ACL初戦
2010/02/24 サンフレッチェ広島vs山東魯能 広島ビッグアーチ
Jリーグ開幕まではあと1週間。その前に公式戦があるというのは奇妙な感覚だ。これこそリーグで4位に入ったからこその特典であり限られたチームにしか与えられない栄誉であった。ただしそこにはプレシャーもあった。近年日本のACL出場チームは予選リーグ突破はノルマとなっている。しかも2位通過でも納得してもらえない。1位通過で決勝リーグでJリーグ同士の対戦とならないことこそがノルマでなかろうか。
アジア・チャンピオンズ・リーグ。その大会は優勝チームにクラブ・ワールド・カップへの出場権が得られるようになって一気にプレミア感が出てきた。ヨーロッパのビッグ・クラブと真剣勝負する場が設けられたのだ。そこが出場するチームにとってのモチベーションとなり、そしてJリーグのチームがクラブ・ワールド・カップへ出場しなくてはいけないという使命感となるのだった。
といってその割に大して客も入ってないというのも事実だった。そこは世界大会といえどまだまだサッカーファンに限定された認知度しかないのを物語っていた。そしてサッカーファンの間でもリーグ戦に比べると観戦のモチベーションとしてはどうなのだろうという気がする。本家本元のUEFAチャンピオンズ・リーグに比べると賞金も少なくTVで取り上げられることもない。ということで優勝しない限り出場した見返りのない大会とも言える。となると極めてハードルの高い大会でもあるのであった。
この大会での専門家の意見は意外にも肯定的なものを多く見受けられた。確かにJリーグの中では異端とも言えるサッカーをしているだけに相手はそのサッカーに対応できないのではなかろうか。それは天皇杯で大学やJFLのチームと試合をすると圧勝をしてしまうことからも体験したこともないサッカーという感覚があるのではなかろうか。そこは大きなストロングポイントである。それでいて不安が渦巻いているのだった。
ここぞという場面で負けてしまう。そんな経験をどんなに味わったことだろうか。特に昨シーズンの優勝争いに残る為にも勝ちたかった川崎戦で7-0という大敗を喫したことは記憶に新しい。それ以外でも天皇杯準優勝3回、2007年のJ1・J2入れ替え戦、ここぞという場面で負け続けた。決して頂点に立つことはないんだ。そんな後ろ向きの思考が無意識に刷り込まれてしまったようである。
まさに今の心境は期待と不安が入り混じるといった感じだ。だがそれ以上の問題があるのだった。それはちゃんと午後7時までにぼくが家に帰れるかということだ。無我夢中で家路を急ぐ。そしてそれはBS朝日の放送を観る為。一体どこにBS放送を観たくて急いで帰る勤め人がいるのだろう。
でも現地で観たかったなあ。サンフにとって記念すべきACLの緒戦。夜のビッグアーチ。そういや先週まで暖房を付けても温まらないくらい寒かった。そしてまだ朝晩はその余韻が続いている。果たしてビッグアーチの気温はどれくらい下がるのだろう。
« 高萩の輝き | トップページ | ACL山東戦~初戦黒星 »
コメント