大邱FC戦~PKによる先制

2019年4月10日 アジアチャンピオンズリーグ 予選リーグ サンフレッチェ広島vs 大邱FC 広島広域公園陸上競技場

 全国的に底冷えする気温の中、平日のナイトゲームに駆けつけてくれる観客はやはり少なかった。そういう意味ではホームの利を生かせてない。いや、元々韓国のチームとの対戦でそんなものは存在しない。あるのはむしろ不可解なPKの判定なのだった。
 5年前、1試合で2回PK判定を取られたことがあった。他のJリーグチームでもなぜか韓国のチームとやる時だけPKを取られる。これはピッチ以外の力が働いてる。そう考えるのは無理もない話だろう。
 そんな厄介な相手にどう戦うべきか。メンバーとして選んだのはリーグ戦の成熟した守備陣をそのまま使うことだった。その上でスターティングメンバーを4人変更。レギュラー組とアピールに努めたい選手のバランスの取れた布陣となった。
 渡、清水、東、稲垣がアピールをしたい4人である。攻撃に特徴のある選手が多いだけに積極的に攻撃を仕掛ける姿勢が出た。それが好転し早々にCKを得る。ここでせめて競り合いには勝ちたいと思うもヘッドで弾かれてしまった。ただクリアが上に行ってしまった故にセカンドボールを確保すればビッグチャンスが生まれる。そんな落下ボールの奪い合いの場面で野上が相手のキックを足に受けてしまった。次の瞬間、野上が倒れると共にホイッスルの甲高い音が響き渡ったのだった。
 駆け寄る主審。手はペナルティスポットを差している。PK、PKである。まさかそんなことがあるとは。PKが貰えたのである。
 ボールをセットしたのはドウグラス・ヴィエイラ。ゆっくりとした助走からのキック。んだGK。コースは合っていた。が、シュートの威力が上回っており、GKの掌を弾き飛ばして入ったのだった。
 先制点。うおおおお、やった。まさかまさかの展開である。だが浮足立ってはいられない。まだまだ試合は始まったばかり。大邱FCは追いつこうと際どいプレーをやってくるだろう。実際、渡などかなり強引なタックルを受けて倒された。でもそんなものに怯んでいる場合ではない。まだまだアピールしないといけない。
 DFの佐々木もオーバーラップでドリブルを仕掛ける。相手を抜いたとこで並走してきた渡がスイッチする。そしてドリブル、ドリブル。更にドリブルで入るとシュート。ファーサイド、わずかに空いてた隙間へと流し込んでいったのだった。
 入った、入った、入った!ゴール、ゴール、ゴール、ゴール!
 渡の元にチームメートが駆け寄る。ACL、2試合連続のゴール。2点差、このゴールは大きかった。そして何より渡のゴールというのが嬉しい。昨シーズンが消化不良で終わっただけに覚醒へのキッカケとなりそうな予感がした。そしてこの時気付いたのだった。柴崎、野上、佐々木といった今レギュラーを張ってる選手がJ2から移籍してきた選手が2年目以降に活躍したというのを。その実績を踏まえると渡も今がまさに日の昇る瞬間なのかもしれないのだった。
 かといって2点差ではまだ余裕がない。守備陣はゴール前にブロックを敷いて侵入を許さない。それでもコンビプレーにより最終ラインを抜かれそうになるも身体を当てシュートを前に飛ばさせない。シュートらしいシュートにいかせない。まさに鉄壁。そしてワントップのヴィエイラに代わって大型の皆川が入ったことにより、いよいよ守備固めに入るのだった。
 皆川は前線で競る。イーブンのボールだったら大抵は勝つことができる。その為に手を使って制空権を確保する。だがそんな競り合い中の肘が相手の顔に入り、カードを貰ってしまう。すでに1度カードを貰ってたので退場。1人少ない状態になってしまった。
 それでも不幸中の幸いなのが90分を迎えたということである。後はアディショナルタイムだけ。よりによってこういう時にゴール真正面にFKを与えてしまった。距離はあるけど狙ってきた。だがその弾丸のようなシュートはゴールバーの上を超えていった。それによりずい分と時間を稼ぐことができた。それによりそのまま2-0で勝つことができたのだった。
 ACL、2勝1敗。充分決勝トーナメント進出を狙える成績である。ここまで来たら狙うべきだ。でもそれでいてレギュラーでない選手を使わないといけない。勝ちつつも他の選手も使っていきたい。実に難しい課題に城福監督は取り組まなければいけないのだった。
 5年前はPKに泣いた。そして今回はPKで勝利のキッカケをつくってもらえた。審判には泣かされもし、笑わされもするって再認識させられた。果たしてアウェイの試合ではどうだろう。勿論そこは笑って終わりたいに決まっているのだが。

2019年7月20日 (土)

松本戦~負けに等しい引き分けから学ぶ

2019年7月20日 松本山雅FC vs サンフレッチェ広島 サンプロアルウィン

 アディショナルタイム。あとワンプレー、ツープレーで終わりのはずなのに最後の最後が切れない。ヘディングでブロックしつつもセカンドボールを奪われまた防戦。防いで防いでボールを追うもののたどり着けず真ん中ミドルゾーンからシュート。たった一つのフェイントに全員の選手がつられてしまいシュートコースを空けてしまった。一人の選手に2人も3人も着いていてブロックさえできない。そして距離がありながらもGK林は触ることすらできなかった。最後の最後に決められ無残にも勝ち点2をうしなってしまったのだった。
 情けなかった。あまりにも打つ手がないというのが空しい。先制したのはサンフレッチェだった。でも追いつかれそしてまた勝ち越したものの、あとわずか1分を耐えることができず引き分けで終わった。勝てないチームの典型のような試合である。この失点間際のバタバタ感はどういうことだろう。仮にもこれが日本代表に選出される選手のいるチームなのだろうか。
 試合の始まりはゆっくりだった。ボールの持てるサンフレッチェはブロックを敷く松本の壁を崩せなかった。そんな中でもわずかな隙を突き柴崎がシュートを放つもゴールポスト。川辺がペナルティエリアでラストパスを受けるもバーの上。ヴィエイラがDFを剥がして打ったシュートはGK真正面。どこからどうやっても入らない。もしかしてこのままスコアレスドローのまま終わるのではという気さえしてくるのだった。
 ところがドウグラス・ヴィエイラのポストプレーが柏の裏への飛び出しを生みゴール前へドリブル。GKを前にしながらもニアにぶち込み先制点を決める。これが大きく優位になるはずだった。
 ここで追加点を狙うべく勢いを増していくはずだった。が、追いつこうという山雅の気迫の方が優っていた。中途半端なパスはガツンと獲られると前線へフィード。たった一人しかいない山雅の選手に渡るとそれを2人掛かりでも取れない。そしてペナルティエリアまで入られると折り返されダイレクトでシュートを決められた。たった2人の選手に4人で守って決められた。
 そこで振り出しに戻ったことでパトリックが入る。依然として山雅のゴール前は固い。サイドからも真ん中からも崩せない。まるで岩山に釘を刺してるようにもどかしく至難のプレーを続けてたが、1本の裏への浮き球が出るとパトリックが抜け出した。GKを真正面にしたものの、チップキックによりループシュート。ゴールに吸い込まれたのだった。
 勝った。この時はさすがにそう思った。ピッチにもそんな空気が充満したのだろう。それがいけなかった。どこかヌルっとした感覚になりパスはずれボールキープもままならない。交代で入った渡など、サイドで時間稼ぎをしようとするも自らファールをして相手ボールにしてしまう。それは強豪チームが魅せる試合の終わらせ方ではない。正に弱いチームの慌てふためいたドタバタの中で山雅がどんどん押し込んでいく。余裕のないハイネルはファールで止めようとして自爆してしまう。ゴール前に全選手がいることによってセカンドボールが拾えない。そもそも1人の選手に2人も3人もついてボールが奪えないのである。あの時間帯、まるで草サッカーのチームにでもなり下がったかのように拙くなってしまい、その隙を狙って同点弾を決められた。あと1分、守ることができなかった。本当に守備の下手なチームだと認めざるを得なかった。
 点を入れて追いつかれる。決めたら追いつかれる。もう最初から引き分けになるのが決まってるような試合だった。むしろ山雅が最初から積極的に守備に来てたら負けたかもしれなかった。ビビッてくれて助かった。守備の弱さを突かれなかったのが幸いした。
 でもこの対戦を分析すると押し込んでしまえばシュートさえ打てば入るとバレてしまっただけにこの後の試合は苦しくなる。むしろそれが分かっただけに負けに等しい引き分けは意義があったのかもしれない。

2019年7月14日 (日)

鳥栖戦~誤審に助けられつつ勝利

2019年7月13日 サガン鳥栖vs サンフレッチェ広島 駅前不動産スタジアム

 鳥栖に負けてから調子を崩した。
 昨シーズン、圧倒的勝ち点で首位を走ってたのも、鳥栖の敗戦から失速した。そして今シーズンも連敗中戦いまたしても負けた。いつしか大きな壁として立ちふさがり、鳥栖に勝つのは至上命題となるのだった。
 選手もそれは意識してるようで立ち上がりから速いプレスで鳥栖の自由を奪う。そしてボールを奪ったら前を向く。きっちりマークにつかれても前線の森島はターンをして敵陣へと突き進む。それによってチーム全体が押し上げられる。サイドからクロスが出る。するとパトリックがどんな体勢でもボールに合わせる。そんな強引さに鬼気迫るものを感じた。
 ところがよかったのはここまで。その後は前を向く意識が薄れバックパスが多くなり、いつもの遅行へと移るのだった。あくまでも自分たちの安定を優先する。だがその間に相手はみんな自陣に戻ってしまい網を張られてしまう。結果縦へのパスが通らなくなるのだった。
 最後尾から横パス、横パスと繰り返し、縦へとチャレンジのパスを入れれば捕らわれる。サイドで張るクエンカに渡るとボールを取れない。ドリブルのテクニックは異端だ。そこに原川が絡んで深くえぐりこむのでたまったものではなかった。
それでも何とか跳ね返す。そこまではいいもののセカンドボールを拾われてしまうので2次攻撃とつながっていく。何度食い止めても止まらない。ああ、悪い展開だ。いつもここからやられている。でもまだ集中力は続いていた。クロスは上がるもののそのほとんどをDF陣は跳ね返したのだった。
 一進一退。ボール支配率もイーブンで進むも後半に入ると一方的に攻められる時間に入る。全員が自陣に戻り守備に徹する時間。60分辺りから出るこの逆境。何かを変えないといけない。だけど変えるには均衡を壊す怖さがある。それでも城福監督はここで守備に強い稲垣に代わって松本を入れる。それはこの試合を引き分けで終わりたくないという明確なメッセージだった。
 そのせいか、ボールが前出るようになる。しっかりとした守備の後、柏につなげることができる。前へ運んでいきシュートにつなげる。そして相手のパスもカットでき再び前を向ける。ハイネルがスルーパスを狙う。柴崎が裏への飛び出しを狙う。サイドでのパス回しに柏も入るとCKを得ると渡が入った。セットプレーで競り合いに強い渡を入れるのは抜群のタイミングだった。
 CKはゴールにつながらないもののセカンドボールを逃さない。森島が倒されながらもサイドからクロスを入れる。中で合わないがルーズボールをパトリックが全力で追いハイネルにつなげる。クロスが入る。クリアされるももう一度入れる。またしてもクリア。それでもその落下点での競り合いにより柏がファールを貰ったのだった。
 直接は狙えないがいい位置でのFKである。蹴るのは森島。敵味方一列に並んだゴール前のスペースにギュンと落ちるボールを入れる。抜け出したパトリックの頭。折り返すと真ん中で合わせたのは荒木。GKの脇をかすめて入ったのだった。
 ただ、これはパトリックの出だしが早かった。オフサイドだろうと笛のなるのを待っていたものの笛は鳴らない。歓喜の渦にいるサンフレッチェの選手。認められたのか?どうやらゴールとして認められたようだった。
 思わぬ形で先制した。でもどこか居心地が悪い。勝って欲しいのは山々だがこのまま1点差で勝つと単に誤審で勝っただけとなる。それは許されない。絶対に追加点を取らないといけない。間違いなく勝ったという証明を出さないといけない。
 とはいえ先制点により勢いが増していき、鳥栖に攻撃の芽を与えない。中盤ではぽっかり空いたスペースで渡が受けることができ、サイドのハイネルに出すと自分もそのまま前線に向け猛ダッシュ。裏へのスペースへ出る動きにつられたDFによりカットインしたハイネルは余計中へ入ることができシュート。グラウンダーのボールはスルスルスルッとゴールの脇に吸い込まれていったのだった。
「よっしゃあああああぁっ!」
 立ち上がり吠え上がった。今度は純粋に喜ぶことができた。そして今度こそは間違いないゴールである。残り時間10分。勝利をぐっと手繰り寄せるゴールだった。
 鳥栖も豊田を入れパワープレーに出る様相だ。何度かサイドをえぐられるも最後はDFがよく跳ね返す。そしてセカンドボールも収まる為に防戦一方にならない。そこに余裕が生まれ前線のパトリックのスピードを生かすロングフィードが生きるのだった。
 そしてタイムアップを迎え、3試合ぶりの勝利に喜びを分かち合う。誤審により先制するもその後追加点が入ったことで心置きなく喜ぶことができる。久々に勝った。まるでもう何年も勝ってなかったかのような感覚だ。
 鳥栖の呪縛を解くことができた。そして運にも助けられた。これは良い兆候が生まれつつあるのでは。照明の光によって雨足がはっきりと浮かぶ中、そんな心地よい気分に浸るのだった。

2019年7月 6日 (土)

セレッソ戦~あと一歩勝てない

2019年7月6日 サンフレッチェ広島vs セレッソ大阪 エディオンスタジアム広島

 ボールが取れない。ブロックをつくって守備に徹する。守って守って守り続ける。攻撃を止めてクリアしても最前線に構えるパトリックは見事にボールを収めない。それに引き換えセレッソはキープ力がある。間を通すパスが上手い。はっきり言って個人能力自体差があるように思えた。これが本当に同じディビジョンのチーム同士の対戦なのだろうか。
 連敗を続けることにより戦い方を一新して前から積極的にプレスを掛けるスタイルが見受けられない。むしろ守って守ってカウンターを狙うも前に収まらずまた守備に戻るというまさに負けてる時の姿そのままだった。そしてあまりにも守りの時間が続くとやってしまう。危険な位置でのファール。右サイドからの直接フリーキックを与えてしまうのだった。
 壁をつくって備えるものの、水沼が蹴ったボールは閃光のようなスピードでゴールに突き刺さった。GK林も対応できなかった。単純にキッカー対GKの対決と考えれば完全に林の負けだった。
 また同じパターンでの失点。サンドバックのような状態になり耐え切れなくなっての失点という意味では完全にいつもの失点パターンである。ただ違うのがいつもはこの悪癖を60分頃から始まるのが試合開始からやってしまったことである。退化、これを退化と言わずに何と言うのだろう。
 そんな不平不満がとめどなく溢れる。悪態をつく。溜息が止まらない。ああ、もうこの試合は終わった。ハーフタイムを迎えどう修正するのか見当もつかない。だが、城福監督の出した答えはボランチの交代だった。吉野に代えて稲垣。中盤に運動量を求めた。
 その効果だろうか、途端にボールが持てるようになる。両サイドが機能する。特に右サイドのハイネルが高い位置でボールに絡むことができる。ドリブルで勝負。ショートパスで揺さぶる。そしてクロス。ゴール前、パトリックが飛び込む。GKもパンチングに出る。だがこの競り合い、パトリックが勝つとヘディングのボールはゴールへ流れた。
 入った、入った、入った。パトリックが決めた。久々のスタメン起用に応えた。やっぱりパトリックは力強い。今シーズン、なかなか試合に絡むことができなかっただけにようやく活躍できたとこに歓喜したのだった。
 やはりパトリックにボールを出せば決めてくれる。そんな確信から次々にゴールに襲い掛かるようになる。クロスを入れ弾き飛ばされてもセカンドボールを拾う。2次攻撃、3次攻撃と続いていくと柏のドリブルからフワッと浮いたクロス。跳んだパトリック。頭にヒットして入ったと腰を浮かしかけた。が、ポストにガツンと弾かれてしまったのだった。
 ああ、あともう少しだったのに。首を振り過ぎたか、それともほんのちょっと芯に当たらなかったか。それでもゴールの予感は高まる。もっともっと攻撃の圧力を高めていきたい。
 そして今度はFW皆川を入れパトリックとの2トップに。前の圧力を強める。3バックから4バックへのポジションチェンジ。そんな変更を試合中に行えるというのは一つの驚きだった。そして最前線からの落としから縦へポン、ポン、ポンとボールがピンポン球のように動き、皆川がシュート。だが外した。あああああああ、皆川。それを外すかよ。せめて枠には入れてくれよ。そんな叫びをするものの、いずれは入る気がしていた。
 ところが時間はどんどん過ぎ去っていく。精度が段々と落ちていく。そんなわずかなズレが相手の反撃を生み守備の時間へと移る。ここはしのばなければならない。絶対にやられてはいけない。そうでありながらもこうして守備をしている時間がもどかしい。早くボールを奪え、すぐに攻撃へ転じろ。失点への恐怖と共に時間の経過という焦りを感じるのだった。
 それでもセレッソの攻撃を食い止めるとセカンドボールを収めることができ、最後の最後で攻撃へと転じる。カウンターへとつなげるとこをファールで止められる。もう時間は残されてない。残りワンプレーというとこでFKをゴール前へ入れると競り合いの中からもシュートをゴールに飛ばすことができなかった。そこであえなく終了。お互い1点ずつ分け合う結果となってしまったのだった。
 追いついた。そこの部分は評価できる。でも勝てなかった。2試合続けての引き分け。勝てないのはあと一歩が足りないのだろう。そのあと一歩として試合中のフォーメーションチェンジであったり効果的な選手交代もやった。それなのに勝てない。リーグ戦に関してだが本当に勝てない。改めて勝つことの難しさを噛みしめるのだった。

2019年7月 5日 (金)

天皇杯沖縄戦~勝利によりアピール

2019年7月3日 天皇杯2回戦 サンフレッチェ広島vs 沖縄SV 福山市竹ヶ端運動公園陸上競技場

 リーグ戦も折り返しになってきた時にはまされる天皇杯2回戦。ついついその存在を忘れてしまう。その為、うっかりとモチベーションを落としてしまいJ1のクラブが格下にやられるというのはそう珍しくもない。実際サンフレッチェもFC今治によって敗退という屈辱を味わっている。それ故、地域リーグのチーム相手とはいえ決して油断はできないのだった。

 そんな不安は前半の拮抗した展開により一層強まる。だがそれ以上にもどかしくもある。というのもここに出てるのはここ最近出場機会を減らしてる選手。格好のアピールの場であるはず。こんなんでいいのか。こんなものしかできないのかと失望を感じて来だした。
 そんな停滞感を打破したのが渡だった。サイドを抉るとそのままラインを割るかと思いきや中央へクロス。無理な体制からでも上げることができた。そして真ん中で待ちかまえていた皆川がヘッド。ドンピシャなタイミング。しかしこれがGK真正面でゴールならないのだった。
 それでも渡の突破から何度もチャンスが生まれる。トップに収まるべき選手と思っていたがこういうチャンスメイクをする役割もいい。そんな新境地に心躍りながらもゴール正面にFKを得た。これを野津田が蹴ると魅惑的な回転が掛かりGKはファンブル。こぼれ球を東が押し込んだのだった。
 これから活躍して欲しい、若手の東が決めたことで堰を切ったように勢いを増す。この後ゴールになだれ込むような展開になると中央から右の松本大哉へ。ゴールへ向かう勢いそのまま、シュート。ファーサイドに突き刺さった。よく決めた。攻撃の選手でないだけにシュート以外の選択肢はないと言わんばかりのプレーにまたしても色めき立ったのだった。
 後半も半ばで2-0。もはや勝利は手中にしたようなもの。だけどアピールしたいのは若手だけではなかった。途中出場した青山は長短交えたパスを繰り出すとパトリックはゴールを目指して襲いかかる。ゴール前の狭いエリアを狙う。GKもセーブできない、ちからの抜けたシュート。それを決めたのを観た時、パトリックのコンディションの良さを感じさせてもらえた。そして、稲垣のプレスからのカウンターをいとも簡単にゴールに流し込んだ時、これからの爆発を予感せずにはいられないのだった。
 4-0、快勝である。でもそれ以上にここで出場した選手たちが活躍したのが嬉しい。ただ唯一皆川だけは決めきれなかった。他がよかっただけにどうしても心に引っかかる傷であるのだった。

2019年7月 1日 (月)

鹿島戦~土壇場での同点ゴール

2019/06/30 鹿島アントラーズvsサンフレッチェ広島 カシマサッカースタジアム

 霧雨の降りた空気に天井下からのライトが降り注ぐ。空気の流れが視覚できる。その天気を見越して屋根の掛かってるイーストゾーンの席を確保したものの、席は濡れていた。
 そんな覚束ない天候の為客足は悪く試合への盛り上がりに心配を寄せる。が、それ以上に心配なのはこの日の勝敗だ。鹿島との3連戦の最終戦。ACLでは負けてしまった。だからこそリーグ戦では勝ちたい。勝ちたい、勝ちたい。これで負けてしまったら何と惨めなことか。それにより鹿島には何度やっても勝てないという負の感情が植え付けられてしまいそうだ。
 靄掛かった視界の中、選手がピッチに踊り出すとアウェイゴール裏の紫のサポーターのコールが塊となって響き渡る。それによりホームとアウェイの応援の声がぶつかり合う。サンフレッチェは人数は少ないものの決して負けていない。その情熱、情念を白いアウェイユニフォームを纏ったサンフレッチェの選手達もくみ取ってくれただろうか。
 キックオフの笛が鳴る。鹿島ボールで始まった為にサンフレッチェの選手は前線からプレスに走る。するするっとかわした鹿島は簡単にゴール前まで侵入してきてシュート。何とかブロックしたものの逆サイドに落ちたセカンドボールはレオシルバ。シュートを放つ。前で構えていたDFに当たるとコースが変わりGK林も反応できずゴール。ああ、決められた。開始1分もしない内にやられた。あそこであれだけフリーで打たすとこういうことになってしまう。
 はあ~。大きく溜息をつく。これでもう今日の勝利はなくなった。追う展開のサンフレッチェにゴールを決めれる気がちっともしない。そしてその予感は悲しくも当たってしまうのだった。
 ショートパスでつなぐサンフレッチェの攻撃は全てカットされる。読まれている。やることなすこと全て読まれている。鹿島のラインは高く、それ故カットすると即ゴール前へとつなげることができる。おい、しっかりしろよ。パスが弱い、前への推進力がない。ゴールへ向かえよという不平をこぼしてしまう。
 するとラインの高い鹿島に対してサイドの選手がスペースへ走るようになった。左の柏、右のハイネル。縦へ抜けるとそこから中へ切れ込む。柏がドリブルでチャレンジするも止められる。それでも両サイドの上がりは続きハイネルが縦へ抜ける。フリーで深く抉ると一直線のクロス。ゴール前へ集まる。そして合わせた。入った。決めたのは逆サイドの柏だった。
「うおおおおおおおおっ!」
 立ち上がり雄たけびをあげる。振り出しに戻すことができた。これにより俄然、ぼくらの気は大きくなり、サンフレッチェも攻撃への勢いが出てくるのだった。
 2人に詰められてもボールを失わない。むしろそこで空いたスペースを使ってより前への推進力を高める。トップのヴィエイラへ渡った。「打て!」と叫んだもののパスをする。確実なプレーを選択したつもりかもしれないが、ボールはクリアされて終わってしまった。ヴィエイラ、川辺の2人は前線のポジションであるにも関わらずあまりにもシュートへの意識が低い。そしてもう一人、シャドーの森島は再三相手のゴールを脅かそうというプレーを意図するも鹿島のディフェンスにいいように蓋をされてしまう。そしてこんなもどかしいプレーを繰り返していく内にどんどん鹿島にペースを握られてしまうのだった。
 堪える、堪えるサンフレッチェ。全員が自陣に下がり相手の攻撃を食い止める。ところが苦労してボールを奪ってもその後のプレーに精度がないものだからまた鹿島のボールになる。特にボランチの吉野のパスは皆敵に渡ってしまう。周りが見えてないのだろう。そして川辺はどんどんプレーの質が落ちている。疲労なんだろう。森島も消える時間が多くなった。こちらも疲労なのかもしれない。それらの危険要因があったにも関わらずまだ選手交代を行わない。そしてCKからのボールをクリアしようとした川辺のキックは当たり損ね、再びCKとなってしまった。そして中央に蹴られたボールは一度は跳ね返すもセカンドボールをシュート。距離のあったシュートはGK林もなす術もなく入れられてしまったのだった。
 ああ、やられてしあった。またしてもシュートの場面でフリーにしてしまった。そしてその前に悪い予感はしてた。大体60分辺りからサンドバック状態になる癖があり、それを10分以上続けるものだからどこかでブロックが決壊してしまう。大体いつもこのくらいの時間に同じような状態になって同じようにやられてるのに未だに修正できてない。どうしてこうも同じことを繰り返してしまうのか不思議でしょうがないのだった。
 意気消沈したぼくはガクッと項垂れ、すでに帰路のことを考えていた。失点後、先の3人に代えて稲垣、野津田、パトリックと入っていったものの一度傾いた戦況はそう易々と変えることはできなかった。
 遅い、遅すぎた。どうしてもっと早く決断しなかったんだろう。そんな怨嗟の感情が城福監督に向けられる。選手も苛立ちが積もりファールが多くなる。余裕がない。もはや沈着さを持ち合わせてない。それに従いホームの声援はより一層活況を呈するのだった。
 ああ、このまま終わるのか。実に上手い具合に試合を進められた。鹿島の方が一枚上手だった。そんな打ちひしがれる想いでいたその時だった。前線にいたパトリックが粘りからボールを前に出すと走りこんだ野津田。サイドではあるがゴールライン際で受けるとすかさず浮き球を上げると鹿島のDFは触ることもできずゴール前へ詰め込んだ柏のとこへ。そこでシュート。入った。入った、入った、入った。柏2点目。そしてそれは貴重な同点ゴールだった。もうほとんど残ってない時間の中で、最後の最後で柏が決めたのだった。
 程なくして試合終了。引き分けであったものの最後まで諦めず走り回った末でのゴール。そして何気に城福監督の采配が当たったことに驚くきつつ、あんな土壇場で追いついたことに血管の血が噴き出しそうになるのだった。
 挨拶に来た選手達。ヒーローの柏は少し遅れて現れると柏コールが繰り出された。いつまでもいつまでも鳴りやむことのないコール。勝ちたかったのはやまやまなものの、ずっとこのまま賞賛のコールを叫びたい気分だった。

2019年6月26日 (水)

ACL鹿島戦~当てにならないVAR

2019年6月25日 ACLラウンド16 サンフレッチェ広島vs 鹿島アントラーズ エディオンスタジアム広島

 3-2、この試合に関しては勝利することはできたものの2戦合計ではスコア合計で負けてしまった。アウェイゴールを与えたのが全てだった。与えてはいけない失点だった。しかも2点も与えた。それが全てであっただろう。負けるべくして負けた。もはや予定調和の感さえあった。
 実はこの試合を前後して日本代表の試合もあった。一つは南米選手権。もう一つは女子ワールドカップ。そのどちらも勝てなかった。応援してるチームが立て続けに大会を去ることになった。そして奇しくもその全ての試合で不可解なジャッジがあったというのも共通してるのだった。
 まずは南米選手権。引き分けで終わった第2戦となるウルグアイ戦であるがどこがPKだか分からないがPKの判定を取られてしまった。逆に日本の攻撃で中島がペナルティエリアで倒されたのはノーファール。最初から日本に勝って欲しくないというのは明白だった。ゲストとして予選リーグに参加するのはいいけど決勝トーナメントにまで出てもらうと困る。そんな意図が見え見えだった。
 そして女子ワールドカップでも不可解なPK判定を食らった。何度リプレイを観ても手に当たってるようには見えないし実際会場内では判定を不服とするブーイングが鳴りやまなかった。試合は拮抗してたものの、日本が優勢に傾いてた時間だけにあんな判定で勝敗が決まってしまったのは何とも解せなかった。
 最後にACLだがドリブルで切り込んだ柏が倒されるもシュミレーション判定。あんぐりしてしまう。そもそも柏にはシュミレーションをする必要がない。なぜならドリブルをすれば止められないから。これも前回優勝チームの鹿島のブランド力に審判の感情が偏った結果だろう。そういう意味では今までACLで負け続けたサンフレッチェに非があると言えなくもない。
 だが、問題は先に上げた大会全てにVARを導入してたということである。得点につながる誤審を防ぐという意図で導入してるにも関わらず全く意味をなしてない。それだったらいっそのことVARなんか止めてしまった方がいいのではなかろうか。金も掛かるしあったってどうせ大会主催者の意向に沿ったような判定しかされないのなら意味がない。結局サッカーで勝つ為にはピッチの外でも力が必要ということのようだ。
 もっと世界にサンフレッチェの名前を広めないといけない。その為に勝たないといけない。今まで予選リーグで敗退し続けたツケはこんなところで罰を受けたようだった。

2019年6月19日 (水)

ACL鹿島戦~予定通りの敗戦

2019年6月18日 ACLラウンド16 鹿島アントラーズvs サンフレッチェ広島 カシマスタジアム

 予選1位通過したにも関わらず予選2位通過した鹿島とやるのは分が悪い気がした。一発勝負で絶対に負けないしぶとさを鹿島は持っている。そしてACLへの出場経験の多さ。そして何よりも優勝したという実績があるのが大きい。この大会での戦い方を知ってるという面でサンフレッチェは大きく後手を踏むのだった。
 それでも全員がハードワークする守備で相手の自由を奪う戦術はこれまでのサンフレッチェと違う。リーグ戦の流れを引き継いでメンバーも替えずに臨む。だがあれほど活況を呈した新しい戦い方は早々に対処されてしまうのだった。
 プレスが嵌らない。そしてマイボールになると相手の圧力に屈してボールをつなぐことができない。鹿島は早々にして新たな戦法に対応してきたのだ。そこにチームとしての青樹都度の違いを感じる。監督の格の違いを感じるのだった。それでもこんな時だからこそ渡には前を突き進んで欲しかった。森島にも打開をするプレーをして欲しかった。残念ながら2人共何もできなかった。そう、何もできないのだった。
 そして開始24分にしてセルジーニョに決められてしまう。そこからはもう攻撃の糸目も見つけることができず、更には稲垣はイエロー2枚で退場。点差こそ1点だがそこには歴然たる差が生じていた。遠く及ばない。まるで同じリーグ同志での対戦と思えないくらい別の次元にいるのだった。
 正直なとこ、他の国のチームとの対戦の方がやりやすかった。対して鹿島は他国のチームよりサンフレッチェの方がやりやすかった。そこまで考えると鹿島が予選2位通過したのはわざとだったのかという気さえしてくるのだった。そこも含めて鹿島の方が上手なのだった。
 それでもまだ1点差。ホームで2点取ればいい。ただ、その2点というのが難しい。せっかく機能したかと思った新システムも完膚なきまでに叩きのめされただけにこの後どう戦うんだろう。次の対戦、単純にACLの勝ち上がりという意味以上にサンフレッチェをもう一段上を目指すチームになるかどうかの試金石になりそうなのだった。

2019年6月15日 (土)

湘南戦~最後まで走った勝利

2019年6月14日 サンフレッチェ広島vs湘南ベルマーレ エディオンスタジアム広島

 シュート12本、枠内4本。
 前半までで積極性を感じさせるこの数字もその3分の1しか枠に入ってない事実に暗澹たるものがあった。シュートが下手。それもそのはず、今までシュートを打ってこなかったのから。本気の相手がいる状況でのシュートを打つ感覚というのが抜け落ちててしまったのだ。
 そんな中でも初スタメンのハイネルは右サイドで縦横無尽に駆け回り可能性のあるシュートを放つ。自陣の危機とあらば全速力で守備に戻りつつも攻撃ではパワーを感じさせるドリブルはゴリゴリと敵陣を侵食する。湘南の守備の壁を突き破るのに効果てきめんだった。こういう個人での打開というのがサンフレッチェに欠けてた要素である。それだけにハイネルこそ変化を生み出す要素だという気がした。
 本人も調子のよさを感じていたのだろう。強引な突破でゴールラインをえぐろうとする。だがここでコケてしまった。ああ、足を滑らせてしまったと天を仰ぎそうになった時、不穏な動きを見せた。ハイネルが座り込んでしまったのである。ピッチに入った医療スタッフ。出されたのは続行不可能のサイン。ここにきて負傷退場をしてしまったのだった。
 交代で入った清水。さすがにハイネルのパフォーマンスまでは期待できそうもなかった。が、強い気持ちを持った清水である、そこは自分の存在感を見せつけようとカットインからのシュート。GKに防がれはしたもののCKにはした。枠には入っていた。清水も決して負けてはいないのだった。
 そのプレーを発端として、サンフレッチェのシュートが枠内へ向けて飛ぶようになる。そして何よりも前線からのプレスがよく嵌る。特に稲垣がピッチのどこにでも現れ相手の芽を摘む。更にはゴール前まで顔を出し渡の逆サイドへのクロスへ反応。が、ボレーシュートは当たり損ねになってしまう。ああ、稲垣はやっぱりシュートだけは下手だった。
 それでもスタミナを切らすことなくサンフレッチェの攻勢は続く。セカンドボールを拾う。散々サンドバック状態になることに嘆いていたものの、逆にサンドバック状態に追い込んでいた。それでも湘南も守備で奮闘しなかなかゴールを割らせない。最後の最後を突き破れない。そんな中で得たFKは均衡を崩す絶好の機会となった。
 キッカーは森島。左サイドから放ったFK。なだれ込む両チームの選手。が、跳ね返され湘南の選手に渡るとそのままキープされそうになったボールに森島が身体を入れてた。ゴール前、味方もいる。縦へ抜けようとした時倒された。PK、PKである。主審は間違いなくペナルティスポットを指差した。
 フリーキックを蹴った後セカンドボールの落下地点を予測して走った森島。ファインプレーである。キッカーとしてヴィエイラがボールをセットする。長い脚から繰り出したそのキックはGKの逆を見事に突き決めることができた。先制、先制である。ついに湘南の壁を突き破ることができたのだった。
 ところがこの先制点に爆発するように歓喜することはなかった。まだ勝った訳ではない。ここで引いて守ることにより負けまくった。負けて負けて負け続けた。そんな経験からむしろここからどう戦うかという課題に注目するのである。
 だが先制してからも一歩も下がることはせず高い位置でボール奪取を目指す。走ることがスタイルの湘南に対して走り負けてない。それはまるで今までの不甲斐なさ、悔しさを魂に込めてるかのようだった。そんな果敢なプレスから依然とボール支配率は落ちることなく左サイドでボールを持った森島は相手のマークを振り切って縦へ突破した。ドリブルで走る。背中を追うDF。味方も敵もゴール前になだれ込むと折り返しのパス。次の瞬間、ゴールネットの揺れる光景があった。決めた。決めることができた。セットプレーでもPKでもない、相手を崩してのゴールというものを決めることができた。そしてそのシュートを放ったのが稲垣だと知るのだった。
 それでも賞賛は森島へと向けられる。あの個人での突破、崩しがあってこそのゴール。今まで足りなかったもの、それを演出してくれたことに雄たけびをあげそうになった。
 その後もカウンターの場面に出くわすとパスを出すかと思いきや自分で打ってきた。バーに阻まれたもののそれが観たかったと熱き想いが沸き上がる。ゴールを前にした時、パスでなくシュート。そんな気概があるからこそ今度はパスという選択肢がより有効になっていくはずだ。
 もはや2点目が決まった時点で勝ちは見えていた。そしてそのまま失点を許すことなく、大迫の代わりに出たGK中林、久々の出場となったCB吉野も無事クリーンシートを達成できた。キャプテンとして余りある活躍を魅せた稲垣も代表に選出された松本の代役。特定の選手だけでなくそれぞれが結果を残した。そこに恍惚としてしまった。
 しかし、問題はこの後だ。この試合は上手くいった。これが本当にチームの力と言えるようになった時、城福監督も監督として一段高見へと昇ることができるだろう。

 

2019年6月 1日 (土)

札幌戦~城福監督の限界

2019年6月1日 コンサドーレ札幌vsサンフレッチェ広島 札幌ドーム

 1-0で負けてしまった。それもそもはず、防戦一方でボール支配率35%の中での敗戦。これはもう運などというもので言い表せない完全なる敗北である。5連敗のあと大勝して気分をよくしているとまたこういう失態を犯す。いや、この傾向は城福監督となってから顕著であり、実はすでに予想をしていた。大勝の後は負ける、もはやこれはパターン化されてしまったようである。
 パスミスが多い、守備からカウンターへとつなげられない、攻撃が読まれている。これらの打開策を未だに城福監督は見出すことができない。本当に引き出しの少ない監督である。ここまでワンパターンな戦術しかできないというのは逆になかなかできないものである。
 攻められ、攻められ、攻められまくって耐え切れなくなり失点。尻に火がついて点を取りに行くもゴールが割れず敗戦。同じことの繰り返し。浦和意外みんな同じパターンでやられている。もはやこれは劇術的ですらある。ああ、城福監督は実は芸術家だったのだ。
 そんな愚痴ばかりがこぼれてしまう。せめて負けるにしてももっとまともに戦ってお互い火花を散らすような試合が観たい。面白くない。こんなサッカーは観たくない。ただ相手の攻撃を堪えるだけのサッカーなんて耐えることができない。
 点の取れないサッカー。守備ばかりやらされるサッカー。これを続けてるようでは城福監督の途中解任あるのではなかろうか。さすがにもう限界が近づいてるような気がするのだった。

2019年5月27日 (月)

浦和戦~森島の活躍

2019/05/26 浦和レッドダイヤモンズvsサンフレッチェ広島 埼玉スタジアム2002

 呼吸をすると熱せられた空気が肺の中に入りそれが一段と体温を上げそうな気がしてくる。もはやこれは夏の気温。5月でこれだから真夏はどうなるのだろう。地球の温暖化に真剣になって心配をしてしまうのだった。
 だがスタジアムへ向かうこのぼくの行為はそれ以上の心配事を抱えることになりそうだ。。5連敗中のチーム。相手はサンフレッチェに異様なライバル心を持つ浦和。数年前、毎年のようにサンフレッチェの選手を引き抜くのにサンフレッチェが優勝するという時期があった。もはやそこはメンツに関わる問題だけに致し方ないだろう。
 そんな逆境を打ち返す底力を見せてくれることを期待して東部スカイツリーラインに乗る。まるでサッカー観戦客らしき人がいない。本当に今日試合あるんだろうかと不安になる。赤い人、赤い人はいないのか。
 それでも北越谷駅に降りるとシャトルバスは待機していた。あ、単にぼくの出かける時間が遅かっただのようだ。そう、ぼくはあまりにもぎりぎりになってしまった。キックオフ間に合うだろうか。幸か不幸か指定席しかチケット購入できなかった為に席の心配がないというのは仇となってしまったのだった。
 とはいえかろうじてキックオフには間に合い見下ろすような位置で席に座った。スタンドに屋根が掛かってるのは観戦者の日よけになるだけでなくピッチも程よい影を落として選手のパフォーマンスにおいても有利に働くのだった。
 白いアウェイユニフォームのサンフレッチェ。いつものように守備から入りカウンターを狙う。そんな戦術はいつも力でねじ伏せられるもののこの日は違った。右サイド柏が持つとドリブルを仕掛けるのは勿論のこと、裏へのスルーパスが面白いように通る。サイドからクロスが上がる。ゴール前での混戦。ごちゃごちゃっとした状態でかろうじて放ったシュートはカツンとゴールバーに弾き返される。だがセカンドボールに反応したのは森島だった。脚を振り抜きシュート。ドンという音が聞こえてきそうな豪快なシュートがゴールネットに突き刺さったのだった。
「うおおおおおおおおおおおっ!」
 一斉に立ち上がったアウェイの紫のサポーター。長い長いリーグ戦での無得点を今季初スタメンの森島が打ち破った。期待されつつ結果が出ないまま時を過ごした森島。ACLで結果をだしたことからの大抜擢に見事応えた。そのゴールは勿論本人が一番喜んだろうが、応援してるこちらも熱く、燃え上がるものがあるのだった。
 早々に点を入れたサンフレッチェ。でも1点などすぐに吹き飛ぶ。試合は始まったばかりなので気を抜くわけにはいかない。
 ところが今度はサイドで柏がボールカット。その勢いに乗りドリブルで突き進み折り返し。中からエミルがシュート。完全に崩したかと思ったそのシュートはGK西川に弾かれてしまい天を仰ぐ。それでもCKは得ることができた。
 セットする森島。キックを放つとドウグラス・ヴィエイラがヘッドで叩き込む。だがゴールから跳ね返ってしまう。ああ、入ってないのかと思いきや主審はゴールの判定。一度入ったらしい。入った、入った、入ったと喜びを分かち合うもそれは遅れた反応となってしまった。
 2点差となり後半に入る。GK大迫のパントキックから裏へロングボールが出る。駆け抜けた森島。追走するDFを置き去りにしてGKと1対1。決定的場面。このシュートをGK西川にぶち当ててしまった。ああ、これは決めて欲しかった。ここでループシュートを打つ技術があればと嘆いてしまう。
 ところがその後中盤でボールを受けるとゴール前へスルーパス。エミルに代わって入ったハイネルが鬼神のようなスピードで裏に出るとシュート。西川ブロック。だがボールがこぼれそれを再びハイネル、シュート。入った。ゴールに叩き込んだのだった。
 ハイネル初得点。あれだけゴールから遠ざかっていたのに2人も初得点が生まれた。そしてハイネルのゴールへ向かう迫力。それはパスでの崩しにこだわったサンフレッチェにとってもっとも不足してる部分なのだった。
 そしてこのゴールによって浦和の士気はガクッと落ちてしまった。バイタルエリアにスペースが生まれ、森島を経由してまたしても裏のスペースへ出る。そしてそれを中盤の底から駆け上がってきた川辺が追いつきそのままドリブル。深くえぐると折り返し。ゴール前で待ち構えてた渡が当てるだけできめ、4点目が入ったのだった。
 もはやこれは勝利を決定づけるゴールだった。しばらくぶりの渡のゴール。出場機会の割に決めてないことは本人も意識してただろう。それだけに喜びを爆発させる。そしてそんな渡を祝福する為に渡コールが響き渡るのだった。
 勝った。リーグ戦6試合振りの勝利。ああ、酔いしれたい。勝利とは何とよい響きをもたらすのだろうか。ただ、次節が勝てるかどうかが問題である。さすがに5連敗もしてしまっただけにこれだけで不調を脱したとは思えない。ただ、全ての得点に絡んだ森島には大きな可能性は見いだせたのだった。

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  • モータウン・ジャンク
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     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

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