ゴール!
近所に複合シネマがありレイトショーの割引を利用して『ゴール!』を観た。公開2日目とはいえさすがにレイトショーだったために席はガラガラだった。こんな時間に来るのはほとんどがカップル。それでもポツンと一人だけ離れて座ってるので気にもならない。とはいえぼくもサンフレッチェを応援する仲間と一緒に観れたら良かったのにと思うのだった。そういえばこの映画館、W杯の日本戦はパプリック・ビューイングをするらしい。この大画面で試合を観るなんてどんなに迫力があるだろうか。これこそ誰か誘って行ってみようかと思うのだった。
そして映画だがまさしく試合ではそのパブリック・ビューイングをしてるような気分になった。確かにこれはフィクションである。だけどリバプール戦では実際にスティーブン・ジェラードがプレーしてるのである。この主人公がこんな舞台に挑むことができたことに興奮してしまう。そしてプレーの一部始終にドキドキしてしまう。フィクションだと分かっていながら。
それはこの映画の臨場感の賜物である。そしてより選手に近い目線で捉えた映像ではイングランドのサッカーの当たりの強さを痛感してしまう。やはりJリーグとは違うのだ。我がサンフレッチェの選手達はこの当たりの強さに立ち向かっていけるだろうか。残念ながらかなり厳しいと言わざるを得ない。だけどサンフレッチェの選手だって決してJリーグの中でひ弱な訳ではない。逆に抜きん出たクラブがないというのも事実。そこら辺でぼくはJリーグというのは総中流なリーグだという気がした。そう、日本の社会と一緒なのである。レベルが低いだの有名選手がいないだのと言われるがこれはもしかして日本人の気質に合ってるのではないかという気がした。
ぼくはこの映画が終わった瞬間に感じたことというのはもう終わったのかということだった。でも時計を見ると確かに2時間近く進んでる。もうちょっと観たい時に終わる、まさに続編のある映画としては上手い切り口だった。
映画館を出て自転車置き場に向かう。意識はしてなかったがぼくの前にはカップルが歩いて会話が聞こえた。どうも女の子の方は感動したというのに男の方がこんなの現実には絶対ありえないと言ってるようだった。その男いわく本当にサッカーを知ってればこんなことありえないから覚めた目を向けてしまうということだった。でもぼくだって熱くなったよ。サンフレッチェみたいな地方クラブを応援してるようじゃサッカーを観てることにならないということだろうか。確かにぼくはこの映画で分かったのはスティーブン・ジェラード、ベッカム、ジダン、フィーゴだけだったが。余計なお世話だったがそのカップルその後そのまま別れてしまうんじゃないかというようなシラけた雰囲気になっていた。
でもかく言うぼくも帰り自転車をこぎながら全く別のことを考えてしまった。
ああ、サンフレッチェにもこの主人公のような隠れた逸材が現れてくれないだろうか。
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