徳島戦~完勝と浮かれつつも
2008/04/29 徳島ヴォルティスvsサンフレッチェ広島 鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアム
この試合は14分で決まってしまった。ドゥンビアの身体能力、熊本戦での酷い試合、そろそろ他のチームが攻略法に気付いてきたことと不安は大きかった。まさか1-4というスコアで勝てるとは思ってもいなかった。
正直ぼくは後半途中からの観戦だった。パブリック・アローズに着いた時にどこか店内が静かな気がしたからまた酷い試合をしているんだと思った。だからモニターのスコアに11-3と表示されているのを確認した時はホッと胸を撫で下ろした。安心して観れるスコアになっていたんだ。
程なく浩司が交代したが「今日の浩司は良かったですよ」という声が聞こえた。2ゴール、しかも最初のゴールは素晴らしかったということだ。ああ、浩司、やっぱりお前はこうじゃなきゃいけないんだよ。ゴールの奪えるMF、チームにおいてバランサーのようになっていたが浩司は攻撃だ。PKもFKもみんなお前が蹴ればいい。浩司が得点した試合は負けないという不敗神話があった。J2にいる限りその神話は復活させるべきだ。
その後ちゃんとボールを前線に運んでいるがどこかでブレーキが掛かる。そのブレーキ役のもっとも大きい存在はリ・ハンジェだった。「よし、行け!」と思ったらバックパス、前に人がいてもバックパス、いつでもどこでもバックパス、サンフレッチェがいつもいつも後ろばかりにボールが行くのはハンジェの存在がけっして小さくないことに気付いた。そういったバックパスのオンパレードを見る度に店内からため息が聞こえるのだった。
「もう右サイド替えて欲しいよね」
そういう声が聞こえた。一番の候補は森脇であるが高柳などでも問題はなさそうだ。橋内、遊佐なんて名前が出てたくらいだから相当に失望させられたのだろう。ただミシャは一度メンバーを固めたらなかなか崩さないという頑固なことがある。オシムはミスをした選手は叱るがその代わり試合には出すと言ってたが同じことをやってるんだろうか。ただそれも行き過ぎると単に引き出しがないだけに見えてしまうのだ。
もっと点が取れそうなのに取れない。柏木のシュートは枠を外れまたしてもため息で満たされる。柏木はシュートが枠に入らない。キーパーに取られてもいいが枠に入らないというのは何の可能性もないのだ。柏木、オリンピック代表も落ちるだろうというのがおおよそ皆の感想だった。確かにせっかく背番号10を付けてるのに全く10番らしい輝きを放ってない。といって久保以降サンフで10番を付けた外国人FWでまともに活躍したのはウェズレイくらいしかいないのだが。
その後4点目が入るのだがこのゴールに立ち会えただけでもぼくは幸運だったと言うべきだろう。ロングボールに身体を1回転させてDFをかわしシュート、こんなに鮮やかに決める選手が他にいるだろうか。ゴール前でボールに絡めば何かをやってくれる選手なのだ。高萩も浩司もカズも交代したがそれは温存の意味合いが強いだろう。それなのに寿人だけは温存しない。いつもフルタイム出場である。
試合は完勝と言っていいだろう。良かった、やはりカズがいれば違うのだろうか。格の違いを見せ付けたのが嬉しかった。
「徳島って相当チーム状態悪いよね」マツダさんが水を差した。「だってドゥンビアに3人でやっと止めてるんだよ、あれがJ1の個人能力のあるFWだったら簡単にやられるでしょ」
そうだよな、そう言われてみればそうだ。ジュニーニョやマルキーニョスにあっさりとやられた去年を思い出す。ドゥンビアだってJ1からオファーが来るかといえば微妙な気もする。こういう試合をした後は自分たちは強いと錯覚してまだどうしようもない試合をしていまいかねない。順位の上ではぶっちぎりで1位だが傍から見るように安泰ではないのだった。
