大邱FC戦~PKによる先制

2019年4月10日 アジアチャンピオンズリーグ 予選リーグ サンフレッチェ広島vs 大邱FC 広島広域公園陸上競技場

 全国的に底冷えする気温の中、平日のナイトゲームに駆けつけてくれる観客はやはり少なかった。そういう意味ではホームの利を生かせてない。いや、元々韓国のチームとの対戦でそんなものは存在しない。あるのはむしろ不可解なPKの判定なのだった。
 5年前、1試合で2回PK判定を取られたことがあった。他のJリーグチームでもなぜか韓国のチームとやる時だけPKを取られる。これはピッチ以外の力が働いてる。そう考えるのは無理もない話だろう。
 そんな厄介な相手にどう戦うべきか。メンバーとして選んだのはリーグ戦の成熟した守備陣をそのまま使うことだった。その上でスターティングメンバーを4人変更。レギュラー組とアピールに努めたい選手のバランスの取れた布陣となった。
 渡、清水、東、稲垣がアピールをしたい4人である。攻撃に特徴のある選手が多いだけに積極的に攻撃を仕掛ける姿勢が出た。それが好転し早々にCKを得る。ここでせめて競り合いには勝ちたいと思うもヘッドで弾かれてしまった。ただクリアが上に行ってしまった故にセカンドボールを確保すればビッグチャンスが生まれる。そんな落下ボールの奪い合いの場面で野上が相手のキックを足に受けてしまった。次の瞬間、野上が倒れると共にホイッスルの甲高い音が響き渡ったのだった。
 駆け寄る主審。手はペナルティスポットを差している。PK、PKである。まさかそんなことがあるとは。PKが貰えたのである。
 ボールをセットしたのはドウグラス・ヴィエイラ。ゆっくりとした助走からのキック。んだGK。コースは合っていた。が、シュートの威力が上回っており、GKの掌を弾き飛ばして入ったのだった。
 先制点。うおおおお、やった。まさかまさかの展開である。だが浮足立ってはいられない。まだまだ試合は始まったばかり。大邱FCは追いつこうと際どいプレーをやってくるだろう。実際、渡などかなり強引なタックルを受けて倒された。でもそんなものに怯んでいる場合ではない。まだまだアピールしないといけない。
 DFの佐々木もオーバーラップでドリブルを仕掛ける。相手を抜いたとこで並走してきた渡がスイッチする。そしてドリブル、ドリブル。更にドリブルで入るとシュート。ファーサイド、わずかに空いてた隙間へと流し込んでいったのだった。
 入った、入った、入った!ゴール、ゴール、ゴール、ゴール!
 渡の元にチームメートが駆け寄る。ACL、2試合連続のゴール。2点差、このゴールは大きかった。そして何より渡のゴールというのが嬉しい。昨シーズンが消化不良で終わっただけに覚醒へのキッカケとなりそうな予感がした。そしてこの時気付いたのだった。柴崎、野上、佐々木といった今レギュラーを張ってる選手がJ2から移籍してきた選手が2年目以降に活躍したというのを。その実績を踏まえると渡も今がまさに日の昇る瞬間なのかもしれないのだった。
 かといって2点差ではまだ余裕がない。守備陣はゴール前にブロックを敷いて侵入を許さない。それでもコンビプレーにより最終ラインを抜かれそうになるも身体を当てシュートを前に飛ばさせない。シュートらしいシュートにいかせない。まさに鉄壁。そしてワントップのヴィエイラに代わって大型の皆川が入ったことにより、いよいよ守備固めに入るのだった。
 皆川は前線で競る。イーブンのボールだったら大抵は勝つことができる。その為に手を使って制空権を確保する。だがそんな競り合い中の肘が相手の顔に入り、カードを貰ってしまう。すでに1度カードを貰ってたので退場。1人少ない状態になってしまった。
 それでも不幸中の幸いなのが90分を迎えたということである。後はアディショナルタイムだけ。よりによってこういう時にゴール真正面にFKを与えてしまった。距離はあるけど狙ってきた。だがその弾丸のようなシュートはゴールバーの上を超えていった。それによりずい分と時間を稼ぐことができた。それによりそのまま2-0で勝つことができたのだった。
 ACL、2勝1敗。充分決勝トーナメント進出を狙える成績である。ここまで来たら狙うべきだ。でもそれでいてレギュラーでない選手を使わないといけない。勝ちつつも他の選手も使っていきたい。実に難しい課題に城福監督は取り組まなければいけないのだった。
 5年前はPKに泣いた。そして今回はPKで勝利のキッカケをつくってもらえた。審判には泣かされもし、笑わされもするって再認識させられた。果たしてアウェイの試合ではどうだろう。勿論そこは笑って終わりたいに決まっているのだが。

2019年9月15日 (日)

マリノス戦~渡の惨敗、試合の惨敗

2019/09/14 横浜Fマリノス vs サンフレッチェ広島 ニッパツ三ツ沢球技場

 横浜駅の喧噪を抜け川沿いを歩くと坂道に差し掛かる。かつて山だったのを切り開いて道路にしたらしく、曲がりくねった登り道には車がビッシリと並んでいる。横浜はどこに行っても混んでいる。そんな固定観念を目の当たりにさせられる光景だった。
 バス代をケチって徒歩で三ツ沢公園内に入るとそこだけ人がごった返していた。それまでの道すがら、どことなく閑散とした殺風景な雰囲気があっただけにまるで砂漠の真ん中に街が現れたような感覚になるのだった。
 とはいえ気温は砂漠ではありえないような涼しさに恵まれた。つい1週間前まで熱中症で運び込まれる人のニュースが絶えなかったことが信じられないのだった。
 メインスタンドに上がり席に着く。初めてのSSS席。ピッチ中央から雲に覆われつつも彼方まで広がる空が見渡せる。両チームのゴール裏もよく見えるのでサポーターの様子も伺いやすい。が、それでいて椅子が狭い。一体いつの時代の人間を基準にしてるんだというくらいに狭い。さすがにこんなお粗末な椅子でこの値段はないだろ。それだけこのスタジアムが古いということであろうがさすがに今後この値段でチケットを買う気にはならないのだった。
 日が落ちると共に照明に灯がともる。2週間ぶりのリーグ戦。その間レアンドロ・ペレイラは怪我をしてしまった。トップに渡が入ったもののルヴァンカップの2試合はどちらも勝てなかった。決定力のなさが露呈した。だからこそ渡自身にとっても結果が求められる。せっかく巡ってきた出場機会、ここでチームを勝たすことができるかどうかで今後のサッカー人生も変わってくるだろう。
 空も暗くなり選手が入場する。照明により影が何方向へも伸びる。座ってる席からは選手の表情までよくわかる。そしてその動きの一つ一つに迫力がある。そのせいか、立ち上がりから両者アグレッシヴに見えるのだった。
 ボールの寄せが速い。そんなに飛ばしてたら後でバテるのではと心配するも気温が下がったといいうのも影響してるのだろう。動ける分、両者激しい。接触プレーも多い。ファールにより熱くなる場面もある。だが個々の選手が局面で負けないという気迫が伺える。それにより両者シュートシーンをつくりつつも最後の最後で食い止めるのだった。
 いつものごとく防戦一方の展開に持ち込まれる。ボールを奪ってもワントップの渡に収まらない。前半から劣勢に立たされこの苦境にボールを奪っても出し所がない。後ろで回してもすでに敵が人数を割いて上がってるので厳しい。また奪われ返されると思ったその時、ロングボールが飛んでハイネルが抜け出す。ハイネルは速い。無謀に思えたそのボールに追いついてシュートまでいったのだった。
 追い込まれてるようでその裏を突く。なかなかにサンフレッチェは抜け目ない。そんな雰囲気を出した時、ハイネルからクロスが入った。渡がジャンピングボレー。これ以上ないタイミングだったものの、足先に当たったシュートはゴールバーの遙か上を超えてしまったのだった。
 渡らしいアクロバティックなプレー。でも枠に入れることができなければノーチャンスだ。わずか0.5秒でも速く反応していれば。当てるのが精一杯だったが為にコントロールまではできなかったようだ。
 前半をスコアレスドロー。悪くはないがもはやこの時点で切り札がなくなってしまっていた。青山とハイネルを先発させている。そしてこの2人、時間の経過と共にプレーが雑になる傾向がある。守備でファールが多くなり、パスが相手にカットされる。それにより逆襲を食らう。更にハイネルは無謀とも言えるスライディングで相手のパスカットをしようとすると届かず相手にいい形でドリブルで入られる。そしてサイドから切り込まれ角度のないシュート。これが決まってしまった。よりによって決めたのは仲川。前回対戦と同じ選手に同じパターンでやられた。もはや仲川はサンフレッチェにはこうやってシュートに持ち込めば点が取れるという自信を持ってしまっただろう。
 追う立場になったサンフレッチェ。ところがトップの渡にはまるでボールが収まらない。ゴールキックを蹴っても競り合うことすらできず相手ボールになってしまう。そして前線でもターゲットになることができずにハイネルも柏もクロスが上げられない。そしてたまに上がったと思ったら100パーセントの確率でその落下地点にいない。渡じゃ点が取れない。残念だがそう考えざるを得なかった。
 そんな攻撃のもたつきをしている内にクリアミスを拾われてシュート。またしてもゴールに叩き込まれてしまった。その後も野上がペナルティエリアでハンド、PKを献上して決められる。あれよあれよという間に3点も失ってしまう。マリノスの選手はみんなゴールを目指すので守備をし難い。一方でサンフレッチェの攻撃陣はゴール前に来るとパスをしてしまう。打てばいいとこで裏へパスを出し、ことごとくカットされてしまう。完全に読まれてる。読まれてるのに同じパターンを繰り返す。繰り返すからマリノスは守備が簡単だ。サンフレッチェの攻撃には恐さというものがまるでないのだった。
 トップに絶対的なFWがいないというのをやはり厳しい。森島も途中から入ったものの何もできない。攻め手がない。一方のマリノスはパスでもつなぎロングパスはつながりドリブルはどんどん仕掛けてきて10点くらい取ろうとしてるくらいの勢いだった。それに押されてどんどんどんどんショボくなっている。もはやサンフレッチェは盾も矛もうしなってしまったかのような脆さだった。
 3-0、ぼろ負けである。こんな試合を観にわざわざ横浜まで来たのかと思うと屈辱的だった。やっぱりトップがいないからな。渡は見事に何もできなかった。それなのに90分使われたのはそれだけ駒が足りないということだ。苦しい。今後、これでは勝つことはできないだろう。そういえば渡のワントップで今まで勝ったことがないんだった。
 もはやこれから点を取ることすらできないだろうと暗澹たる想いでアウェイゴール裏へ挨拶に行く選手を眺める。負けはしても激励するサポーター。そして最後に出たのが渡コールなのだった。みんなまだ渡のこと諦めてないようだった。
 それを聴いてぼくは席を立つ。惨敗にうちひしがれるもまだ少し期待してみたくなった。そしてぼくの着てる渡のレプリカが誇らしく輝くことを夢見るのだった。

2019年9月 8日 (日)

札幌戦~ルヴァンカップ敗退

2019年9月8日 ルヴァンカップ準々決勝 第2戦 コンサドーレ札幌vs サンフレッチェ広島 エディオンスタジアム広島

 レアンドロ・ペレイラ負傷。トップにまたしても怪我人が出てしまった。代わりにはいったのが渡。出場機会に飢えてただけに奮起が期待できた。そして何よりも日本人FWとして渡こそ本当に結果を出して欲しい選手なのだった。
 第1戦に負けてるだけに勝たないと負けてしまう。それだけに渡への期待は高まる。そして開始直後に前線での守備からボールを奪うとそのままペナルティエリアに突き進む。そして折り返し。真正面を向いた川辺がシュート。2人で崩した場面だが、枠を外れてしまった。決めたかった。あとわずかが入らないのだった。
そんな悔やみを入れてると今度は札幌の前線ロペスにボールが入る。3人掛かりで止めに行くサンフレッチェ。ところが切り返しに簡単に引きはがされグラウンダーのシュート。するするするっとゴールの隅に入ってしまう。GK林もかつての俊敏性がなくなってしまいああいうボールに対応できなくなっているのだった。
その後、川辺のワンタッチでの裏へのパスに渡が抜け出しGKと1対1になるもこれも決めることができなかった。サンフレッチェは2人掛かり、3人掛かりでシュートを放つも決めきれず、札幌はたった1人で決めてしまうのである。勝負あったな。そんな諦めを抱いてしまった。
もうその後はというと攻め手のない展開ばかりが続く。シーズン初めにはあれほど輝いてたサロモンソンにはすっかり棘が取れたように鋭さのない選手になってしまったことで右サイドではチャンスが生まれない。左サイドの柏もいい形でボールが受けれない。そしてガッチリ固められてる真ん中は尚更攻め手がなく後ろでばかりボールを動かす。何度か試みた川辺のスルーパスは完全に読まれていて摘まれてしまい攻め手のなさを痛感する。やはり後半になって青山を入れないと攻めれないようだ。
そしてその予想通り青山が入る。右サイドのサロモンに代わってハイネルが入る。青山のパスから始まってハイネルが右サイドを駆け上がる。それによりどんどんチームは前掛かりになる。DFの佐々木や野上まで上がる。クロスを入れる。密集したゴール前で跳ね返される。それでもセカンドボールを拾う。そこから2次攻撃、3次攻撃が続くのだった。
それでもゴールが割れない。やはりトップの渡に決定力が欠けている。シャドーの東と柴崎にしてもシュートが枠に入らない。個で決めれる選手がいないのがこういうブロックを突き破れないというのを痛感させられる。
そんな波状攻撃の中からCK。東の蹴ったキックはDFに当たり高く舞い上がる。が、これをGK菅野が処理しきれずに渡が押し込んだ。入った。決まった。やっと決まった。綺麗な形ではないがそれでも1点は1点なのだった。
 これにより俄然精力が舞い上がる。とりあえずは追いついた。あと1点、あと1点いれてくれ。
やはり青山が入るとチームが変わる。だけど青山は90分プレーの精度が持たない。だからこそ第1戦目は後半に3失点もしてしまった。残念ながらもはや90分できるプレイヤーではないというのを認めざるを得なかった。そしてその青山を出すまでに失点しないことこそが必勝パターンであったのにそれができなかった。ロペス1人を止めることができなかったことに悔いが残る。
柏のドリブルから折り返し。ゴール真正面にも関わらず青山のシュートはDFにブロック。その後にも柏の単独ドリブルでシュートを打ちGKがファンブルするも渡の詰めていたポジションがズレてて打てない。そして最後に総力戦で全員攻撃で上がりハイネルにボールが入るも放ったシュートは枠をわずかに逸れてしまった。一瞬入ったかと思ったそのシュートはボール2個分くらい外れてたのだった。わずかの差、そのわずかの差を最後の最後まで決めきることができなかったのだった。
ルヴァンカップ敗退。振り返ってみれば負けた要素にメンバー選考もある。試合に飢えてる選手を使わなかったという采配ミスもある。ACLではリーグ戦に出れない選手を使うことによって出た選手が活躍してレギュラーを勝ち取っていった。そして勝ち進まないと自分の出場機会がなくなるという切迫感もあった。そこを使わなかったのは失敗の要素の一つである。
結果論なら何とでも言える。でも昨シーズンも同じことをして同じように負けてるのである。そこは城福監督も糧にして欲しいと思うのだった。

2019年9月 5日 (木)

札幌戦~FKの差

2019年9月4日 ルヴァンカップ準々決勝 第一戦 コンサドーレ札幌vs サンフレッチェ広島 札幌厚別公園陸上競技場

 カップ戦の常としてリーグ戦とは違うメンバーで臨むと思いきや、ほぼリーグ戦と同じにした。勝ちにきてる。勿論それは当たり前だがチームの底上げよりも勝利を優先したようだ。このメンバーなら絶対に勝たないといけない。そんな枷を嵌められたようなものだった。
 ただ、開始早々にショートカウンター。中央で川辺がヒールで落とす。それが東にドンピシャリと渡りワンタッチで右のスペースへ。走りこむペレイラ。DFが追走するも駆け上がる勢いのままシュート。見事ゴールに叩き込んでしまった。電光石火のゴール。ヴィエイラが負傷した為にスタメンに入ったペレイラだがこのままレギュラーの座を射止めてしまうのではないだろうか。
 そんな早い時間の先制のせいで楽勝ムードが漂う。札幌のワントップにはかつてサンフレッチェに在籍したアンデルソン・ロペス。前線で彼がボールを持つと変な失い方ばかりし、シュートも下手だった記憶がある。そんなこともあってまるで脅威に感じてなかった。が、そのロペスに前にライナー性のボールが入る。それをトラップしてDFを置き去りにしてしまうとゴールに向かう。懸命に追いかけ背後に着く荒木。だがそんなプレッシャーなどものともせずそこしかないというGK林のちょうど手の届かないとこに流し込んでしまったのだった。
 同点。呆気ない。なんでこんなにも易々とやられてしまうんだ。そしてサンフレッチェにいる時はシュートを外しまくってたロペスはこんなストライカーらしいゴールを決めたことに驚きを隠せないのだった。
 ところがこれに気落ちする間もなくまたしてもペレイラが決めた。中盤からポンポンポンとピンポン玉のようにボールをつなぎ最後はペレイラが走りこんで決める。まるで1点目を繰り返しのようだった。ペレイラのシュート力、頼もしい限りである。
 そして再び勝ち越した。札幌も追いつくべく後半でジョーを入れてきた。強烈なストライカーが入ったものの、これまでの流れを続ければ問題はなかった。パスは小気味いいように回る。相手に取りどころを与えない。が、シュートまでいけないことで中途半端な形で奪われてしまう。すると最前線のジョー目掛けてロングボール。長身の身体で巧みに抜け出そうとするジョー。対峙した荒木はたまらずハンドを犯してしまった。笛が鳴る。そして提示されたのはレッドカードだった。
 やってしまった。すでに1枚貰ってるというのに安易なプレーだった。それでも身を呈した捨て身のつもりだったのかもしれない。が、これによって得たFKを札幌は直接決めてしまった。ゴールの隅、GK林の横跳びも及ばなかった。
 追いつかれてしまった。しかも1人少ない。荒木の退場は何ももたらさなかった。むしろチームをより不利な状況に陥らせたのである。順風満帆に思えたプロ生活において試練が圧し掛かってる。ここのところ強固なフィジカルを持った外国人FWにことごとく負けてる場面が目に付くのだった。
 防戦一方になるサンフレッチェ。防いでも防いでも相手ボールになる。そこに気をよくした札幌はもう全員攻撃を仕掛けてくる。2次攻撃、3次攻撃と次々に襲い掛かる。シュートが枠を外れ胸を撫で下ろすもゴールキックをマイボールにできないものだから一向に守備の時間が終わらない。決壊するのは時間の問題だった。すると密集した守備ブロックの裏に出されペナルティエリアに入られる。佐々木も追うが簡単に振り切られると飛び出したGKがぶつかった。笛が鳴る。PKの宣告。ああ、終わってしまった。またしてもファールによって得点を与える機会を与えてしまったのだった。
 スローで再生される。浮いたボールを処理した後に林がぶつかった。ん?これ腕に当たってるじゃないか。しかも林もぶつかってはいるが寸前で止まってるので札幌の選手が自分からぶつかってるようにも見える。これでPK?いや、少なくともVARの対象だろと思うもそんな指示は出ない。なんだこれ。これだったらVARいらないじゃないか。西村主審だったことから最初から嫌な予感はした。だが今日はっきりした。ぼくはこの人が嫌いだ。この人が笛を吹いてると碌なことがない。頼むから今後一切サンフレッチェの試合では笛を吹かないでもらいたい。
 そしてこのPKをアンデルソン・ロペスが蹴った。GK林はコースを見定めていたものの、あっさり逆を突かれた。前はもっと危なっかしいキックしてたのに実に冷静に綺麗に決めたのだった。逆転。これでもうこの試合負けは決まったようなものだった。
 反撃の可能性はあまりにも低い。もうこれ以上点差を広げないだけで精一杯だ。ところが逆転されたことで前への意識が芽生える。狭い場所もパスを通し前へ進める。そんな推進力によりいい位置でのFKを得た。
 蹴るのは川辺。横一列に並んだ札幌の壁。そこにフワッとした浮き球を上げるとファーにいた見方がヘディングで中へ。そしてゴール前に出た見方が当てようとした。が、弾き飛ばされた。狙いはよかった。でも決めきれなかった。対する札幌はFKを直接決めた。その差が綺麗に点差となって現れてしまったのだった。
 3-2により1戦目に負ける。だが落ち込んでる暇はない。すぐに第2戦目がある。負けてはいけない条件で負けてしまった。とはいえリーグ戦で11戦負けなしの後である。いつかは負けるのであればちょうどいいタイミングかもしれない。全ては次どう結果を出せるかに掛かってるのだった。

2019年9月 1日 (日)

磐田戦~心地よき緊張感

2019年8月31日 ジュビロ磐田vs サンフレッチェ広島 ヤマハスタジアム

 ヴィエイラはまた怪我をしてしまった。代わりにレアンドロ・ペレイラがワントップを務めるものの、果たしてこれが機能するかどうか。それいかんによってはこの後の成績に大きく影響する。なにせFWがいない。パトリックは移籍してしまった。渡も何度も試されたものの結果を残せなかった。現状においてペレイラ一人というなんとも心細い状態戸なってしまった。
 残留争いのただ中にいる磐田。その切羽詰まってる状況は試合の入りから火がついていた。サンフレッチェのボールには果敢にプレスを掛けてきて思うようにボールを回させてくれない。バイタルエリアでのパスはことごとく読まれてる。フィニッシュまでたどり着けない。それなのに一旦磐田がボールを持つとなかなかに粘っこいボールキープをする。そして最前線で張ってるルキアンを狙ったボール。これをルキアンはことごとく収めてしまう。更に前を向くことによって磐田の選手はどんどん駆け上がってくる。まるでそれは空母から戦闘機が飛び立つかのようだった。
 それぞれが鋭い飛び出しで深い位置までえぐる。ペナルティエリアに入る。そこへクロスが入る。シュートが打たれる。その都度GK大迫のセーブに助けられるのだった。
 その劣勢を打開しようとボール支配率を高めようとパスをつなぐ。磐田の前からのプレスに自由を与えてもらえない。前線の選手を狙ったパスはなかなかつながらない。それなら裏を狙ったキックを出すとオフサイド。まるで活路が見いだせない。ゴール前はしっかりと蓋をされてる。その圧力を避け柏が逆サイドのハイネルに出す。ハイネル受けるとクロス。中央でペレイラ。ヘディングシュートは枠を外れてしまった。が、初めてまともなシュートを打ったような気がした。それだけでも救われた気分になるのだった。
 そして依然として磐田の攻撃は続く。その圧力からサンフレッチェにミスが目立つようになる。サンフレッチェのパスは読まれてる。パスカットするとそのままミドルシュートまで打たれてしまう。更にアダイルトンがドリブルで仕掛けてくるので守備の狙いどころがない。そんな翻弄される中、森島が負傷で退いた。そして青山が入るのだった。
 ちょうどハーフタイム直前だった。試合を動かす為に青山の投入は必ずあっただろうがあまりにも早い時間だった。そしてハーフタイムで仕切りなおすものの後半に入ってもそれほど戦況に違いがあるように思えなかった。やはりボールを持つとすぐに追い込まれる。奪われる。磐田はとくかく前に出せばルキアンとアダイルトンが何とかしてくれる。が、これを青山が読んでいた。パスカットから前線へ放り込むとペレイラが収める。前線へ走る川辺へ出る。中央へ走った東へ。数人の敵を前にしつつキープからペレイラへ落とすとシュート。ゴールまで距離はあったもののグラウンダーのシュートをねじ込んだのだった。
 先制、ペレイラ。
 これまで存在感のなかったペレイラが決めてくれた。DFとGKの間を縫うシュート。決して簡単じゃないシュートをよく決めることができた。これでサンフレッチェ加入後早くも2点決めることができたのだった。
 それでもたった1点差。磐田の攻撃は鳴りを潜めない。ルキアンを狙って入れれば何かが起こりそうな危険がある。そうして中ばかり意識すると外で展開される。クロスボールをブロックするもCK。ここからCKの応酬が始まるのだった。
 跳ね返しても跳ね返してもCK。全員戻ってのディフェンス。息をつく暇もない防戦が続く。だがこれを耐え忍ぶと球際を激しくすることによって磐田の攻撃を食い止める。体力的にもキツイだろうが運動量を落とさない。そこで磐田DFのトラップが大きくなったのを柏が見逃さなかった。猛然とした勢いでボールを奪うとそのままゴールへ突き進む。そして迷うことなくシュート。GKカミンスキーが跳びつくも実らず入ったのだった。
 決まった、決まった、決まった。意表を突かれたゴールだった。2点差としたことで大きく余裕が生まれた。そしてこれは磐田の戦意を落とすのに十分で明らかに足が止まってきたのだった。
 それでも昨シーズンこのスタジアムで2点差をひっくり返されたという事実がある。気を抜くことはできない。手を緩めることなくそれぞれが高い意識とパフォーマンスを繰り出す。ハイネルと交代したサロモンソン。東と交代して渡が入る。彼らは彼らでこの短い時間でアピールをしないといけない。チームで内でのポジション争いがいい緊張感を生み出している。
 守備では一人一人が身体を張る。競り合いでも負けない。混戦で蹴られるリスクがあっても頭で跳ね返す。その気迫はこのまま2点差を保ったまま試合を終わらせるのだった。
 11戦負けなし。3試合無失点。いつの間にかこれだけの成績を残してた。ただこの数字は意味がない。目の前の1試合1試合をこなすだけ。そんな緊張感を心地よく感じることができるのだった。

2019年8月24日 (土)

大分戦~決めれる人がいない

2019年8月24日 サンフレッチェ広島vs 大分トリニータ エディオンスタジアム広島

 台風一過により一旦は猛威を潜めた暑さも再びぶり返してきた感がある。またしても消耗戦、動きの少ない試合になるだろうと思いきや雨がパラついたことにより気温が落ち着いてきた。そのせいだろうか、サンフレッチェは前線から追い込むように圧力を掛けていく。その圧力に屈して大分は後ろでのビルドアップに手間取り何度かミスをした。それにより高い位置でのボールカット、もしくはCKのチャンスを得るのだった。ただ最後が決まらない。最後の最後をしとめることができないのだった。
 最後の最後まで食らいつく大分の守備。崩したと思っても最後の一歩が出てくる。それを引きはがす為により高い精度、より速いタイミング、より的確なポジショニングがいるのだった。
 ボールは持っても攻め急がない。ブロックをつくって固められるのでなかなか打開ができない。が、それでもトップにヴィエイラがいることでその長い脚で収めてくれる。味方が上がるまでキープしてくれる。それにより攻撃に重心を移すことができ大分の守備をゴール前まで張り付かせるのだった。
 サイドからは2人、3人と絡むことで裏を取ろうとする。そこからクロスを送るも上手くヒットすることができない。更にゴール前で引きこもるDFを逆手に取ってヴィエイラがミドルシュートを放つもGKにキャッチ。ああ、ここにきてヴィエイラにとって唯一にして最大の欠点が出た。ストライカーとしてシュートにパンチ力がないのだった。
 シュートは打つ。打点の高いヘディングもできる。相手を剥がすこともできる。だけど最後の最後のシュートが頼りない。打った瞬間GKにキャッチされるのが予想できるのだった。
 更にヴィエイラには点取り屋としての嗅覚がない。川辺が放ったミドルシュートではGKが弾いたものの、弾いたのを見届けてからアクションを起こしてる。ゴール前でボールがこぼれる場所を予測できないのだった。
 その為にシャドーの森島がゴール前へ入る。DFを剥がしシュート。そこまではいけるもののGKがブロック。何かが足りない。何かが足りないのだった。
 更に左サイドから柏がクロス。中で東が合わせたものの威力がない。GKにセーブされる。が、コースが際どかった為にボールが外へこぼれた。千載一遇のチャンス。だがこれをヴィエイラが中へ詰めた為に追いつくことができなかった。セービングの基本としてシュートを弾く場合は外へ弾くのがセオリーである。点を取る選手というのはそこへ本能のように突っ込む。結局のところ最後の一突きをするのにストライカーの不在というのを痛感させられた。
 その他にも逆サイドに入ったクロスに森島がトラップをした場面があった。シュートを打ったもののブロックされてしまった。密集状態のゴール前、トラップをしただけでコースは塞がれてしまう。あそこでダイレクトシュートという発想がなかった。それを本能として持ってなかった。
 決めきれない。そこに業を煮やし青山を投入。そしてトップにペレイラ。前節の勝ちパターンをそのまま持ち込んだ。そして確かに青山が入ることで前線へいいロングフィードが入る。ペレイラも大きな体躯を駆使してボールを失わない。それによってまた押上が起こり前線へ駆け上がる。もはや適当に放り込んでペレイラに肉弾戦をやってもらった方がいいような気がするも、最後の最後まで確実につないで決めようとして引っ掛かる。シュートを打っても打っても入らない。まるでそれは大分の選手がサンフレッチェの選手のプレーを完全に読み切ってるかのようだった。
 守って守って守りぬいた大分。だがそれは時としてカウンターも繰り出した油断のならない守備だった。そしてサンフレッチェは終始ボールを支配しながらも最後の最後までゴールを決めることができないのだった。
 岩のように硬直した試合。それを打破するストライカー。それが欠如してるというのを思い知らされた試合だった。逆に考えるとこれでよく10戦も負ずにやってこれたものである。
 果たしてこの先その役目を担う選手は誰なのだろう。まるで想像ができないとこにこの先のリーグ戦に困難しか思い浮かばないのだった。

2019年8月18日 (日)

FC東京戦~熱帯夜の勝利

2019/08/17 FC東京 vs サンフレッチェ広島 味の素スタジアム

 一体何度あるんだ。
 アウェイゴール裏で座ってると滞留した熱によってじっとりとした汗がしたたり落ちる。日は落ちていくものの気温が下がることはなく、時間と共にスタンドの密度は増していくことで尚更熱が籠もる。そこに疲弊しながらも選手が入場するとコールが始まり気持ちの温度も上がる。内も外も熱くなるのだった。
 とはいえこのモワッとした暑さ、選手の消耗は相当なものであろう。90分を睨んで、動きの少ない立ち上がりだった。
 後ろからビルドアップでゲームをつくろうとするサンフレッチェに対して東京は前からのプレッシャーは掛けてこない。その分ボールは持てるものの東京のブロックを崩すスイッチを入れるボールをなかなか入れられない。それは明らかに悪い奪われ方をするのを恐れてるようだった。縦に速い攻撃、それは東京の最も得意とするものだった。
 サイドを使って持ち上げる。右のハイネルの突破が効いている。逆に左の柏のとこでは停滞する。回して回して突破を仕掛けようとするとコースを塞がれるのでやり直し。隙を伺ってるつもりでいるものの、そのもどかしいパス回しはフィニッシュに至らず終わってしまうのだった。
 もどかしい。どことなくまったりとしてる。とはいえその試合運びは理解もできた。なにせ暑い。座って観てるだけで汗が噴き出る。ピッチの選手にしてみればあまり前半から飛ばしてると最後動けなくなるのは目に見えていた。
 そんなコンディションのせいかピッチでうずくまる選手も現れた。全くボールと関係ないとこで東京の選手が倒れた時、審判は一旦試合を止める。サンフレッチェが攻めてただけにその判定には不満の声が上がる。だが選手の安全を考えれば致し方ないとドロップボールの判定を受け入れた。そしてそのボールは当然サンフレッチェに返してくれるのだと思っていた。が、東京は構わずマイボールとしてそのまま攻めてきたのだった。
 アウェイゴール裏から猛烈な抗議の声が上がった。あれではピンチになれば倒れればいいではないか。そんな不満からサンフレッチェの応援はヒートアップする。理不尽な判定はサンフレッチェに火をつけたのだった。
 前半スコアレス。でも相手にチャンスらしいチャンスは与えなかった。サンフレッチェの方がボールを支配してるように見える。かといってシュートシーンをつくれないのであと一押しだろう。その一押しの為に期待が掛かるのが青山だった。
 後半15分。その青山が東との交代でピッチに入ると声援は一層大きくなる。正確で意表を突くキックは相手の牙城を崩す。あれほど入り込めなかった東京のブロックに綻びが生じる。そして柏がボールを持った時、スルーパスへ反応した川辺。ゴール前で受けると落とすと柏が猛然と突っ込んできた。DFの間を抜きシュート。走った勢いも相まってその弾道はGKの掌をはじき飛ばしゴールに入り込んだのだった。
 ドワアアアアアアアアァッ!
 一斉に立ち上がったアウェイゴール裏。怒濤のような歓声が沸き、ゴールを決め勢い余った柏が駆け寄った時には柏コールが響き渡った。大きい、あまりにも大きい先制点だった。
 ここで受け身に回ってはいけない。追加点も狙っていきたい。攻めるにはリスクを伴う。そこがミスにつながり東京にボールが渡ってしまう。そして一旦東京の攻撃が始まるとなかなかそれを断ち切ることができないのだった。
 サイドを起点にクロスを入れられる。ハイネルは守備でもがんばって走り回る。それでもゴール前の密集地帯に入れられるとGK大迫はパンチングで弾く。セカンドボールを拾われる。なかなか攻撃を断ち切れない。そんな前掛かりに来られた攻撃を食い止めロングボール一本蹴ると広大なスペースが広がってる。ハイネルがドリブルで駆け上がる。ただし東京の帰陣も速くゴールまでは至らない。その内にそんなカウンターの場面が訪れてもハイネルが上がってこれなくなった。限界だった。ピッチにうずくまったハイネルはサロモンソンに交代した。
 それからも引きこもって防戦一方。そして奪ってカウンター。柏がドリブルで抜け出した時にはゴールの目の前まで来たのに全速力で戻ったDFに食い止められてしまった。あと少しだった。だけど相手も必死だ。アディショナルタイムの表示が5分と出た時、あまりにも長く感じてサンフレッチェ・サポーターからどよめきが起こった。
 シュートには身体を張ってブロックする。もはやつなぐよりも前方に大きく蹴り出すのが精一杯。一体今何分経った?プレーが進む毎に時間が気になる。そこで東京のファールによってプレーが止まる。大きく安堵する。リスタートはGK大迫がゆっくりと始める。そして蹴ったとこでタイムアップの笛が鳴ったのだった。
 ドオオオオッ!という歓声が上がる。誰も彼も喜び讃え合う。勝った。勝った、勝った、勝った。首位のFC東京に勝った。この暑い一戦を制した。思えばホームでFC東京に負けてから連敗が始まった。そしてその借りを返した。そんな想いが折り重なってサンフレッチェ・コールが響き渡るのだった。
 額から汗がしたたり落ちる。それをタオルマフラーで拭き取る。気づいたらそれはすでにぐっしょりと濡れていた。ぐしょぐしょのレプリカユニフォームに、まるで自分もプレーをしてたかのような錯角を覚える。いや、ぼくも闘っていた。そしてゴール裏皆が闘っていた。そんな疲労感と達成感が湧き上がる勝利にいつまでも高揚は収まらないのだった。

2019年8月14日 (水)

天皇杯金沢戦~3回戦突破

2019年8月14日 天皇杯3回戦 サンフレッチェ広島vsツエーゲン金沢 エディオンスタジアム広島

 出場機会の少ない選手で組まれたメンバー。とはいえ松本泰志、サロモンソン、吉野、渡のように一旦スタメンとして定着したのに失った選手にしてみれば格好のアピールチャンスである。ここでいいパフォーマンスを見せたい。
 そのモチベーションはキャプテンマークを巻いた清水であっても一緒だろう。更に若い東や松本大哉も一緒だ。そして開始早々に松本大哉がミドルシュート。パンチの効いたシュートだったものの、枠に入らなかった。それでも幸先のいい展開であった。この調子でどんどん攻め続けていきたい。
 パスでつないで相手をはがす。パスはつながる。だが前にいったかと思うと戻してしまう。結果最終列の安全なエリアでパスを回さざるを得ない。金沢の守備の圧力に押し返されてしまうのだった。
 相手は一つ下のディビジョンのチーム。もっと前線をかき回してガンガンとクロスを送り込むシーンを観れるだろうという期待は見事に外されてしまった。それどころか攻めあぐねてる内にボールを奪われカウンター。ゴール前まで守備に戻ったサンフレッチェ。ところがサイドからクロスを入れられる。低い弾道のボールが密集地に飛ぶ。松本大哉が見逃した。井林も見逃した。それにより金沢の選手に渡りシュート。それが入ってしまった。文句の言いようのないゴールだった。
 まずい、まずい、まずい。これだけ攻め手のない中で決められてしまった。追いつくことは可能なのだろうか。それはとても望みのないことに思え、すでに敗退を覚悟してしまった。やっぱりこのメンバーでは駄目だったのかと悲嘆に暮れるのだった。
 変化を求める為、ハーフタイムで野津田が青山と交代した。中盤の底から青山からパスが散らされる。それにより相手の守備にスペースができる。そこへまた味方が入ることでトップまでボールが供給される。それによりトップにもボールが入る。渡が受けた時、トラップで切り返すことでマークを外してシュート。FWらしい動きでよかったものの、枠を外した。前半でもグラウンダーのクロスを決めきれなかった。せっかくシュートシーンをつくっても決めきることができないのだった。
 パスを回す。縦へ入れるとすぐにプレスが来るのですぐに下げる。上げたり下げたりの繰り返し。金沢の守備が嵌ってる。前線へ入れる、下げる。入れる、下げる。それを繰り返すと青山がトラップで浮かす。それを東がダイレクトシュート。GKの頭上に向かったものの強烈な縦回転により落ちた。ゴールの中に落とし込んだのだった。
 追いついた、追いついた、追いついた。ルーキーの東が決めた。欲しい時に取ったというのが勝ち越しゴールへの機運も高まる。それにより追加点を狙うべく切り札のドウグラス・ヴィエイラが入るのだった。
 キープ力のあるヴィエイラは金沢の守備に混乱を与えた。それにより中央に出したボールを東がスルーすると右サイドの広大なスペースに出た。駆け上がった松本大哉がクロス。回転の掛かったボールがゴール前へ入る。そこに飛びつくが如く渡がダイレクトシュート。グラウンドを叩きつけたボール。GKも処理しきれなく入ったのだった。
 決めた、決めた、決めた。決定的チャンスを外し続けた渡が3回目にしてようやく決めたのだった。これで勝ち越すことはできた。あとは逃げ切るだけ。いや、ここは追加点を取ってとどめを刺してやりたい。
 ところがシュートまでたどり着かない。いいように回せてるようでフィニッシュまでたどり着かない。それなら無理をしないで後ろから建て直せばいい。そんな勝ってるチームの常套手段を行うも残り時間に持てる力全て振り絞って金沢が攻めてきた。ゴール前へクロスが飛ぶ。ブロックするもCK。跳ね返してもセカンドボールを拾われる。明らかに風向きが変わった。もはやクリアボールを遠くへ飛ばすだけが精一杯。一発勝負の天皇杯では確実なプレーが求められるのだった。
 もはやつなぐことよりも時間を使いたい。安全にロングボールを蹴る。そして大きく蹴りだしたとこでタイムアップの笛が鳴った。ホッと胸を撫でおろす。ノルマである3回戦を勝ち抜くことができたのだった。
 後半になって明らかにいい形で攻めれるようになった。青山一人出るだけでここまで変えてしまうとは。だが交代した野津田にしてみれば悔いが残るだろう。そんな各選手にとってそれぞれの意味合いを持つ勝利なのだった。

2019年8月11日 (日)

ガンバ戦~ペレイラの同点弾

2019年8月10日 ガンバ大阪vs サンフレッチェ広島 パナソニックスタジアム吹田

 連日の猛暑は熱中症による死者まで出している。その殺人的な暑さは日が落ちても地上に滞留している。体力の消耗が激しそうだ。できる限る走りたくはない。省エネのサッカーをやりたい。が、そんな気温にも関わらず最初から前線から積極的なプレスを掛けていく。高い位置でのボール奪取を目論んでるのだった。
 ところがボールが奪えない。プレスをかいくぐられ前線へはこばれる。その結果、自陣に引きこもるしかない。そしてそれが防戦一方の展開へと導かれるのだった。
 一方でそれは相手をわざと前掛かりにするという効能もあろう。実際トップで張るヴィエイラが収めると味方の上がりを促した。中盤で森島がマークを引き剥がすと広大なスペースが広がってた。川辺がドリブルで駆け上がるとそのままゴールまで行けそうな気がした。が、そのどれもフィニッシュまでたどり着かない。ガンバの守備の網に引っ掛かってしまい中途半端な攻撃で終わってしまうのだった
 そこに気をよくしたガンバはサイドからの崩しを積極的に仕掛けてくる。守備に追われる柏とハイネル。2人共攻撃において本領を発揮してもらいたいのに守備でどんどん体力を奪われる。そうこうしてる内にマークを外されクロスが入る。ゴール前の密集地帯。危ないと思いつつもそこは荒木がガツンと弾き返すのだった。
 前半の内、ほぼそのペースは変わることなく続いた。ただ、それでもゼロで抑えたことに光明があった。きっと後半は戦況が変わるだろう。城福監督もここで策を講じるに違いない。そんな期待を胸に挑んだ後半戦、またしても前線からのプレスで始まるのだった。そしてまたしてもそれをかいくぐられる。ああ、これではまた自陣に籠るしかなくなるではないか。それを繰り返していてはさすがに厚く張った守備網も崩されるような気がした。
 何か変化を起こしたい。そこで呼ばれたのが青山だった。チームの顔、エンジンと呼ばれた背番号6がピッチに入る。それだけでチームに華を与える。が、開幕から膝の怪我で長く実践から離れてただけに果たしてどれだけできるか。この交代が仇になるのではないか、そんな不安を抱えた。すると青山の縦パスから一気にチームが前を向けたのだった。
 あれだけ重心の重かったチームが攻撃へと舵を切ることができた。やはり青山は別格である。ハイネルと柏が高い位置を取ることができるようになった。当然ガンバのDFはゴール前に人数を掛けてくる。跳ね返されてもセカンドボールが拾える。これはゴールが奪えるかもしれない。更に攻勢を高めるべく、疲労の見えるハイネルと川辺を下げサロモンソンと新加入のレアンドロ・ペレイラが入る。前所属の松本では活躍できなかったペレイラ。ここで結果を期待するのはあまりにも唐突過ぎる気がするのだった。
 そんな気分に陥ってた時、ガンバにボールが入ってしまった。懸命に戻るサンフレッチェ。それまでに時間を掛けさせることはでき人数は揃った。だが守備が落ち着く前に逆サイドに振られる。ドリブルでペナルティエリアに入られてシュート。GK大迫、セーブ。だが処理しきれずに手前に弾くとどこからともなく表れた倉田がシュート。それまで苦心して築いてきた壁をぶち壊すかのようにゴールに叩き込まれるのだった。
 やられた。残り時間を考えると絶望的だった。強烈なシュート、そのこぼれを狙うポジション取り。それらは人数の揃ったゴール前の守備に対してねじ込んだといった感じだった。さすがにこれはもう諦めた。あともう少し堪えればせめて勝ち点1だけでも取れたことに深い落胆を感じるのだった。
 アディショナルタイム。追いつきたい気持ちはあるものの最終ラインからビルドアップしていく。そしてある程度の位置まで来ると中へ放り込む。さすがにこれははじき返されるもセカンドボールを拾えたのが幸いした。ガンバの守備陣形が少しバタついた。すかさずバイタルエリアの森島へボールが渡る。ファーサイドへクロス。なだれ込んだ両チームの選手。が、頭一つ抜けていた。長身のペレイラ。頭に当てるとGKの逆サイドにコロコロコロとボールは転がっていき、ゴールの中に吸い込まれたのだった。
「入った、入った、入った。ペレイラ、ペレイラ、ペレイラーッ!」
 レアンドロ・ペレイラ。新加入の選手がいきなり決めてくれた。しかもそれは貴重な貴重な同点ゴールである。高さがある。しかもヴィエイラと並ぶと2つもターゲットができる。更にそこに合わせたのが森島のキックだ。ここ数試合の得点はいずれも森島のキックから生み出されてる。もはや替えの利かない選手となりつつあるのだった。
 一瞬にして負けを回避した。そのしぶとさは相手に愕然とするものを与えたはずだ。引き分けはあくまでも引き分けである。だが、負けなかったというのが大きい。土壇場で追いついたというのが素晴らしい。
 暑い夏はまだ続く。すぐに天皇杯もあって週末には首位FC東京戦。身も心も熱くなる日は続くのだった。

2019年8月 4日 (日)

札幌戦~良きサイクルの充足感

2019年8月3日 サンフレッチェ広島vsコンサドーレ札幌 エディオンスタジアム広島

 身体の内側に溜まった熱が外気に晒されることによって一層燃えさかる。ジトーッとした汗が滲み出て不快度が上がる。夜へと橋渡しする時間になってもこの気温。熱い、熱い、熱い。暑いではなく完全なる熱を感じるのだった。
 この高温多湿の中、同じフォーメーションの札幌との対戦。どちらの精度が上か、どちらの走力が上か、どちらが体力があるか。そんな戦いであるのは明白だったものの、試合の入りは両者共スタミナを意識したゆっくりとしたものだった。
 サンフレッチェは後ろからのビルドアップにより隙を探し前線へ入れる。すると密集地奪われロングボールを出されるとサイドの広大なスペースを縦へ抜かれクロス。それをゴール前のジェイがヘディング。GK大迫の真正面だったことが得点には結びつかなかったものの、この後何度となくこういう場面を迎えるのだった。ボール支配を高めても攻撃へのチャレンジのパスは止められる。対して札幌はカウンターによって左右からのクロスという形は中に長身のジェイがいることによって十分に脅威になっている。井林も荒木も競り合うことすらできない。シュートの精度のなさに助けられたものの、効率面から考えると札幌の方に分があるのは明白だった。
 高い位置からのプレスは思った程嵌らない。プレスを掛けてくる相手に対して外すというスキルはミシャの下、札幌でも植え付けられてる。どんなチームに行っても自分の色に染めるミシャはやっぱり指導者として秀でている。それでもあと一歩のとこで頭打ちになる。勢いに任せて一本調子になる。失点をせずにハーフタイムを迎えると後半はチャンスがあるのではないかという気がした。
 すると左サイド柏に入ると相手を引き付ける。ここからドリブルで縦へ行くのかバックパスで立て直すのか迷いを生じさせる。すると次のプレーはそのどちらでもなく縦のスペースへ放り込んだ。スプリントを掛ける森島。だがDFも引き連れてるだけに少々無謀な挑戦に見えた。が、追いついた森島。ただゴールまでのコースには入られて壁となっている。カットインから切れ込もうとするもドリブルには無理があると思われたその時、折り返しのパスを送った。するとこのマイナスで転がるボールに猛然と走りこんできたのがボランチの稲垣。ファーサイドへのシュート。GKも身体を倒して反応するも、及ばずゴールに入ったのだった。
「おおっしゃああああぁぁぁっ!」
 ボールを持ってるようでいてシュートまでたどり着けないもどかしさの中、先制をした。しかもそれが稲垣という後ろのポジションの選手である。決してシュートの上手い選手ではないがなぜかこういうところに顔を出しミラクルなシュートを決める。誰よりも走ることによってこういうスポットライトの当たるプレーを起こす。改めてサッカーとは色んな能力を持った者による総合力なのだと思い知らされた。そしてサンフレッチェのこのスタイルを築いたのこそ札幌のベンチにいるミシャなのだった。
 当然のことながら失点した札幌は前に出てくる。自然、サンフレッチェのディフェンスラインも下がる。札幌の攻撃が続く。ただ、前半あれだけやられた左の白井には突破を許さなくなった。後ろに人数を置いたことによって守備のカバーが来れる。ただその分チャナティップが色んなところでドリブルで仕掛けてくるので捕まえきれない。それによりペナルティエリアに入られてシュートを打った時には決められたかと思った。が、ここは井林がしっかりコースを切っていたのである。
 更に札幌の猛攻は続くも最後の最後では荒木が絡め捕る。そして前線へ送るもヴィエイラ一人なのでままならない。それでも収めた時にはビッグチャンスが生まれる。ドリブルで駆け上がる。それに反応し森島も駆け上がりスルーパスを受ける。追走するDF。他に選択肢はなくシュート。ギリギリの条件で放ったシュートは枠に飛んだ。GKに防がれはしたもののCKである。時間が稼げた。そして何よりも引いて守ってるだけでなく常にカウンターの機会を狙ってるという驚異を与えることができた。
 その森島も終盤に近付くとプレーの精度が落ちてきた。さすがに中2日のスケジュールはキツイ。ユニフォームは汗でびっしょりと濡れている。あと1点入れば試合を決めることができるものの渡と交代した。
 アディショナルタイム5分。長い。それでも跳ね返すだけでなくとどめを刺す意識は持ち続けている。それがハイネルのパスカットを生みカウンターへとつながる。スピードのなるハイネルのドリブル。スペースへのパスをヴィエイラが受けるとペナルティエリアへ。ただ札幌の戻りも速くシュートコースが阻まれるもマイナスのパス。これに途中交代の青山。決定的だったがシュートは枠の上に飛んでしまったのだった。
 今シーズン初出場の青山。ここで決めればその盛り上がりは計り知れなかっただろう。そして9試合ぶりに先発をした野津田も目に見える結果を残したかっただろう。だがそれらは叶うことなく終了の笛を聴いた。勝った、勝てた。それでいながら選手個々の事情を考えると色んなものが交錯してそうだった。逆に言うとそれだけ今チームは競争がしっかりと確立されてるということかもしれない。
 最後まで足の止まらなかったサンフレッチェ。疲労感より出場への渇望があるのだろう。本当は渡だってもっと観たい、青山や野津田だって先発で観たい、佐々木の負傷で出場してる井林だっていいパフォーマンスを出していた。サロモンソンだって負傷離脱から戻ってきた。一つの勝利と共にそんないいサイクルを感じさせてくれるのだった。

2019年7月31日 (水)

川崎戦~逃げ切った最後

2019年7月31日 サンフレッチェ広島vs川崎フロンターレ エディオンスタジアム広島

 絶対負ける。
 そんなネガティブな感情しか沸き上がってこない。野上の出場停止、パトリックの移籍、前節松本戦での終了間際での失点。どことなく失速感が拭えない。この状態で上位に順位する川崎には到底敵うことなく、パスサッカーにちんちんにされるだろうと予想してしまった。
 それにも関わらず、サンフレッチェは球際でのボール奪取では優勢を見せていた。真夏のナイトゲーム。日が落ちても気温が下がることはなく体力の消耗が考えられる中、サンフレッチェの選手は走っていた。走って走ってボールを奪いパスをつなげていく。ゴールへ迫る。跳ね返されてもセカンドボールを奪う。そんな流れがCKへとつながった。
 蹴るのは森島。低い弾道のボールが放たれた。密集したゴール前へ向かったがまるで守ってる選手を通り抜けたかのようにゴール真正面の佐々木に入る。足元で収めた佐々木、ターンをしてシュート。ゴールにぶち込まれた。幸先のよい先制点となった。
 そしてそれだけでは終わらない。今度は左のスペースに振られたボールに森島が裏で受ける。そして逆サイドへクロス。フワッとしたゆるいボールだったものの待ち構えてたのはヴィエイラ。DFと競りながらも身長の高さに分がありヘディング。それも緩いシュートになってしまうもGKの逆を取ることによってゴールに吸い込ませたのだった。
 2点目。感極まったヴィエイラがピッチに膝つきながら両手を天へ広げる。するとその姿は手が長いせいでとても神秘的なシルエットを醸し出していた。おお、パトリックがいなくなって不安になったものの、こうしてちゃんと結果を出してくれたではないか。そこに安堵と歓喜が混じり合った感情として沸き上がるのだった。
 前半の内に2点。これは上々の滑り出しであると共に危険な点差でもあった。また防戦一方になるような展開に持ち込まれるのではとハーフタイムでは危惧し、実際にそうなりつつあった。それでもどことなく危機感はなかった。上手く挟み込めるような気がした。そしてゴール前では上手く攻撃を食い止めることができ、相手が前掛かりに出てる分こちらにも攻め手があった。1人目、2人目、3人目まで交わすとあとはビッグチャンスである。前方には広大なスペースが広がりたまらなくなり、ヴィエイラが倒された。距離はあるものの、ゴール真正面からのFKである。またしてもそこに森島がセットしたのだった。
 ゴール前の密集帯へ放り込んだ森島。これは一旦はクリアされるも威力がなく柴崎が再びヘディング突き前へ。これも球威のないヘディングシュートになってしまいGKも反応するもキャッチする前にそれをヘディングでコースを変えた選手がいた。そこまでの流れ、ポン、ポン、ポンと頭上でボールが移動したが最後に決めたのは荒木だった。見事GKの逆を突いてゴールにねじ込んだのだった。
 3点目。入った、入った、入った。荒木、ディフェンダーながらも今シーズン2点目のゴールである。そしてゴールまでに何人もの選手が絡んだこの流れ。まさにサンフレッチェらしいゴールである。そこにルーキーの荒木が加わったというのが得点以上に高揚させるのだった。
 川崎はメンバーを交代し、あの手この手で手を打つも実らない。サンフレッチェも渡、清水とフレッシュな選手を入れて盤石な態勢へと持ち込む。が、自陣でブロックを敷いたスペースのないゴール前において小林悠とレアンドロ・ダミアンのワンツーによって小林がシュート。ほんのわずかなタイミング、わずかな隙を突かれて決められた。あれだけゴール前にへばりついてるにも関わらず決められた。そこに脆さを感じた。そして川崎はそこにゴールをこじ開ける活路を見出したのだった。
 サンフレッチェボールで始まった失点後のキックオフ。ところがあっという間にボールは奪われてしまいゴールに迫って来る。再び自陣に引く。サイドからクロス。真ん中に入ったボールをレアンドロ。2人のDFに挟まれながらもそれをゴールに流し込むことができたのだった。ああ、井林。せめて競ることはできなかったのかよ。GK大迫もまるで反応できてなかった。
 1点差。いよいよまずくなってきた。川崎は急げ急げとゲームを進める。それは追いつけるという自信を得たからだ。確かにやばい、このままではやられる。どうにか堪えたい。でも引いてるばかりでは到底防ぎきることができない。
 守っても守ってもボールは川崎がつなぐ。遠目からはミドルシュートを狙いサイドからはクロスが入り、中央では密集地でもボールが収まる。放り込みに対しては大迫が飛び出すもタイミングがズレてる。浮き球に対しては以前だったらキャッチしてたのパンチングで逃げている。シーズン序盤の安定感はどこかに吹き飛んでしまったようだった。
 そんな大迫の不安定さからボールの処理を誤りキャッチミスによりボールが後ろに逸れてしまった。ゴールへ飛んでいくボール。そのまま入ってしまうと覚悟したその瞬間、ボールは軌道を替え外に弾き飛ばされたのだった。クリアしたのは渡だった。攻撃の選手であるのにこういう時には本当に頼りになる。そして1人のミスを他がカバーするというサンフレッチェならではのプレーでもあった。堪えたい、堪えたい。このプレーを観たからには尚更のこと更なる失点は防ぎたいのだった。
 前線でヴィエイラが踏ん張る。森島もチャンスとあらば単独でもゴールまで突き進もうとする。が、いとも簡単に食い止められる。4点目が取れないまでもせめてもう少しでも脅威を与えることができたら相手もそう易々と攻撃に出られないのにそれができない。時間は過ぎゆくが緊張のボルテージは一層高まる。跳ね返して跳ね返して跳ね返す。自陣ゴール前は敵味方入り混じっての死闘が繰り広げられる。汗が飛び散る。体温が上がる。熱気も上がる。まるでそこは燃え上がってるかのような高温になってそうだった。
 相手のシュートが枠を外れると大きく安堵する。でもゴールキックでどのくらい時間が稼げるか。案の定あっさりとボールを奪われて川崎の攻撃になる。あとはもうアディショナルタイム。本当にクリアだけでもできればいい。まだか、まだか、まだか。笛よ、鳴ってくれ。そして響き渡ったホイッスルに崩れ落ちるのだった。
 終わった。あまりにも追い込まれただけに勝ったという歓喜よりも疲労感からの解放が大きかった。3点取ったまでは良かったが、その後の試合運びは苦しくなってしまったのは4点目が取れなかったことが大きかっただろう。そして妙に余裕を持ち過ぎたことも起因しただろう。それでも順位が上の川崎に勝ったというのは大きい。やっぱり勝つっていうのは厳しいことなんだ。楽な試合は一つもない。そんなことを思い知らされたのだった。

«松本戦~負けに等しい引き分けから学ぶ

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  • Songs Remains the Same
    Led Zeppelin: 聖なる館
    数あるレッド・ツェッペリンの名曲の中でもこれが特に好き。この曲はダブルネック・ギターがあったからこそできたような曲でこういう変則的なギターを使いこなしてるという意味でもジミー・ペイジは凄い。ロックの歴史の中で数々のギターを使ったギタリストはいたがこうしてちゃんと曲のクオリティーを保った形で生かした例というのは他にないのではないだろうか。だからぼくはレッド・ツェッペリンのライブではこの曲が一番聴きたい。そういう意味でDVD、CD含めてライブの音源が一枚しかないというのは勿体無い。だからツェッペリンの海賊版はやたらと高いんだろう。 (★★★★★)
  • モータウン・ジャンク
    Manic Street Preachers: ジェネレーション・テロリスト
     ぼくはこの曲を聴いた時はぶっ飛んでしまった。パンクのエモーショナルな躍動感がありそれでいてヴォーカルの高い声。パンクとは一線を引いてるようでその情熱はパンクだった。ハードロックとも言えないその曲調はこのバンドの大きな特徴だった。  元々このバンド、2枚組みのアルバムを出して解散すると豪語してたが結局15年経った今でも活動している。しかもCDは当時より売れて作品の評価も高くなってる。同時期に出たバンドがまるで残ってないことからすると相当に快挙である。それについて本人達ももっともらしいコメントを出すがそれがいかにも洗練されてる。パンク的でありながら教養のある人達だというのが分かる。そのどうしようもなくハチャメチャでありそうでいながら実はごくマトモな人達というギャップが親近感を呼んでる。だからこのバンドの曲は歌詞までジックリと読んでしまう。  しかし、この人達の作品は結構多く全部網羅するのは骨が折れる。この音楽へのバイタリティ、これだけは間違いなく本物だということだ。 (★★★★★)
  • ルイ・ルイ
    Johnny Thunders: New Rose Collection
     ジョニー・サンダースの死後に出たライブ音源とアコースティック・ギターによるスタジオ録音を音源に編集したアルバム。その中でもこの曲とDo You Love Meは圧巻だった。ラジカセで録ったような音源であるが、それが逆に臨場感を出している。分かる人にしか分からないという作品だ。  ちなみに現在このCDが売ってるのかどうか知らない。これだけセンスのある人がこんなカルト的な存在で終わってしまったのは理不尽な気がする。だからこそ好きな人にはよりたまらない存在になってしまうのだ。 (★★★★)
  • ロクサーヌ
    Police: ロクサーヌ
     これが売春婦に関する歌だと知ったのはずっと後のこと。歌詞も分からずずっとこの曲を聴いていた。勿論歌詞を知ってからもこの曲は大好きな曲だけど。  本当かどうか知らないけどこの曲の入ってるファースト・アルバムはわざと下手に演奏したらしい。理由は当時パンク・ニュー・ウェーブのブームの中でスタイルを合わせたということだろう。そしてセカンド・アルバムでは実力に見合った演奏で上手くなったと思わせたらしい。そういわれてみるとファーストでは音数が少ないシンプルな曲が多いような気がする。このバンド、5作しかアルバムがないのだがそういう抜け目なさというのは元から持ってたようだ。5作とも素晴らしく駄作のないバンドだった。 (★★★★★)

ぼくのブック・ライフ

  • トニー・サンチェス: 悪魔を憐れむ歌
    ローリング・ストーンズの暴露本である。現在は改題され『夜をぶっとばせ』になってるがタイトルといいブックカバーといい前の方がシックリしていた。 ストーンズというのはぼくが最も影響を受けたバンドの内の一つだが、ここまで無茶苦茶をやってそしてそれが逆に彼らのダークなイメージにつながった。まさにロック・バンドの典型である。どんなに悪ぶっても彼らのようにはなれないし彼らのような影響力は出せないだろう。 時代をロックと女とクスリと共に駆け巡り気付けば巨大産業に飲み込まれていったストーンズ。作者はそんなストーンズに最後は身も心もすり減らされてしまったらしい。それでも未だに活動しているストーンズはある意味怪物だ。 ぼくとしてはこの本の訳者中江昌彦の翻訳もその場に居合わせたような感覚になるのが良かった。他にも『レス・ダン・ゼロ』などもいい雰囲気を出してた。今まで本なんか読んだこともなかったぼくが高校生の時読んで凄いショックを受けたのをよく覚えてる。当時のブックカバーの最後に「END]という文字が書かれてたが読後その文字が見た目以上に大きく見えたものだ。 (★★★★★)
  • 落合信彦: 第四帝国
     まず最初に断っておこう。これはトンデモ本である。ここに書かれてる内容は根も葉もないことと言っていい。そもそもこの落合信彦という人がゴースト・ライターを使ってマトモに取材してるかどうか怪しい。本人いわくCIAに100人も友人がいるというから情報には事欠かないということらしいがこれではアメリカ政府のトップシークレットがなぜか来るというUFO研究者と言ってることが変わらない。そういえばUFOに関しての記述もこの本ではありオリジナルな展開を見せてるのは興味深かった。  内容はナチス・ドイツの残党が世界各地で暗躍してるというものでヒトラーは生きてる、UFOは実はナチスが造ったというファンタジーが溢れてる。その展開はちょっとしたSFといっていい。  事の真実なんてどうでもいい。ただ単純にエンターテイメントとして読めば何の問題もないだろう。誰も「ゴルゴ13」を読んで事実と違うと言わないだろう。それと同じことだ。  しかしこの人、いかにも事実というように書くのが上手い。文章も簡単でスラスラと読めるので展開のテンポがいいのである。だから知らないうちに読んでしまってるという感じになる。そのスタイルはぼくもずいぶんと参考にさせてもらった。  まあ実際はゴースト・ライターなんだが。 (★★★)
  • ニック・ホーンビィ: ぼくのプレミア・ライフ
     このブログの元ネタとなった本。この本との出合いはサンフレッチェの応援仲間に渡されたことだ。その存在は知ってたものの読む機会がなかったのでありがたかった。  内容はというとアーセナルを応援する著者のその観戦生活といったとこだがこれを読むと結構日本のサポーターもプレミアのサポーターも変わらないとこがあるのがわかる。退屈な、退屈なアーセナルというタイトルには笑ってしまった。なぜなら分かり過ぎるくらい分かる心情だからだ。ぼくもサンフレッチェを応援してて何度同じことを感じただろう。  今やアーセナルはプレミア・リーグでも優勝しチャンピオンズ・リーグでも決勝に進出するような存在。一方ぼくの応援するサンフレッチェ広島はJリーグの1部リーグで常に降格の危機を感じるクラブ。でもその根っこは同じである。海外サッカー好きにはJリーグをバカにする傾向があるがそういう人には分からない内容かもしれない。 (★★★★★)

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