2007/08/26 横浜Fマリノスvsサンフレッチェ広島 日産スタジアム
屋根があるというのはこれ程まで音が反響するのか。見た目に今日はそれ程サンフサポが来てないなという気がしたが意外と応援の声に厚みがあった。それでみんなが手拍子を合わせるとアウェイ・ゴール裏に一体感が生まれた。どこかその雰囲気に今日はいけるのではという気になった。
メンバーとしてはウェズレイが累積警告で出場停止、下田が膝の故障でリタイヤというスタメンを2人欠く布陣。GKの木寺が久々の出場ということで試合感がどうだろうか不安だった。だがウェズレイに関してはこれで相手が油断してくれると儲けものだということをみんな話していた。
それ以上にストヤノフの初スタメンの日である。この選手にはみんなの期待が大きい。正直DFの選手なのでそれ程印象を持ってる人もいないだろう。それでも良い時のジェフを支えたという認識で良い選手なんだろうという感覚だ。そしてそのストヤノフを含め正直メンバー紹介の時どう考えてもサンフが勝ちそうなのだ。マリノスはJ2や下位のクラブの選手を上手く使っている。意外とコストパフォーマンスのいいチームである。
試合が始まってマリノスは前線からプレッシャーを掛けてくる。この戦法はどのチームもやってくる。もう対サンフレッチェの戦法として定着してるみたいだ。ただこのプレッシャーをストヤノフはいとも簡単に掻い潜ってしまう。その足元の技術の高さにぼくたちは大いに盛り上がるのだった。
行け行け行ける。そんな気概を発してるぼくらの声援に応えるようにサンフが先制した。決めたのは浩司である。今シーズン初のゴールにぼくらはもう総立ちだった。浩司がゴールした。浩司のゴールした試合は勝てるというジンクスもあった時期があった。再びそのジンクスを取り戻して欲しい。
しかしその後ストヤノフが大島に肘打ちを食らってしまう倒れてる内に点を入れられてしまった。しばらく倒れてたストヤノフだったがあれファールじゃないのかという不満は当然あった。ゴールの映像がオーロラビジョンに映ったが言い訳のできないくらい完全に肘が入ってた。どうもここのところ審判には恵まれない。ただその後柏木がゴールを決めまた盛り上がった。奇遇にも先日雑誌のインタビューで浩司と柏木が2人で10点は取りたいと話してるのを読んだばかりだった。
後半に入り選手は粘っこい守備を見せていたと思う。服部が1対1で負けて失点してしまったが他の場面ではずいぶんチームを助けてた。圧倒的に攻められた後半だがよく跳ね返している。惜しむらくはカウンターがちっとも決まらないことだった。駒野はペナルティエリアまで侵入するもシュートではなくクロスを選択する。そして誰にも合わず攻撃が終わる。ペナルティエリア外でボールを持ってる時前にポッカリ穴ができた時もミドルシュートを打たない浩司。ボールキープのできない寿人。攻撃にはもどかしさがあったものの引き分けで終わることができた。2回勝ち越しただけにウーンと呻いてしまうが挨拶に来た選手に皆拍手で迎えた。確かにメンバーを欠く中よくやった。それどころかサンフレッチェに新しい可能性を感じさせた試合だった。ぼくもその拍手の中に加わることにした。
「今日のような試合ができるんならこの先勝てるよね」
大抵の人がこういう肯定的なコメントを発した。
帰りの電車はHさんと一緒だった。4人掛けの席で試合のことを何度も何度も同じ内容を話してたような気がする。だから時間を感じなかったのだが気付けばドカッと乗客が乗り込んだ。ぼくらの席にも座っていいですかと初老の婦人が腰掛けたのだった。婦人はぼくらの紫の格好を見て尋ねた。
「今日はJリーグの試合があったんですか?」
「はい、横浜で。ぼくらはサンフレッチェ広島を応援してるんですよ」
「ああ、そうですか。私も鹿児島出身なので城選手なんか応援してたんですよ。もう引退してしまいましたけどねえ。私はあちらに座ってる友達と秋田に花火を見に行ったんですけどそうやって仕事とは違う付き合いがあるっていいですよね。とても楽しそうですわ」
「ええ、そうなんですけどね。まあ強いチームなら楽しいことが多いんですけど弱いチームだと苦しむことが多くって。でも確かに面白いですよ。サンフレッチェを通して知り合いが多くなりましたしね」
「まあ、いいですわねえ。私もまたサッカーも気にするようにしますわ」
どうにも落ち着きどころのない試合の評点を話し合ってた2人に癒しの雰囲気を与えてもらった。これもサンフレッチェを応援してるからこそあった経験である。やっぱりサンフレッチェの応援してて本当に面白い。