『売れないのは誰のせい』
本屋へ行くとどれもこれも魅力的に見えてしまう。全部読んでみたいと思わすのはそのタイトルとカバーリングだろう。もしかしたら本屋の陳列などの演出も関係してるのかもしれない。いかにも今話題の、これぞ名著という印象を持たせるポスターなどが貼ってあるのは購買意欲をそそるものだ。そういうもろもろの演出に負けてぼくは1冊の本を手に取った。タイトルは『売れないのは誰のせい』。この本そのものが売るための心理を付いたタイトルを付けている。売ろうという魂胆まる見えなのに読者のために教えますという謙虚さを感じさせる上手い演出だ。
しかしパラパラと2、3ページ読んでみると確かに面白そうだった。そしてレジに並んだんだがいざ家に持って帰ると一気に全部読むかというとそうでもなくまず飯を食って風呂に入ってくつろいでと本は一旦隅に追いやってしまった。仕事帰りということもあるがまたその内読めばいいやという感覚に陥ってしまう。結局買っただけで満足してしまったのだ。何だか中学生辺りがここの塾に通えば東大まで行けるんだという安直な発想をするのと似てる。自らは消費文明に否定的でありながらその実消費文明に加担してるのだった。精神構造は中学生と変わらない。いや、ちゃんとした中学生の方がよっぽどマシかもしれない。
でもそもそも何でぼくがこんな本を読もうと思ったのか。それはぼくも市場原理とか人々の関心や心理というものを研究したかったからだ。そこは全てサンフレッチェのためだった。なぜサンフレッチェは「売れない」のか。それこそそれは誰のせいなのだろうか原因を突き止めたかった。そしてそこから今後の展開というものを考えることができるのではなかろうか。実際ぼくは色々な改善案を作って文章としてまとめた。実は関東でこういう動きがあってそれをクラブに提出することになるだろう。サポーターカンファレンスなど出席できないがためこういう形でしかクラブに意見を言えないのだ。
そのためやっぱりこの本は読んでおこうと考え直した。そして再び手に取ったのだがその時思った。何でぼくは自分の仕事のために何もしない癖にサンフレッチェのためにビジネスの知識を身につけようとするのだろうと。
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