監督の重要性
2002.9.22 J12ndステージ第5節 サンフレッチェ広島vsジェフユナイテッド市原 広島スタジアム
ジェフにはお得意様というイメージがあった。それはジェフが弱かったことが大きいがベルデニック監督が就任し見違えるようにチームが良くなってもサンフレッチェはジェフには勝てた。これが相性というものだろう。試合内容としては絶対に勝てない試合だった。
ぼくはこの試合を都内のサッカー・カフェで仲間と観てた。一方的に攻められながらも久保のPKで得点した。逆にジェフはチェ・ヨンスがPKを失敗した。そしてタイムアップの笛が鳴った時みんなで顔を合わせたものである。「これでよく勝てたね」と。本当に勝てる要素などどこにもなかった。
それでも貴重な勝ち点を得ることができ次節につなげたかったものの京都パープルサンガにボロ負けしてしまった。だけどその時にはやっぱりという感覚しかなかった。ジェフに勝ったのは単に運が良かっただけ。チームの状態はちっとも良くなってない。だから当然の結果が出ただけだ。とはいえその後から情けない心情が腹の底からグラグラと沸きあがったのだった。
ジェフはその後ベングローシュ、オシムと優秀な監督を招聘し強豪チームへと進化していった。一方でサンフレッチェはJ2に落ち小野監督となりさらに弱体していった。やっとの思いでJ1に昇格したもののその後ジェフに勝てることはなくなってた。もはやお得意様ではなくなっていた。
そんなジェフを見てていつも悔しい思いがした。そんなに有名な選手がいるわけでもないのに圧倒的な試合をする。選手の質からするとサンフレッチェの方が有望な新人選手を獲ってる気がする。それなのにそういう有望な選手がその才能を開花させることなくどんどん広島を去っていってしまう。ジェフとはまるで反対であることでジェフには羨望の眼差しを持ったものだった。
そして2006年に入りようやくクラブも小野が監督として駄目なのを認めてくれて一応本人の辞任という形でクラブを去ってもらうことができた。そして来たのがミーシャことペトロビッチ。これがオシム監督、もしくはジェフの仲介であったというのは何とも因縁めいたものを感じる。ただそれだけに最初からこの新監督には期待してしまった。
そして驚いたことは青山や柏木といった選手を使ったのだがそれらの選手がこんなにもレベルの高い選手とは思わなかったということだ。こうやって埋もれてた選手がいたのである。もっと早くミーシャが来ていれば茂木や田中俊也や木村龍彦なんて選手はもっと活躍していたのではないだろうかと思ってしまう。各クラブ、そんなにお金があるわけでもないから保有選手を伸ばすというのは永久の課題だろう。監督というのは本当に重要だ。特にジェフにはそう考えさせられる。
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