舞姫
2009/07/19 サンフレッチェ広島vsジェフユナイテッド千葉 広島ビッグアーチ
「パブリック・ビューイング観に行くんですか?」
「は?」
「いや、フクアリで無料でパブリック・ビューイングやるんですよ。知らなかったんですか?いや、てっきり行くんだとばかり思ってましたよ。その試合の前にレディースの試合をやっててそちらは500円で観れるんですよ。それはそれで面白そうですけどね。まああくまでも千葉のホームスタジアムだから広島の応援ができるかどうかは分からないですけど」
知らなかった。千葉に住んでいながらそんな情報をちっとも得ることがなかった。そんな情報一体どうやって得るんだろう。新聞にでも書いてあるんだろうか。そういや新聞なんて何年も読んでないな。社会に出ると新聞くらいは読まないといけないと言われつつもついぞ読むことはなかった。まあ読まなくても生きていける。却って毎日新聞の処理をしなきゃいけないという恐怖に駆られてしまう。そしてやっと契約満了日を迎えたと思っていたらすぐにやって来る新聞の勧誘員。断ろう断ろうと念じつつもいつも負けてしまう。今では居留守を使うことで何とか逃れることができるようになった。
そういう訳でぼくは情報に疎いのだ。まあどっち道流行物には興味ないしスーパーのチラシ見たって買いに行かないし。そして多くの人が感じるようにぼくもニュースはネットで間に合ってるような気がしているのだった。ネットが普及して便利になった反面情報の供給側としては厄介な時代ではなかろうか。情報なんてタダで手に入ると思われてるのにわざわざ紙にしてそれによって利益を出さなければいけないなんて。本が売れないと言われてるが一部にそういう理由もあるのだろう。
それはそうと思いもよらぬ観戦場所を見つけたのだがこういう時によりによって仕事が入ってるのだった。終わってから都内から駆けつけても開始時間には間に合いそうもない。せっかくの面白い企画なのにぼくは体験することができないのだった。
しかし、こういう時ぼくにはタイセイさんがいた。これも都合良く帰りに寄れる場所なのである。どうもここのところ自分で努力しなくても自然とサンフレッチェの試合を観れてしまうのである。そのあまりもの成り行きの自然さに不可解さを憶えられることもあるのだった。自然なために不自然というパラドックスめいた状態にあるのだった。
こんなことばかり考えてるぼくは試合についての展望とか勝利への渇望というのが沸いてこないのだった。2003年にしても2007年にしてもどうにか落ちないものかと固唾を呑んだものだが今はそうでもない。実際夏に近付いてパタッと勝てなくなったのは2007年と一緒なんだがそれほど恐怖にも感じてないのだった。それはリハビリ中のメンバーが戻ってくれば大丈夫とか決定力を上げさえすれば勝てるとかセットプレーでもっと気をつければいいといったようなことでもない。降格に対して恐怖心がなくなったのだった。それは興味をなくしたという意味ではない。サンフレッチェそのものが変化してきたのだ。
かつてのサンフレッチェ、人気がなくて名前さえ知られてなかった。そんなクラブがJ2に落ちたら潰れてしまうという恐れがあった。そこは真剣にならざるを得ない状況なのだった。それが現実には2回も落ちてその都度新しいファンを付けて這い上がってきたのである。関東ではアウェイサポーター席が満席になるという状況も生まれそう簡単に潰れるような気はしなくなってきた。だから降格は単に実力の問題と処理できるようになったのである。やっぱりぼく自身も変わったのかもしれない。
げに東に還る今の我は、西に航せし昔の我ならず、学問こそ猶心に飽き足らぬところも多かれ、浮世のうきふしをも知りたり、人の心の頼みがたきは言ふも更なり、われとわが心さへ変り易きをも悟り得たり。きのふの是はけふの非なるわが瞬間の感触を、筆に写して誰にか見せむ。これや日記の成らぬ縁故なる、あらず、これには別に故あり。
(舞姫/森鴎外)
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フクアリの件はジェフのHPに出ていました。また6月27日の千葉-大宮戦で告知していました。
広島は千葉と同様暑いですね。今日MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島に行って広島東洋カープの連敗が止まったのを見ましたので、明日の千葉戦でサンフレッチェ広島の連敗が止まるのを見ることになると思います。
投稿: ゆみしん | 2009年7月18日 (土) 23時46分
いや、とりあえず一安心でした。
投稿: ゆみしん | 2009年7月19日 (日) 21時38分
ゅみしん
投稿: ゅみしん | 2009年7月21日 (火) 11時18分