日本代表岡田監督の存在
2008/01/26 日本vsチリ 国立競技場
岡田監督になってからの初めての国際試合。どんなチームになるのか見ものでもあったが以外にもオシムの時とメンバーがそれ程変わってないのである。千葉枠と言われた巻、羽生、山岸といった選手はしっかりと選ばれてたし大久保も使ったかもしれない。唯一岡田監督のオリジナルとしては内田を起用したくらいだろう。結局誰が監督をやっても選ばれるメンバーはそう変わらないということだろう。だとしたらぼくらはあの監督がいい、この監督がいいと議論を交わすがそれってあんまり意味がないような。いや、意味がないからこそ話す価値があるのだろう。
しかしせっかくの岡田監督の初陣も客の入りは冴えなかった。かつてプラチナチケットとまで言われた代表戦も今では空席が出るようになってしまった。とはいえそういう時期に入ったんだろうという気がする。ただの親善試合、代表という肩書きを外せば単に一番活躍できる選手を集めただけ。近年Jリーグのオールスターサッカーが客が入らないが代表でも入らないのにオールスターが入る訳がない。だってメンバーなんてほとんど同じなんだから。それにしてもかつての華がないのが何とも寂しいものだった。
華がないというのは単に注目すべき選手がいないということだろう。つまりスター不在という訳だ。よく日本代表が勝てないと海外組みを呼ばないからだと批判する人がいる。だけどその海外組みで実際に活躍してるのはほんの数名しかいない。しかもチームの中心でやってるという印象はない。やっとこさ試合に出られるというレベルのものがほとんどだ。そういう選手が一人入ったからってそんなに変わるものだろうか。
そう考えた時中田英寿の名前が浮かび上がった。そう、海外で活躍してる選手というのは中田のことだった。結局中田がいるだけで注目度が変わった。海外組みなんて言い方されるけど実際には中田なのである。確かに中田に代わる選手はいない。当分の間代表の人気は苦戦するだろう。スターがいないんだから。
正直日本のマスコミは若い選手が好きだ。スポーツ番組でも優勝した選手そっちのけで若くて注目されてる選手ばかり追う傾向がある。だから日本はスポーツが発展しないと思う反面そういうスポーツ選手もメダルを取ったら引退してタレントに転向するという人も結構いる。ということは日本において一番栄誉あることはタレント業なのかという気がしてくる。これって良いことなのか悪いことなのか。とにかくサッカーに注目してもらおうと思ったらそういうタレントに成りうる人材が必要ということになるのだ。
だがよく考えてみたらトルシエにはそういう要素があった。何かにつけ協会と揉め事を起こし世間を騒がし試合になれば派手なジェスチャーに顔面紅潮させた表情、しかも影武者のように付きまとってるフローレンス・ダバディの存在もあってその印象派強烈だった。そして最後までこの人は本当に有能なんだろうか無能なんだろうかという謎が付きまとった。トルシエこそ歴代代表監督おいて最高のパフォーマーだった。
そういった過去があるだけに岡田監督はどうしても地味に見えてしまう。監督として最高の選択だったのは確かだ。ただこのまま人気が低迷するとスポンサーの関係やTV放送の関係で不利になるのではないかと危惧する。そんなことまで監督として義務を負ってはないがやっぱり代表監督手って大変なんだなと思うのだった。
最近のコメント