無料ブログはココログ

ぼくのミュージック・ライフ

  • Songs Remains the Same
    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

サンフレッチェの魂~リンク集

  • SANFRECCE Diary
    このブログを読んでる人ならすでに知ってるだろうから今更リンクを貼るのが恥ずかしい気もする。 何せこのサイト1997年から毎日更新してるというのが凄い。 過去の記事などはぼくも参考にさせてもらうことも多い。 継続は力なりというが実際には継続するのに力がいる。 そういう意味でも管理人のせと☆ひできさんは偉大である。
  • ススボウブログ
    自分サッカーやグルメについてのブログということです。 かなり熱心に応援してる方のようです。
  • ひろしま日記&サンフレッチェコーナー
    試合を時系列で紹介したりかなり凝った内容となってます。 現地の様子など行った人でしか分からないことがあり興味深いです。 試合に行った人も行けなかった人も楽しめるのではないでしょうか。
  • ゆみしん徒然の書
    ゆみしんさんのブログ。本当に色んなスタジアムに観戦に出かけて現地の様子をレポートしてます。観戦者視点でそれぞれのスタジアムの様子が分かり現地に行く時の参考になりそうです。
  • Scud Sanfrecce
    MICRAさんのサイト。ここの特集のコーナーは必見。サンフレッチェはなぜ人気がないかという考察については今までに見ない観点がある。是非一度読んでください。
  • ヒロシマ・コーリング
    今そこにある危機。サンフレッチェにはメディアが少ない。その為妙にぬるい記事が目立つ。そんな甘い現状にこのまま放置していいのかという危機感を感じた時発言していく。

JリーグPR

  • Jリーグ2010特命PR部員 Miles

« 2010年3月 | トップページ | 2010年5月 »

2010年4月28日 (水)

浦項スティーラーズ戦~何かを残すため

2010/04/27 ACL予選リーグ サンフレッチェ広島vs浦項スティーラーズ 広島ビッグアーチ

 予選リーグ敗退。もはや勝っても意味のない試合。消化試合。連戦の疲れがあるからスタメン総入れ替えしてしまえばいい。試合経験のない選手にとって良い経験の場となるだろう。特に勝ちにこだわる必要はない。

 そう考えるのが普通だろう。それでも勝つとなればそこは意地を見せるとか精神論になってしまう。だがもしかしたら無意味とは言えないかもしれない事情もある。もしかしたらここで勝ち点を重ねることが大きな意味を持つかもしれないのである。

 例えばW杯で予選リーグ敗退したチームがそれでも消化試合でもモチベーションを持って臨んでるがそれは予選リーグでの勝ち点が次の大会の各地域での予選リーグ組み合わせに影響するからだ。W杯での勝ち点の順番で楽なグループへと割りふっていく。ということは次の大会のことを考えればなるべく勝ち点を上げないといけない。負けたチームにとって消化試合というのはないのだった。そう考えればサンフレッチェがここで勝つか負けるかというのも次回の大会に向けて影響する可能性が高い。間違いなく今回サンフレッチェは一番厳しいグループに入った。次の大会にサンフレッチェが出れるかどうかはまだ分からないが少なくともJリーグの出場チームにとって大きな影響を与えるだろう。

 それなのによりによってサブメンバー中心の構成になった。槙野、中島、横竹、チュンソン、中林以外はほとんど試合に出たことのないような選手だ。こんなので勝てる訳ないだろと言いたかったが岡本、大崎、清水、石川という名前を見るとやっぱり見てみたいメンバーなのだった。というより元々疲労困憊する選手を休ませるとミシャは明言してた。だから予想通りのメンバーではあったのだったものの期待する反面このメンバーで戦えるんだろうかという不安もあった。

 しかし、これが予想外の躍動感を持っていた。何と開始1分で大崎がゴールを決めてしまうのである。このあまりにもアッサリとした得点に行けるという気がした。だがアッサリとしたのは得点だけではなかった。その後すぐに失点してしまいやはり青いという気がしたものの安い失点が多いのはレギュラーメンバーでも変わらないのだった。

 ただ、それでもこの試合に出た選手は思い切りぶつかっていった。前へ進む意思がある。得にチュンソンは中盤から前線へとボールをよく収めそこを経由して攻撃が加速される場面が何度かあった。ただしどうも浦項もあまり激しいプレスをしてないように見えたのはすでに決勝リーグ進出を決めた余裕からなのだろうか。

 そのせいでその内点が入るような気がした。実際にチャンスは作っている。大崎など敵が目の前にいるのに無謀にシュートを打って撥ね返されるような場面を作ったがいつもシュートを打たないで結局敵のボールになってしまうというフィニッシュまで行かない攻撃に慣れてしまっているだけにシュートを打つという姿勢は新鮮であった。そして2点目はその大崎の蹴ったCKをチュンソンがヘディングで合わしたことによって決まったのだった。

 さらにこの後桑田が決め前半を31というスコアで終わらすことができ夢のような気分になるのだった。美しき銀河系の中を漂っているような満たされた感覚である。それなのに超新星の爆発によってブラックホールができるが如く暗い影が巣食うのだった。後半、このまま行くわけがない。そう思ったのは若い選手ばかりで90分の体力が持続しないような気がしたのと相手はハーフタイムで修正をしてくるだろうからだ。

 そしてその予感は当たった。後半が始まりアッサリとゴールを決められてしまった。そのあまりもの簡単さにオフサイドかと目を凝らしたが列記としたゴールだった。サンフの決めるゴールは連携とタイミングを見計らった素晴らしいものだ。だけど失点はあまりにも唐突で唖然としてしまうことで相手はずい分楽に点を取ってるように見えるのだった。

 更に最近の悪い癖として目立ってきたゴール前でのファールが多いのである。今日もまたFKを与え見事に同点ゴールを決められてしまった。キックは素晴らしかったもののそのキッカケの与え方があまりにも安直に見え歯噛みしてしまうのだった。

 ここでミシャは勝負にでた。3人一挙に交代したことでやはり勝ちに行くというメッセージをピッチに送ったのだった。その意思を感じたかボールが前に進むようになってきた。後ろの選手もどんどん前へ。その積極性が功を奏したか、中島がPKを取った。CBの中島がPKを取るという実際には考えられないことをするのがサンフレッチェなのだった。

 そして信じられないといえばPKであった。寿人がチョコンと蹴ったボールはミスキックかと思いきや後ろから猛ダッシュで走り込んできた槙野が今期初得点を決め再びリードしたのだった。

 これでこの試合も終わったと楽になりたかったが浦項はなかなかにしぶとかった。防戦一方のサンフレッチェ。もっと点差を付けて欲しくもあったがもはやそんな余裕はないのだった。どうしてサンフの選手は時間稼ぎのボールキープなどができないのだろうか。

 ただし結局43で勝つことができた。死闘を制した。もはや決勝トーナメントいけなかったのはどうでも良くなった。むしろ予選リーグ敗退は敗退としてサンフレッチェはとても良い結果を残した。勝ち点差1でグループ3位。更に最下位の山東もアデレードに勝ったようだ。結果的に観れば混戦のグループだったのだ。ただ、サンフレッチェが勝ち点9取ったということは来シーズンのACLの組み合わせにはJリーグのクラブは有利な相手をぶつけてくれるのではないだろうか。

 サンフレッチェにとってACLは終わった。だがそれは来シーズンへ向けての始まりでもあったなどとキザな台詞を吐いてみたくなった。確かに悔しくもあったが何かを残すことができたのではなかろうか。

2010年4月25日 (日)

5月5日ジュビロ磐田戦観戦会

ゴールデンウィークで現地に行く人も多数いると思いますが以下の日程で観戦会を企画してます。
一緒に試合を観ながら飲食を共にして楽しみたいという人を募集しています。
特にチャージや人数の制約等はございません。
ただ、お店の方であらかじめ参加人数が分かっていたらそのような席の配置にしてくれるということで事前に人数を知りたいそうです。
サンフレッチェを応援する知り合いがいないというような方は大歓迎です。
参加希望者は下記アドレスへ参加される旨をお知らせください。
5月5日 ジュビロ磐田vsサンフレッチェ広島 16:00
KEL東陽町

(フットサルコート内の店です)

〒136-0075 東京都江東区新砂1-10-5
 (フットサルクラブ東京/バディスポーツ幼児園)
 TEL/FAX 03-3647-3716
 mail KEL@futsalcafe.net

http://futsalcafe.net/

<電車>

・地下鉄東西線 「東陽町」駅3番出口 徒歩12分
・地下鉄東西線 「南砂町」駅西出口 徒歩10分

・「新木場」駅より東陽町駅ゆきバス10分
 「新砂2丁目」下車 徒歩1分

以下が店の店長からの案内です。
お世話になっております。
フットサルカフェKELの佐藤と申します。
5/5の観戦会についてなのですが、検討致しました結果、可能という
ことになりました。
しかしながら、プロジェクターで壁に映しての放送という形になりますので、
もし当日天気が良く、また、日差しが強かったり、日がまだ落ちきっていない等
の場合、映りが薄く見えづらいという事があるかもしれません。
17:00頃くらいには映りが良く見えてくるとは思いますが、確実な保障が出来かね
ますので、ご了承頂けますよう、お願い致します。
以上のコトをご検討頂きまして、お手数をお掛け致しますが、再度ご連絡を頂けますでしょうか?
宜しくお願い致します。
KEL東陽町
佐藤

新潟戦~不思議な類似者

2010/04/24 アルビレックス新潟vsサンフレッチェ広島 東北電力ビッグスワンスタジアム

 かつて観客動員1位に輝いた実績のあるこのクラブも今は元気がない。4万人収容のホームスタジアムも空席が目立ってきた。それも成績が上がってくれば客足も戻りそうなものの昨シーズンリーグ戦で2位の位置に付けながらもそれが観客数の増加にはつながらなかった。単なるバブルだったんだろうか。新潟のサッカー熱は冷めてしまったんだろうか。

 とはいえ2万人以上の観客は入れている。新潟ということでアウェイサポーターの動員力は期待できない状況でこの数字は悪くない。少なくともサンフレッチェよりも客を入れてるのは間違いないのだった。

 サンフレッチェと新潟は同じ地方都市のクラブ。そういう意味ではライバルと言える存在だ。2003年にはJ2で戦い揃ってJ1に昇格したという実績がある。ただ違うのはその後サンフレッチェはまたJ2に落ちたが向こうは1度も落ちてないということだ。そういう意味でも新潟の方が成功している。それなのに新潟に出し抜かれてるという感覚がないのが不思議だった。

 そして試合はというと簡単にゴールを決めて簡単に失点してしまった。どうもそうなる気がした。追加点を入れるチャンスはあった。それなのにそのチャンスをことごとく潰してその内に失点してしまった。どうしても同点、イーブン、ギリギリの状態にならないといけないとでもいったようだった。

 そこで気がついた。昨シーズンもこのスタジアムで同じ展開になったことを。そしてはこの後逆転されてしまうのだ。まさか今回はそんなことはないだろうと高を括っていた。落ち着いてボール回ししてるしその内にシュートを打てるだろう。それなのによりによって反対にゴールを決められてしまった。その失点、ペナルティエリアに人数は揃ってるのに少ない人数であっさりと決められてしまった。それはいつも観る光景、この失点癖は絶対になくならないのだろとう。

 尻に火の付いたサンフレッチェは攻めの意識が強くなった。確かにボールは前に進むようになった。それなのに山岸は肝心な場面でトラップミスをする。生半可悪くない選手なだけにここで行ければというとこでミスをするという残念なプレーが多い。まさにそれはそこを越えるとスーパーになれるという境界線を自ら踏まないかのようだった。

 そういう残念なプレーというのはチュンソンにも多く見受けられる。ACL2ゴールを決めたという実績を残しながらもリーグ戦でのゴールはなし。この試合でも完全なGKとの11があった。それなのによりによってGKの真正面に蹴ってしまった。あれではシュートではなく単なるパスだ。敵のGKへのパスにしかなってなく腰が砕けてしまった瞬間だった。

 時間はどんどんなくなっていきもうこれまでかという諦めも感じ始めていた。ボールは良いとこまでは行くが弾き返されもし、カットされもし、ミスからボールを奪われもした。そしてゴール前では相手のプレッシャーでまたトラップミスをした。ため息をつきかけたその瞬間、そのこぼれ球を拾ったのはチュンソンだった。

 チュンソンはペナルティエリアのスペースにボールを出した。そこにボールが来ると予測してたかのように走りこんでいたのは山岸だった。そしてGKとポストの本当にボール1個だけしかない枠に中にボールを流し込んだ。そのあまりもの鮮やかさにオフサイドではと戸惑ってしまった。だがオフサイドの笛は吹かれることはなかった。

 残念と感じた2人、この2人によってゴールは決まった。あそこでこぼれ球を拾いラストパスを送ったチュンソンの判断力も良かった。そして山岸の走りこみはあれで80%くらいはゴールは決まってた。そのプレーでこの2人は途端に英雄として目に映ったのだった。

 ロスタイム、両者共点が欲しい。激しい攻防をしながらもタイムアップとなってしまった。先制、逆転、同点、こともあろうに最後まで昨シーズンと同じ展開なのだった。新潟とは似た者同士、そんな言葉が解説からも聞かれたが当事者としてはそんな意識がない。因縁もありながらライバル心もない。このどこか不思議な関係は今回も続いたのだった。

2010年4月21日 (水)

名古屋戦~Break on through

2010/04/21 サンフレッチェ広島vs名古屋グランパス 広島ビッグアーチ

 もう一歩が足りない。攻めながらもゴールを奪うことができないのはあと少し足りない部分があるのだ。そう理性的に振る舞いながらもその実歯がゆさに苛立っているのだった。攻めて攻められてという展開ながらも決定的なシーンはサンフレッチェの方が多かった前半だった。それだけにあの時間に点を入れられなかったのは勿体なかった。得点力不足、勝てないのはこれに尽きるのだ。攻めても点が入らない。攻撃的と言われたサンフレッチェのサッカーはちっとも点が取れないのだった。

 山崎のトラップが大きかった、山岸がボールに追いつけない、浩司のFKがボール数個分枠から外れた。せっかくその動きは良かったもののあと少しが足りなかったのだ。その度に走りこむタイミングが遅いんだとかそこはシュートを打たずに切り返せば良かったんだとか無理な注文ばかり思い浮かべるのだった。

 そして後半に入ると名古屋は前からプレスを掛けてきた。それで思うようにパス回しができない。余裕がない。ボールを前に運べない。つまりはサンフレッチェの苦手な展開に持ち込まれたのだ。J2の時にもこういう戦術を取るチームはあったもののあの時はサンフの方が技術が高く軽くいなし逆にそれによってできたスペースを使うことで猛攻をすることができた。だが名古屋はJ1でも上位にランクされるチーム、さすがにそう楽な展開に持ち込めなかった。単に前にボールを運ぶというのがこんなに難しいのかとデカイ壁にぶつかったような気分だった。

 ドアーズに『Break on through』という曲がある。逆サイドに突き進め。ジム・モリソンのシャウト、レイ・マンザレクの幻想的なオルガン、暗く陰のあるイメージのこの曲はちっともサッカーに似つかわしくないのだがこの「逆サイドに突き進め」という叫びだけは当てはまった。そしてその推進力を注入するのにチュンソンがピッチに入ったのだった。

 リーグ戦ノーゴールのチュンソンはそれまでの時間稼ぎ要因でしかないというイメージがACL山東戦以来なくなった。むしろこの悪い流れ、そして何よりゴールを決める選手という期待感をすっかり持つようになってしまった。そしてその後に出た石川、この2人が揃うと山東戦の再現をやってくれそうな胸の高まりがあった。でも実際には胸の高まりはシュートを打たれまくってることで逆の意味でずっと続いてるのだった。

 それでもわずかな隙でカウンター気味に前に仕掛ける機会がある。その数少ないチャンスにチュンソンにボールが渡った。チュンソンはそのボールで浮き球をDFの裏に出したのである。そしてそういう裏への飛び出しをするのが寿人だった。そのあまりもの的確な動きにオフサイドかと思ったが笛はならない。ライン割るか、そんな場面をこの試合で何回か観た。それでも追いつきゴールの角度のない位置からシュートを放った。そんなの入る訳ないだろと残念な気分に浸ろうとしたところだった。

  しかし、そのシュートはミスキックだったのかもしれない。いずれにしてもボールの芯を捕らえてなく当たりそこねというものだった。だがその当たりそこねだったがために名古屋のGK楢崎は反応できなかったんだろう。またの下をボールはコロコロと転がっていったのだった。

 この日、楢崎は壁だった。山崎のシュートを止められた時はあんなのも止めるのかよと愕然としてしまった。あのGKからどうやったら点が取れるんだと途方に暮れてしまったのだった。的確なポジショニング、派手さよりも堅実さ。やはりGKとして安定がしている。この辺が西川と大違いだった。守備範囲を広く取り飛び出しや動きの速さで対応する。その分ミスも多いがそのボールに向かっていく姿勢はサンフレッチェらしい。

 西川と両極端な楢崎の唯一の失点は簡単にキャッチされてしまいそうな軌道のシュートによってなされた。それが寿人のシュートだった。そんな無理な角度からシュート打たずにちゃんと止めてパスを出せば良かったのにという感覚になったもののゴールが決まった瞬間そんな考えは吹き飛んでしまった。やっぱりシュートは打たないと入らないのだ。

 ゴール裏のサポーターの方に走る寿人。ぼくも部屋の中で立ち上がった。寿人が4試合ぶりにゴールを決めた、チュンソンも寿人への絶妙なアシストをした、そして何よりこの試合の先制点を奪ったという壁を乗り越えたような気分だった。

 突き抜けた。ロスタイムを含め残り6分しかなかったのに長かった。どうもキープの仕方や時間稼ぎの技術は不足していた。相手にゴール前でFKを与えたりスローインやゴールキックさえ相手ボールにしてしまったりマイボールを簡単に線から出してしまったり。時間が長く感じるのは1点を守らないといけない焦りという気持ちの問題だけじゃなく実際に名古屋の方が有利な展開で進めていたのだった。

 やっとのことで終了の笛を聞くことができたった1点での勝利に充実感を憶えるのだった。1点で満足なのだ。得点ランキングや大量点なんか関係ない。勝ち点3、これこそが重要なのである。J1復帰2年目にしてやっとそういう心境になれるようになった。もしかしたらこれこそが別のサイドに突き進んだということなのだろうか。

2010年4月19日 (月)

鹿島戦~痛み訳の意味

2010/04/18 鹿島アントラーズvsサンフレッチェ広島 鹿島スタジアム

 41年ぶりとなる遅い雪が降り各地で4月としての最低気温の更新に迫ろうとした。寒い、とにかく寒い。こんな寒さで鹿島まで行くのか。想像しただけで身震いがしてしまうのだった。何せ鹿島は巡り合わせが悪く天候に恵まれない。大嵐での観戦という印象ばかりが残ってる。ただし昨シーズンの夏にゲリラ豪雨で試合中止にした経緯もあり元々天候には恵まれないスタジアムなのかもしれない。

 駐車場に入った時案内のおばちゃんは親切に帰りの経路を説明してくれた。そしてその後、今日は少ないからどこ止めてもいいですよと言われ良かったようなでも逆に寂しいような気分になるのだった。

 ドクトルの提案でぼくらは2階席で観ることになった。確かに屋根が付いてて天候に左右されないのがいい。でも実際に行ってみると吹きさらしの風が吹き込み快適という程ではなかったものの青空が広がり牧歌的な気分を堪能できるのだった。そういえば今日はいつもはうら寂しく見える利根川や霞ヶ浦を渡る時も明るく牧歌的な光景に見えたものだ。鹿島スタジアムって晴れるとこんなに陽気な雰囲気なんだと知るのだった。

 そんなのどかな雰囲気がピッチにまで影響したのだろうか、どこか鬼気迫るものがなかった。だがそれは単に攻められ続けただけということかもしれない。防戦一方、ボールを奪っても中盤にボールの出しどころがない。それでサイドに預けるかロングボールで寿人を狙う。そこに活路を見出そうとするもことごとく弾き返される。シュートは打たれるがこちらはシュートが打つない。山崎が切り込んでシュートした時はゴールには入らなかったもののそれだけで手を叩いてしまった。

 やっぱり今日は厳しい。一緒にいた仲間も皆トーンが低かった。リーグ戦2連敗、無得点、連戦、流れが悪かった。一方鹿島は今シーズンも優勝を狙える勢いを持っている。ほとんどの人が鹿島が勝つと思っていそうだった。勿論それでもぼくはサンフレッチェが勝つことしか考えてないものの段々と気が小さくなっていった。ただそれは座ってる席がアウェイエリアではないという片身の狭さから来てるのかもしれなかった。

 ハーフタームの笛が鳴った時ホッとした。まるで笛に救われたかのようだった。ドクトルは苦笑いをした。

「いやあ、まるで攻めれないなあ。真中より後ろばかりで試合してんだもんな。やっぱり青山いないと厳しいよな。中盤でパスを貰う選手がいないんだもん」

「そうですよね、そういや後半はチュンソン出てくるんですかね。ACLでの2発があったから見たいですよね。それと石川もみたいですよね」

「チュンソンは後半20分に出すと決めてるんでしょ。石川も出てくるんじゃないかな」

 ACLで結果を出した2人に期待を寄せるのだった。この膠着状態を打開してくれるのはこの2人しかないように思われた。そして予想した通りの時間にチュンソンは登場したのだった。

「チュンソン!チュンソン!チュンソン!」

 ぼくは声を出したかった。でもここはアウェイエリアじゃないので自重したもののバックスタンドなので相手チームの応援に対して誰も反応はしてなかった。

 チュンソンは確かにチャンスを創っていた。反転してシュート、あれはストライカーの動きだ。高柳が今一つだっただけにもう5分早く交代しときたかった。まあこの辺は失点してる訳でもないので勝負を掛けるにはまだ早いというのは理解できる。それでも後半になって得点のチャンスはあった。後1歩が足りなかった。その後1歩を早めに決断できなかったことが悔やまれる。そして期待してた石川がついに登場しなかったのも残念だ。スコアレスドロー、両チームのたち位置を考えると健闘なのかもしれない。だけどチャンスがなかった訳ではないので勿体なかったような気もした。

 帰りがけにそんな会話をしてたら一緒に観戦してた子供が言った。

「でもゴール決めたらもっと攻め込まれて負けてたかもしれないよ」

 頭が真っ白になった。生半可ゴールを決めると怒涛の攻撃を受けてしまってあえなく逆転負け。確かにそんな光景は今まで何回も見たような気がする。

 果たしてやはり引き分けで良かったのだろうか。

2010年4月14日 (水)

山東戦~厳しい勝利

2010/04/13 ACLグループリーグ 山東魯能vsサンフレッチェ広島 山東省体育中心体育場(済南)

 まさに信じられない失点だった。自陣のコーナーポスト付近でボールを奪った。攻められていたので敵もうようよいる。このチャンスを潰すまいと尚もボールを奪おうと激しいプレッシャーが入る。前半終了まで時間がない。こういう時セイフティにクリアすべきだろう。それなのにこともあろうに中央にパスをした。そんなの敵がいるに決まっているじゃないかと叫んでしまったがゴール正面にいる敵に見事にそのパスが渡り豪快なシュートを打たれた。一度はブロックするも再び豪快に蹴りこまれてしまい先制点をゆるしてしまったのだった。ああ、この光景。何とサンフレッチェらしいことか・・・。

 後半、点の欲しいサンフレッチェはパスは回せどシュートに行けない状況が続く。ペナルティエリアさえも入れない。この光景もよく見る。そしてその内ボールを取られ逆襲をファールで止め危険な位置でのFKを与えてしまう。これもよく見る光景なのだった。言ってみればサンフの欠点ともいうべき場面のオンパレードだった。これは駄目だ。ハーフタイムで別カードがスコアレスドローという情報が入りもはやこの試合が消化試合でしかなくなったことからこのまま何もできず散っていくのもしょうがないと割り切ろうと気持ちを押さえ込む努力を始めだした。

 そんな時閃光が走った。まだ守備の整わない山東ペナルティエリア前でボールを持った寿人はDFの裏にスルーパスを通した。それを予期してたかのように裏に抜け出した浩司がゴールに流し込んだのだった。そのコースの絶妙さはGKも手の下しようがない鮮やかなものでオフサイドでノーゴールにされるのかと思った。しかし立派にゴールとして認められたのであった。

 よし、これから逆転を狙うぞと意気込んだがここで交代で入ったのがチュンソンだった。サンフレッチェに入って以来全くゴールがなく単なる時間稼ぎ要因ぐらいにしか感じない。そしてもう一人入ったのが公式戦初出場の石川。この2人の出場にもうこの試合の勝利は捨てて試合経験を優先したように見えたのだった。

 だが、その全く期待してなかった。チュンソンが逆転ゴールを決めたのだった。流れるようなゴール前のパス回しのフィニッシュを綺麗な形で決めてしまった。シュートを打つ選手、途中から入って点を決められる選手、そして勝利をもたらせてくれる選手、そんな選手がずっと欲しかった。まさかそれがチュンソンだとは思いもよらなかった。

 そんな気分の良さの残り10分の時点で吹き飛んだ。またしてもミスとファールのオンパレード。どうしてそんなに簡単に相手にチャンスを与えてしまうのだろう。危険な位置でのFKを与えてしまってこともあろうに西川はそのボールの軌道を読み誤り実にイージーなボールを取り損ねてしまった。あれは素人でも取れる球。そう言われてもしょうがないミスだった。

 これでいよいよ両者点を取ろうという意識が大きくなり山東もゴール前を人数を掛けて固めるということがなくなっていった。こういう展開の方がサンフレッチェにしてみればやりやすいらしくチャンスの量も増えていった。そして何気に石川がボールに絡んでいるのだった。その石川、ペナルティエリアでボールを受け目の前のGKのせいでシュートが打てなかったのかボールを中央に落とした。それを走りこんだチュンソンがドカーンとゴールに叩き込んだのだった。

 逆転ゴール。チュンソンの2ゴールと石川のアシストによりこの試合は勝利で終わった。もはや決勝リーグの夢は絶たれた。それなのにこの高揚感は何だろう。ただ良い思い出作りができただけだろうか。そんなことはない。この経験は血肉化された。これで国内のリーグ戦はもっとタフな試合ができるようになるだろう。そう、アデレード戦の後そう思って見事にJリーグで2連敗してしまった。つまり現実はそう簡単でもないということなんだが今はそんな妄想に浸っていたいのだった。

2010年4月13日 (火)

山東戦~リベンジマッチ

2010/04/13 ACLグループリーグ 山東魯能vsサンフレッチェ広島 山東省体育中心体育場(済南)

 他力本願とはいえ勝たないともう後がない。とはいえリーグ戦2連敗の中この大会に心魂を傾ける必要があるのだろうか。怪我人も多くターンオーバーと言わないまでも疲れてる選手を交代で休ますことさえできない状況だ。まさに一杯一杯のメンバーである。ここはメンバーを落としてこれ以上怪我人を増やさずリーグ戦に戦力を備えた方が得策だ。今のサンフレッチェに二兎を追うのは無理がある。どうせACLはオマケみたいなもの、このまま全敗したってJリーグファン以外の人なんて別に気にも留めないだろう。

 そんなことは分かってる。分かっているがその理性が働かないのであった。どんな時でも試合がある限り負けていいという感覚にはならない。しかも外国のクラブとの真剣勝負なんて機会はそうそうある訳ではない。あのアデレードとの対戦で勝利した時の興奮、あれはまたJリーグとは別の高揚感があった。絶対に勝つんだという強迫観念が生まれるのだった。

 正直ぼくのような考えはサポーターの間でも意見の分かれるとこだろう。そりゃそうだ、ACLに出た為にJ2に落ちてしまったということになれば目も当てられない。それじゃ本末転倒だ。それでもぼくはここは勝ちに行って欲しいのだった。それはぼくが理性的なタイプじゃないということが大きい。単なる感情論でもあるがそんな中でもわずかながらも論理立てるなら本気で臨まない限り得るものがないという気がするからだった。グループリーグ突破をするのはもっと戦力の整った時でいいと言ってもそんなチャンスいつ訪れるか分からない。チャンスのある時に本気で臨む。それでこそ血となり肉となるのだろう。それでJ2に落ちたとしたらそれはそれでしょうがないだろう。といって本当にJ2に落ちでもしたら一番大騒ぎするのはぼくのようなタイプなんだが。

 しかし山東はホームでの試合で攻め続けたのに点が取れなかった。いつかは点が入るだろうというふわふわした気持ちは今回は持ち合わせてない。その後も負け続けある意味ACLの現実を突き詰めさせてくれた対戦だったとも言える。そしてあの時とは違う。今度は本気だぞ。といってぼくは現地に行くでもない、BSの放送を待つだけなのだった。

2010年4月11日 (日)

川崎戦~負けた時の悩み

2010/04/10 サンフレッチェ広島vs川崎フロンターレ 広島ビッグアーチ

 意識も朦朧となる高熱に悩まされもはや座ってることもできなかった。それでも結果だけはどうしても気になってしまい録画の映像の最後の部分だけ観てしまった。03、やっぱり負けた。やっぱりボロ負け。やっぱり点が取れなかった。これにより昨シーズン70と大敗してしまったことが単なる実力の違いだと認めざるをえなかった。そしてぼくは具合の悪さに精神的苦痛を加えるというやらなくてもいいことをやってしまったのであった。

 寝床に就き高熱に悩まされる。果たしてそれは病によるものなのかそれとも試合結果によるものなのか判断がつかなかった。どちらにしてもこういう気分の悪い時は自分の都合のいいように捉えるようになってしまう。そしてぼくは全ての原因をサンフレッチェが連敗してしまったということにしてしまった。

 因縁の相手にボロ負け、2試合連続無得点、せめて1点差で負けたというならまだ気分も違っただろう。そもそも川崎が山形のようにゴール前を固めるという戦術をとる訳がない。実力通りに負けた。屈辱感と虚無感は高熱にうなされててもしっかりと感じることができた。いや、むしろこの結果が高熱の苦しさを助長させたのは先に述べた通りなのだった。

 翌朝、汗でグッショリと濡れたシャツを着替えた。グラグラ揺れて見えた家の中はもう元の光景に戻って見えた。朝日が眩しく感じる。熱を測らなくてももう安静にしないといけない状態ではないというのは自覚できた。

 ぼくはTVのリモコンに手をやった。わずかこの行為がとても重く気が進まないのだった。試合も録画していたが『Jリーグタイム』のダイジェストを観ることにした。負けたと分かってる試合を90分観続ける忍耐力をぼくは持ってない。せめてダイジェストなら痛みが少なくて済みそうだ。

 だが、そのダイジェストこそが一層のこと情けなさを増すのだった。槙野のドリブルが稲本にカットされ逆襲を受けるシーンとか後ろでのボール回しを取られて失点してしまうシーンとか綺麗にカウンターを決められるシーンとか。何と、何と脆いんだろう。これがほとんど前回の対戦と似たような失点ばかりで涙してしまいそうだった。ぼくは具合が悪くて中継を全部観てなくて良かったのかもしれない。

 だがぼくはやはり録画した中継を観ないといけないのだろうか。以前のスカパーもBSも見れない環境ならせいぜいネットで結果を調べて終わりだった。全てが観れるというのは良いようで良くない。そんな悩みを抱えてしまうのだった。

2010年4月 5日 (月)

山形戦~タイセイさんとの別れ

2010/04/03 モンテディオ山形vsサンフレッチェ広島 NDソフトスタジアム山形

 広島に帰ることになったタイセイさんの送別会ということでドクトルと3人で居酒屋に集まった。お互い広島を離れてずい分経ち、もはや関東の人間というくらいに根を下ろしていたのだがどこかで広島人という意識をもっているのはいずれは帰るつもりだと故郷に対する帰属意識を持っているのだった。広島人には住んでる時には特に郷土愛を感じることはないのだが外に出ると広島への愛を強く感じる傾向がある。それが関東でサンフレッチェを応援する人が増えた要因でもあるのだった。

 そのタイセイさん、やっと広島に戻ることになったというのに実は広島での生活に不安を感じてるというのだ。長い間広島での生活はやっておらず果たしてどういうライフスタイルになるのか実感がないというのだ。確かに時が経てば人は変わる街は変わる。目に見えない部分で昔と一緒じゃないだろう。サンフレッチェだって元はなかったものだった訳だから。

「それでは今度はビッグアーチで会いましょう」

 ドクトルが切り出したが年に何回か行くビッグアーチで会うことはできるのだった。むしろ広島市内に住むことになるので試合で来る時はいつでも泊まってくれということだった。それは山口に実家があるぼくとしてはありがたい話だった。是非ともお世話になりたいですと話したもののタイセイさんの家に宿泊なんかしようものなら一夜漬けで語り明かしてしまいそうだった。

「そういえば広島の家に転入する手続きの都合上広島に行ったのでついでにアデレード戦観てきたんですけどね、あの試合は良かったですよ。平日で気温も寒かったのに12千人も入るとは思わなかったですね。だけどあの試合の後だからこそ山形戦には期待したんだけどなあ。ACL出場チームは今節3チームが負けてるからやっぱり疲労があるんですかねえ」

「そうだね、あまり動けてなかったもんなあ。前半シュート0というのは厳しかったなあ。やっぱり中島はカズとストヤノフの代わりであって青山の役目じゃないんだよね。いや、中島はよくがんばってるんだけどパスが前線に行かないのはやっぱり中島のとこなんだよなあ。だから後半中島が交代して浩司がボランチに入ったら攻撃できるようになったでしょ。まあ失点してしまったのも後半だったんだけど」

「でもあの失点はあり得ないよね。サイドからクロスという展開をさんざんやられてるのに中央で待つ選手に身体も寄せてないんだもん。あれじゃ数打てばその内入れられてしまうよ」

 ドクトルに続きぼくも持論を展開した。どこまで正しくどこまで間違ってるのか分からないがどういう議論から始まって広島のこと、サンフレッチェのこと、そして我々が出会ったことを話してると時間はすぐに過ぎ去ってしまったのだった。

 アウェイの試合で一緒に観戦するメンバーが一人少なくなってしまう。それはそれで寂しいものの別れという感じはしなかった。

「そういえば出会った時のこと覚えてる」

 別れしなタイセイさんに切り出されたのだがすぐに頭に出なかった。

2003年の試合後で飲み会があるってんで参加しようと思ってたらお互い別々の集団からはぐれてしまってたまたまレプリカ着た同士で行き当たって一緒にその会場を探したんですよね」

 ああ、そうだった。忘れた訳ではないのにすぐに出てこなかったのはもう7年も経ってたからだった。もうそんなに経っていたのか。奇妙な出会いだったが楽しませてもらった。そして今度は広島に行く楽しみが増えた。これだからサンフの応援は辞められないのだった。

2010年4月 4日 (日)

山形戦~期待外れな敗戦

2010/04/03 モンテディオ山形vsサンフレッチェ広島 NDソフトスタジアム山形

 レギュラークラスのメンバーが6人も怪我をしているというのがミシャの嘆きだった。そして4日前にACLで試合をやって疲労の心配もあった。だがそれはそく考えると他のJリーグのクラブはナビスコカップがあったので条件としては同じなのだった。ただ、ナビスコカップに至ってはリーグ戦に比重を置かざるを得ないクラブにとってはどうしても片手間で望まなくてはならない傾向にある。そういった複雑さがあるがACLは間違いなく真剣勝負であった。その分疲労も増すが得るものも大きいのだった。

 サンフレッチェにとってACLのアデレード戦は自信となった。単純に勝ったというだけではなくギリギリの状況でもタフに戦い抜いたという充足感がある。この充足感がありながらJリーグは簡単だという安易な発想は抱かない。とても満ち足りた心境だ。明鏡止水、従容、心頭滅却、達観、虚心、無心、幽玄。実に澄み切った精神状態だ。このような境地にたどり着けることこそACLに出場した恩恵だろうとまるで仙人の修行でもやったような気分になるのだった。

 もはやサンフレッチェも一段上の境地に行ってしまった。あの弱くて人気がなくて頼りないサンフレッチェは過去のもの。それ故にどこか遠い存在になってしまったかのような気がした。が、仕事から戻りTVのスイッチを付けた瞬間そんな感情など吹き飛んだ。10で負けている。何じゃこりゃ。

 正直なとこ相手がJ2時代に大量得点で勝った山形である。以来山形には常に勝っている。そこでもう勝てるものだと無意識の内に刷り込まれていたようだ。前半シュート0というアナウンスから情けなさが倍増した。パスをこだわるあまりにシュート打たないという昔からの悪癖が出てしまったのだろうか。ああ、情けない、情けない。

 寿人のペナルティエリアへ切り込んだシュートは入ったかと思ったがサイドネットだった。そしてあえなく試合終了の笛が空しく鳴り響くのだった。すぐにTVのスイッチを切りたかった。だがそれ以上に虚脱感からそんな簡単な作業さえする気が起きなかったのだった。

 ほどなくしてミシャのインタビューが流れた。山形は引きすぎてサッカーになってなかったと言っていた。山形汚い、お前らそれでもプロか、そんなゴール前ガチガチに固めたサッカーなんかやるなよと毒づいたものの良く考えるとこれってかつてのサンフレッチェでもあったのだった。トムソン監督時代、そして小野監督が辞任してミシャが来るまでの間代行監督として数試合指揮を執った望月監督時代。戦力が劣るチームはその戦力で戦える戦術を使わないといけないのだった。あの当時もしかしてサンフレッチェが勝利する度に相手チームはこんな不平を言ったのだろうか。

 負けた試合。録画されてる映像はとても観る気が起きない。そういえばタイセイさんはいつも負けた試合の録画は消してたな。まだスカパーに入ってなかったぼくは勿体ないと思っていたものの観ることなく消去してしまいたい衝動に駆られるのだった。

« 2010年3月 | トップページ | 2010年5月 »

最近のトラックバック

2017年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31