ACL総括
しばらくリーグも中断なのでACLを振り返ってみます。他にもこんなことがあったというのがあれば補足してもらえれば助かります。
・ ホーム 山東
初めてのACL、初めての公式国際試合。サンフレッチェのホームであるビッグアーチはサンフレッチェの主催で使用できずAFC管理だった。普段だと行ける場所にも行けないというどこか慣れ親しんだ場所という感覚を持つことができなかった。それはクラブもこの大会運営に慣れてなくてサポーターも違和感を持ってしまうというホームでありながらよそ様の施設を借りてるかのような居心地の不安定さがあった。圧倒的に押していながらセットプレー1発にやられてしまったのもこの大会に対するサンフレッチェの経験不足という面はあったのかもしれない。
・ アウェイ 浦項スティーラーズ
浦項の選手はレベルが高かった。Kリーグがこんなにもレベルが高いとは思わなかった。Jリーグでは絶対にボールを奪われることのないストヤノフがボールを奪われてしまった。もしかしたらストヤノフ自体が良くなかったのかもしれない。それでもどんなとこへ行こうとストヤノフだけは安心だと思ってたぼくにはそれはショックな光景だった。
この試合、韓国ということで観戦計画を立てた人も結構いたがソウルのように直行便のある場所ではない為1日で行けないことから断念した人も多いようだ。距離は近いのに勿体ない。でもぼくのようにパスポートを持ってない人には縁のない話ではあるのだが。
・ アウェイ アデレード・ユナイテッド
さすがにオーストラリアまで行く人は少ないもののそれでも50人くらいはサンフレッチェの応援に来ていたらしい。更に200人くらいの在留日本人が駆けつけてくれてそれなりにまとまった人数がアウェイ席にもいたということだった。中には広島に住んでいた経験のあるオーストラリア人がこの試合の為にシドニーからわざわざ駆けつけてくれたという人もいてこの試合に行った人は思わぬ旅の思い出を作れたようだ。
・ ホーム アデレード・ユナイテッド
アウェイでの試合では力量の差を見せ付けられた。すでに3敗してしまいやはりサンフレッチェではACLは無理だったのではという悲観的な感情になっていた。タナボタでの出場だっただけに広島はACLを辞退すべきだったという声が聞こえてきそうだった。
しかし、この試合ではこれまでの最後に失点してしまう、セットプレーで決められてしまうという脆さを克服し最後まで粘り強く戦いACLでの初勝利を挙げた。アデレードには勝てないだろうと諦めてた部分はあったがこの勝利には勇気を与えられた。
・ アウェイ 山東
もはや自力での決勝トーナメント進出はなかった。常識的に考えてお互い勝ち点9ずつで並んでるアデレードと浦項がまともに戦うとは思えなかった。お互いやる気の無いボール回しを90分やって無難に勝ち点1を分け合い決勝トーナメントへ進むのは目に見えていた。だからこの試合で勝とうが負けようが決勝トーナメントには行けないというのは頭の中では分かっていてもアデレードに勝ったというのは大きな自信となってそれでも勝ちたいという意欲をもたらせてくれた。
ビッグアーチで戦った時はガチガチに引いて守ってカウンターを狙った山東だがホームになると一変して攻めに攻めてきた。予選リーグ突破の目がないという意味では山東も一緒だったが勝ちたいという気持ちも山東も一緒だった。そういう意味で実質消化試合ではあったが試合は消化試合という気の抜けたものにはならなかった。
この試合でも勝利。そして裏で行われてたアデレードvs浦項の試合は予想通りスコアレスドローでサンフレッチェの予選リーグ敗退が決まってしまった。それでも3連敗した後の2連勝に妙なすがすがしさを憶えたのだった。
・ ホーム 浦項スティーラーズ
すでに予選リーグ敗退の決まってるサンフレッチェ。過密日程の問題もあってこの試合は若手主体で臨むことになった。公式戦にほとんど出場したことのない選手ばかりでこの試合は厳しいだろうなと思っていたが開始早々に大崎が決めた。計算できないメンバーであったがこれは良い方に計算外の結果が出てくれた。
その後点の取り合いのような展開になり最後は粘り勝ちとも言える1点差の勝利をもぎ取った。浦項はベストメンバーを揃えたことから決して手を抜いたということはないだろう。アウェイの時個の技術に圧倒的な差があるように見えただけにサブに甘んじてた若手に逞しさを憶えたものだった。これでリーグ戦も勢いが付くだろうと思いきやそちらの期待は見事に裏切られ一体あの試合は何だったんだと振り返ることにもなった。
それにしても3勝3敗で終わったACLであったが何気にサンフレッチェがJリーグ出場チームの中では一番良い試合をしたのだった。それだけに負けた3試合の内1分けでもあれば良かったのにと悔やまれるのだった。本当にもうちょっと観てみたかった。外国のチームと公式戦を戦うサンフレッチェが観たかった。だから何としてでもリーグで3位以内に入ってもらわねば。そうやってその後のリーグ戦の順位の動向を見守っていくのだが少しずつ、少しずつ落ちていってしまった。やはりJリーグのクラブにとってACLで成績を収めるのは相当に難しいことであるというのが身を持って分かってしまった。
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