山形戦~広島へ出発
2008/05/03 サンフレッチェ広島vsモンテディオ山形 広島ビッグアーチ
「しまった!」
プラットホームの長蛇の列を見た時思わずつぶやいた。広島行きのぼくの新幹線の切符は自由席だったのだ。そして東京なら早く行けば座れるという見込みをたてたが甘かった。もう30分遅かった。そういえば在来線も東京駅でゴッソリ乗客が降りていった。結局みんな新幹線利用客だったのだ。つまりはぼくと同じく自由席を何とか座って行こうという人達だったのだ。ぼくはそんなライバル達に出し抜かれた心境になった。
ただぼくにとって幸運だったのは新幹線に乗車した時エアポケットのように目の前に空いた席に出くわしたことだった。これでぼくは席を確保することができた。これで朝飯も食える、本も読める、寝ることもできる。まさに新幹線は座ると立つとでは天国と地獄程ちがうのであった。
落ち着いた気分になり出発を迎えると駅に停まる度に車内は混雑してくる。どんどん人と荷物で埋まってきてそれは都心の通勤電車と変らない様子だった。毎朝毎朝満員電車に揺られそして休みの日も満員電車。何だか不憫な気がした。どうしてこの社会は活動をしようとすると何事も一辺に人が集まるようになってるんだろう。
そんな車内だったから座っているとはいえトイレにも行けない状態だった。いつかもうちょっと空いたらと考えたがそれは岡山だった。岡山でこんなに人が降りるものなんだというのをこの時初めて知った。ただせっかく車内に余裕ができたのにもう広島もすぐに着いてしまうのだった。
広島。ぼくの生まれ故郷ではない。ぼくの実家がある訳ではない。ただ育った場所だ。そして数少ないその当時の友人に電話する。今着いたと。こんなに早い時間にと面食らっていたがすぐに出ると言ってくれた。海田なのですぐに来れるみたいだ。そこで友人が来る間外で広島の街を眺めてみることにしたのだった。
強い日差しだった。東京を出る時には雨がふっていたのに。そして人が多かった。何だ、祭りでもやるのか?そう、祭りだ、フラワーフェスティバルだった。
しばらくして友人が車でやって来たがフラワーフェスティバルの話題になった。そういや前にフラワーフェスティバル行こうと言ったら「エエ~ッ、ふらわ~ふぇすてぃばる~!」って言ってたよなと話すと確かに言った記憶があると答えてた。さすがにノリピーが来た時には行ってしもうたがそんなんでもなきゃ行きとうないよということだった。
そしてお好み焼き屋で昼食を摂ったがそこでも長蛇の列だった。その後横川駅へ送ってもらったが市内のあちこちで駐車場の順番待ちをしていた。ビッグアーチで客が入らない理由として駐車場の問題を聞くがそれについては広島はどこでも付いて回る問題のような気がした。その逆にこうして有料駐車上に列を成しているということはビッグアーチでも駐車場にお金を取るというのをタブーとする風潮はどうかとも思えるのだった。もっと便利な場所に駐車場を作っても有料なら誰も使わないという話だが果たしてそうなのだろうか。
横川駅ではすでにバスが待っていた。レプリカに着替えてバスに乗り込んだが結構車内もレプリカの姿があった。昨年来た時にはぼく一人だけだったような気がするのだが。そしてバスが発車すると『光の射す方へ』が流れる。車窓からはサンフレッチェの旗がなびいてるラーメン屋があった。広島でサンフレッチェを感じられることができない、常々そんな感覚を持っていたが少し変化してるのではないだろうか。気のせいだろうか。
ただ、ビッグアーチでバスを降りた時は愕然としてしまった。何と人の姿のないことか。自然、スロープを登るぼくの足取りも元気がなくなったのだが登りきるとそこは入場を待つ長蛇の列があるのだった。おお、素晴らしい。フラワーフェスティバルがあるから客が来ないのではという憶測があったがそんなことはなかった。何があろうと来る人は来るのである。逆に誰もがフラワーフェスティバルに行く訳でもない。暑い中、開門を今や遅しと待ってる人がこれだけいるというのは捨てたもんじゃないという気がした。

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