 ただしいざ攻めてしまうともう1点が欲しくなる。いや、1点じゃ失点しそうで怖い。とかくこのチームは点が入らない癖に失点は簡単に与えてしまう傾向にあるからだ。もう1点欲しい。でもちゃんと守れよと相反する声を発する。それはまるで早く時間が過ぎて欲しいと思いつつももう1点とるのに時間がないという矛盾した思考だった。

 終了の笛が鳴った。ああ、やっと勝てた。嬉しさよりそんな安堵感の方が大きかった。もう2度と勝てないのでは、そんなことを考えていたがちゃんと勝つことができたのである。これで心置きなくスポーツ・ニュースも観ることもできるし『エル・ゴラッソ』も買うことができるのだった。といって大抵の場合サンフレッチェのことはあんまり扱ってはくれないのだが長い長いトンネルに少し日が差してきたような気がしたのだった。

2011年8月26日 (金)

浦和戦~ブーイング、それぞれの意味

2011/08/24 浦和レッドダイヤモンズvsサンフレッチェ広島 埼玉スタジアム2002

「やっぱり平日はこれくらいしか入らないのかなあ」

 仲間の一人がつぶやいた。わずかなスペースしかあてがわれてないアウェイゴール裏のエリアは上の方だと余裕で座ることができた。かつては全席立見状態になってしまう程ぎっしりと詰まったのでそれと比べると寂しさはある。そして浦和の席にしても空席が目立つのには物足りなさを感じるのだった。

 そんな中、ドクトルは階段を上ってやって来た。当然のことながら仕事帰りの格好だ。ぼくなどこの日に合わせて2週間前から綿密に仕事の調整をして駆けつけたものもいるがほとんどの人が同じようなことをやってるようだ。

 選手紹介の時、サブではあるが盛田の名前の後浦和からブーイングが起こってた。浦和ではまだ盛田は覚えられてるようだ。大宮ではすっかり忘れられたような雰囲気があったが。そして浦和の選手紹介で柏木の名前が呼ばれた時、アウェイゴール裏からブーイングが起こった。が、雰囲気は殺伐としたものはなくどこか予定調和な感じがした。これはその存在が脅威となってないということだろう。そういう意味では浦和からのブーイングも全て予定調和的に聞こえたのだった。

 その柏木、試合の中での輝きというものはなかった。それもそのはず、サンフのパス回しは子気味良いよいに決まり最後もシュートで終わっている。ただ、残念なことにそのシュートが枠に入らないのだ。打つだけマシなのかもしれないが打っても打っても入らないのはどうせシュートは入らないという余裕を相手に与えてしまうのだろうか。次第に戦況が悪くなっていくのだった。

 ハーフタイムに入りこれって典型的な負けパターンじゃないかとドクトルに話した。序盤ペースをつかみながらもチャンスを生かしきれず段々相手に勢いを与え後半防戦一方になって耐え切れなくなり失点。そして反撃の目もなくあえなく終了。そんな自虐的な展望は後半に入り見事に当たってしまったのだった。自陣にほとんどの選手が入って守りふいをつかれて失点。全員で守ってるのにたった一人の個人技でやられてしまいその脆さに落胆するのだった。

 しかし、この日違ったのは同点にできたということである。後半出場のチュンソンはミキッチからのクロスを相手のマークを物ともせず決めてしまった。さすがチュンソン。キレがあるなあと感心しつつも早い時間に追いついたことでサンフの負けパターンから脱却することができたのだった。

 ただしチュンソンの欠点は2点目が取れないとこ。点を取るだけいいのだろうがどんなチャンスが生まれようと2点目を決めないのだ。そしてチームもそれを後押しするかのようにゴール前で迷い判断を誤りミスを侵すのだった。

 本当に勝つ気があるのだろうか。この停滞した状況を観てるとどうしてもそう感じてしまう。少なくとも何とかしたいという気概があれば山岸のように90分の内でほとんど走った姿が見れなかったという選手はいなくなるのではなかろうか。

 カウンターになると一人でドリブルで盛り上がるしか選択肢がない。全速力で駆け上がる選手がいないのだからしょうがない。そんなものだから浦和も余裕で対処でき再び攻撃に転じてしまうのだった。ただ、サンフもスピードはないが浦和もスピード感がないのでスコアが動かずにすんでいるのだった。

 それでも終盤は盛り返してきたもののまたしてもシュートが入らない。浩司のミドルはバーを叩き山岸はGKの真正面に打ってしまう。ムジリに至ってはシュート打てばいいのにパスを出してしまい簡単に相手にボールを取られるという有様だった。

 終了した瞬間、浦和のスタンドからはブーイングが起こる。そりゃ先制して追いつかれりゃ勝てただろと文句も言いたくなる。だが勝てた試合という印象はこちらも持っているのだった。

「ま、浦和にしてみりゃサンフには勝ち点を計算してたんだろうな。何気にどのチームもサンフには勝ち点を計算してるような気がするよ」

 そんなことを言うドクトルにただぼくは頷くしかないのだった。

2011年8月25日 (木)

浦和戦~一期一会

2011/08/24 浦和レッドダイヤモンズvsサンフレッチェ広島 埼玉スタジアム2002

 北越谷の駅から出てるシャトルバスに乗ると当然のことながら紫のレプリカを着ているのはぼくだけだった。ただしそんなぼくは奇異の目を向けられることもなくバスの進行を車窓から眺めてみるがちっとも景色が変わらない。夕方、仕事帰りの時間ということもあって駅から4号線まではなかなか車が進まない。後ろの席からは埼玉高速鉄道がスタジアムまで延びてりゃなという声が聞こえた。スタジアムの便が悪いのはどこも一緒ということらしい。

 長く動かなかったバスも4号線に出てからは早く、スタジアムに近付いてきた。埼玉スタジアム周辺では開発が進行中で元々沼地だった敷地にはいたるところが工事用の仮囲いで覆われている。それらの敷地のほとんどはまだ手付かずで深い草木に覆われ、遠目に見える埼玉スタジアムはまるで密林の中にポツンと聳え立つ人工物、メキシコのアステカ文明の遺跡であるかのようだった。本当にスタジアムの周りだけ近代化している。本当にこのスタジアム中心に開発は成り立っていくのだろうか。現状からはなかなかイメージは沸かないのであった。

「遠いとこわざわざご苦労さん」

 バスを降りたつと初老の女性から声を掛けられた。

「いえ、まあ住んでるとこは千葉なんですけどね」

 そう答えるとその後どう言葉を続けていいのか迷っていた。

「柏木はがんばってますよ」こちらが面食らってるのを見越してか親しみを込めた表情を女性は浮かべた。

「あ、そうなんですか。実はですねえ、何となくサンフにいた時の輝きがないような気がして心配してたんですよ。確かに浦和に行くのは彼にとってステップアップだったかもしれないけどもしかしてサンフにいた方が良かったんじゃないかなと思ってたんですよ」

「いえいえ、そんなことないですよ。ここ最近は点も取ってますし活躍してますよ。他のチームから浦和に選手が来ると活躍しないとすぐに首にされるんじゃないかって心配されるんですよ。この前も新潟行った時にマルシオ・リシャルデスの心配されてましたよ」

 ゆっくりと話すその口調は幼い頃お祖母ちゃんに抱いてたイメージだった。てっきり孫か旦那さんと一緒だと思ってたらどうも一人で来てるようであった。

「遠征なんかも行かれるんですか」

「ええ、北の方は行きますよ。西の方はですね、わたしが行ったら負けてしまうので行かなくなったんですよ。ま、これも巡り合わせなんでしょうけどね」

「あ、それでしたら昔サンフレッチェは関東の試合でほとんど負けてたんですよ。だからぼくが行くと負けてしまうのかなと思ってたんですけど単に関東で負けてしまうというだけだったんですね」

「色々とジンクスというのがありますよね」

 ほほと口元に笑みを浮かべる。お互い身につけてるものは紫と赤で年も違う2人が並んで歩いてる光景は傍から見ると不釣合いだったかもしれない。

 その後入場ゲートの手荷物検査などのゴタゴタによりその女性とははぐれてしまった。別れの挨拶ができなかったのが残念だった。ただ、スタジアムのどこかで同じ光景を観ることだけはたしかなのだろう。

入場ゲートで貰った浦和が配布している選手カードに目を落とした。柏木だった。サンフとの試合では柏木にするようにしてるようだった。

2011年8月21日 (日)

鹿島戦~弱い弱い弱いサンフ

2011/08/20 鹿島アントラーズvsサンフレッチェ広島 鹿島スタジアム

 熱帯夜が続く。日が落ちても気温は一向に落ちることもなく夜は寝ることができなかった。昼に比べて日がない分余計暑く感じられ喘息を患ってるでもあるように呼吸ができない。こんなの人間が寝ることができる環境ではない。それでも何とか眠りにつけると目覚めは早く時計を見るとまだ3時だった。シャツは汗で濡れ再び寝ることなどとうていできない。そんな日が10日続いた。灼熱の太陽は容赦なく地上を照りつけた。少しでもいいから雨でも降ってもらいたい。そんなことを考えてた頃だった。

 その雨は昼前に突然降り出した。一瞬にして青空は鈍い色の雲に覆われポツポツと雫が垂れると滝のように流れ出した。まるで今まで溜まってたものを吐き出すかのように。あまりもの勢いに傘なんか持ってても役に立ちはしなかった。少しでも外にいようものなら途端にずぶ濡れになり上空では雷鳴が轟くのだった。その為すぐに屋内に非難しなくてはならなかった。通常そこまでの雷雨であるとすぐに止むものだが一向に勢いは留まることもなく何時間と雨宿りを余儀なくされたのだった。

 そんな嵐のような天気が前日あったせいですっかり過ごしやすくなった。サッカーをやるにも適度な気温だろう。むしろ再び雨が降る方が心配なくらいだった。どちらにしてもこれで運動量が心配されることはないという条件は整った。サンフのパスサッカーをやるにこの要素は決して小さくないという論説を何度か聴いたが果たしてどうなんだろう。

 せっかくの関東の試合なのに現地に行くことのできなかったぼくは家のTV観戦だった。そしてこの気温の低さのせいもあるのだろうかサンフはテンポの良い攻撃を繰り広げていた。そしてシュート。が、ことごとくこれを外す。高萩はゴール目の前のシュートを外してしまった。あれを外すようなら一体ゴールの大きさ何倍にすればいいんだろう。そしてミキッチも突破からGKを交わしたループシュートを打つがこれもポストに当たってしまう。ただしこの時外したミキッチよりもボールが跳ね返った後の軌道を予測してなかった高萩のポジション取りの方に頭を抱えてしまった。そんなプレーをするもんだから高萩の信用をすっかりなくしてしまったもののその後素晴らしいアウトサイドキックによるスルーパスで浩司のシュートチャンスを創る。そして浩司はGKとの1対1でシュートを見事にGKにぶち当ててしまった。

 シュートが入らない。良い時間帯に得点できないというのはこのチームの持つ病気だ。結果的にこの時決めなかったのが敗因につながるのだがでもまだシュートを打つだけマシだったのかもしれない。最悪なのはシュートを打たないこと。見事な崩しから浩司はまたGK11の状態になりつつもパスを出してしまった。そして山岸のポジションはパスを貰うポジションでなかったので相手へのプレゼントパスとなってしまった。そこでカウンターを受け最後は西川がファール覚悟で止めたのだった。

 こういう消極的なプレーで絶好機を逃してしまったら絶対に失点すると聞こえる訳もない画面に向かって言い放つと見事にFKから決められてしまった。岩政のマークについてた盛田はいとも簡単にマークを振り切られフリーで叩き込まれた。いつもいつも盛田はディフェンダーとしての基本ができずにやられている。カズに代わって盛田が出た時点で不安にかられたがその悪い予感も見事にあたってしまったのだった。

 こうなるともうサンフの崩壊は決定づけられた。好機を逃し戦局が悪くなると失点しその後巻き返すことなくずるずる防戦する。もはや失点すると全く勝てる見込みがない。それどころかもう攻めることができないような気がしてしまう。こういう負のサイクルを何度となく観てきたのでそういうイメージができあがってしまってる。そしてそのイメージを覆すことなくまたしてもしっかりと失点を食らってしまったのだった。

 その失点もサイドで2人もマークについてるのに簡単にクロスを上げられてしまってる。逆にサンフが攻める時は2人いたら何もできずバックパス。もうこの時点で勝負は決まったようなものなのだ。特に左サイドの山岸は存在感ゼロの働きっぷりだった。

 なす術もなく負けた。試合後鹿島のオリヴェイラ監督は広島は運がなかったと余裕綽綽にリップサービスをしてた。そして鹿島の選手は中2日というスケジュールだったが明らかにサンフの選手の方が先にバテてた。暑くてパスサッカーをやるにも運動量が生かせない。それを言い訳にしてきたが結局そんなものは関係がないのが証明されてしまった。タイトルを狙う、そんなことを言ってたのが夢であったかのような気になってしまうのだった。

2011年8月13日 (土)

名古屋戦~何もかも敗戦

2011/08/13 サンフレッチェ広島vs名古屋グランパス コカ・コーラウェスト広島スタジアム

 何もできなかった。何かやっただろうか。何をしようとしたのだろうか。終盤点を取ろうという意識は出てきたがいかんせん遅すぎた。どうしてもっと早くエンジンが掛からないのだろう。いや、もしかしたら最初から飛ばしてたつもりなのかもしれない。高い位置からプレスにいってたことからそうかもしれない。だけどそういう相手への寄せは見事にかわされ徒労に終わったのだった。ボールが取れない、自由にさせてないつもりなのにシュートまでいかれてしまう。両者には明らかなチーム力の差があった。

 その為前半の内に2失点してしまった。正直最初の失点をした時点でもう勝てないなという気がした。それなのによりによって西川はCKのボールをキャッチミスをしてしまいこぼれ球を押し込められてしまった。これでもう終わったという気がしてしまったのだった。

 実はこの2点目につながるCK、副審のミスジャッジで本来はゴールキックだった。気付きつつも旗をコーナーに指してしまったために引っ込みがつかなくなったのかもしれない。恐らくハーフタイムにその間違いを指摘されたのだろう。後半明らかな名古屋のゴールをオフサイドで取り消されたがあれは自分のジャッジミスが失点につながったことへの自責の念があったのだろう。だけどよく考えたら後半になってピッチ入れ替わってたのでそれとは関係なくこれも単なるミスジャッジだったのだろう。

 実は2失点した時点でもうTVのスイッチを消してしまいそうになったのだが我慢して観た。ほとんど相手にボールを持たれるような展開でとてもまともに見てられない。サンフレッチェというチームはいい時はいいがダメな時はてんでダメ。この日はそのダメな日なのだった。

 コカスタのピッチは荒れ得意のパスが思うようにならなかったというのはあるのだろう。だけど長いボールに左サイドの服部が追いつけなかったりバウンドしたボールの落下予測位置を誤ってしまうというのはあまりピッチ状態は関係ないような気がする。そしてパスがつながらないのがピッチのせいというならせめてゴール前ではシュートを打って欲しい。なぜにただでさえつながらないパスをゴール前の狭い地域でわざわざやろうとするのか皆目見当がつかなかった。特に点を取ることが役目のチュンソンがシュートレンジでパスを出す光景はもう絶対に点が入らないと確信させてもらうに十分だった。

 3日前代表戦でフル出場したチュンソン。それはそれで目出度いことながらもチュンソンは代表から帰ってくるとしばらくてんでダメになってしまうというジンクスがある。確かに代表ではパスを出してそれが得点につながった場面があった。それが良いイメージとして定着してしまたのだろうか、牙が取れたかのように怖さがなかった。

 終了間際にダメ押しの3点目を決められ惨めさを確たるものとされた。結局闘莉王から点は取れなかった。闘莉王に勝つことはできなかった。ボロボロに負けてしまった。

 スタジアムは7100人しか入らなかった。やはりコカスタは狭くて客が入らない。歌手のミスターチルドレンに負けてこの狭いスタジアムに追いやられてしまい試合でも名古屋に負けてしまい何もかも負けてしまった試合であった。蒸し暑く、ジッとしている湿気にむせながら肉体も精神も悲しさにむせそうになった。

2011年8月12日 (金)

名古屋戦を前にして

2011/08/13 サンフレッチェ広島vs名古屋グランパス コカコーラウェスト広島スタジアム

 お盆のかきいれ時にサンフレッチェはビッグアーチを締め出されてしまった。2週間に1回というペースで定期的に使ってるにもかかわらずたった1回イベントでやって来る音楽イベントに追い出され明らかにキャパシティの足りないコカスタでの開催を余儀なくされた。これには交渉を重ね数日後に開かれる音楽イベントに支障のないようにビッグアーチを明け渡すという条件をつけるもイベンターの夢番地は頑として受け入れなかったという情報を仲間からもらった。まあ音楽業界なんて閉鎖的なとこだからそういう温情とか協力姿勢というのは生まれないのだろう。

 だがこの一件はサッカーの持つ影響力の低さを考えさせられざるを得なかった。いや、サンフレッチェの影響力の低さと言った方がいいだろうか。例えばドイツ辺りで似たような事例があった場合、ブンデスリーガの試合が他の収容力の低いスタジアムでの代替開催なんて事態がおきるとは考えにくい。もっと言えば浦和辺りならここまで一方的な話で終わらないような気がする。広島でのサンフレッチェの認識がうかがい知れるのだった。

 そういう訳で広島ではまずお目にかかれないチケット完売の状態になった。それ故ぼくはお盆休みを利用しての広島観戦を断念したのだった。まあその気になれば何かしら観戦する方法はあったのだが他に観たい人が一杯いるのならぼくがわざわざ高い交通費を掛けて行かなくても他の人に譲ってやろうと考えた。半分は言い訳であるがそれでいいと思う。

 名古屋との戦い、それは闘莉王との戦いでもある。前所属の浦和時代からなぜかサンフレッチェの試合の時には点を決め辛酸を舐めさせられた。その為、10年振りに浦和に勝った時、その長い期間掛かっての勝利にもかかわらず大して嬉しくもなかった。そこに闘莉王がいなければ意味がなかった。

 かつてのチームの一員。そんな選手は多少なりともシンパシーを感じるものだが闘莉王だけはにっくき敵としての眼しか向けられないのだった。

2011年8月 7日 (日)

甲府戦~幻のチケット

2011/08/06 ヴァンフォーレ甲府vsサンフレッチェ広島 山梨中銀スタジアム

 2点目が取れない。いや、取れないというより失速してしまった。早い時間に得点をしてしまったがゆえ逆に不安になってしまった。そしてその不安は攻められまくられることによってより大きくなるのだった。

勢いを増す甲府。ずるずると下がるディフェンスライン。シュートを打たれる。そしてファールも多くなる。FKCK、先制して有利なはずなのにどうしてここまで不利な展開になるんだろう。これがサンフレッチェの持つ悪癖なのだった。

だがそんな展開の中、意外にも高萩が守備をし攻撃に切り替わった時はボールを受けてそこから展開してたのである。今まで軽い、軽率なプレーが多いという声の多かった高萩だが運動量も多くゴール前にも顔を出した。そしてシュートへの意識もある。ペナルティエリア前でどうしてもトリッキーなプレーをしてせっかくのチャンスをふいにしてしまうことが目についたがやっとあの悪癖の欠点に気付いたようである。

だが、2点目はそんな高萩のトリッキーなパスによって決まった。ペナルティエリア前からフワッと相手ディフェンダーの頭を越すパスは寿人のシュートコースに入り、またこのラストパスを寿人は右足のループでGKの頭越しにきめてしまった。その流れ、まさに芸術的だった。そして思い出した、こういうゴールがあるからこそサンフレッチェなのだ。そしてこういう演出をできるのが高萩だった。一時期負けが込んだことでぼくらを魅了してきたサッカー、そしてゴールを忘れてしまっていたのだった。逆の言い方をすればそこまで切羽詰ってたのかもしれない。

1点目はチュンソンがPKを決め、2点目の寿人が高萩のラストパスで決めた。この2人が得点源になるはずだった。そしてシャドーの高萩が攻撃を創る。そういう意味で理想的な結果になったのだった。そういえばまるで勝てなかった小瀬で初めて勝ったのも高萩がいつになく運動量多くプレーした要素が大きかったのであった。

終了間際、大粒の雨が降り注ぎ雷も響き渡った。通常こういう場合試合中断することもあるがさすがに残り時間が少ないこともあってそのまま決行された。ただ観戦してる人はびしょびしょだろう。良かった、ぼくはTV観戦で。

その後財布にしまってあったチケットを取り出した。行けもしないのに買ってしまったチケット。無駄にしたなと思ったもののそのチケットを目にした時ジッと涙がこみ上げそうになってしまった。

こんな結果になるなんて。ああ、やっぱり行きたかった。

2011年8月 6日 (土)

甲府戦~悪き印象

2011/08/06 ヴァンフォーレ甲府vsサンフレッチェ広島 山梨中銀スタジアム

 小瀬陸上競技場は縁起の悪い場所だった。それは名称が変わってからも変わりはしない。過去における嫌な記憶というのはなかなか抜けないものだ。そもそも甲府というチーム自体どうも苦手だ。ハードワークしてくるプレイスタイルがサンフのサッカーとかみ合わないのだろうか、相性は悪かった。

 その悪いイメージのため現地に行けなかったのは幸運だったと思った。苦労して負け試合を観るのも空しい。最後の最後まで行く可能性を模索してたぼくはしっかりとチケットだけは買っていたのだ。だけど仕事が長引き諦めるしかないと悟るともう行かなかった方が良かった理由を考えるのだった。そうすると縁起の悪いスタジアムで予想通り負ける。そんなストーリーを思い描いたもののあながちない話でもないのだった。

 前節4点差で勝ち連敗の悪い流れを断ち切ったのではと肯定的になりたかったもののたかが1戦の勝利でそこまでポジティブになることはできないのだった。もしかしたら相手の調子が悪かったのかもしれない。たまたまこの日はシュートが入っただけかもしれない。更に言えば運が良かっただけなのかもしれないのだった。

 それまでの試合で1分4敗という結果はもう2度と勝つことができないのではという不信感を抱いたとしてもしょうがない。特に高萩。つまらないミスやシュートへ行くべきところで曲芸的なパスを出すところ。そういうプレーが甲府には多大なチャンスを与える気がした。だけど2007年、J2で甲府に勝った時はこの高萩の運動量とテクニックによって勝利に導かれ小瀬の呪いを解いてくれたのだった。勿論J1J2では違う。何とサンフレッチェはJ1で小瀬で1度も勝ったことがないというのを中継の解説で知ったのだった。

 開始間際は幸先よく攻める。だけどこんなのは散々観た光景だった。開始の15分くらい、この時間に押せ押せムードにはなる。だけどそこで点が取れないのである。シュートを打てども外す。そしてシュートまでは行けたという自信がまたシュートを外すという悪循環を生む。そしてその内に流れを持って行かれるというのが負けパターンだった。だがこの良い時間帯にチュンソンが倒されPKを貰ったのだった。打てども打てども入らない。そういう状況の時こういうPKがどれほどありがたいか。そしてありがたいからこそ外してしまう気もしたのだった。

 笛が鳴る。助走を付けてボールへ向かう。足がボールに触れた瞬間GKは見事に蹴る方向を見破り右に飛んだ。そしてそのGKのカンは見事に命中しチュンソンの蹴ったボールと同じ方向だった。ただ、チュンソンのボールは速かった。GKの読みもあのスピードとゴールの隅を狙うという正確さの内に無に喫してしまったのだった。

 そして失点するならここからだという疑念が浮かんできてチュンソンの先制点にも素直に喜ぶことができないのだった。先制しつつも逆転負け、この光景も散々観させてもらった。だからここで2点、3点と取っておきたかった。でも取れなかった。これで流れが傾いてしまう、一体何度同じ経験をすれば分かるんだろう。この悪い発想は決して小瀬でやってるからだけでないのは明白だった。

« 2011年7月 | トップページ | 2011年9月 »

最近のトラックバック

2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31